保育士として大切なことのひとつが「全体を見ること」です。保育は、子ども一人ひとりと向き合う必要があるため、全体を見ることが大切というのは少し矛盾しているように感じる新卒保育士さんもいるかもしれないですね。一人ひとりが意識をすると、保育の悩みが解決されるきっかけとなるかもしれません。今回の内容を参考に対策をしていきましょう。
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■目次
保育士は「全体を見ることが大切」ってどういうこと?
保育士さんに大切な「全体を見る」とは、どういったことなのでしょうか。
「全体を見る」というのは、常にその場にいる子どもや環境全体に目を配るということです。
目の前の子どもと遊びながら、クラスにいる子どもや環境、保育士さんの動きなどを見られるように視野を広げることが必要になるでしょう。
視野を広く持つことで子どもに対する新しい発見につながり、個々にあったかかわりのヒントになるかもしれません。
まずは、保育をするうえで全体を見る必要性とはなにかを紹介します。
新卒保育士の疑問:「全体を見る必要性」とは
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保育士さんは、目の前の子どもと一対一で向き合うことが大切なのではと思うかもしれません。
なぜ、クラス全体を見ることが大切なのでしょうか。
トラブルを回避するため
保育をしていると、子どものさまざまなトラブルが起きるでしょう。
友だちとの喧嘩、やりたいことがあってもできなくて困っている、転倒や噛みつきなどで怪我をする、おもらしをした、体調不良など予想される場面だけでもたくさんあります。
危険は未然に防ぎ、目の前にいる子どもだけではない一人ひとりの変化に気づく必要があるのでしょう。
保育士同士が連携して動くため
先述の通り、保育ではさまざまな状況が予想されます。
クラス全体を見ることで、子どもだけではなく保育士同士の連携を図り、安心安全な保育を行う必要があるでしょう。
保育士さんが大変そうな場面や手伝いが必要そうなときは、子どもの様子を見つつ積極的に声をかける必要があるかもしれません。
子ども一人ひとりを観察するため
子どもの中には、積極的に保育士さんとかかわる子もいれば、人見知りやあまりかかわりを持とうとしない子もいるでしょう。
子どもの気持ちに寄り添いかかわっていくためには、目の前にいる子ども以外にも目を向け気持ちを汲み取ってかかわる必要があります。
そのために、そばにいない子どももよく観察する必要があるでしょう。
新卒保育士さんがクラス全体を見るためのポイント
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保育士さんはクラス全体を見ることが大切ですが、保育に慣れていない新卒保育士さんにとってはなかなか難しいことかもしれません。クラス全体をみるためのポイントを紹介します。
壁際ですごす
遊びや活動中の、保育士さんの立ち位置がポイントです。
先輩の配置をよく観察してみてください。基本的に保育士さんは、部屋の中央などではなく壁際にいることが多いでしょう。
そうすることにより、部屋全体を見渡しやすくなります。背後に子どもがいて、全く見えていない状態は避ける必要があるでしょう。
環境を見直す
保育室は、極力死角がない環境設定となっているのではないでしょうか。子どもの安全を守るための対策のひとつです。
怪我やトラブルがあることはしょうがない場合もありますが、「見ていませんでした」ということはあってはなりません。
きちんと子どもの姿が見え、状況把握できるようにすると共に、子どもの発達に合わせた環境設定の見直しを行うとよいでしょう。
子ども一人ひとりを理解する
子どもの性格や特性を理解することはとても大切なことです。適切な援助ができるだけではなく、安全配慮の面でも重要なことかもしれません。
園庭や公園などでも、走っていきそうな子や行動範囲が広がりやすい子など、一人ひとりの姿を予想しながら全体を見ることが必要となるのではないでしょうか。
遊びや保育の内容を見直す
保育士さんは、国の配置基準ギリギリの人数で保育を行う場合、全体を見る余裕がなかったり、連携がうまく取れず困ってしまったりすることもあるでしょう。
しかし、見られない状況は子どもの安全のためにも見直すべきではないでしょうか。
もし、全体を見ることが難しい、連携できていない状況と悩みながら保育をしているのであれば、活動などを見直すことも大切かもしれないですね。
クラス全体を見ることが新卒保育士さんの発見につながる!
保育士として、クラス全体を見ることの大切さやポイントを紹介しました。
新卒保育士さんだからこそ、全体を見る意識を持つことで、保育の悩みの解決や子どもとのかかわりに役立つ新しい発見があるかもしれません。
保育士さんは、全体を見る中で連携を図って保育することが大切です。新卒保育士さんが一人で悩み、プレッシャーや責任を感じることのないよう取り組んでいけるとよいですね。
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