新任保育士として入職を控えている場合、職員や子ども、保護者向けにどのような自己紹介をすればよいか例文を知りたい方もいるかもしれません。伝え方のポイントもあわせて知っておけば、勤務初日を迎える際に役立つでしょう。今回は、保育士の自己紹介の例文を、職員・子ども・保護者向けに分けてそれぞれ紹介します。
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■目次
新任保育士としてどんな自己紹介をすればいい?
自己紹介は、初めて会う人に自分の名前と顔を知ってもらうことを目的とする挨拶です。信頼関係を築くための第一歩として、印象のよい自己紹介をすることが重要と言えるでしょう。
しかし新任保育士として初日に行う自己紹介では、どのようなことを言えばよいのか悩む方もいるかもしれません。特に職員や保護者に対しては、社会人としてマナーのある挨拶を心がけたいですよね。
そこで今回は、職員や子ども、保護者向けの自己紹介のポイントと例文を紹介します。
職員・子ども・保護者向けの自己紹介で意識したいこと
職員や子ども、保護者向けに自己紹介をする際、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。話し方と内容について、それぞれポイントをまとめました。
話し方
明るい表情で話す
初めて保育園で自己紹介するときは、明るい表情を意識することが大切です。人の第一印象は、出会ってから数十秒のうちに視覚を通して決まるとも言われています。
初めて顔を合わせた際に笑顔を見せれば、保護者や子どもが「この先生なら子どもと楽しく遊んでくれそう」「優しそうな先生だな」といった印象を抱いてくれるかもしれません。
当日、緊張から固い表情にならないよう、事前に鏡を見て自己紹介の練習をするなどして、自然な笑顔を確認しておくとよいですね。
大きな声ではきはきと話す
自己紹介をするときは、大きな声ではきはきと話すこともポイントになります。
はっきりとした話し方を意識することで、相手が名前や挨拶の内容を聞き取りやすくなるでしょう。また、子どもや職員、保護者の方に自信をもった姿勢が伝わるかもしれません。
なかには、普段話すときの癖で語尾が伸びたり、緊張から声が小さくなったりする方もいるようです。自分では気づかない場合もあるため、身近な人に聞いてもらったり録音して聞いたりして、聞き取りやすくはきはきとした話し方を練習しておくとよいかもしれませんね。
内容
簡潔にまとめる
入職初日は、出勤前の保護者や保育活動前の職員向けに自己紹介をするケースも考えられます。それぞれに対して時間をとらないよう、内容を簡潔にまとめましょう。
また、子どもに対して長すぎる自己紹介をすると、途中で飽きてしまい最後まで聞いてもらえないかもしれません。「名前プラス一言」のみにするなど工夫が必要と言えそうです。
時間の目安として、30秒から1分以内に収まるように意識するとよいかもしれません。
話題になる内容を盛り込む
自己紹介をするときは、自分の好きなことを交えて伝えると話のきっかけにつながることもあるでしょう。
クラスだよりなど文章で伝える場合は、好きな食べものや趣味、特技などを載せると保護者が話しかけやすくなるかもしれませんね。
具体的な思いを伝える
保育目標やどのようなクラスにしたいのかなど、1年間の抱負を具体的に伝えることで、保護者の方に安心して任せてもらいやすいかもしれません。
園の方針や目標に沿って、自分たちのクラスではどのように取り組んでいきたいかを伝える挨拶ができるとよいですね。
新任保育士が自己紹介するときに意識したいことを押さえたところで、ここからは職員と保護者、子どもに向けた挨拶のポイントと例文を紹介します。
【職員向け】新任保育士の自己紹介のポイントと例文
まずは、新任保育士が職員向けに自己紹介をするときのポイントと例文を紹介します。
ポイント
意欲が伝わる内容にする
保育に活かせる特技や趣味を絡めて抱負を話すと、仕事への意欲をアピールできるかもしれません。
たとえばスポーツを得意としている場合は「学生時代は体操を続けていたので、子どもたちにもマット運動や平均台などを教えたいです」など、保育士としての熱意が伝わるような内容にするとよいですね。
視線を先生たちに向けて話す
職員向けに自己紹介をするときは、視線を先生たちに向けることがポイントです。
保育士として働くうえで、職員間のコミュニケーションは欠かせないものになるでしょう。視線を向けながら笑顔で話すことで、「この人とは気持ちよく交流できそうだな」という印象を持ってもらえるかもしれません。
例文
本日から皆様といっしょに働かせていただきます、〇〇と申します。子どもが大好きなので、これから毎日子どもたちと関われると思うととてもうれしいです。ピアノの弾き歌いが得意なので、子どもたちと歌や合奏などをいっしょに楽しみたいです。まだまだ至らないところばかりですが、園長先生をはじめ、先生方を見習って早く一人前の保育士になれるよう頑張ります。よろしくお願いします。
【保護者向け】新任保育士の自己紹介のポイントと例文
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次に、保護者向けの自己紹介のポイントと例文を紹介します。
ポイント
前向きな内容にする
保護者への自己紹介では、どのような保育をしていきたいかやどのような経験を子どもたちにさせてあげたいかなど、目標や抱負を伝えるとよいでしょう。
基本的な挨拶に加えて目標を一言添えることで、前向きな姿勢を伝えられそうです。また、絵をかくことやピアノを弾くこと、体を動かすことなど得意分野がある場合は、特技を織り交ぜながら目標や抱負を伝えていくと、印象に残りやすいかもしれませんね。
寄り添う姿勢をアピールする
保護者の方に寄り添った姿勢を意識して自己紹介をすることもポイントの一つです。
「困ったことがあればいつでも相談してくださいね」などと言葉を添えることで、話しやすい印象を与えられるかもしれません。 保護者の方に安心感や親しみを持ってもらうためにも、自己紹介で寄り添う姿勢を示しましょう。
例文
直接伝える場合
△△組の担任をさせていただくことになりました、〇〇と申します。体を動かすことが好きなので、子どもたちとたくさん外で走り回りたいです。1年間、どうぞよろしくお願いいたします。
園からのおたより・クラスだよりに書く場合
△△組の担任をさせていただくことになりました、〇〇と申します。ピアノを弾くのが好きなので、これからいっしょにいろいろな歌を歌いたいです。子どもたちに『保育園が楽しい』『明日も行きたい』と思ってもらえるような、笑顔あふれるクラスにしていきたいと思います。気になることや子育ての悩みなど、些細なことでも遠慮せずにお声かけくださいね。これからよろしくお願いいたします。
おたよりやクラスだよりに書く場合は、レイアウトを確認しスペースに合った長さの自己紹介文にするとよいでしょう。特技や趣味の話なども絡めると、保護者が親しみを持ちやすいかもしれません。
【子ども向け】新任保育士の自己紹介のポイントと例文
最後に、新任保育士が子ども向けに自己紹介するときのポイントと例文を紹介します。
ポイント
子どもを惹きつける工夫をする
自己紹介に子どもたちを惹きつける工夫を加えることで、親しみを持つきっかけになるかもしれません。
たとえばペープサートやスケッチブックでイラストや動きを取り入れれば、視覚的にもイメージが伝わりやすいでしょう。また、手遊び歌やクイズを混ぜた挨拶は、子どもたちが参加することもできるのでより惹きつけられそうです。
工夫を凝らした自己紹介をすれば、子どもたちが飽きることなく聞けるかもしれませんね。
子どもの年齢に合わせた話し方をする
子どもたちがしっかりと内容を理解できるよう、年齢に合わせた分かりやすい言葉選びが重要です。
笑顔はもちろんのこと、大きな声でゆっくりと、子ども一人ひとりの目を見ながら話しましょう。話し方に合わせて、大きく身ぶり手ぶりなどの動きを取り入れるとより伝わりやすくなりそうですね。
例文
今日から△△組の担任になりました、〇〇 〇〇です。「〇〇先生」って呼んでね。先生の好きな食べ物はいちごです。みんなは何が好きかな?たくさんお話し聞かせてね。早く仲良くなっていっしょに遊びたいので、今日からよろしくお願いします。
職員や子ども、保護者向けの例文を参考に新任保育士の自己紹介を考えよう
今回は、職員や子ども、保護者向けの自己紹介のポイントと例文を紹介しました。
新任初日は自己紹介をする機会が多いかもしれません。相手によって話し方や内容を工夫したり、前向きな姿勢を示したりするとよいでしょう。クラスだよりなどのおたよりに自己紹介を載せるときは、好きなことや趣味などを盛り込むと、話しかけるきっかけにつながるかもしれません。
例文を参考にしながら事前に練習するなどして、信頼関係やコミュニケーションのきっかけになる自分らしい自己紹介をしてみましょう。