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【年齢別】保育園で楽しめるリズム遊び15選!ねらいやゲーム、楽器遊びなどのアイデア

リズム遊びとは、歌やリズムにあわせて手拍子などをする遊びです。ねらいのほかにも、手遊びやゲーム、楽器遊びのアイデアを知っておけば、保育実習や入職後に指導案を考えやすくなるかもしれません。今回は、リズム遊びのねらいや、乳児(0歳児・1歳児・2歳児)と幼児(3歳児・4歳児・5歳児)向けのアイデアを紹介します。

リズム遊びを楽しむ子ども

MIA Studio/shutterstock.com



保育におけるリズム遊びとは?

歌や楽器を使った遊びを保育に取り入れて、子どもたちと表現活動を楽しみたい保育学生さんや新卒保育士さんも多いのではないでしょうか。


音楽に親しめる「リズム遊び」とは何か、遊び方を知って保育園で実践してみましょう。



リズム遊びとは


リズム遊びとは、歌やリズムにあわせて手や指、体を動かす遊びです。
リズム遊びには手遊び歌のように保育士さんの動作を真似して遊ぶものや、子どもが音に合わせて自由に体を動かして表現するものなどがあります。


また、楽器を使って演奏したり、音楽にあわせて動きを変えるといったルールのあるゲームをしたりするのも楽しめそうです。



保育園でのリズム遊びの楽しみ方


保育実習や入職後にリズム遊びを取り入れる際、どのような工夫をすると楽しい活動になるのでしょうか。ここでは、楽しみ方の例を紹介します。


手拍子やボディパーカッションをする

手拍子は、自分の体を使ってリズムを表現する方法の一つです。
遊びのなかのさまざまな場面で手拍子を入れると、より一体感が生まれるでしょう。手を叩くだけでなく、お腹や肩、おしりといった体のパーツを叩くのも面白いかもしれません。


また、2歳児や3歳児以上のクラスでは、保育学生さんが「タン・タタン」といった少し難しい手拍子でリズム打ちをし、子どもたちが真似をするというゲームをするのも盛り上がりそうですね。


ピアノにあわせて体を動かす

保育学生さんがピアノを弾き、子どもたちがリズムにあわせて自由に体を動かすのも楽しいでしょう。
ピアノの音を大きくしたら体を大きく動かし、小さくしたら小さな動きをするというゲームにすれば、音にあわせた表現が豊かになるかもしれません。


慣れてきたら、「スタッカートで弾いたらスキップをする」「三連符で弾いたら駆け足をする」といった簡単なルールを増やしてみてもよいですね。


楽器を使う

手作り楽器を使ったリズム遊びも楽しいかもしれません。
保育実習の指導案を作成する際に、ペットボトルや紙コップを使った楽器の製作から、リズム遊びへとつなげるのも一つの方法でしょう。


手作りした楽器に、自由に絵をかいたりシールを貼ったりすれば、自分だけのお気に入りになりそうです。
手作り楽器を使ってリズム遊びをすれば、子どもたちはより盛り上がるかもしれません。


簡単なマラカスの作り方については以下の動画を参考にしてみてくださいね。




保育園でのリズム遊びのねらい

リズム遊びを楽しむ子ども

MIA Studio/shutterstock.com


指導案にも役立つ、保育園でのリズム遊びのねらいとを見ていきましょう。



リズムを感じて遊びながら音感や運動能力を養う


保育園で行うリズム遊びのねらいの1つ目は、子どもの音感や運動能力を高めるということが挙げられます。
手遊び歌には同じリズムやメロディーが繰り返し使われているので、何度も遊ぶうちに自然と音感が身につくかもしれません。


また、リズム遊びは身体のすべてを使う全身運動です。子どもたちは遊びを通して、手や足を協調させて動かすコツを学ぶこともできそうですね。



遊びを通して協調性や集中力を身につける


2つ目のねらいは、協調性や集中力を身につけることです。
リズム遊びを行うときは、保育学生さんや友だちの動きを見ながらタイミングをあわせることがコツになります。


そのためには動作やリズムに集中する必要があるので、遊びながら協調性や集中力が身につくかもしれません。



音を聞いて自由に身体を動かすことを楽しみ、表現力を豊かにする


リズム遊びのねらいの3つ目は、表現力を豊かにするということです。
動作がある程度決まっている手遊びでも、動物になりきったり、嬉しい・悲しい表情をしたりと、子どもなりの表現をする場面があります。


周りの友だちの表現のしかたを見たり、身振り手振りで交流する楽しさを知ったりすることで、遊びを繰り返すうちに徐々に表現力が豊かになっていくかもしれません。



リズム遊びのアイデア:0歳児・1歳児向け

0歳児や1歳児の乳児は、「おすわりができるようになった」、「歩き始めた」など月齢によって個々の成長の段階が異なるでしょう。


そのため、保育学生さんが子どもを抱っこして手首をやさしく持つなどしながら楽しめるアイデアを取り入れるとよいかもしれません。



手をたたきましょう




「手をたたきましょう」は、手拍子をしたり足踏みをしたりするという、乳児も楽しめるリズム遊びです。


途中で笑ったり怒ったりする場面があるので、保育学生さんが大きな身振りや豊かな表情を見せながら行うと、0歳児や1歳児の子どもも楽しめるでしょう。



むすんでひらいて




「むすんでひらいて」は子どもたちがよろこぶ定番の手遊び歌です。


子どもが保育学生さんの動作を真似することに慣れてきたら、「その手をうえに」の歌詞の部分で、手を置く場所を「おへそ」や「おしり」などにアレンジして楽しんでみましょう。



さかながはねて




0歳児や1歳児の子どもたちが楽しめる「さかながはねて」の手遊び歌です。


簡単な動きで楽しめるので、「ぼうし」「マスク」「メガネ」など、子どもといっしょに身体にふれながら遊んでみましょう。



リズム遊びのアイデア:2歳児向け

2歳児になると、歩いたり走ったりすることにも慣れてくるかもしれません。
そのため、手足を自由に動かしながら体全体を使うリズム遊びを取り入れてみてもよさそうです。



手遊びを使ったリズム遊び


ここでは、2歳児の子どもたちといっしょに、手遊び歌を使いながら楽しめるリズム遊びを紹介します。


朝のうた



1日の始まりに、「あさのうた」の手遊び歌を取り入れてみましょう。


朝の活動の導入に使う場合は、後半の歌詞をその後の活動に関係する言葉に置き替えるなど、アレンジをするのもおもしろいですね。


りんごのうた



「りんごのうた」は手の動きと擬音のおもしろさを楽しめる手遊び歌です。


歌詞のなかで保育学生さんがアドリブを入れたり、子どもたちからアイデアを募集したりしてアレンジを楽しむのも盛り上がりそうですね。


うさぎさん



「うさぎさん」は歌の前半で右手と左手を別々に動かし、最後に両手をいっしょに動かすという流れが面白い手遊びです。


動作に慣れてきたら、徐々にテンポを上げると盛り上がるかもしれません。2歳児クラスでは、以下のようにアレンジするのもよいでしょう。


1.保育学生さん:「こっちから〇〇ちゃん(子どもの名前)が駆けてきて、かわいくご挨拶」

2.子ども:「こんにちは!」

3.保育学生さん:「こっちの〇〇くん(別の子どもの名前)も出ておいで~たらったらったらった駆けていく」

4.①~③を繰り返し


このように、保育学生さんが子どもを指名するアレンジ方法もおもしろそうですね。



楽器を使って楽しめるリズム遊び


次に、2歳児の子どもたちが楽器を使って楽しめるリズム遊びを紹介します。
月齢によっては1歳児クラスなどでも取り入れることができるため、クラスの様子に合わせて遊んでみてくださいね。


春が来た



「春が来た」は言葉の繰り返しが多いので、子どもたちといっしょに歌いながらリズム打ちをして遊べるかもしれません。


動画のなかで紹介しているマラカスや太鼓などは手作りすることもできるので、子どもたちと製作したものを活用してリズム遊びをするのもよいでしょう。


また、「春が来た」の「た」のときに隣の友だちにボールを渡すという、ルールのあるゲームに展開させるのもおもしろいかもしれません。


おおきなたいこ



「おおきなたいこ」は、大きく楽器を鳴らしたり、小さく楽器を鳴らしたりという対比を楽しめる手遊び歌です。


音の大小を表しやすい、タンバリンやマラカスなどの楽器を用いると強弱をつけながら楽しめるかもしれませんね。



リズム遊びのアイデア:3歳児・4歳児・5歳児向け

3歳児以上になると手足の使い方も上手になり、運動機能も発達してくるようです。
そのため、歩く、走る、ジャンプをするなどのさまざまな動きが入った歌やゲームを楽しめるかもしれません。


ここでは、3歳児・4歳児・5歳児の幼児クラスを担当する際に取り入れられるリズム遊びのアイデアを紹介します。



手遊びや歌を使ったリズム遊び


3歳児・4歳児・5歳児がリズム遊びとして楽しめる手遊びを見ていきましょう。


大きな栗の木の下で



手遊び歌の定番「大きな栗の木の下で」を3歳児以上のクラスで行う場合は、幼児同士で向かいあって遊ぶと楽しめるかもしれません。


1回ごとに相手を替えるようにしたり、ピアノ伴奏の速度を変えたりすると、変化がついて盛り上がるでしょう。
また、「小さな栗の木の下で」とアレンジして小さな動きや声で楽しむのもおもしろそうですね。


手をたたこう



さまざまなポーズをしながら手をたたいたり、友だちと人差し指でつつきあったりしながら楽しめる手遊び歌です。


保育学生さんが楽しそうに踊りながら教えれば、子どもたちも笑顔でダンスを楽しめるかもしれませんね。


線路は続くよどこまでも



「線路は続くよどこまでも」の歌にあわせて、簡単な動きを繰り返すリズム遊びです。子どもが手や指を器用に動かす練習になるかもしれません。


保育学生さんと子どもで向かい合って行うほかにも、子ども同士で向かい合って歌うのも楽しいでしょう。
また、マラカスなどの手作り楽器を持ちながら行えば、よりにぎやかなリズム遊びになりそうですね。


崖の上のポニョ



人気のアニメの主題歌でもあるため、保育園にも歌を知っている子どもが多いかもしれません。簡単な振り付けを楽しみながら歌ってみましょう。


子どもと話をしながら、即興でダンスをしてみてもよさそうですね。



ゲームや表現を楽しめるリズム遊び


ここでは、リズムゲームや音楽に合わせた表現を楽しめるリズム遊びをまとめました。


かみなりどんがやってきたゲーム



保育学生さんが「おへそ」「お口」などお題を出して、子どもたちに隠してもらうゲームです。


どんどん隠す場所が増えていって盛り上がるので、3歳児から5歳児まで幅広く楽しめそうですね。


導入としてゲームを行ったあとに、太鼓を叩いてみる活動を行うのもよいかもしれません。


イス取りゲーム

イス取りゲームをリズム遊びとして行うのも一つのアイデアでしょう。


流す曲のテンポにあわせて歩いたり、曲調によってスキップしたりと、リズムを意識した遊び方をすれば、子どもたちの音感を育むことができるかもしれません。


保育学生さんがピアノを使って伴奏をするときは、子どもたちの動きを見ながらテンポを変えるなど工夫をすることがゲームを楽しく行うポイントになります。


リトミック

リトミックは、音楽にあわせて自由に体を動かす活動です。


たとえば、保育学生さんが「ピアノの高い音はカンガルーの真似で、低い音はゾウの真似をしてみよう」などとルールを決め、子どもが音を聞いて自由に表現します。


慣れてきたら、保育学生さんがピアノで高い音や低い音のみを出し、子どもがその音から連想する生き物の真似をするといったアレンジを加えてみましょう。


5歳児くらいになると、「高い音は鳥さんの鳴き声みたいだから鳥の真似をしよう」「低い音だから地面をのしのし進むワニの真似をしてみよう」と自分で音に合わせて判断し、オリジナルの表現を楽しめるかもしれませんね。




保育実習でリズム遊びを取り入れるときのポイント

保育学生さんや新卒保育士さんが実習などでリズム遊びを取り入れるときには、どのようなことを意識するとよいのでしょうか。



導入の仕方を工夫する


リズム遊びを保育活動に取り入れる際は、以下のように導入の仕方を工夫してみましょう。


<例:手遊び歌を行うとき>

手遊び歌の内容に関するペープサートや人形などを使って「今日はこの青虫さんが出てくる歌を歌ってみようか」などと話しかけて導入をする。


<例:一定の拍子で楽器を叩くなどルールのあるリズムゲームを初めて行うとき>

まず音楽を流して、「楽しそうな音楽が聞こえてきたね。今日はこのリズムに合わせてカスタネットを叩いてみようか!まずは先生がやってみるから見ていてね」などと保育学生さんが見本を示す導入をする。


このように、ゲームや手遊び歌など、内容に沿った導入を行うことで、子どもたちの意欲が高まるかもしれません。



指導案のねらいや活動内容は子どもにあわせる


保育実習などの指導案にリズム遊びを取り入れるときは、ねらいや活動内容を子どもの興味や成長の様子にあわせるようにしましょう。


年齢によって子どもたちが興味を持つ対象も異なるかもしれません。


自身が担当する子どもの年齢にあわせた動きを想定して、ねらいを設定したり内容を考えたりすると、活動を楽しんでもらえるでしょう。



ゲームを行うときは安全面に配慮する


リズムを使うゲームを行うときは、安全面に配慮するのも大切なポイントです。


ゲームが楽しくて夢中になると、走ったり跳ねたりして思わぬケガをすることもあるかもしれません。


ゲームを行うスペースを広く取り、始める前に「友だちを押さない」など安全に関わる約束事を決めて、子どもたちに伝えておきましょう。



保育実習や入職後にリズム遊びを楽しもう

今回は、保育園で行うリズム遊びのねらいやポイントなどを紹介しました。


リズム遊びに取り入れられるアイデアには、0歳児や1歳児向けの簡単な手遊びから、2歳児向けの手作り楽器を使うリズム遊び、3歳児以上向けのルールのあるゲームをなどさまざまなものがあります。


保育実習の指導案を作成する際は、ねらいや導入方法、配慮することなども考えて、子どもの年齢にあったリズム遊びを取り入れてみましょう。



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