保育学生のなかには、保育士になるときに英語力は必要なのだろうかと気になる方もいるかもしれません。今回は、英語が得意な保育士の強みや、検定の資格などの英語力は保育の現場でどのように役立つかをまとめてみました。あわせて、英語が役立つ保育士の仕事も紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
MIAStudio/shutterstock.com
保育学生に英語の勉強は必要?
保育士養成校に通う方のなかには、保育学生に英語の勉強は必要なのかと気になる方もいるのではないでしょうか。他にも、保育施設の求人情報を見て英語力のある人が求められていることがあり気になった方もいるかもしれません。
最近では英語教育を始めたり力を入れたりする保育所が増えてきているようですが、同時に保育士の英語力も求める施設も増えてきているようです。
今回は、なぜ保育現場で英語教育を導入しているかや、英語力がある保育士の強みや働き先について紹介します。
保育現場で幼児期に英語教育を導入する意味
幼児期に英語教育を導入する保育現場も増えてきているいま、なぜ英語教育を小さな頃から取り入れているのでしょうか。具体的な理由を見ていきましょう。
小学校での導入により
小学校での英語教育や英語の授業に向けて、保育園から遊びの中で英語教育を導入している園があるようです。
文部科学省「小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説
外国語活動・外国語編 p90」の資料によると、2020年より小学校では、3年生より英語を聞いたり話したりして英語にふれる機会をもつ「英語教育」が始まり、5年生より教科として「英語の授業」が設定されることになったと説明しています。英語教育に力を入れている地域では、小学1年生から取り入れている学校もあるようです。
小学校に入学して初めて英語にふれる子どももいるかもしれません。小学生になる前に英語にふれることによって、突然、英語教育や授業が始まっても抵抗を抱かずに進められることにつながるといえそうです。
語学教育を早期にふれる
英語などの「語学教育」として早くからふれている園もあるようです。小学校でも導入しているように、英語教育の低年齢化が進んでいるといえるでしょう。
保育所では子どもたちが遊びのなかで学べるため、英語を楽しみながら親しめることや自然と吸収しやすいそうです。早期からふれ始めることで英語を習得しやすいと考え、英語教育を導入している園もあるようですね。
異文化を知る一つとして
英語教育は、異文化を知るための一つとして導入している園もあるそうです。
現在、さまざまな国の方が日本におり、保育所だけでなく学校や地域などでさまざまな外国籍の方と交流する機会が増えてきているのではないでしょうか。子どもの頃より、他の国の文化に親しむことで、国籍を問わずにコミュニケーションが取りやすくなるかもしれません。
英語力がある保育士の強みとは
保育学生のなかには、英語を得意としている方やこれから英語を勉強したいと考えている方もいるのではないでしょうか。英語力がある保育士の強みをまとめてみました。
自身の英語力が向上する
英語の勉強をすることで、自身の能力や経験値の向上につながるでしょう。
英語教育を導入している保育所では、保育士の資格に加え英語の資格を取得していることで、英語指導者として採用される場合もあるようです。検定や資格は履歴書に書くアピールポイントにもなるかもしれません。
また、働きながらネイティブな英語を聞いたり、保育のなかで取り入れるために勉強したりと、英語にふれる機会があることで自身の英語力向上につながることもあるようです。
外国人の保護者や子どもの対応に役立つ
保育所で働いていると、子どもや保護者に外国籍の方がいることは珍しくないようです。子どもや保護者のなかには、日本に来たばかりという方や日本語があまり話せないという方もいるかもしれません。
また、英語は英語圏以外でも、伝わりやすい言語として第二言語として学ぶ機会があるようで、英語圏外の国の方々ともコミュニケーションを取りやすい言語であるため、英語力がある保育士は求められる存在といえるでしょう。
職場の選択肢が増える
英語教育を取り入れている保育所では、保育士の資格があれば働けるところの他に、英語力を必要とするところもあるようです。英語教育のカリキュラムを行っている園によっては、英語での保育を進めることもあるため、英語力に自信がある方はその力を活かしながら保育の仕事ができる場所といえるでしょう。
講師による英語の時間を子どもとともに楽しむだけでなく、英語を使った保育ができることは、職場の選択肢が広がるといえそうです。
英語が役立つ保育士の仕事
保育学生のなかには、英語が役立つ保育士の仕事をしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。検定の資格などの評価や自分の英語力など履歴書でアピールできるポイントと、照らしあわせながら就職先を考えてみてもいいかもしれません。
英語がを活用できる保育士の仕事には、どのようなものがあるのかまとめてみました。
保育所や幼稚園、認定こども園
保育所や幼稚園、認定こども園では英語教育を導入している園があり、子どもたちの保育や教育をするなかで英語が活用できそうです。
求人情報では英語力を求めていない場合でも、子どもとすごしていて、英語で歌をうたいながらダンスしたり、果物や色の名前を英語で伝えたりと、簡単な歌や単語を聞き取って理解し、保育者側が伝えられるといいかもしれませんね。
プリスクール
プリスクールとは主に日本人の0歳から6歳までの未就学児が、英語を使用した環境で子どもの保育をする施設となっていて、生活を通して自然に英語を身につけられる場となっているようです。
プリスクールでは日常生活を英語ですごすため、日常会話程度の英語が話せるといいかもしれません。また、施設によって職員に求められる英語力は異なり、高い語学力を必要とする園もあれば、入社するときの英語力は不問で、働きながら英語力をつけていくという考えの園もあるようです。
インターナショナルスクール
インターナショナルスクールとは、未就学児の子どもが主に日本住む外国人や帰国子女の日本人の子どもが通うケースが見られるようです。受け入れ年齢は施設によって異なるそうですが、最近では、日本人の子どもが英語の取得のため入学するケースが増加しているでしょう。
日本の保育所や幼稚園と違い独自のカリキュラムを設定され、日常会話も英語が基本となるため、英語での会話や指導など英語力が求められそうです。日常会話からネイティブレベルが必要かもしれません。留学経験があったり、検定で高得点を取得していたりする場合は、履歴書に書いてみると、英語力をアピールできるため応募できる園が広がりそうですね。
英語が話せる保育士を目指してみよう
今回は、保育学生や保育士の英語力についてまとめてみました。
英語を話したり聞いたりすることが苦手だと感じている方もいるかもしれませんが、最近では保育施設の求人情報にも英語力を必要とする旨が記載さていることもあるようです。英語力の向上は、保育園や幼稚園、認定こども園での子どもや保護者の対応だけでなく、プリスクールやインターナショナルスクールなど、職場の選択肢を増やすことにもつながるといえそうですね。
検定の資格や留学歴がない保育学生もいるかもしれませんが、これから英語力をつけていきたいと感じている方は、今から始めてみると就職するときにさらなる武器となるかもしれません。