保育士として働くうえで欠かせない、「靴」と「靴下」。毎日使うものなので、選び方のポイントを知って役立つものを購入したいという保育学生さん・新卒保育士さんも多いのではないでしょうか。今回は、保育士向けの上靴・外靴・靴下選びのポイントについて、汚れにくい色のチョイスや、通勤や雪遊びの際の対処法とあわせて紹介します。
New Africa/shutterstock.com
■目次
保育士にとっての「靴・靴下」の役割とは?
実習前の保育学生さんや新卒保育士さんには、「保育士さんがどのような靴や靴下を履いているのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
まずは、保育士さんにとって靴や靴下が持つ役割について紹介します。
外靴
外で履く靴といえば、子どもたちと戸外で遊ぶときに使う外靴と、通勤の際に使用する靴が挙げられるでしょう。
そのなかで戸外遊びに活用する外靴は、園庭で子どもといっしょに身体を動かしたり、散歩や遠足に履いて行ったりするという役割があります。
上靴(うわばき)
上靴(うわばき)は園舎のなかで過ごすとき、外靴から履き替えるために必要になります。
上履きを履くことで、足を清潔に保ったり、滑りにくくなったりするという役割が挙げられるでしょう。
はだし保育を実施しているなど、保育方針によっては必要ない場合もあるため、園の規定に合わせて購入するとよいですね。
靴下
靴を履くときに必要となる靴下も保育士さんにとっては必須アイテムです。
乳児クラスでははだしで過ごしたり、和室や休憩室では上靴を脱いで入室したりと、保育園によっては靴下になるシーンもあるでしょう。
素足のままだと、足の裏が汚れやすくなる、足が冷えてしまうといったことが考えられるため、保育士さんにとって靴下も大切な役割があると言えます。
このような役割をふまえ、保育士の靴や靴下は、室内用、雪遊び用、通勤用など、何のために履くのかという用途を考えて選ぶことが重要ですね。
保育士の靴・靴下選びのポイント
ここでは、保育士さんや保育学生さんが靴・靴下を選ぶときの基本的なポイントをまとめました。
素材
靴や靴下は毎日使用するうえ、すぐに汚れることを考慮する必要があります。 そのため、通気性がよく、汚れが落ちやすい素材の靴や靴下を選ぶと便利かもしれません。繰り返し洗濯することをふまえて、洗ったあとに乾きやすい素材にすることもポイントです。
また、保育士さんは仕事中動き回ることが多いため、破れにくい丈夫な素材を使った靴・靴下だと安心ですね。
色・デザイン
保育士さんが靴や靴下を選ぶときは、色やデザイン性に着目することも重要なポイントです。
白など薄い色の場合、汚れると目立つため、黒や紺などの濃い色を選ぶと清潔感を保ちやすいかもしれません。
絵本やテレビに出てくるキャラクターのデザインだと子どもによろこんでもらえそうですよ。
ただし、園によってはキャラクターグッズを禁止している場合もあるため、購入する前に園長先生や責任者に園の規則を確認しておきましょう。
サイズ
保育士さんはさっと動けるよう、きちんと自分に合ったサイズの靴や靴下を選ぶことが大切になるでしょう。
靴の場合、同じ足のサイズでも人によって足の幅や指の長さが異なります。
一般的に、靴のサイズを測るときは以下の3点を確認すると適切なサイズを割り出せると言われています。
- 足長(かかとから1番長い指の爪の先までの長さ)
- 足幅(足の幅が一番広い部分の長さ)
- 足囲(足幅で測った部分にメジャーなどを1周回した長さ)
足の形によっては、靴の種類に合う・合わないが生じる可能性があるため、この機会に一度靴屋さんで測ってもらうのもよいかもしれません。
ポイントがわかったところで、靴下・外靴・上靴とグッズ別に保育士さん向けの選び方を紹介します。
【保育士向け】靴下の選び方
Africa Studio/shutterstock.com
靴下は気がつくと穴が開いてしまったり、汚れると洗濯が大変だったりと選び方が難しいですよね。
ここでは、保育士さんが使う靴下の選び方を紹介します。
汚れにくい靴下
靴を履いて過ごしていると、どうしても靴下が黒っぽく汚れるものですよね。
また、泥遊びや雪遊びをしていると、気づかないうちに濡れていたり、泥が染み込んだりと汚れることもあるでしょう。
靴下の汚れが気になる保育士さんは、洗濯したときに汚れが落ちやすい素材のものを選ぶとよいかもしれません。
また、気になったらすぐに靴下を取り替えられるよう、ストックを余分に用意しておくことも大切です。
滑り止めつきの靴下
保育士は室内で遊ぶこともありますが、素材によっては滑りやすい靴下もあるようです。
滑って転んだ際に自分だけでなく、子どもたちも巻き込んでしまいけがにつながるおそれも考えられます。
そのため、できるだけ滑りにくい素材の靴下や、滑り止めがついた靴下カバーを着用すると転びにくくなりそうです。
季節に合った靴下
季節に合わせた靴下を選ぶことも大切になるでしょう。
夏は通気性のよい靴下を選ぶと、汗や匂いを抑えられて快適に過ごせそうです。
スポーツソックスだと通気性がよいのはもちろん、抗菌加工やかかとの補強など機能性にも優れているものが多くあります。
また、寒い季節や雪遊びのときには足が冷えて困るという保育士さんもいるでしょう。
保温性の高い靴下も便利ですが、靴下カバーを使用するのもよいかもしれません。
靴下の上から履ける靴下カバーは、滑り止めがついていたり、起毛素材で暖かく過ごせたりするため、冷え性の保育士さんには手放せないアイテムになりそうですね。
【保育士向け】外靴の選び方
外靴には、通勤靴と保育中に使う外靴の2種類あり、通勤靴には好きなデザインのものを履く保育士さんが多いようです。
保育中に使う外靴にはスニーカーやスリッポンが人気のようですが、どのようなことを意識しながら選ぶとよいでしょうか。
動きやすい靴
保育士さんは子どもといっしょに戸外遊びや散歩をするため、動きやすくて伸縮性のある靴を選ぶとよいかもしれません。
足の甲の部分がしっかりと覆われていて、かかとを潰して履くことがないようサイズに合った靴を選ぶことが大切です。
伸縮性の高いスニーカーは足になじみやすいと言われていますが、購入する際は一度履いてみてつま先や靴底が曲がるか確認してみるとよいでしょう。
履き替えに時間がかからない靴
保育室から戸外に出るときなど、靴を履き替える機会が多い保育士さんは、簡単に履き替えられる靴を選ぶと快適です。
スリッポンタイプのように、紐がない靴を選ぶと紐を結ぶ手間が省けるだけでなく、紐がほどけて足がとられることがなくなるでしょう。
一方、紐があると靴が脱げないようにしっかりと固定できて安全だというメリットもあります。
きちんと機能性等を確認したうえで、自分に合った靴を選びましょう。
機能性が高い靴
その日の保育内容に合わせて、機能性の高い靴を選ぶという保育士さんもいるようです。
撥水加工のされたレインシューズや長靴は雪遊び、雨上がりの戸外遊びで使用しても、水がしみてこないため便利でしょう。
通常の靴よりも軽量なスポーツ用のスニーカーは、歩いても疲れにくく、通気性にも優れた靴が多いため、戸外遊びをたくさんする保育士さんにぴったりかもしれません。
【保育士向け】上靴の選び方と種類
上履きも外靴と同様に、以下の2点が大切になります。
- 動きやすさ
- 履き替えの簡単さ
保育士さんが仕事に使用できる上履きを、種類別に見てみましょう
バレーシューズ
バレーシューズは、保育園や学校などでよく履かれている、足の甲を太いゴムで固定するタイプの上靴です。
履き替えがしやすいうえ、しっかりゴムで留められており、運動していても簡単には脱げないようです。
靴裏やつまさきがゴム製であるため、しゃがんでも足が痛くなりにくいことも保育士さんにとってはメリットになるでしょう。
価格も1000円以下のものが多いため、金銭的な負担も少なく、購入しやすい靴と言えそうですね。
スリッポン
スリッポンは靴紐やテープなどを使用してない、すぐに履ける靴のことを指します。
バレーシューズよりも足の甲がしっかりと覆われているため、脱げにくい構造になっています。
そのため、室内で運動することが多い園の場合は、スリッポンを選ぶとよいかもしれません。
スリッポンは、手を使わずに履くことができるため、簡単に脱ぎ履きができるでしょう。
価格もだいたい1000円から2000円程度で購入できるため、保育士さんのお財布に優しい靴と言えますね。
ナースシューズ
ナースシューズはその名の通り、病院で働く看護師の方が履きやすいように作られた上靴の総称です。
クッション性がある柔らかな素材を使用し、足に負担がかかりにくい工夫がされているようです。
また、長時間履いたときに足が蒸れないように、通気性や防臭効果のあるもの、汚れに強い素材を使用した靴もあります。
価格はだいたい1000円から4000円前後で、靴のタイプや素材、機能によって価格に差があるようです。
サンダルやスニーカーなどの種類がありますが、脱ぎ履きする機会の多い保育士さんは、スリッポンタイプの靴がよいかもしれません。
こちらで紹介したほかにも、スリッパやサンダルを上履きにしている保育士さんもいるかもしれませんが、脱げやすく転倒につながるため園の規定で禁止されていることもあるようです。
園の規定に合わせて選ぶことを念頭に入れておくとよいですね。
ポイントを押さえて保育士の靴や靴下を選ぼう
今回は保育士さん向けに、靴や靴下の選び方を紹介しました。
保育士さんが履く靴には上靴、外靴、通勤靴などがありますが、履きやすさや耐久性に優れた素材を選び、きちんとサイズを確認することが大切です。
靴や靴下は戸外遊びや雪遊びで汚れることも考えられるため、汚れの目立ちにくい色や洗いやすい素材であるかも見ておきましょう。
保育士さんの靴・靴下選びのポイントを知って、入職後や実習に備えられるとよいですね。