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保育園で働く、「保育士」さん以外のお仕事

今回は保育園で働く保育士以外の職業について、ご紹介します。

保育園で働く、「保育士」さん以外のお仕事
保育園では、実は保育士以外にも様々な職業の方が活躍しているケースがありますが、今回は、その中の「調理員」「栄養士」「保育事務」について解説します。


まずは調理員について

○集団調理のプロ
学校給食・老人福祉施設など含め、大勢の人が食べる給食を作る調理師の事を『集団調理師』と言います。
ちなみに調理師は国家資格ですが、調理の仕事には資格は必須ではない職場が多く、資格を持っていない人の事は調理員さんと呼びます。
調理師さん・調理員さんは、栄養士さんが作った献立・レシピに基づき、園児・職員全員が食べるものすごい量の給食を作ります。
基本は手作りですが、中には給食専用の冷凍食品やチルド食品も使います。

○一日の仕事内容
基本的な一日の流れを、例にあげてみます。 まず出社したら、納品された食材の確認(数量や鮮度など)を行います。

全員分の昼食を約2時間で作ります。

同時に朝のおやつ(3歳未満児)を作ります。

昼食の時間には配膳なども手伝います。

食器や厨房の後片付けをします。

15時のおやつを作ります。

掃除や書類作成をして、1日のお仕事は終了です。

○体力と時間との勝負?!
家庭料理と集団調理では勝手が違います。
大鍋や回転鍋を使い調理をするため、かなり腕力を使います。
そのうえ火を使うため高温になる調理室で一日中ほぼ立ちっぱなしという環境なので、体力勝負な仕事です。
そして時間が限られている中での大量調理ですので、時にはセカセカ・ピリピリムードな時もあるようです。
またアレルギーがある子どもには個別対応が必要ですが、アレルギー対応食は調理器具も別ですし、原材料・調味料から気を付けないといけません。
現代の子どもにはアレルギーがとても多く、誤って食べてしまうと命に関わる大きな問題になりますので、どの子どもがどのアレルギーかをある程度把握しておく必要があります。
また、保育園児は年齢によって食べられるものが違うため、離乳食・幼児食の両方があり、手間が多いのも特徴です。

○子どもたちの笑顔がやりがい
季節のイベントで特別メニューを作ったり、子どもが喜ぶ盛り付けを工夫してみたり、保育園での調理ならではの楽しさがあります。
また、正社員で働く場合には、保育の手伝いに入る事もあるようです。
今日の給食おいしかったよ?と言ってもらえるのがとても幸せという方も多かったです。
やはり保育園で働く調理師さんには、子どもが好きで、子どもと何らかの形で関わりたい!という方が多いみたいですね。


次に栄養士について

○栄養のスペシャリスト
栄養士は食事管理と栄養指導を行うお仕事です。
学校や病院などで個々の人に望ましい食事を考え、毎日の献立を決めます。
肥満やアレルギー、糖尿病の人の食生活について指導も行います。
「栄養をバランスよく摂れて、おいしい食事」である事が大切です。
基本的な仕事内容は献立の作成、盛り付け、食事指導ですが 勤務先によっては調理師と一緒に調理もする事があります。

○調理師さんと二人三脚で活躍
それでは実際にどんなお仕事をしているのでしょうか? 体験者のご意見をご紹介します。

・献立を作って、給食は一緒に調理をし、おやつは調理員さんに作ってもらっていました。

・病院より給食数が少ないので、大量調理では出来ない季節行事メニューの工夫をしていました。
誕生日にデコレーションケーキを作ったり、サンドイッチで鯉のぼりを作ったりするとみんなとっても喜んでくれました。

・栄養士指導として、給食便りで栄養の紹介を書いたり、子どもたちに説明したりしました。

・完全給食の保育園に勤めていて、2人で120食分用意しています。
調理がメインで、給食の時間は子どもたちと一緒に食べるので「今日のおかずは骨を強くしてくれるのだよ」などとお話をし、食育のコミュニケーションを積極的に取っています。

保育園では、調理仕事も担当する事が多いですね。
また大量調理ではないので自分の好きなものを献立に取り入れたり、手作りのおやつを考えたり、クリスマスなどの季節メニューを考えるのが楽しい!という意見がありました。
事務作業も業務に含まれており、食材の発注や献立作成、栄養計算、給食便りや日誌を作り食育を発信しています。
乳幼児の味覚形成を支える責任感のあるお仕事ですね。
栄養士さんも子どもたちの喜ぶ顔を励みに、毎日頑張っています。


最後に「保育事務」のお仕事について

○経理全般・事務作業+保育補助
一般的な内容は中小企業の事務内容と似ております。
運営に関わるお金の管理、またお便りや園児名簿・辞令などの書類作成などを行います。

・給与計算
・現金管理、預金管理
・予算、決算、銀行出入金、会計処理のパソコン入力、補助金申請など
・社会保険事務
・来客対応
・施設管理
・事務作業(報告書、お便り、勤務表の作成)
・その他労働協定・資材施設手配、消耗品の交換や簡単な修繕など

保育園特有の業務としては、保育士の人手が足りていない場合に、補助として入る事です。
ローテーションで担任が足りていないクラス、急病で欠員が出た場合、保育士のサポートとして給食の配膳、おやつの用意、お昼寝の座布団の用意など保育業務の補助を行います。
また行事などで忙しい時や子どもが事故に遭った場合の病院への搬送なども対応いたします。
日常業務として保育補助の時間が決められてはおらず、有事の際に臨機応変に対応する事が求められています。
園によって異なりますが、防火管理責任者の講習を受講する必要とする場合もあります。
保育士さんと同様に2月から4月にかけては繁忙期で、新入園児を迎える用意、決算予算、職員の入れ替わりの手続きなどを行います。


保育士以外の職業もとても大切

実習先・就職先の保育園に、保育士以外の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?周りの他の職種の方たちと協力して、子どもたちに素晴らしい保育を提供してあげてくださいね。

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