アルバイト経験を就活に活かし、自分の長所やアピールポイントとして伝えたい保育学生さんもいるでしょう。志望動機や自己PR、エントリーシートの記入など、さまざまな場面で役立ちそうですね。今回は、保育士の就活にアルバイト経験を活かしたいときのコツを紹介します。あわせて、例文や注意点も具体的にまとめました。
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■目次
保育士の就活にアルバイト経験を活かそう!
働いた対価としてお給料がもらえるアルバイト。
アルバイト経験なしという保育学生さんもいるようですが、多くの方が行っていることでしょう。
ほとんどの場合は金銭を得るために行うかもしれませんが、頑張って働いた経験は、志望動機や自己PR、エントリーシートのアルバイト経験欄など、就活のさまざまな面で役立ちそうです。
アピール方法をしっかりと理解し、アルバイト経験を就活に活かしましょう。
保育士の就活にアルバイト経験を活かせる理由
まずは、新卒保育士の就活にアルバイト経験を活かせる理由を解説します。
人間性を伝えられるから
アルバイトで困難な場面に陥ったときの対応方法や工夫したポイントなどを話すことで、保育学生さんの人間性を伝えられるでしょう。
例えば、「苦手な業務にも諦めず取り組んだ」と伝えれば、粘り強い性格であることをアピールできるかもしれません。
入職後の姿を想像してもらいやすいから
採用担当者は、応募してきた保育学生さんが採用後に働く姿をイメージするときに、アルバイトへの向き合い方を参考にするでしょう。
長く働き続けたのか、意欲的に取り組んだのかなどを伝えることで、入職後の姿を想像してもらいやすくなりそうです。
ポジティブな印象を与えられれば、園にとって価値のある人材と思ってもらえるかもしれませんね。
保育士の就活に役立つアルバイト経験を見つけるコツ
続いて、保育士の就活に役立ちそうなアルバイト経験を見つけるコツを紹介します。
力を入れた点を考える
アルバイトで苦労したけれども、工夫して乗り越えた経験を思い出してみましょう。
「接客が苦手だったけれど、何度も自己練習を重ねて最後はホールリーダーになった」といったように、工夫した内容やどのように成長できたのかを添えることが大切です。
さりげない経験を振り返る
アルバイトの仕事内容はマニュアルが決められており、同じ業務の繰り返しであることが多いため、華やかなエピソードがないと悩む保育学生さんもいるでしょう。
しかし、「季節の商品が売れるように、出勤の度にセールストークを行った」など、日々の業務の中のさりげない工夫や努力も十分にアピールできるかもしれません。
他の保育学生さんとかぶるのではと心配な方もいるかもしれませんが、経験や工夫の内容は人それぞれと言えます。自分なりに考えて試行錯誤したことをアピールできるよう、伝え方を工夫してみましょう。
園の求める人物像を確認する
アルバイト経験を深掘りする際は、園が求める人物像を調べてみるのもよいでしょう。
例えば、コミュニケーション能力が高い人物が求められているのであれば、接客業で工夫した経験などを添えてみるとよさそうです。
事前に園の募集要項や求人票をよく読み、自身のアルバイト経験の中から当てはまる内容はないかを考えてみましょう。
アルバイト経験を保育士の就活でアピールするときに役立つ項目
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ここでは、アルバイト経験をアピールする文章に入れたほうがよい項目についてまとめました。
継続力
アルバイトを長く続けてきたのであれば継続力をアピールできるでしょう。
保育は時間をかけてスキルを磨いたり知識を身につけたりする必要があるようですが、継続力があれば保育士として成長できるというよい印象を与えられるかもしれません。
業務に対する意欲や熱意
業務に対する意欲や熱意を伝えれば、仕事に意味を見出して楽しめる力をアピールできるでしょう。
工夫をして業務効率を上げたり、単純な仕事でも熱意を持って打ち込んだりしたエピソードを話すことで、入職後も意欲的に働いてくれると思ってもらえそうですね。
得られた学び
接客業の場合は「コミュニケーション能力が身についた」のように、まずは得られた学びやスキルを洗い出しましょう。
その後で「コミュニケーション能力を活かして子どもとの関係を築いていく」など、保育で活かせる場面を添えてみるとよさそうです。
【ケース別】保育士の就活でアルバイト経験をアピールするときのポイント
続いて、アルバイト経験をアピールするときに押さえるべきポイントをケース別にまとめました。
自己PR・エントリーシートのアルバイト経験欄の場合
PREP法を使う
アルバイト経験を自己PRとして伝えたり、エントリーシートのアルバイト経験欄に書いたりするときはPREP法を使いましょう。
PREP法とは最初に結論を話し、その後に理由や具体例を添えて、再度結論で締めるという文章構成法のことです。
論理的な構成になり、採用担当者に話が伝わりやすくなるので保育学生さんは就活に活かしてみるとよいでしょう。
具体的な数字を入れる
「売り上げが〇%上がった」「〇日で目標を達成した」のように、数字を入れれば内容が具体的に仕上がりそうです。
具体的なエピソードになればアピールポイントが伝わりやすくなり、話の説得力が増すかもしれませんね。
業務への活かし方を添える
アルバイトの経験を通じて得られた強みを、どのように保育に活かせるのかを最後に添えましょう。
粘り強さを得られたのであれば「保育で苦手な業務があっても諦めずに取り組む」のように、具体的に伝えれば採用担当者は入職後の姿を想像しやすくなりそうです。
しかし、エントリーシートのアルバイト欄に記入する際は、自己PRと差別化するために書かなくてもよいかもしれませんね。
志望動機の場合
保育系のアルバイトを行っており、アルバイト先の園に勤めたい場合や、その園の保育観などに影響を受けた保育学生さんもいるでしょう。
保育への熱意が高いことも示せるので、そのような保育学生さんは積極的にアルバイト経験を志望動機の内容に取り入れてみるとよいですね。
【ケース別】保育士の就活でアルバイト経験をアピールする例文
アルバイト経験をアピールしたいときに役立つ例文をまとめました。
自己PRの場合
私の長所は粘り強さがあるところです。
私は大学入学時から約4年間、ファミリーレストランのホールスタッフのアルバイトを行いました。
最初は接客にまったく慣れておらず、敬語をうまく使えなかったり食事をうまく出せなかったりするなどして、お客様に迷惑をかけてしまうことが多くありました。
自分の無力さに落ち込むこともありましたが、先輩に接客のコツを聞く、何度も自分で練習するなどの工夫を行い、3年後にはホールリーダーに任命してもらうことができました。
このような粘り強さを活かし、貴園に入職しましたら困難な場面にあっても乗り越えていきたいです。
ファミリーレストランのアルバイト経験を活かした、自己PRの例文です。
「先輩に接客のコツを聞く」「何度も自分で練習する」という工夫をしたエピソードを添え、自身の粘り強さをアピールしています。
エントリーシートのアルバイト経験欄の場合
私は大学入学時から3年間、事務スタッフとして働き続けました。
最初はパソコンの使い方に慣れておらず、データを入力したり文字を打ち込んだりすることにとても時間がかかっていました。
しかし、あるとき社員の方から「10個のデータ入力を30分で終わらせる」という目標を伝えられたので、その目標を達成できるように家でキーボード入力を猛練習しました。
結果として1週間ほどで目標達成を実現し、社員の方からもお褒めの言葉を頂くことができました。
この経験から、私は向上心を持つことの大切さを学ぶことができました。
エントリーシートのアルバイト経験欄に記載する例文です。
パソコンの経験なしの状況から、目標達成をするためにキーボード入力を猛練習したエピソードをもとに、向上心の大切さを学んだことを伝えています。
志望動機の場合
私が貴園を志望しましたのは、ヨコミネ式教育を掲げつつ「子どもの気持ちに優しく寄り添う」ことを保育方針として挙げている点に深く共感したからです。
私は幼い頃に通っていた保育園の保育士さんに、優しく寄り添っていただいたことがきっかけで保育士の道を目指しました。
大学2年生からは、ヨコミネ式の保育園でアルバイトを行っています。
子どもがさまざまな経験にふれられる点は魅力を感じているのですが、私はさらに一人ひとりの気持ちを尊重した保育を行いたいと考えるようになりました。
貴園に入職しましたら、子どもの可能性を伸ばせるヨコミネ式教育を行いながら、子どもに寄り添えるような保育を行っていきたいです。
アルバイト経験を志望動機に活かした例文です。
保育園のアルバイトをきっかけに、志望先の園の保育方針に魅力を感じたことを伝えています。
保育士の就活でアルバイト経験を使うときの注意点
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最後は、アルバイト経験を活かすときの注意点についてまとめました。
伝えるときは一つのエピソードに絞る
複数のエピソードを話すとそれぞれの内容が薄くなり、伝わりづらくなってしまいます。
そのため、アルバイトの掛け持ちをしていた保育学生さんは一番学びがあったり、長く勤めたりした仕事について話しましょう。
保育関連のアルバイトを行った方は、そこでの経験に絞って伝えるとよいですね。
同じく、アピールポイントについても「粘り強さがある」「思いやりがある」など二つ話すのではなく、一つに絞ることが大切でしょう。
途中で辞めたときは他のエピソードを選ぶ
就活で自分をアピールする際は、学生生活を通して一番力を入れた出来事を話しましょう。
部活や学業など、他のことに時間を割くためにアルバイトを辞めたのであれば、他のエピソードを選んだほうがよいかもしれません。
しかし、就活のために辞めたり休んだりしているケースでは採用担当者の納得を得られやすいので、アルバイトのエピソードを活用してみてもよさそうです。
企業秘密を伝えることは控える
アルバイト中には、業務を通してさまざまな企業秘密にふれることもあるかもしれません。
面接などの場で社外の人に話してしまうと、情報漏洩に当たる可能性もあります。採用担当者からすると、保護者や子どもの情報を漏らすのではと思われるため、避けたほうがよいでしょう。
アルバイト経験の活かし方を理解し、保育士の就活に役立てよう!
今回は、保育士の就活にアルバイト経験を活かす方法について紹介しました。
アルバイトは経験なしの方もいるものの、多くの保育学生さんが行っているようです。
人間性が伝えられる、入職後の姿を想像してもらえるなどのメリットがあるので、得られた学びや工夫した内容をアピールしてみましょう。
保育学生さんはここで紹介した例文などを参考に、志望動機や自己PRに活かしてみてくださいね。
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