じゃんけん列車の指導案の書き方。ねらいや導入、援助など保育でのポイント

保育実習や入職後の活動にじゃんけん列車を取り入れたいと考える保育学生さんもいるでしょう。簡単なルールですが、いざ指導案を書こうとしてもねらいや遊びの展開に悩むかもしれません。今回は、じゃんけん列車の指導案の書き方を紹介します。ねらいと導入、展開、配慮や援助など項目別に文例やポイントをまとめました。

じゃんけんをする様子

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じゃんけん列車の指導案を作成しよう!

じゃんけんをしながら列車のようにつながっていくことが楽しいじゃんけん列車。
まずは、じゃんけん列車の特徴をおさらいしましょう。

じゃんけん列車とは

そもそもじゃんけん列車とは、列車の歌に合わせて友だちとじゃんけんの勝負をし、負けた人は勝った人の肩を持って後ろにつき、列車を長くしていく遊びです。

じゃんけん列車を保育に取り入れれば、友だちとかかわる機会作りになったり、列になる楽しさを友だちと共有したりして遊ぶことができそうです。

また、簡単なルールで遊ぶ楽しさを知るきっかけにもなるかもしれません。

それでは、実際にじゃんけん列車の指導案を書くとき、どのようなポイントを押さえるとよいのでしょうか。

じゃんけん列車の指導案を書くときのポイント

まず、指導案に記入する項目には以下のものが挙げられます。

  • ねらい
  • 環境構成
  • 予想される子どもの姿
  • 保育者の配慮や援助

指導案を書くには、ねらいに沿った導入を考えることや、子どもの姿をしっかり予想した環境構成や援助を記入しておくことが大切となるでしょう。

動き回ってじゃんけんの勝負をする様子をイメージして考えてみるとよいかもしれません。
そうすると、「じゃんけんの相手は見つかるかな」「列が長くなったら周りの物にぶつからないかな」などさまざまな予想ができそうですね。

それぞれの項目について、具体的な書き方をみていきましょう。

【指導案の書き方】じゃんけん列車のねらい・導入

じゃんけん列車のねらいには、大きく分けて以下の2つがありそうです。

(1)列車になりきって友だちと一体感を感じながら遊ぶ

(2)簡単なルールを理解して遊ぶ

保育学生さんは、担当するクラスの子どもの姿に合ったねらいを設定するとよいでしょう。
例えば、じゃんけんや電車ごっこなど友だちとかかわって遊ぶ姿が見られるときは、(1)のねらいが適していそうです。

一方、手つなぎオニなどルールのある遊びに興味を持って遊んでいるときは、(2)のねらいを立てると活動しやすくなるでしょう。
難しい場合は、年間計画や月間計画と照らし合わせてねらいを考えるのもよいかもしれません。

ねらいが決まったら、導入の内容を考えます。以下の例をもとに、取り入れるときのポイントをみていきましょう。

じゃんけん列車指導案

このように、ねらいが達成できるよう、導入から意図を持って働きかけることが大切となるようです。
導入で子どもの興味や関心を刺激し、「なんの遊びが始まるんだろう」という気持ちを引き出せるとよいですね。

ただし、導入が楽しくなってしまい、遊びに興味が湧かなくなってしまうケースもあるようです。導入は5分ほどの手短な時間で済ませて、じゃんけん列車の時間をしっかり取るようにしましょう。

【指導案の書き方】じゃんけん列車の展開

導入でじゃんけん列車を遊ぶ準備ができたら、実際にじゃんけん列車をして遊んで見ましょう。
子どもがスムーズに遊び方を理解し、意欲を持って楽しく活動するにはどのように展開するとよいのでしょうか。

1.じゃんけん列車のルール説明

まずはルールを説明し、遊び方を伝えましょう。

1人の子どもに前に来てもらい、実際に保育学生さんと1対1でじゃんけん列車をやって見せるとわかりやすそうです。
ここで列車の歌の練習もしておけば、大きな声で歌いながら活動できるかもしれません。

また、説明をするときに「歩いて移動する」「負けても友だちに怒らない」「あと出しをしない」など約束ごとを確認しておくとよいですね。

2.練習

ひとまずルールを理解したら、練習をしてみましょう。

ゆっくりと歌いながら歩き回り、歌が終わったら近くにいた相手とじゃんけんをします。
初めて行うときは、「じゃんけんの相手を見つけたらハイタッチをする」と決めておくと相手がわかりやすそうですね。

保育学生さんはペアができたかを確認し、場合によっては3人組を作れるよう促すなど臨機応変に対応するとよいでしょう。

3.本番

2回戦ほど行い、流れがわかってきたら本番です。

「最後の勝負まで全部勝ちだったお友だちは、じゃんけん列車チャンピオンだよ」と説明することで、子どもたちも意欲を持って取り組めそうですね。

本番の勝負では、じゃんけんに負けたら泣いてしまう子どももいるかもしれません。
「次の勝負ではがんばろう」と励ましたり、「自分のいる列車がチャンピオンになるかもしれないよ」と友だちの応援ができるような言葉かけをしたりするとよいかもしれません。

また、勝負が進むにつれて後ろについていくだけの子どもは退屈になるかもしれません。
「○○ちゃんの列車、とっても長いね」「大きい声で歌えてかっこいいなあ」など声をかけて、遊びに参加している意識を持てるように工夫しましょう。

4.チャンピオンの発表

最後の勝負が終わったらチャンピオンの発表をしましょう。
保育学生さん手作りのメダルをプレゼントすれば、より子どももうれしい気持ちになりそうですね。

また、チャンピオンだけでなく、「4回勝った人」「3回勝った人」と聞いて手を挙げてもらうことで、勝てなかった子どもも達成感を得られるかもしれません。

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【指導案の書き方】じゃんけん列車の配慮や援助

パソコンを見て考える女性

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最後に、じゃんけん列車をするときに保育学生さんが気をつけるとよい配慮や援助についてまとめました。

安全のため約束事を確認しておく

じゃんけん列車では子どもたちが列になって室内を歩き回ります。
走ったりよそ見をしたりしていると、ぶつかってけがをしてしまうこともあるでしょう。

遊ぶ前には約束ごとをしっかり確認しておくとともに、保育学生さんが注意して見守ることが大切です。

また、室内の椅子や机を避けておく、足を滑らせやすいゴザはしまっておくなど安全に配慮した環境構成も必要となりそうですね。

じゃんけんのペアを作れるように促す

歌が終わったタイミングでじゃんけんの相手を見つけることが難しい子どももいるでしょう。
保育学生さんはペアが作れているかどうか、その都度確認するとよさそうです。

また、クラスの人数が2の乗数(4、8、16、32など)でない場合は、必然的に列車の数が奇数になり、誰かが余る場面が出てきてしまいます。

そのようなときには、3人でじゃんけんをしてもらうなど状況に合わせて対応し、さみしい思いをする子がいないよう目を配れるとよいですね。

負けた子どもも楽しめるよう工夫する

じゃんけん列車では、最初の方で負けた子どもはずっと列の後ろについて回ることになり、それを退屈に感じてしまう子どももいるかもしれません。

長い列になっていくことを楽しめるように「この列すごく長いね~」と声をかけたり、自分のいる列車を応援できるように「どっちの列車が優勝するかな、○○くんの列車かな」と問いかけたりするとよいかもしれません。

また、「次の勝負も頑張ろう」と思えるように励ますことや、2ゲーム目を行う時間を確保しておくことも大切となるでしょう。

じゃんけん列車の指導案の書き方を知って、保育実習に活かそう

今回は、じゃんけん列車の指導案の書き方を紹介しました。

じゃんけんをして列車をつくっていくという簡単なルールが特徴のじゃんけん列車は、友だちとかかわって遊ぶ楽しさや、ルールを守って遊ぶ面白さを知るきっかけになる遊びと言えます。

子どもの姿をもとにねらいを立て、導入や活動の展開に活かしていくことが大切となるでしょう。
また、安全に配慮した環境構成や、子どもが活動を楽しむための声かけや援助も必要となりそうです。

指導案の書き方やポイントを知って、保育活動や実習でじゃんけん列車を遊んでみましょう。

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