保育士が働くときの適切な服装を春夏秋冬別や、運動会やプール遊びなどイベントごとに分けて紹介します。保育士の服装は仕事を第一に考え、子どもを安全に保育するための観点や、保護者からの印象を考えた服装を選ぶようにしましょう。トップスは、Tシャツやボタンが付いていないポロシャツ、ボトムスはチノパンなどを着用するとよさそうです。
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■目次
保育士の服装にいつての考え方とは
ここでは保育士が日常保育をするときの服装の基本的な考えを紹介します。保育士は、動きやすく子どもたちの安全を考えた服装をすることで保護者からの信頼を得ることにもつながるでしょう。
動きやすく、子どもたちの安全を考えた服装
保育士は子どもたちと走りまわって遊ぶことが多いため、保育士自身が動きやすいものや子どもたちの安全を考えた服装を選びましょう。伸縮性のない生地の服装だと、動きが制限され、思うように子どもたちと遊ぶことができなくなってしまいます。
また、過度な装飾がある服装を着用していると、装飾が子どもたちに接触し、思わぬけがにつながる原因になることも考えられます。おしゃれな仕事着を着たい気持ちもあるかもしれませんが、まずは子どもたちが安全を第一優先に考えて、服装を選びましょう。
保護者から信頼を得られる服装
保育士が汚れている服装や派手な服装をしていると、保護者は安心して子どもを保育園に預けることに不安に感じ、保育士に対する不信感にもつながる場合があるでしょう。
保護者からの印象は、保育士個人だけでなく所属する園のイメージ自体を損なうことも考えられるため、気にかけて服装選びを行い、身だしなみを整えましょう。清潔感のあるシンプルなアイテムを選び、保護者からの信頼を得るよう心がけましょう。
保育士の服装に適したアイテム
保育士の服装には、生地がやわらかく伸び縮みするストレッチ性のある、動きやすいアイテムが適しています。トップスは、Tシャツやボタンが付いていないポロシャツ、トレーナーなどがよさそうです。
ボトムスでは、チノパンやジーンズ、ジョガーパンツなどが動きやすいでしょう。
ただし、ジーンズに関しては許可されていない保育園もあるので、事前確認が必要になります。また、エプロンを着用することも考え、エプロンをつけた際にすっきり着こなせるアイテムを選ぶようにしましょう。
保育士の服装で適さないアイテム
保育士の服装に適さないアイテムは、フード付きのパーカーや紐付きのデザインの服が挙げられます。
例えばフード付きのものは、子どもたちはいろいろなものに興味があり、パーカーのフードの中にものを入れたり、フードを思い切り引っ張ったりすることもあるので、万が一の場合危険も考えられるため、避けたほうがいいでしょう。紐付きのアイテムであれば、紐が子どもたちに引っかかってしまうこともあります。
また、ニット素材の服装にも注意です。ニット素材は静電気が発生しやすく、肌に当たった際にかゆみを起こすことがあります。肌が弱い子どももいるので、配慮が必要です。
シーンごとの保育士の服装
ここでは、保育士の春夏秋冬別の服装を選ぶときのポイントや、運動会、遠足などのイベントごとに適切な服装を考えてみました。季節やシーンに適した服装をすることで、自分自身も保育をしやすくなりますよ。
夏の服装
1年でもっとも気温が高くなる夏なので、丈が短いものや薄手のものを選ぶようにしましょう。トップスはTシャツやポロシャツがおすすめです。生地は通気性がいいものや、汗で濡れてもすぐ乾く速乾性のあるもの、子どもが触れた際に肌ざわりのよい綿製、または綿とポリエステルの混合素材のものを選ぶと快適に過ごせそうです。
冬の服装
冬は気温が下がり、体調を崩しやすい時期でもあります。自分自身の体調と室温にあった服装を選ぶようにしましょう。冬のお散歩の際には、トレーナーの上に、動きやすいダウンジャケットを羽織るなど、しっかりと防寒対策をすることが大切です。また、ボトムのチノパンやジーンズなどには裏起毛で作られた製品もあるので、活用してみてくださいね。
春、秋の服装
春や秋は過ごしやすい気温なので、子どもたちとお散歩に出かけることが多くなります。しかし、季節の変わり目なので気温の変化が激しく、体調不良を起こしやすい季節でもあります。体温を保つためにも、羽織りのいらない長袖のTシャツやトレーナーなどを着用し、健康管理をしっかり行うようにしましょう。
運動会や遠足など、保育士の行事やイベントでの服装
保育園ではさまざまなイベントが行われます。そのときのシチュエーションに合わせた服装を選ぶようにしましょう。
運動会の服装
運動会や遠足では、たくさん汗をかくことがあるかもしれないので、動きやすく速乾性に長けた服装がいいでしょう。半袖のTシャツなどを選びがちですが、長袖シャツを着用することで、直接日光が当たらず体力の消耗を緩和させることができます。通気性のあるポリエステルの生地であれば長袖シャツを着用するほうがいいかもしれません。
プール遊びや水遊びの服装
プール遊びや水遊びをするときは、水に濡れても動きやすいものや、速乾性のある服装を選ぶようにしましょう。特にボトムは、裾が7分丈くらいの長さのものだと水に濡れても動きやすいです。また、炎天下のなかのプールでは速乾性のあるラッシュガードなどを着用し、日焼け対策をしましょう。
遠足の服装
遠足では長時間、外にいることになります。一見、半袖シャツが涼しいように感じますが、直射日光や虫の対策のためにも長袖シャツを着用するほうがいいかもしれません。
男性保育士の服装の選び方
基本的に、男性保育士の服装も女性保育士の服装同様、動きやすく子どもたちの安全を配慮した服装にしましょう。
動きやすく伸縮性が高い服装
保育園は女性が多い職場ということで、男性保育士はものを運んだりする業務をお願いされることも多いことが考えられます。すぐに動きやすいよう、Tシャツにチノパンや、ジャージなど伸縮性が高い服装を選ぶようにしましょう。
保護者からの印象
まだまだ女性が多い職種なので、保護者のなかには、はじめて男性保育士を見る人も少なくはありません。そのため、男性保育士は保護者からよく見られていることがあります。ハーフパンツやボタン付きのポロシャツなどさけ、装飾がないシンプルで清潔感のある、動きやすい服装を選ぶようにし、頼られる男性保育士像を目指しましょう。
避けたほうがいい服装
通常のデニムであれば、保育園から許可がおりていれば着用してもいいでしょう。しかし、穴があいているダメージデニムなどは避けたほうがよさそうです。男性のおしゃれでは一般的でも、トレンド要素を保育士の服装に持ち込むことに、あまり印象よく思う保護者はいません。同じ理由で、ハーフ丈のパンツや派手な柄物のシャツなども、保育士としてふさわしいとは言いづらいでしょう。
保育士らしい服装をしよう
今回は、保育士に適した服装を紹介しました。性別に限らず、子どもたちの安全と保護者からの印象を考えた服装を選ぶように心掛け、保育に集中できる動きやすいアイテムを選ぶようにしましょう。
また、春夏秋冬の季節ごとの服装や、運動会や水遊びなどのイベントごとにふさわしい服装をすることで、自分自身も安心して働きやすくなります。
服装ひとつのことですが、服装で仕事に対する姿勢を見られている場合もあるでしょう。子どもたちとふれあい安全に配慮した保育をすることは仕事でもちろん大切ですが、その場に適した服装を選ぶことも保育士の立場で選ぶことは、仕事の一環としてとらえましょう。