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【12月の月案】0歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

冬の到来とともに一気に冷え込みが増す12月。0歳児クラスの月案作成に悩む新卒保育士さんもいるかもしれません。今回は、0歳児クラスで使える12月の月案の文例を紹介します。年齢に合わせた養護・教育のねらいや活動に加え、寒い季節にぴったりな安全・健康に関する配慮、月反省の書き方などもまとめました。

12月の0歳児の写真

qingqing/shutterstock.com



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12月の0歳児クラスの特徴とは?

冬の気配が強まるとともに、いよいよ年末が近づいてくる12月。0歳児クラスの子どもたちも入園時と比べてできることが増え、改めて成長を実感する季節ですよね。


そんな12月の0歳児クラスには、以下のような特徴が見られるかもしれません。


  • 散歩や戸外遊びの時間に冬の自然を発見することを楽しむ
  • 徐々に「自分のもの」「自分でやりたい」という気持ちが出始める
  • 感染症にかかったり、発熱したりと体調を崩す子どもが増える

冬の入口である12月、季節の自然に親しむ機会がある一方で、体調を崩す子も増えてくるようです。


このような特徴が見られることを踏まえ、ねらいや援助など12月の月案作成に活かしていきましょう。



【12月】0歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、12月の月案に記載する前月の子どもの様子の文例を紹介します。


  • つたい歩きや歩行をするようになり、好きな場所に移動したり高いところにあるものに興味を示したりすることが増えた。
  • 指先遊びを楽しみ、壁かけ式の玩具は特に集中して遊んでいた。
  • 寒暖差から体調を崩し、鼻水や発熱などの症状が見られる子がいた。

月齢にもよりますが、歩き始めたり指先が器用になったりする子もいるのではないでしょうか。また、12月前には空気が乾燥して気温が下がってくるので、体調にも変化が見られるかもしれません。


月齢や気候などによっても様子は異なるので、クラスの子どもたちの姿に合わせてアレンジしてみてくださいね。



【12月】0歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

12月の0歳児の写真

WindAwake/shutterstock.com


12月の月案に記入する0歳児クラスのねらいや活動内容の例を見ていきましょう。



今月のねらい


ここでは、ねらいの文例を養護・教育の2つの視点に分けてまとめました。


養護のねらい

  • それぞれのペースや体調に配慮してもらいながら健康に過ごす。
  • 自我や要求を受け止めてもらい、満足感や安心感を味わう。

教育のねらい

  • 外気にふれながら伸び伸びと遊び、冬の気候や自然に親しむ。
  • 身の回りのものや友だちの遊びに興味を持ち、自発的にかかわろうとする。


活動内容


ねらいをもとに、具体的な活動の例を見ていきましょう。


養護

<生命>

  • 気温や体調に配慮してもらい、寒い季節を健やかに過ごす。
  • 個々のペースに合わせて十分に眠り、しっかりと身体を休める。

<情緒>

  • 安心できる保育者に身の回りのお世話をしてもらい、満足感を得る。
  • 保育者に不安や要求を十分に受け止めてもらい、安心して過ごす。

教育

<健やかに伸び伸びと育つ>

  • 園庭の落ち葉や芝生、砂などにふれて、感触をじっくりと味わう。
  • 音楽や歌に合わせて保育者の真似をしながら身体を動かすことを楽しむ。
  • 排泄のタイミングでおむつを交換してもらい、清潔にする心地よさを感じる。

<身近な人と気持ちが通じ合う>

  • 保育者に仲立ちされながら友だちとかかわり、玩具のやり取りなどをしようとする。
  • 「おもちゃを取ってほしい」「自分もやってほしい」などの要求を、喃語や身振りなどで保育者に伝えようとする。
  • 保育者とのふれ合い遊びを楽しみ、何度も繰り返し行うことをよろこぶ。

<身近なものと関わり感性が育つ>

  • 枯れ葉や木の実などの自然物にふれながら遊び、発見を楽しむ。
  • 気になる玩具にふれて、引っ張ったり振ったりしながらじっくりかかわることで興味を満たす。
  • 温かい雰囲気のなかクリスマスの製作を楽しみ、伸び伸びと表現しながら行事の楽しさを味わう。

歩行やつかまり立ちをするようになった0歳児さんは、身の回りのものへの関心がより強まるかもしれません。


いろいろな遊びを楽しめるように、子どもの成長に合わせて12月の月案を計画していきましょう。



【12月】0歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

12月の0歳児の写真

beeboys/shutterstock.com


12月の月案のねらいや活動を考慮しながら、保育士さんの援助や配慮、環境構成の文例を紹介します。



養護


生命

  • こまめに体温を測ったり、鼻水・涙目などの異変を確認したりして、体調の把握に努める。
  • 午睡の時間には光や音などに気を配り、子どもの側についてスキンシップを取ることで安心して眠れるようにする。

情緒

  • 喃語やしぐさなど小さなサインから子どもの訴えを汲み取り、気持ちを受け止めてかかわるようにする。
  • ミルクをあげるときや着替えをするときには子どもの目を見ながらにこやかに介助をし、安心感を与えることを心がける。


教育


健やかに伸び伸びと育つ

  • 戸外の自然とのふれ合いを通して、指先の感覚や運動能力を養えるようさまざまな遊び方を伝える。
  • ダンスや体操をするときは、遊びのモデルとなるよう大きく身振り手振りをしながら、いっしょに身体を動かして保育者自身も楽しむ様子を見せる。
  • オムツを交換するときには丁寧にかかわり、「きれいになって気持ちいいね」と言葉をかける。

身近な人と気持ちが通じ合う

  • 子どもの要求を十分に受け止め、「これがほしかったね」「○○ができてうれしいね」と簡単な言葉で代弁する。
  • 挨拶やお礼など、生活のなかでのやり取りを楽しめるように簡単な言葉や手遊び歌などで伝えていく。
  • 友だちの存在に気づき、かかわろうとする姿も見られるので、言葉で仲立ちをしながらトラブルがないよう見守る。

身近なものと関わり感性が育つ

  • 遊んでいる玩具などに対して「自分の」という思いを持つようになるため、十分な数の玩具を用意するとともに、噛みつきなどのトラブルにならないよう注意する。
  • 散歩に出かけて自然とのふれ合いを楽しむ機会を作るとともに、子どもの指差しや発語を肯定的に受け止めて発見のうれしさに共感していく。
  • クリスマスの製作では、子どもの興味を惹くような、カラフルできれいな素材を用意して行事への関心を育む。

12月頃の0歳児さんたちは、徐々に自分の思いややりたいことが出始める頃かもしれません。


簡単な言葉で思いを代弁しながら要求を受け止めていけるよう、月案で援助方法などを考えておくとよいですね。



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【12月】0歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

12月の月案に使える、家庭連絡や安全、食育の配慮事項の文例をまとめました。



家庭連絡


  • 冬季にかかりやすい感染症の症状や予防法をまとめ、おたよりや掲示物などで周知する。
  • 子どもの体調や家庭での様子についてこまめに連絡を取り合い、体調管理に努める。


健康・安全・衛生


  • 冷え込む日の戸外遊びは上着や靴下などを着用し、体温が急に下がらないよう注意する。
  • つかまり立ちをしてテーブルや棚の上にあるものに興味を示すことが増えたので、子どもの手の届く場所に危険がないか改めて確認する。


食育


  • 食事面で意欲やこだわりが出てきて、介助を嫌がる子どももいる。十分に手づかみ食べができるように、誤嚥などに注意しながらもゆったりと見守る。
  • 手づかみ食べをする子は、詰め込みすぎに注意しながら介助する。食具を使う子も含めて、咀嚼の習慣が身につくよう「カミカミ」と声をかける。

0歳児クラスの食育の配慮に関しては、健康や安全、衛生の領域にも通じる部分があるでしょう。子どもの食べ進みや食への関心も考慮して月案を計画できるとよいですね。


また、12月には年末年始の過ごし方について、おたよりや掲示などで保護者に伝えてみるのもよいかもしれません。



【12月】0歳児の月案の文例:反省・自己評価

12月の0歳児クラスの月案の振り返りや反省で意識するポイントを文例で紹介します。



養護


  • 1対1のスキンシップをしっかりと保障することで、子どもの気持ちを満たしながらかかわることができた。
  • 抱っこしたときに身体が温かい、機嫌が悪いなどの兆候を確認し、体調の変化や感染症の罹患に早めに対処していけた。


教育


  • 気候がよい日が続き、積極的に外気浴や戸外遊びを取り入れられた。砂や落ち葉などを口に入れようとする姿があったため、注意して見守るようにする。
  • クリスマスの歌を取り入れ、リズム遊びや活動の導入に活用していけた。

12月は、特に健康管理に注意して取り組めたかを重点的に振り返るとよいかもしれません。


クリスマスや年末などの行事もある時期なので、0歳児の関心に合わせて季節感を味わえるような遊びができたかも反省できるとよいですね。



月案に活用できる12月の0歳児保育のポイント

12月の0歳児の写真

Perfect Angle Images/shutterstock.com


最後に、0歳児クラスの12月の保育に活かせるかかわり方のポイントをまとめました。



クリスマスや年末の雰囲気を楽しめるように


12月にはクリスマスや大晦日などの行事があります。0歳児の子どもはまだイベントの意味を理解することは難しいようですが、楽しい雰囲気を味わえるように月案を計画しましょう。


手遊びや子ども向けの歌を取り入れたり、短い絵本やペープサートなどで行事の様子を伝えたりしながら関心を育めるとよいですね。


年上クラスの子どもが作った製作や園に飾っているクリスマスツリーを見に行ったり、室内の壁面を12月仕様にしたりと工夫することもポイントの一つです。



冬の感染症対策をしっかりと


冬本番となる12月、気温が低くなるとともに空気も乾燥し、感染症が流行する季節となります。


インフルエンザやノロウイルスなど、保育園で流行しやすい感染症は保育士さんが症状を知っておくことはもちろん、保護者にも周知していくことで予防につながるでしょう。


子どもの体調をこまめに確認したうえで、衣類や室温、湿度などに気を配り、しっかり対策できるよう月案で具体的な方法を記載しておくとよいですね。



子どもの要求や訴えには応答的にかかわる


12月頃になると、特に高月齢の子どもたちはしぐさや喃語で要求を伝えようとする姿が増えてくるかもしれません。


0歳児の子どもはまだ言葉で表現することが難しいため、子どもそれぞれの特徴や訴え方を保育士さん同士で共有しておくとよいですね。


また、「○○だったね」とわかりやすい言葉で代弁しながら目を見てかかわるなど、応答的な援助が大切でしょう。



文例を知って12月の0歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、12月の0歳児クラスに使える月案のねらいや反省などの文例を紹介しました。


クリスマスや年末などの行事がある12月は、0歳児の子どもたちが楽しい雰囲気を味わえるよう活動内容を計画していきましょう。


また、寒さとともに保育園では感染症が流行する時期でもあります。子どもの健康を守る環境・衛生対策についても計画し、月の最後にはしっかり予防できたかを反省として振り返るとよさそうです。


月案の文例を参考に、12月の0歳児クラスの保育に活かしてみてくださいね。



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