保育の出し物「シアター遊び」って?

絵本や紙芝居が好きな子どもたちですが、シアター遊びも大好きです。
これから保育士を目指すみなさんは、「シアター遊び」をご存知でしょうか。

保育で欠かせない「シアター遊び」って?

誕生日会やクリスマス会などの行事や時間を持て余している時など、シアター遊びは子どもたちに喜ばれます。
今回は、シアター遊びで代表格な「手袋シアター」と「パネルシアター」についてご紹介します。

◆手袋シアター

◯手袋シアターとは?
手袋シアターとは、手袋やミトンなどの上でお話しをする手法のこと。
エプロンシアターやパネルシアターと並んで、保育園の出し物の定番です。
エプロンシアター・パネルシアターよりもコンパクトに展開できるので、保育士さんも準備が少なくて済みますね。
布なので手作りしようとすると紙でつくるパネルシアターよりも手間がかかりますが、フェルトでつくれば長持ちします。
一つ持っていれば、あらゆるところで役立ちます♪

◯色々なパーツを作って手袋にくっつけよう♪
☆作るテーマは何にする?
まずは作るテーマを決めましょう。
人気の絵本や昔話が一般的なので、自分の好きなお話しでOK。
ただし、初心者があまりに複雑なお話しに手を出してしまうと作る物が多すぎて大変!ということにもなってしまいます。
何のお話しを作るか、それにはどんな登場人物がいるか、どんな物が登場するか・・・諸々考えて決定しましょう。
ちなみに人気なのは、三匹の子ブタやどんぐりころころ、はらぺこあおむし、アンパンマンなどの手袋シアターのようです。
こういった定番からチャレンジしたいものまで、なんでも手袋シアターにしてしまえるのがたのしいですね。

☆まずは材料を準備
作りたい作品が決まったら、必要な色のフェルトや手袋などを揃えましょう。

<主な材料>
カラー手袋
フェルト
トイクロス(マジッククロス)
刺繍糸
消えるチャコペン
マジックテープ
グルーガン
強力ボンド
綿
その他フェルトシールなど
軍手は大きな手芸店、100円ショップなどでカラフルな物が手に入ります。
軍手やミトンなど手袋はマジックテープだけでは付きにくい素材なので、パーツをくっつける側には、「トイクロス」というマジックテープがくっつく生地を使用します。
トイクロス製の手袋は販売されていませんが、トイクロスで手袋を製作してもOKです。

☆手袋につけるパーツを作る
動物、食べ物、人形など物語に出てくる物を1つ1つ作って行きます。
フェルトをアイテムの形に切って手縫いやミシンで縫い合わせたり、人形のパーツをぷっくり見せたい時は綿を詰めると立体的でかわいくなりますよ♪
できるだけしっかり作った方がふにゃふにゃせず、付け替える時にも便利なので、接着芯を中に入れる事をおすすめします。
二枚のフェルトに接着芯を挟んでグルーで接着してもOKです。
縫い合わせる部分は刺繍糸か普通の糸でまきかがりで縫います。
パーツの細かい部分は手芸用ボンドなど強力な接着剤で付けていきましょう。
ミシンを使う時は縫い幅を大きめに、速度は最大限に遅くします。
パーツの異裏側のフェルトは一色で統一すると、下糸をいちいち取り替える必要がなくなります。

☆くっつけるスペース(舞台)を作る
パーツが完成したら接着部分を作って行きます。
パーツ裏側にマジックテープのオス(ぎざぎざしている方)を付けていきます。
手袋は指先、中央などくっつける部分にトイクロス(マジッククロス)を接着剤で付けます。
マジックテープのメス(やわらかい方)でもOKですが、マジックテープは白一色なのに対してトイクロスは様々な色合いが揃っています。
見た目も目立たず、丈夫なのでぜひお試しください♪
全ての取り付け部分も出来上がったら完成です♪
もし『はらぺこあおむし』など作りたいけどパーツが細かくて難しそう…
という方は塗り絵絵本を型紙として使うとキレイに作る事が出来ます。

◆パネルシアター

◯パネルシアターとは?
パネルシアターは、その名の通りパネルを使った、パネル上で展開される劇場のことです。
パネルはベニヤなどの板にネル布と呼ばれる布を張り付けたものを使用します。
張り付けるものはPペーパーと呼ばれるものを使います。
パネルシアターで使いやすいように加工された不織布の一種です。
大きな文房具店やネット販売で手軽に買うことが出来ます。
Pペーパーにマジックで絵を描いてはさみで切り、色を塗って完成です。
Pペーパーはかなりしっかりしているので、ネル布にしっかりとくっつきます。

◯パネルシアターの進行方法は?
パネルシアターの使い方は人それぞれですが、歌に合わせてパネルを展開させていくのが一般的でしょう。
子どもが普段、園で歌っている歌にのせて劇を展開させていくことで子どもたちは興味を持ち、集中してみています。
また、一人で行うことも出来ますが二人で行う方がよりスムーズに進めることが出来ます。
進行の際には子どもたちが集中して聞けているか、子どもたちがわかりやすい話し方が出来ているか考えながら進めましょう。

◯絵人形に一工夫
絵人形を2枚貼り合わせることで、ひっくり返して使うことが出来ます。
例えば物語の進行の中で人形の表情だけを変えたりすることが出来ます。
また、糸で貼り合わせることでくるくる回したり、操り人形のように手足を動かすことが出来たりします。
袋状にして切り込みを入れることで中から小さな絵人形を出すことも出来ます。

◯どんな時に使える?
パネルシアターは用意するものが多く、練習も必要になるため手軽に始めることは難しいです。
しかし、その分子どもたちは心惹かれます。
一度やってみることでパネルシアターを使うことが出来るという自信にもつながります。
場面としては普段の保育というよりはちょっとした行事に使う方が良いでしょう。
誕生会や七夕やハロウィン、クリスマスなどの行事の導入で使うのにぴったりです。
お誕生会で使う場合はクイズ形式にして園児参加型として行うのも良いでしょう。
初めて作る時はわからないことが多く、失敗しがちなので、先輩保育士にアドバイスをもらいながら行うのが良いでしょう。
誕生日会でペアを組んで出来る場合は先輩保育士に率先してもらってパネルシアターの使い方を覚えていきましょう。
パネルシアターが使えたらちょっとした行事にとても役に立ちますよ!

◆保育士も楽しもう!

いかがでしたか?手袋シアターもパネルシアターも事前に練習が必要となりますが、子どもたちが喜ぶアイテムになります。
行事などにも活躍するシアターを子どもたちにより楽しんでもらうポイントは、保育士も一緒に楽しむということです。
シアター遊びに慣れないうちは緊張しますが、子どもたちの表情を見ながら一緒にシアター遊びを楽しみましょう。

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