新卒保育士さんは、離乳食についての知識を深めていけるとよいでしょう。食事は、子どもの健康維持や食べる意欲を深めるための支援、そして知識が大切です。保護者の方も育児で悩むポイントのひとつかもしれないですね。保育士として適切な援助や進め方ができるよう、今回紹介する離乳食講座の内容を参考にしてみてください。
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■目次
保育士として離乳食について学ぶことが大切
保育士として大切な知識のひとつが「離乳食」についてでしょう。
離乳食は、コーディネーターやアドバイザーなどの資格もあり、より専門性が求められているのかもしれないですね。
離乳食の進め方を理解し適切な支援を行えるよう、まずは、離乳食を段階別に見て学んでいきましょう。
新卒保育士さん離乳食講座:初期
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始めに、最初の段階「初期」の離乳食について知りましょう。
離乳食初期について
離乳食初期は、口を閉じて飲み込めるようになることを目標に、食べること、飲み込むことを覚えていけるとよいでしょう。食べることに慣れていけるよう援助していく必要があります。
進め方
- 月齢目安は生後5カ月から6カ月
- 1日1回離乳食を食べる
- 出汁や素材の味付けでペースト状の硬さ
- まずはつぶしがゆから始め、徐々に食材を取り入れる
ポイント
消化やアレルギー反応がないかなど、体調を見ながら少しずつ進めましょう。家での母乳や保育園でのミルクも、赤ちゃんが欲しがるだけあげてよいそうです。
新卒保育士さん離乳食講座:中期
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離乳食初期の様子を見て、問題がなさそうであれば中期へと進みます。
離乳食中期について
離乳食中期は、赤ちゃんの歯が生え始めたり、舌の動きや口の発達を活かしたりしながら食事を進めていきます。
味や舌触りなどを赤ちゃんが楽しめるようになり、舌と上あごですりつぶしながら食べ進めていくようです。
進め方
- 月齢目安は7カ月から8カ月
- 1日2回離乳食を食べる
- 豆腐の硬さ程度のもの、とろみがついたものが食べやすい
- 食材の種類を増やし少しずつ調味料も使用し始める
- おかゆと他の食材のメニューも用意する
ポイント
食べる楽しさを味わい始める一方で、栄養面はまだまだミルクや母乳で補っています。ミルクは、1日3回を目安にあげるとよいでしょう。
新卒保育士さん離乳食講座:後期
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離乳食後期になると、少しずつ大人と同じ食事になっていく印象を受けるかもしれません。くわしく見てみましょう。
離乳食後期について
赤ちゃん自身の食べる意欲が増していくでしょう。自分で食べたり食材を触ったりする姿が見られるかもしれません。
進め方
- 月齢目安は9カ月から11カ月
- 1日3回離乳食を食べる
- 歯茎でつぶせる硬さでバナナが目安
- 無理なく食べられて楽しめるような食感を取り入れる
- おかゆ(または軟飯)と他の食材のメニューも用意する
ポイント
栄養面を考慮して、ミルクは1日2回を目安にするとよいそうです。
後期頃の月齢では、スティック状の食材など手づかみ食べの用意もするとよいでしょう。
赤ちゃん自ら掴んで口に運び、食べ進めることを楽しめるかもしれません。
新卒保育士さん離乳食講座:完了期
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完了期の食事は、見た目が大人と変わらないように見えるかもしれません。いったいどのような特徴があるのでしょうか。
離乳食完了期について
個人差はありますが、噛むことが上手になってくるでしょう。
また、後期では手づかみ食べが活発でしたが、次第にスプーンやフォークに興味を示し、使いたがるようになるかもしれません。
進め方
- 月齢目安は12カ月から18カ月
- 1日3回離乳食と補食を食べる
- 肉団子くらいの硬さで手づかみできる大きさのもの
- 軟飯からご飯になる
- 薄味でバランスのよい献立にしていく
ポイント
大人と同じようなメニューではありますが、調理法や味付けを工夫したものが完了期の食事なようです。
この頃には、朝昼晩の離乳食以外に、補食(おやつ)を食べるようになります。保育園では午睡後に、おやつの時間が入るでしょう。
新卒保育士さんが離乳食について支援するときの配慮点
離乳食は慎重に進めていく必要があるかもしれません。新卒保育士さんが配慮するポイントを紹介します。
個人差
出典:Ⅱ 結果の概要第1部 乳幼児の栄養方法や食事に関する状況/厚生労働省p9から抜粋
表は、離乳食を開始した時期について保護者に調査した結果です。初期開始の目安月齢となっている5カ月6カ月が多くなっていますが、他の月齢から始めたという回答も見られますね。
成長には、個人差があります。月齢はあくまで目安として、一人ひとりのあった進め方を考えていきましょう。
食事中の事故
小さな子どもの食事では、窒息など命にかかわる事故が起こってしまうことがあります。
保育園では、複数の子どもを保育士一人で見る場合も多いため、常に事故予防の意識を持っておく必要があるでしょう。また、食物アレルギーに対する配慮も必要です。
ミルクの回数
母乳は完了期まで、赤ちゃんが欲しがるだけあげてよいとされているようです。しかし、保育園でのミルクは、紹介した内容を目安に徐々に回数や量を調節していきましょう。
保護者との連携
離乳食に対する支援は、母子や親子関係が健やかに形成されること、育児に自信が持てるようなかかわりが必要となってくるようです。強制はせず、日々の子どもの様子、そして保護者に合った支援を心がけましょう。
出典:Ⅱ 結果の概要第1部 乳幼児の栄養方法や食事に関する状況/厚生労働省
出典:Ⅱ離乳編/厚生労働省
新卒保育士さんは離乳食の進め方について学んでおこう!
新卒保育士さん向け、離乳食についての解説を紹介しました。
欲を持って食事を楽しむことは、子どもの身体的健康だけではなく精神的な成長にもつながるでしょう。
一人ひとりにあった離乳食の進め方を取り入れられるよう、理解を深めていけるとよいですね。
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