12月の保育実習で1歳児クラスを担当するとき、クリスマス製作を取り入れたい方もいるのではないでしょうか。
簡単にできるサンタやツリーなどのアイデアを知っておけば、子どもと季節を楽しみながら活動できるかもしれません。
今回は、保育園の1歳児クラスで楽しめる、クリスマスにぴったりなリースや靴下などの製作を紹介します。
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■目次
1歳児にとってのクリスマス製作とは
1歳児になると、ものを掴んだりくしゃくしゃと丸めたり、指先を上手に使ってつまんだりすることができるようになるでしょう。
また、ペンを持ったり、腕を動かして自由に線をかいたりすることが楽しいと感じる頃かもしれません。
1歳児クラスでクリスマスの製作をするときには、以下のようなねらいを意識するといいでしょう。
- クリスマスという冬ならではの行事があることを知り、製作を通して親しむ
- クリスマスにちなんだモチーフを製作することで、興味や関心を深める
このようなねらいをもとに実施したい製作アイデアを考え、子どもたちといっしょに楽しめるとよいですね。
ここからは、1歳児クラスに取り入れられるクリスマス製作のアイデアを、モチーフごとに紹介します。
1歳児のクリスマス製作~ツリーとリース~
まずはツリーとリースの製作アイデアを紹介します。
ツリー
簡単なツリーの作り方を2つ紹介します。
紙コップのクリスマスツリー
紙コップとちぎり絵で作る、立体的なツリーの作り方です。
<用意するもの>
- 紙コップ
- トイレットペーパーの芯
- 折り紙
- コットンボール
- 絵の具(茶色)
- のり
<援助のポイント>
折り紙をちぎる工程では、保育学生さんが手本を見せながらいっしょに行うようにすると、指先を動かす訓練にもなりそうです。
動画ではコットンボールを使って装飾していますが、シールを貼りつけてもよいかもしれません。
デカルコマニーのクリスマスツリー
デカルコマニーとは、紙に絵の具を転写させて、開いたときの模様を楽しむ絵画技法のことをいいます。
デカルコマニーを活かしたツリーを作ってみましょう。
<用意するもの>
- 画用紙
- 絵の具(3色)
- 鉛筆
- ハサミ
<援助のポイント>
1歳児クラスで製作を行うときは、子どもに好きな色の絵の具をつける工程を楽しんでもらいます。
保育学生さんは、絵の具が乾いたあとでツリーの形に切りましょう。
リース
次に、リースの製作アイデアを2つ紹介します。
紙皿のちぎり絵リース
紙皿とちぎり絵を使った、かわいいリースの作り方です。
<用意するもの>
- 紙皿
- 折り紙(黄緑、緑、金、銀など)
- シール
- リボン
- 毛糸
- はさみ
- のり
<作り方>
1.紙皿の真ん中を丸く切り抜きます。
2.折り紙をちぎり、紙皿全体にのりで貼ります。
3.折り紙やシール、リボンで紙皿を飾ってできあがりです。
折り紙をちぎって貼る作業や装飾する工程は、子どもといっしょに楽しめそうです。
最後に穴を空けてリボンなどを通せば、壁面飾りやオーナメントとしても使えるかもしれません。
キラキラ立体リース
トイレットペーパーの芯を使って作る、立体的なクリスマスリースです。
<用意するもの>
- トイレットペーパーの芯 3つ
- 光沢のある折り紙やテープなど
- 折り紙(黄緑、緑)
- 両面テープ
- リボン
- すずらんテープまたは毛糸
- のり
- ハサミ
- ペン
- 穴あけパンチ
<作り方>
1.のりでトイレットペーパーの芯に折り紙を貼り、上から両面テープを巻きつけて台紙を剥がします。
2.適当な大きさに切った光沢のある折り紙やテープのうえで転がして、トイレットペーパーの芯に貼りつけます。
3.トイレットペーパーの芯を最後まで切り離さないように気をつけながら、3等分にするようにはさみで切り込みを入れます。
4.トイレットペーパーの芯のなかにスズランテープを通し、丸くしてからリボンを結びつけてできあがりです。
1歳児であれば、トイレットペーパーの芯を転がして装飾することができるでしょう。
光沢のある折り紙をちぎったり、クレヨンで模様をかいたりするなどアレンジして、子どもといっしょに楽しんでもよいかもしれません。
1歳児のクリスマス製作~サンタとトナカイ~
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次は、サンタとトナカイの製作アイデアを紹介します。
サンタ
簡単なサンタの製作アイデアを2つ紹介します。
もじゃもじゃヒゲのサンタ
身近にあるティッシュペーパーなどで、サンタのもじゃもじゃヒゲを表現する製作アイデアです。
<用意するもの>
- 画用紙
- ティッシュペーパー
- ハサミ
- クレヨン
- のりまたは接着剤
<作り方>
1.画用紙を使って、サンタの帽子と顔、まゆげのパーツを作ります。
2.(1)のパーツを台紙に貼り、のりが乾いたらサンタクロースの顔をクレヨンでかきます。
3.サンタのヒゲをイメージしながら、ティッシュペーパーをちぎったり、ねじったりしてオリジナルのヒゲを作ります。
4.作ったヒゲを、サンタの顔にのりで貼りつけたらできあがりです。
1歳児クラスで行う場合、サンタの顔をかいたり顔のパーツを貼りつけたりする工程ならいっしょに楽しめるでしょう。
ティッシュのほかにも、綿やちぎったフラワーペーパーで代用してみてもおもしろそうですね。
指スタンプのサンタ
指スタンプを使った、かわいいサンタの作り方です。
<用意するもの>
- 画用紙
- 絵の具(白)
- ハサミ
- のり
<作り方>
1.画用紙でサンタの顔を作って台紙に貼ります。
2.サンタのヒゲとなる部分に、指スタンプをしてできあがりです。
子どもが指スタンプでヒゲを自由に表現することで、オリジナルのサンタができあがるでしょう。
指スタンプが難しい場合は、サンタを逆さにして子どもの手形をつけ、ヒゲを表現してもかわいいかもしれません。
トナカイ
子どもの手形を活用した、かわいいトナカイの製作アイデアです。
用意するもの
- 画用紙(茶色と台紙)
- 絵の具(白または肌色)
- 丸シール(黒、赤)
- ハサミ
- のり
作り方
1.子どもの手に絵の具をつけ、手形を両手分取ります。
2.トナカイの顔の形に切った画用紙を台紙に貼ります。
3.手形の周りをハサミで切り取り、トナカイの角として台紙に貼りつけます。
4.トナカイの目と鼻を表現するように丸シールを貼ったらできあがりです。
1歳児クラスでは、トナカイの角をつけるところや丸シールを貼るところをいっしょに楽しめるかもしれません。
台紙を扇形にし、トナカイのデザインの帽子にアレンジしてもかわいいでしょう。
サンタの帽子
クリスマス会などで活用できる、サンタの帽子の作り方です。
用意するもの
- 画用紙(赤)
- 糸
- 鉛筆など
- ハサミ
- テープ
- 毛糸 白
- コの字型に切った厚紙
- ボンド
- 穴あけパンチ
- ゴムひも
- 綿
援助のポイント
1歳児クラスでは、装飾の工程を子どもといっしょにやるとよいでしょう。
自由にシールを貼ったり、クレヨンで絵をかいたりするとより華やかになるかもしれません。
1歳児のクリスマス製作~ブーツと靴下~
次は、サンタのブーツとプレゼント入れの靴下の製作アイデアです。
紙コップのブーツ
紙コップを活用して作る、サンタのブーツの小物入れです。
用意するもの
- 紙コップ 2個
- 画用紙(赤) 1枚
- モール
- テープ
- ハサミ
- のり
- 穴あけパンチ
援助のポイント
土台となるブーツは保育学生さんが作りましょう。
1歳児の場合、ブーツに綿をつけたりシールを貼ったりするなど、装飾をいっしょに楽しむとよいかもしれません。
靴下の壁面飾り
靴下型の、かわいい壁面飾りのアイデアです。
用意するもの
- 画用紙
- 丸シール
- リボン
- 絵の具
- ハサミ
- 穴あけパンチ
作り方
1.画用紙を靴下型に切り取ります。
2.絵の具を指につけてスタンプしたり、丸シールを貼ったりして装飾します。
3.靴下の上部に穴を空けてリボンをつければできあがりです。
子どもの様子に応じて、指スタンプやシール貼りなど自由に装飾を楽しめるようにするとよいでしょう。
もう1枚同じ靴下型の紙を重ねて貼り合わせれば、袋型のプレゼント入れにもアレンジできるかもしれませんね。
1歳児といっしょにクリスマス製作を楽しもう
今回は、1歳児クラスで行うクリスマス製作のねらいと、サンタやツリーなどのアイデアを紹介しました。
1歳児クラスでクリスマス製作をする場合、保育学生さんを中心に進め、装飾などのできるところを子どもといっしょに楽しむとよいでしょう。
そのとき、子どもが材料を口に入れることなどがないように注意しながら援助するとよさそうです。
製作を通して行事に親しみ、作品を保育室に飾るなどして、よりクリスマスムードを盛り上げられるとよいですね。