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HSPでも保育士に向いていないわけじゃない。対処法やよりよい職場の選び方

自分がHSPなのではと不安を抱え、保育士に向いていないのかもと思う保育学生さんもいるでしょう。しかし、辛いと感じたときの対処法や職場の選び方を知れば、少しその不安が拭えるかもしれません。多くの方がどんなときに辛いと感じるのか、また、どうやって向き合えばいいのかを詳しく紹介します。

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HSPとは?

HSPとは、「Highly Sensitive Person」(ハイリー・センシティブ・パーソン)の頭文字で、非常に感受性が強く、周りからの刺激に敏感である人のことを表します。

感受性が強いことで、ポジティブな環境からはよい影響を、ネガティブな環境からは悪い影響を受けやすいのが特徴です。

統計的には人口の15%~20%、つまり5人に1人があてはまる性質であるとされていますが、全体の8割には理解しがたい部分があるということでもあります。

そのように「理解してもらえない」というところから、生きづらさを感じてしまう人もいるようです。

ただ、HSPであることは必ずしも悪いことではありません。HSPであることがよい方向に働くこともあります。そのことは、頭に置いておいてくださいね。



HSPの方が保育士に向いていないと感じてしまう場面

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以下で、保育現場でHSPの方がストレスを感じてしまう場面を挙げます。こういった場面では、どのような人でも悩みがちですが、HSPで繊細な性質を持っていることで、強くストレスを感じてしまうようです。



複雑な人間関係に悩んだとき


HSPの方は、他者とのささいなやり取りの中でも感情の細かな動きを敏感に捉えてしまいます。だからこそ、人間関係が複雑な環境では、相手にどう思われているのかを気にしすぎてしまうことでストレスを感じてしまうようです。

保育士が働く環境では、同僚や上司、保護者と、日常的に関わる必要があります。その人間関係で悩むことがあれば、保育士に向いていないと感じてしまうかもしれません。



ちょっとしたミスをしたとき


良心的で優しく、相手のことを優先する傾向があるのもHSPの方の特徴です。だからこそ、自分に対しては否定的になってしまうようです。

ちょっとしたことでもミスをしてしまうと、かなり落ち込んでしまいそう。

特に、子どもの命を預かる保育の現場においては、客観的にちょっとしたミスであっても、責任感の強いHSPの方にとっては耐えられないことなのかもしれません。



仕事を抱え込み過ぎてしまったとき


いつも周りに気を遣っているHSPの方は、ただでさえ人よりも疲れやすい傾向にあります。仕事を抱え込みすぎてしまったときは、自分のキャパシティーを超えてしまい、かなり辛く感じてしまうでしょう。

また、自分が抱え込んでしまっているからと言って、他人に気軽に協力を仰げないのもHSPだからこそ。自分でどうにか仕事をこなそうと思ってしまい、対応できず、保育士に向いていないと感じてしまうかもしれません。



HSPの特性を保育士の仕事に活かせるポイント



想像力が豊か


HSPの方は、想像力や感性が豊かであると言われています。その豊かさは製作活動に活かせそうです。

他の保育士さんが考えつかない製作を思いつけたり、子どもたちが喜ぶ製作を楽しく作れたりするのではないでしょうか。

製作と切っては切れない保育士の仕事だからこそ、その特性を活かして活躍できそうですね。



共感性が高い


相手の気持ちに寄り添い、共感できるというHSPならではの特性も、不安を抱える保護者と接するときや、他者との関わりが大切な子どもたちに必要なのではないでしょうか。

なぜ相手がそう思っているのか、どうされたらうれしいのか、想像しても分からない人にとっては、考えることが苦痛でしょう。

その点、HSPの方にとってはそれらが手に取るようにわかるかもしれません。それによって救われる保護者や子どもたちも多くいそうですね。



些細な変化に気づける


周りへのセンサーが過敏なHSPの方は、些細な変化に気づくことも得意です。自分が保護者であれば、子どもの些細な変化も見逃さない保育士さんには安心して預けられるのではないでしょうか。

小さな子どもの場合、言葉を話すことができません。そんな場合でも、細かな変化に気づけるのであれば、大変重宝されそうです。



HSPの方はどうやって保育の職場を選べばいい?

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HSPだからこそ活きる特性がたくさんあることが分かりましたね。そのうえで、職場選びの際に意識してほしいポイントを紹介します。自分がHSPかもと感じている保育学生さんは、職場選びの際に参考にしてみてくださいね。



人員配置に余裕がある職場


まずは、人員配置に余裕がある職場です。前述したとおり、仕事を抱え込みすぎてしまうと、HSPさんはその特性を発揮できないかもしれません。

保育士さんがみんな忙しそうにしている園であれば、自分もいっぱいいっぱいなのに、周りの人の仕事までうけおおうとしてしまうことも考えられます。

保育士さん一人ひとりの業務量が適正で、皆さんが余裕をもって働いている職場で働けるとよいですね。



相談しやすそうな人がいる職場


自分でなんでも抱え込んでしまいがちのHSPさんには、気軽に相談できる人がいることがベターです。年の近い人の方が話しやすいのであれば、新卒採用で複数人採用する園がいいかもしれませんね。

相談しやすい人がいるかどうか、ということは、入職前に分かりにくいことかもしれません。しかし、積極的に園見学に行く、先輩保育士と話す機会を作ってもらうなどして、入職前にクリアにしておけるとよさそうです。



子どもが少人数の園


周りへのレーダーが過敏で細かい変化にも気づきやすいHSPの特性ですが、レーダーの対象が多すぎれば、パンクしてしまって逆効果です。

受け持つ子どもが多いよりは少ない方がよいですね。

一人ひとりとしっかり向き合うことができるので、保育士さんと子どもの双方にとってよいでしょう。



HSPの特性をプラスに捉えて保育の現場で働こう

HSPだから、保育士に向いていないかも…と悩む保育学生さんもいるかもしれません。ですが、HSPの特性は保育士に向いている部分がたくさんあります。

ぜひ、それを前向きに捉えて、自分にとっても子どもにとっても素晴らしい保育に携われるといいですね。

こちらの記事を読んだうえで、「自分に向いている園ってあるのかな?」と思った方は、ぜひ保育士バンク!新卒にご相談ください。

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