【1月の月案】5歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

お正月を迎え、新しい1年が始まる1月。5歳児クラスの月案作成に悩む新卒保育士さんもいるでしょう。生活発表会や卒園式に向けて、実態に合った活動を計画するとよさそうです。今回は、5歳児クラスで使える1月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全・健康に関する配慮と反省の書き方もまとめました。

1月の5歳児の写真

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1月の5歳児クラスの特徴とは?

新年を迎える1月。保育園でも、お正月遊びが人気だったり、年末年始のできごとが話題に上ったりとにぎやかな雰囲気になっているかもしれません。

そんな1月の5歳児クラスでは、以下のような特徴が見られるでしょう。

  • 年末年始の経験を再現して遊んだり、友だちや保育者に話したりする。
  • 生活リズムの変化から、疲れが出たり、体調を崩したりする子がいる。
  • 生活発表会に向けて練習が始まり、自分の役割を理解して練習に取り組む姿が見られる。

3学期が始まり年度末が見えてくるこの時期、5歳児クラスでは行事やイベントがもりだくさんな保育園も多いようです。

子どもたちが意欲を持って元気に残りの保育園生活を過ごせるよう、クラスの様子に合わせて1月の月案を計画していきましょう。

【1月】5歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、1月の月案に活かせる5歳児クラスの前月の子どもの様子の文例を見ていきましょう。

  • お正月の歌を歌ったり、干支について話題にしたりするなど、お正月に関心を持つ姿が見られた。
  • 手洗い・うがいの習慣が身についてきたものの、やり方がいい加減になっている子どももいた。
  • 友だちとイメージを共有し、共通の目的を持って活動する姿があった。

先月の月案や記録などをもとに5歳児クラスの様子を振り返ってみましょう。生活面、遊び面の両方の視点からまとめられるとよさそうです。

子どもたちの実態をもとに、1月の月案に活かせるとよいですね。

【1月】5歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

1月の5歳児の写真

Sakura Image Inc/shutterstock.com

ここでは、1月の5歳児クラスの月案のねらいや活動内容の文例を紹介します。

今月のねらい

養護・教育の2つの視点から、月案のねらいの文例をまとめました。

養護のねらい

  • 冬の生活のしかたを身につけ、自発的に行おうとする。
  • 保育者にできたことや成長を認めてもらうことで自信を深め、意欲的に生活する。

教育のねらい

  • 正月遊びや冬の自然遊びに関心を持ち、友だちとかかわりながらのびのびと遊ぶ。
  • 友だちと共通の目的を持って活動し、自己を発揮しながら過ごす。

活動内容

ねらいをもとに、活動内容の文例を見ていきましょう。

養護

<生命>

  • 気温や活動内容に合わせて衣類を調整し、寒い季節を快適に過ごす。
  • 手洗い・うがいをしっかりと行い、風邪を予防しようとする。

<情緒>

  • 頑張ったことや得意なことを保育者・友だちに褒めてもらい、自信を身につけて意欲的に過ごす。
  • 生活発表会に向けた練習の時間、遊びの時間とメリハリをつけて生活し、充実感を味わう。

教育

<健康>

  • 友だちや年下の子どもといっしょに、戸外でのびのびと身体を動かして遊ぶ。
  • 食材に含まれる栄養について知り、バランスよく食べようとする意欲を持つ。

<人間関係>

  • 生活発表会の練習や準備を通して、友だちと共通の目的に向かって活動する楽しさを味わう。
  • 友だち同士で考えを出し合いながら遊びを展開させていくことを楽しむ。

<環境>

  • 氷や雪にふれて遊び、水の性質に関心を持って調べることを楽しむ。
  • お正月遊びを楽しみ、友だちと競い合ったり教え合ったりしながら工夫して遊ぶ。

<言葉>

  • ひらがなやカタカナを書くことを楽しみ、手紙や張り紙などを作って遊びに取り入れようとする。
  • 好きな絵本や物語に登場する言葉を真似たり、面白がったりする。

<表現>

  • 友だちといっしょに冬の歌を歌い、声を合わせてのびのびと表現することを楽しむ。
  • 友だちと役割を分担しながらなりきって台詞を言い、物語を表現する楽しさを味わう。

お正月の雰囲気を味わい、伝統的な遊びや年賀状といった風物詩に親しめるよう、遊びの内容を月案で計画しましょう。

生活発表会を来月に控えている保育園では、合唱や劇遊びなどを導入として取り入れていくとよいかもしれません。

【1月】5歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

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1月の5歳児クラスの月案に活かせる、環境構成や保育士さんの配慮・援助事項を紹介します。

養護

生命

  • 寒い日の過ごし方について伝え、子どもが風邪を予防しながら健康に過ごせるよう配慮する。
  • 毎日ハンカチを持参してもらい、手洗いをしたあとに濡れた手をきちんと拭くよう伝える。

情緒

  • 園生活が生活発表会の練習だけにならないよう、のびのびと遊ぶ時間やゆったり絵本を読む時間も設け、メリハリをつけて過ごせるようにする。
  • 結果だけでなく、頑張っている姿や思いやりなどの内面に着目し、子ども一人ひとりのよさを見つけて言葉で伝えていく。

教育

健康

  • しっぽ取りや大縄跳び、リレーなど集団で楽しめる運動遊びの用意をしておき、友だちといっしょに身体を動かして楽しめるように誘っていく。
  • 寒くて身体が動かない季節になるので、戸外に出てすぐにマラソンや体操を実施して身体が温まるようにする。

人間関係

  • 生活発表会に向けて、役割や演出のしかたをクラスで話し合う機会を作り、意見を出し合いながらみんなで行事を作っていく楽しさを味わえるようにする。
  • 意見をなかなか言えない子や自分の思いを通したがる子など、それぞれの特徴や思いに合わせて寄り添った援助を心がける。

環境

  • 容器に水を入れて氷を作ったり、冬の自然に関する図鑑を用意したりと、季節の変化に関心を持てるよう配慮する。
  • お正月遊びのコーナーを設定するとともに、上手に取り組む子どもの姿をクラス全体に伝えたり、由来がわかるよう掲示を作成したりする。

言葉

  • 郵便屋さんごっこや年賀状の製作を取り入れ、文字に親しむ機会を作る。
  • 少し長い絵本や児童文学などを読み聞かせに取り入れ、物語を楽しめるようにする。

表現

  • 劇遊びでは、自身の役らしい動きに気づいたり、友だちの動きや台詞をよく見ていたりする姿を認め、意欲につなげていく。
  • きれいな声で歌えるよう、歌の指導中は言葉かけの内容に配慮する。

1月頃の5歳児クラスでは、友だちと話し合いながら遊びを展開したり、気になったものを自分で調べたりする姿が見られるかもしれません。

子どもたちの関心の範囲や友だち同士のかかわりをより広げられるように、環境設定や援助方法などを月案で考えてみましょう。

【1月】5歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、1月の5歳児クラスの月案で使える家庭連絡・安全・食育の文例をまとめました。

家庭連絡

  • 生活発表会の日程や持ち物、当日の服装などを伝え、行事に向けて準備してもらえるようにする。
  • 就学に対する不安や疑問を聞き取り、園や学校での取り組みを伝えて安心してもらう。

健康・安全・衛生

  • 餅つき行事は衛生面に配慮して実施し、杵や臼の扱いには十分気をつける。
  • 子ども同士で声をかけ合いながら手洗いやうがいに取り組む姿を認め、意欲を育む。

食育

  • 餅つき行事を通してもち米が変化する様子を楽しみ、調理の過程に関心を持てるようにする。
  • 栄養士と連携して冬の食材に含まれる栄養について紹介する活動を行い、子どもたちが食事の大切さを知れるようにする。

小学校入学を目前に控える5歳児さん。子どもたちはもちろん、保護者も心配や悩みごとを抱えているかもしれません。

そうした方には、園での様子や小学校での取り組みを伝えて安心してもらえるよう、配慮事項として月案に記載しておきましょう。

【1月】5歳児の月案の文例:反省・自己評価

1月の5歳児クラスの月案における反省や自己評価の文例を紹介します。

養護

  • 子どもの得意なものや頑張っている姿を認めて全体に知らせていくことで、自信や意欲を持って過ごす姿が見られた。
  • 行事と遊びのバランスを取りながら活動内容を計画することで、メリハリをつけて無理なく過ごすことができた。

教育

  • お正月遊びは年少・年中のときに経験していたこともあり、自分の好きな遊びによろこんで取り組んでいた。異年齢児保育に取り入れると、年下の友だちに教えようとする子どももいた。
  • 劇遊びでは、当初はなかなか意欲を持てない子どもがいたものの、個別に励ましたり、保護者に伝えて家庭で話をしてもらったりしたことで、前向きに取り組む姿が見られた。

1月の月案で立てたねらいや活動内容をもとに、今月の保育の反省をしてみましょう。

生活発表会の練習の様子も月案に記載しておくことで、子どもの様子をあとから振り返るときに役立つかもしれません。

月案に活用できる1月の5歳児保育のポイント

1月の5歳児の写真

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最後に、月案作成にも活かせる1月の5歳児クラスの保育のポイントをまとめました。

お正月遊びを取り入れ、日本の伝統や風物詩にふれる機会を作る

新年が始まる1月は、5歳児クラスでもお正月らしい遊びを取り入れてみましょう。

コマ回しや福笑いなど玩具を使った遊びはもちろん、凧やすごろくなどを手作りしてみるのも楽しそうです。また、文字を書いたり読んだりすることに興味を持つ5歳児頃は、年賀状を書いて友だち同士で交換するのもよいですね。

子どもの関心に合わせて取り入れられるよう、月案で計画しておきましょう。

共通の目的を持って、それぞれが自己を発揮できるよう配慮する

友だち同士で考えを出し合いながら活動できるようになる5歳児さん。

クラス全体でイメージや目的を共有するとともに、活動のなかで一人ひとりが自分らしさを発揮できるよう、保育士さんが支えていきましょう。

子どものよいところを知らせていったり、話し合いの場を設けて子どもの思いを発表してもらったりと、具体的な援助を月案などで計画できるとよいですね。

卒園に向けて活動を計画する

いよいよ年度末が見えてくる1月、5歳児クラスでは卒園や小学校入学を見通して活動を計画することもポイントです。

集団で活動する時間を増やしたり、全体に向けて説明するときは丁寧語で話したりと、小学校生活にスムーズに接続できるよう工夫してみるとよいかもしれません。

子どもたちが無理なく過ごせるよう、様子を見ながら取り入れてみてくださいね。

文例を知って1月の5歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、1月の5歳児クラスの月案に使えるねらいや配慮、反省などの文例を紹介しました。

新しい年を迎える1月、子どもたちがお正月遊びを楽しんだり、冬の自然に関心を持ったりできるよう月案を考えてみましょう。

また、生活発表会や餅つきといった行事に向けて、子どもたちの意欲を育む活動を計画することも大切です。

1月の文例を活かして、5歳児クラスの月案に役立ててみましょう。

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