保育園への就職が決まると、新卒保育士としての挨拶をどのようにしたらよいか、気になりますよね。初出勤では、園長先生や先輩の保育士の方、登園した子どもたちなど誰に向けて挨拶をするのかも大切になります。今回は、新卒保育士による初日の挨拶について、例やポイントなどを紹介します。
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新卒保育士としての挨拶の準備をしよう
新卒保育士として初出勤をしたときは、緊張もあり、きちんと挨拶ができるかは誰もが不安になりますよね。勤務を始めてしばらくは何度か挨拶をする機会があるようですが、子どもたちが登園する初日や職員全員に対してはもちろん、個別に会ったときにも、場にふさわしい挨拶が必要となるでしょう。
どのシーンで、誰に向けて挨拶をするのか、きちんとポイントをおさえて準備することができれば、初日の印象もよく、社会人として気持ちのいいスタートを切ることができるかもしれません。
今回は、新卒保育士さんの挨拶について、職場のみなさん、子どもたち、保護者の方それぞれへの伝え方を紹介します。
新卒保育士としての職場への挨拶
新卒保育士として初出勤するときには、どのような挨拶をするとよいのでしょう。職場への挨拶のポイントと例をまとめました。
初日の挨拶をするときのポイント
保育園の職員の方に挨拶をするときは、自己紹介や仕事への抱負を笑顔ではっきり伝えることがポイントです。これからいっしょに働くことになるので、意欲があるという印象をもってもらえるようにしましょう。相手との距離や部屋の大きさを考えて、適切な大きさの声で伝えることも大切です。
職場への挨拶の例
勤務する保育園に初めて行くのは入園式より前になります。その際、職員全体への挨拶の他に、初出勤をしたときに対応をしてくれる職員の方や園長先生への挨拶も必要となるでしょう。それぞれのシーンでの例を紹介します。
園長先生に
「これからお世話になります〇〇と申します。園長先生に保育について教えていただきながら、精一杯勤めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。」
先輩に
「こちらの保育園で働くことになりました〇〇と申します。どうぞよろしくお願いいたします。」
職員全体に
「今日からお世話になります、〇〇と申します。子どもの頃から夢だった保育士になることができ、とても嬉しく思っています。先生方にはご迷惑をおかけすることもあると思いますが、保育士として子どもたちのために一生懸命勤めてまいります。ご指導をよろしくお願いいたします。」
初出勤の日の保育園は忙しいので、職員の方への挨拶は簡潔にすることを意識することが大切です。また、相手の顔を見ながら礼儀正しく話すことも忘れないようにしましょう。
新卒保育士としての子どもたちへの挨拶
次に、新卒保育士として子どもたちに挨拶をするときのポイントや例をまとめてみました。
初日の挨拶をするときのポイント
子どもたちと初めて会うときの挨拶では、子どもに興味をもってもらうことがポイントです。言葉だけで伝えるのではなく、道具や手作りアイテムなどの自己紹介グッズを使うとよいかもしれません。子どもたちの前に立ったら、一人ひとりの目を見ながら笑顔でゆっくり話しかけることも心がけましょう。
子どもたちへの挨拶の例
子どもたちに初めて会うのは入園式の日でしょうか。ここではアイテムを使った挨拶の例を紹介します。
ペープサートやパペットで
「こんにちは。今日からみんなといっしょに遊んだりおやつを食べたりする〇〇です。私が好きな動物は……ペンギンです!みんなはどんな動物が好きですか?犬?私も好きだよ!好きな食べ物は……」と進めながら、ペープサートの動物や食べ物を見せると、子どもたちが興味をもってくれそうです。そのまま歌につなげてもいいですね。
エプロンシアターで
エプロンシアターはポケットから人形を出したり、エプロンのあちらこちらにアイテムをつけたりしながら、お話を進めていきます。
「こんにちは。私の名前は〇〇です。みんなと会えるのを楽しみにしていました。これからどんなことをして遊ぼうかな?ボール遊び?(ボールのアップリケを出してつける)お砂場遊び!(スコップやバケツのアップリケをつける)楽しそうですね!」のように、次々にかわいいアイテムを出すと、子どもたちも盛り上がりそうです。
スケッチブックシアターで
スケッチブックシアターは、スケッチブックを工夫して使う挨拶の方法です。自分を主人公にした簡単な物語を作って、絵本のように表すと、子どもたちもきっと喜んでくれるでしょう。少し工夫して仕掛けを取り入れてみてもよいかもしれません。時間がない場合は、自分の好きなものや得意なことをイラストにして、子どもたちに見せながら話すのもよさそうです。
新卒保育士としての保護者への挨拶
最後に子どもたちの保護者に対する挨拶について紹介します。保護者への挨拶は、職員や子どもたちのときより緊張するかもしれません。例を参考に時間をかけて準備をしましょう。
保護者に初めて挨拶するときのポイント
保護者は大切な子どもを預けるので、どんな保育士さんなのだろうと期待と不安をもって挨拶を聞いています。子どもを安心して任せてもらえるように、堂々と挨拶をしましょう。保護者のなかには保育園の方針に共感して入園を決める方も多いので、保育方針を取り入れながら話すとよいかもしれません。子どもたちのために精一杯保育をするという情熱をしっかり伝えましょう。
保護者への挨拶の例
保護者への挨拶には、おたよりで伝える場合や言葉で直接伝える場合などがあります。それぞれの文例を紹介します。
おたよりに記載する文例
新卒保育士として出勤した日に、保護者へのおたよりを作りましょう。内容は園長先生や先輩保育士の方に相談すると安心です。
「今年度〇〇組の担任をさせていただくことになりました〇〇です。園の保育方針〇〇、〇〇を元に、子どもたち一人ひとりの気持ちに寄り添った保育を目指し、ご家庭との連携とコミュニケーションを大切にしながら精一杯勤めたいと考えています。気になることなどは、些細なことも遠慮せずにお声がけください。これからよろしくお願いいたします。」
初対面の保護者への挨拶
子どもの送迎で保育園に来た保護者と初めて会ったときには、簡単に自己紹介をしましょう。
「はじめまして。〇〇組のお世話をさせていただきます、〇〇と申します。どうぞよろしくお願いいたします。何か気のついたことがありましたら、いつでもお声がけください。」
保護者会での挨拶
入園式に全クラスの子どもと保護者が出席することもあるようです。その場合は短時間の保護者会が開かれるようなので、挨拶の準備をしておきましょう。
「お子様のご入園(ご進級)、おめでとうございます。今年度〇〇クラスのお世話をさせていただくことになりました〇〇と申します。私は歌や運動が大好きなので、これから皆さんのお子様たちとたくさん歌ったり遊んだりしたいと思います。新卒保育士のため未熟なことが多く、ご迷惑をおかけすることもあると思いますが、〇〇保育園の保育方針に沿いながら精一杯がんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
新卒保育士の初日の挨拶は準備を整えて
今回は、新卒保育士としての挨拶について紹介しました。
保育士として初出勤をする日は、保育園の職員の方に何度か挨拶をすることになるようです。子どもたちの登園初日には、子どもや保護者への挨拶もきちんとしたいですよね。保育士としての意欲を伝えられるように、例文を参考にしながら挨拶の準備を整えましょう。