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【例文あり】保育士を目指すきっかけは?面接や志望動機でなりたい理由を伝えるには

就活の面接や志望理由書で、保育士を目指すきっかけを聞かれることがあるでしょう。憧れの先生との出会いや職場体験、兄弟の存在などなりたい理由は人それぞれですが、作文のポイントをおさえることで思いを伝えやすくなりそうです。今回は、保育士を目指すきっかけについて、現役保育士さんの実例を元に例文を紹介します。

保育士の面接の様子

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なぜ「保育士を目指すきっかけ」を聞かれるの?

保育士や幼稚園教諭の就活では、採用面接で「なりたいと思ったきっかけは?」「なぜこの職業を目指すのですか?」と質問されたり、書類選考で作文を書いたりすることがあるようです。


この質問には、保育にかける熱意や、学生さんの人柄を確認するという目的があると言われています。そのため、具体的なエピソードを交えながら自身の思いを伝えることで、面接や志望理由書において高評価につながるでしょう。


しかし、「漠然とした理由はあるけれど、上手くまとめられない」と悩む学生さんもいるかもしれません。まずは、保育士を目指すきっかけとして挙げられる例を確認しましょう。



保育士を目指すきっかけの例

保育園の様子

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子どもが好きだから


保育士になりたい理由として「子どもが好きだから」と答える方は多いようです。その気持ちがなければ、保育士養成校に進学することもなかったかもしれません。


なかには、兄弟の面倒をみたときの経験から、子どもの成長を見守る保育士になりたいと思った方もいるでしょう。


なぜ「子どもが好き」なのかを考えることで、目指すきっかけを探ることにつながりそうですね。



憧れの保育士さんや幼稚園教諭の方のようになりたいから


保育士になりたい理由として、保育園や幼稚園に通っていた頃の思い出を挙げる方もいるようです。


幼少期に保育士さんや幼稚園教諭にお世話になった経験から、「先生みたいになりたい」と憧れを抱いたことがきっかけになる場合もあるでしょう。



職場体験で感銘を受けたから


職場体験での経験を志望動機に挙げる方もいるかもしれません。


中学生や高校生の際に職場体験として保育園を訪れ、先生方の姿や子どものかわいらしさに感銘を受けたことがきっかけで、「保育士になりたい」と志すケースもありそうですね。



自身の特技が保育現場で活かせそうだから


自身の特技を保育士の仕事で活かせそうという理由を挙げる方もいるようです。


例えば「幼少期からピアノが得意だから、歌の伴奏がスムーズにできそう」「物作りが趣味で製作のアイデアをたくさん提供できそう」といった保育に活かせるスキルがあることから、保育士に向いているかもしれないと考えることもあるでしょう。



このように、保育士になりたいと思う理由はさまざまですが、自分の経験をどのように面接や志望理由書の作文につなげていけばよいのでしょうか。


志望動機につながる実例エピソードとして、現役の保育士さんに聞いた「保育士を目指したきっかけ」を紹介します。



【現役保育士さんに聞く】保育士を目指すきっかけになった実例エピソード

遊ぶ子ども

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自分の経験をもとに志望動機をまとめておくと、保育士の採用面接で「保育士を目指すきっかけは?」と聞かれたときや、志望理由書・作文を書くときなどに対応しやすくなるかもしれません。


そこで、志望動機につながる実例エピソードとして、現役保育士のMさんに「保育士になりたいと思ったきっかけ」についてお伺いしました。



Mさんが保育士になった理由


Mさんに保育士になった理由を聞くと、真っ先に「子どもが好きだから!」と返ってきました。


やはり、保育士を目指すきっかけとして、実際にそう答える方は多いのかもしれません。



志望動機につながった「大家族で育った経験」


そんなMさんが子どもを好きになった理由は、幼い頃の経験にあったようです。


兄弟が多く、両親が共働きという家庭環境で育ったMさん。長女だったMさんは、年下の兄弟たちの面倒をよく見ており、自然と子どもへの接し方も上手くなっていたそう。


さらに、ずっと近くに幼馴染の存在があり、幼稚園の楽しい思い出を語り合う機会がたくさんあったと言います。


そうした経験を通じて、Mさんのなかで「子どもが好き」「幼稚園や保育園は楽しいところ」という気持ちが強くなっていったようです。


以上のように、兄弟の面倒を見る機会が多かったことや、友だちと幼稚園での思い出を語り合う経験によって、保育士や幼稚園教諭に対する思いが強まっていったことが伺えますね。



保育士を目指したきっかけ


Mさんに保育士を目指したきっかけを伺うと、意外な答えが返ってきました。


高校卒業後は進学を希望したMさんですが、いろいろな大学の学部を受験したところ、合格したのが保育科でした。


もちろん、保育士に興味があったので受験したのですが、この時点では「保育士になりたい!」という強い思いよりも、「保育士になれるかはわからないけど、とりあえず学校に行ってから将来について考えよう」という漠然とした考えで保育の道に進んだのだと言います。



保育士養成学校で得た学びと就職の機会


そしてMさんは保育士養成校へ進学し、実習先の園での就職内定が決まりました。


保育実習を体験したことから、「もっと保育について知りたい」「この園で保育がしたい」という気持ちと「子どもが好き」という思いが一致し、実習先の園への志望動機につながったそうです。


現役保育士のMさんの実例を紹介しましたが、このようなエピソードを志望動機に盛り込むときのポイントについて見ていきましょう。



保育士を目指すきっかけや志望動機:伝えるときの3つのポイント

保育士の面接の様子

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志望理由書をきちんと書くことができれば、採用面接で志望動機について質問された際も、説得力のある回答ができるかもしれません。


ここでは、保育士を目指すきっかけとともに志望動機を伝えるときのポイントを説明します。



①実際のエピソードと絡めて書く


志望動機を書くときは、きっかけとなった出来事と絡めることがポイントとなるでしょう。


「子どもが好き」というのは保育士になりたい理由として多く挙げられますが、その気持ちのみを伝えるだけでは採用担当者の印象に残りにくいかもしれません。


なぜ保育士を目指そうと思ったのかがわかる具体的なエピソードを加えることで、思いの強さが伝わる志望動機書を作成できそうです。



②経験から得た学びや気づきをもとに書く


職場体験や保育実習で得た学びや気づきを加えることも、保育士を目指すきっかけについて伝える際のポイントといえそうです。


実際に子どもたちとかかわることで、学校では学べない保育の大変さや素晴らしさなどさまざまな気づきを得られるかもしれません。


そのなかで「あの先生みたいな保育士になりたい」「保育士になったらこんなことがしてみたい」といった憧れが芽生えたきっかけのエピソードをもとにすれば、志望動機を作りやすくなるでしょう。



③目指す保育士の姿をイメージしながら書く


学生さんが目指す保育士の姿をイメージできるよう伝えることも大切です。


例えば、兄弟のお世話をしたエピソードや職場体験での出会いを交えて、自分が理想とする保育士像を説明するのもよいかもしれません。


そのうえで、理想に近づくために実行したいことや入職後に取り組みたいことを書くことがポイントです。園に貢献できることを示せば、「この園の保育士になりたい」という熱意もアピールできるでしょう。



保育士を目指すきっかけや志望動機:ケース別の例文4選

志望理由書を書くときや面接の質問に答えるときに役立つ、保育士を目指すきっかけを伝える例文を紹介します。



①兄弟とのかかわりをもとにした例文


私は長女であるため、幼少期から兄弟の面倒を見る機会が多くありました。


その際、私が通っていた幼稚園の先生を真似しながら世話をするのがとても楽しく、いつしか保育士になりたいと思うようになりました。


保育実習では兄弟と過ごした楽しい時間を思い出し、あらためて「私は子どもが好きなんだな」と実感しました。


入職後は、当時憧れていた先生のように子どもの成長に寄り添い、ともによろこびあえる幼稚園教諭になりたいと考えています。


幼少期に兄弟の面倒を見た経験が保育者を目指すきっかけとなったことがわかる例文です。


さらに、保育実習で感じた思いを盛り込むことで、幼稚園教諭になりたい思いの強さが伝わるかもしれません。



②憧れの保育士像を取り入れた例文


私は、保育園に通っていた頃の担任の先生が大好きでした。


一人で園庭の石を集めるのが好きだった私にいつもあたたかく声をかけてくれ、「きれいな石だね」と褒めてくれた経験から、「先生のような優しい保育士になりたい」と目指すようになりました。


今思えば、先生はいつも子どもの「よいところ」を発見し、褒めることで自信を育めるように関わってくれていたのではないかと思います。私も憧れの先生のように、子ども一人ひとりの繊細な心情にあたたかく寄り添える保育士になりたいと思っています。


憧れの保育士像が、自身の目指すきっかけにつながったことがわかる例文です。


学生さんの具体的なエピソードや、入職後どのような保育士になりたいかも絡めると、採用担当者の印象に残りやすいかもしれません。



③保育実習での経験を交えた例文


私は以前から保育士に漠然とした憧れを持っていたのですが、保育実習を通して一層「保育士になりたい」という気持ちが強くなりました。


なぜなら、現場で働く保育士さんが子どもの表情と仕草を読み取って対応する姿や、自分で挑戦しようとする子どもを励ましながら見守る姿などを見て、丁寧なかかわりに感銘を受けたからです。


私も実習先で出会った保育士さんのように、子どもの成長を見守りながら臨機応変に対応できる保育士になりたいと考え、本格的に保育士を目指すことを決意しました。


保育実習での経験から目指す気持ちが強くなったことがわかる例文です。手本となるような先輩保育士さんの姿を混ぜ込めば、より内容に具体性を持たせられるでしょう。



④職場体験での経験を交えた例文


高校1年生のときに参加した保育園の職場体験での経験が、保育士を目指すきっかけとなりました。


当初は「子どもが好き」という漠然とした思いで選んだ体験先ですが、実際に参加すると、保育士さんの仕事の奥深さを実感することとなりました。


なかでも、先生が話してくださった「子どもたち一人ひとり違った成長があるから、全員が同じことを同じようにできる必要はないんだよ」という言葉が忘れられず、そんな風に一人ひとりの子どもに寄り添える保育士になりたいと感じました。


こちらは、職場体験を通して保育士を目指すようになったことを伝える例文です。


具体的なエピソードとともに保育士への思いが固まったきっかけについて説明することで、説得力が増すかもしれません。



⑤園の魅力を盛り込んだ例文


私は里山にほど近い保育園に通っていました。当時の担任の先生が、保育のなかで四季の植物の美しさや生き物の不思議さ、尊さを教えてくれたのをよく覚えています。


その経験から、私自身も自然のなかでさまざまなことを子どもたちに教えられる保育士になりたいと思うようになりました。


貴園のホームページから、たくさんの植物がある広い庭園や里山への遠足行事があることを知り、「ここなら私の理想とする保育が実践できる」と感じて就職を志望しました。幼少期の経験を活かし、子どもたちに自然の魅力を伝えられる保育士になりたいと思っています。


学生さんが大切にしている保育観と、園の特色が合致していることを伝える志望動機の例文です。


園独自の方針やカリキュラムと絡めて、どのような保育を実践していきたいかを書くとよいですね。



【現役保育士さんに聞く】仕事のやりがい実例集

談笑する保育士

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最後に、現役保育士のみなさんに「保育士になってよかった!」と思えた瞬間について伺ってみました。


保育士としてどんなやりがいを感じたいかが明確になれば、「こんな保育士になりたい」という目指すべき方向性が見えてくるかもしれません。



やっぱり子どもはかわいい!


現役
保育士Aさん

朝、登園してきた子どもが笑顔で駆け寄ってきて、「せんせいおはよう!」と言ってくれるだけで一日がんばれる!座っていると子どもが抱きついてきてくれると、本当にかわいくてたまりません。




子どもの成長を見守れる


現役
保育士Bさん

子どもたちが苦手なことをできるようになったときは本当にうれしいです。保育士は子どもの成長をずっと見守れる素敵な仕事だと思います。



現役
保育士Cさん

0歳児から2歳児の乳児期は成長が著しく、ミルクだけだった子どもが離乳食を食べられるようになったり、ハイハイから歩けるようになったりと、すごいスピードです。日々目が離せないくらいどんどん成長していくので、保護者と共によろこび合いながら見守れるのが何よりうれしいです。



現役
保育士Dさん

入園式に泣きじゃくってママから離れなかった子が、卒園式には凛とした表情をする……そんな姿に計り知れない感動をもらっています。




子どもたちと信頼関係を築ける


現役
保育士Eさん

担任を持つと、子どもたちは甘えてわがままを言うこともあり、ときには叱らないといけないこともあります。でも全力で子どもとぶつかったときに生まれる信頼関係は、何物にも代え難いものだと思います。そうやって信頼関係を築いた子どもたちに、「先生と離れたくない」と言われたときは、本当にうれしくなります。




クラスの団結力を感じる


現役
保育士Fさん

保育園の運動会や生活発表会などの行事で、「クラスが一つになれた!」と思ったときによろこびを感じます。行事のあとはクラスで壁を乗り越えた感覚があって、保育士も子どもたちもまとまりが出てきます。成長を感じてぼろぼろ泣いてしまうこともあります。




保護者からうれしい言葉をもらえる


現役
保育士Gさん

保護者から、「ありがとう」と言われるのは本当にうれしいです。仕事以上の感謝と絆が芽生えますね。



現役
保育士Hさん

3月の年度末に保護者から「先生が担任で本当によかったです」と言われたとき、一年間の努力が報われたと感じました。



現役
保育士Iさん

「先生にまた任せたい」と、上のお子さんだけでなく下のお子さんも預けてくれる保護者がいました。信頼されていると感じてうれしかったです。




卒園者が訪ねてきてくれる


現役
保育士Jさん

卒園した子が園を訪ねてくれることがあります。小学校に上がっても、保育園や幼稚園を忘れずにいてくれると思うと、すごくうれしい気持ちになります。




自身も成長できる


現役
保育士Kさん

子どもたちの成長を見たときに、自分の成長も感じることがあります。現場には、学校の座学だけではわからなかったことが多くあるので、日々体感しながら成長していく自分に気づくと嬉しいし、誇らしいです。大変ではありますが、やりがいは大きい仕事だと思います。





保育士を目指すきっかけを整理して志望理由書を書こう

今回は志望動機を伝えるときに役立つ、保育士を目指すきっかけやなりたい理由について、現役の保育士さんの実例エピソードを交えて紹介しました。


保育士や幼稚園教諭を目指して就職活動をするうえで、志望理由書を書いたり、面接で保育士になりたい理由を問われたりすることは多々あるでしょう。


熱意が伝わる履歴書や作文を仕上げるためには、保育士を目指すきっかけとなった具体的なエピソードを取り入れることが大切です。


現役保育士さんから伺ったきっかけややりがいの実例を参考に、自身の経験を振り返り、履歴書や面接で伝える志望動機に活かしてみましょう。



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