保育実習ではどのような服装をすればよいのでしょうか。保育に入るときは動きやすい格好が好ましいですが、通勤時や事前訪問の際の服装はスーツまたは私服なのかなど、判断に迷ってしまうこともあるかもしれません。今回は、保育実習の服装について、日誌提出時などケース別のスタイルやふさわしい身だしなみを紹介します。
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■目次
保育実習にふさわしい服装を知ろう
2週間から1カ月程度、実際の現場で保育を経験する保育実習。
保育学生さんのなかには、どのような服装で臨めばよいのかわからない方もいるでしょう。
保育実習では、基本的に「清潔感があり、動きやすく、安全である」服装が求められます。
園ごとに服装に関する決まりは異なりますが、保育をするうえで問題なく動ける、かつ社会人としてのマナーや身だしなみを押さえた服装が大切です。
誤った服装選びをしてしまうと子どもの安全性に関わる恐れもあるので、オリエンテーションなどで事前に確認し、保育実習にふさわしい服装を選びましょう。
保育実習の基本的な服装
では、保育実習で保育をする際は具体的にどのような服装をすればよいのでしょうか。アイテムごとにポイントを解説します。
トップス
トップスは、無地のTシャツやポロシャツなどが好ましいでしょう。また、運動しやすく清潔感のあるジャージやトレーニングウェアなどもよさそうですね。
派手な原色系は子どもの視覚に刺激を与えるため、白・ベージュ・グレー・カーキなど、淡く落ち着いた色味のものを選ぶとよいかもしれません。
園によっては、キャラクターや柄が入ったデザインのものを着用できないこともあるようなので、オリエンテーションの際に質問しておきましょう。
ボトムス
チノパンやトレーニングウェア、ジャージなど、動きやすくピッタリしすぎない素材のズボンを着用しましょう。
だぼだぼとしたジャージやスウェットのズボンは動きにくいため、すっきりとしたシルエットのものを選ぶとよいですね。
また、スカートは体を動かしにくいうえに、どこかにひっかけるなどして事故につながるおそれがあるので着用しないようにしましょう。
エプロン
子どもとふれ合うなかでさまざまな汚れがつくことが考えられるので、エプロンは忘れず着用しましょう。
布の面積が多いフルエプロンやスモックタイプのエプロンで、子どもが触っても危険がないように紐やボタンがついてないものを選ぶとよいかもしれません。また、ティッシュやハンカチなどの小物を入れられる、大きなポケットがついたエプロンだと便利でしょう。
キャラクター入りエプロンについては着用が認められていない園もあるので、事前訪問した際に確認しておくことが大切です。エプロンの種類について決まりのない園では、かわいいアップリケをつけたりエプロンシアターを作ったりと、自分なりに工夫してもよいですね。
靴
保育実習では、通勤時に履く靴以外に、上履き(中履き)と外履きが必要になります。
上履き
バレーシューズやスリッポンなど、靴紐がなく着脱しやすいものがよいでしょう。床や壁などに色移りしない白色で、万が一の時に子どもの体を傷つけない柔らかいゴム底のものが基本です。
園によって色やデザイン、メーカーなどの指定がある場合もあるようなので、オリエンテーションの際に尋ねておきましょう。
外履き
子どもといっしょに動き回れるよう、履きなれたスニーカーや靴紐なしでもすぐに履けるヒールのない柔らかい運動靴がいいでしょう。
外履きも色や形などに関して園の規定があるケースがあるので、事前訪問のときに確認しておくと安心ですね。
帽子
帽子は、子どもといっしょに散歩や外遊びをするときの必需品です。
春夏以外の時期でも日差しが強いことがあるので、秋や冬など季節を問わず用意しておきましょう。
動き回っても飛ばされない紐つきのものや、日差しをカットできるつばが広いものを選ぶとよいかもしれません。特に夏は帽子の中に熱がこもりやすいので、通気性のよいものが適しているでしょう。
これらの服装は、保育をするうえで必ず着用する必需品です。特にエプロン、トップス、ボトムスなどは汚れる可能性が高いため、着替えの予備を一式用意しておきましょう。また、汚れた衣服を入れられる大きめのビニール袋もあわせて用意しておくとよいですね。
関連記事:保育士のジャージはどこで買うのか。仕事の服装としての選び方や通勤に対する考え方/保育士就活バンク!
【ケース別】保育実習の服装
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ここでは、保育実習期間のなかで、保育をしない場面での服装について紹介します。
オリエンテーション(事前訪問)時
オリエンテーションとは、実習前に園を尋ね、初日の動きやスケジュールなどを確認する事前訪問のことです。
園側から服装に関する指定がなければ、基本的にリクルートスーツを着ていくのが無難でしょう。
「服装自由」「私服可」という場合リクルートスーツは必要ありませんが、ジーンズなどカジュアルすぎる格好はNGです。社会人としてのマナーを感じられるような、清潔感ときちんと感を意識して服装を選びましょう。
通勤時
基本的にリクルートスーツを着用
実習先の園まで通勤する際は、リクルートスーツやテーラードジャケットにシンプルなスカート、パンツなどのオフィスカジュアルが基本のようです。
靴はパンプスの必要はありませんが、スーツに合う黒のフラットシューズなど、落ち着いた色の靴をあわせるとよいかもしれません。
私服通勤でもきちんと感のあるものを着用
なかには、「私服通勤可」としており、事前訪問のときに通勤服に関して説明されないケースもあるかもしれません。
そういった場合でもカジュアルな私服は選ばず、園のイメージを損なわないようきちんとした服装を選びましょう。通勤中も保護者や地域の人に見られていることを意識して、清潔感や落ち着いた印象のある服装がよいかもしれません。
もしどんな私服を選べばよいか迷ったときは、初日にスーツで通勤し、職員さんの通勤時の服装を参考にするとよいですね。
実習終了後の日誌提出時
実習後に日誌提出のため園を訪問する場合、基本的にはリクルートスーツを着用しましょう。
実習が終わったとはいえ、お世話になった園であるためきちんとした服装で訪ねるのがマナーです。もし園から私服でよいと言われた場合は、カジュアルすぎない服装であれば問題ないでしょう。
ただし、日誌提出時に実習のお礼の挨拶を行う場合は、TPOをわきまえてスーツを着るとよいですね。
関連記事:保育実習の通勤時の服装について。スーツや私服を着ていく際のポイントと注意点/保育士就活バンク!
保育実習の服装を選ぶ際の注意点
ここでは、保育実習の服装選びについて注意すべきポイントをまとめました。
ラフすぎるものやトレンドを取り入れたデザインは控える
ジーンズやスウェット、パーカーなどのラフな洋服は控えましょう。
保護者と顔を合わせる機会もあるので、カジュアルすぎる格好は実習生としてあまりよい印象を与えないかもしれません。
また、ゆったりとしたシルエットのズボンや上下ジャージは部屋着のように見えてしまうこともあるので注意が必要です。さらに、華美なデザインや胸元があいている服なども保育をするうえで不適当なので着ないようにしましょう。
フードや紐つきのデザインは着用しない
フードや紐がついている服は、子どもが引っ張ったり、どこかに引っかかったりしてしまう可能性があります。事故につながる恐れもあるため、安全面を考えて着ないようにしましょう。
また、子どもの年齢によってはビーズやボタンなどを誤飲してしまう危険性があります。そのため、細かい装飾品がついた服も控えましょう。
春夏秋冬にあわせた服装を選ぶ
実習を行う時期によって、長袖や半袖、上着の有無など用意するアイテムが異なります。そのため、春夏秋冬にあわせた服装の選び方のポイントを押さえておきましょう。
春・秋
春・秋は全体的に暖かい気温で気候がよく、子どもといっしょに外遊びや運動をする機会が多くなるでしょう。そのため、気温にあわせて調節しやすい服装がよいかもしれません。
ただし、安全面からパーカーや紐付きの上着を禁止している園もあるため、薄手の長袖シャツと半袖を重ねて着るなど、前開きの羽織ものを必要としない服装がよさそうです。
夏
夏の時期は手や足など肌の露出が多くなる時期ですが、下着が見えないように配慮しましょう。
薄手のものは避け、生地がしっかりした半袖のTシャツやポロシャツがよいでしょう。また、首回りや胸元があきすぎているものはだらしない印象を与えてしまうので注意が必要です。
夏の保育実習では、子どもたちとプールに入る場合もあるようです。その場合は、運動用のシンプルな水着の上にラッシュガードを羽織るなど、肌の露出を控えた装いが好ましいかもしれません。
実習期間中にプールに入ることはあるのか、またどんな服装をすればよいのかといったことは事前訪問の際に質問しておくと安心ですね。
冬
冬の時期は、長袖のトレーナーや、ジップアップのトレーニングウェアなど、動きやすく暖かい服装がよいでしょう。
先述したように、フード・紐つきのスウェットやパーカーは安全面から着用を禁止している園もあるため、一枚でも暖かいトレーナーや中に重ね着できるジャージなどがよいですね。
保育実習にふさわしい身だしなみ
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保育実習では、服装だけでなく髪型やメイクなどの身だしなみも重要になります。ここでは、保育学生さんが心がけたいポイントまとめました。
ヘアスタイル
女性の場合長い髪は1つにまとめ、男性の場合は簡単に整えるなど清潔でさっぱりした髪型を心がけましょう。また、前髪は顔にかからないようにサイドに流すか、切りそろえます。
ヘアピンは落としてしまう危険性があり、園によっては使用できないこともあるので確認が必要でしょう。
また、髪色は自然な色が基本です。明るすぎる髪色は実習までに地毛に近い色に染めるか、暗めの落ち着いた髪色に戻しておきましょう。
メイク
ノーメイク、あるいはナチュラルメイクかは園によって考え方があるので、オリエンテーションで確認しておきましょう。
外遊びが多い年齢のクラスを担当する場合は、季節を問わず日焼け止めをしっかり塗るとよいですね。
ネイル・アクセサリー
マニキュアやネイルは落とし、爪は短く切っておきましょう。
また、ピアス・ネックレス・指輪などのアクセサリーは、子どもと接するうえで危険なため全て外します。
保育実習に必要な持ち物
保育実習の服装や身だしなみをふまえ、ここでは必要な持ち物を見ていきましょう。
カバン
カバンは丈夫で大きいものを選びましょう。
実習中は着替えや本など大量の荷物を持つことになるので、最低でもA4サイズの書類が入る大きさを選ぶとよいかもしれません。
また、カバンの種類やデザインに関して決まりがある園もあるかもしれないので、服装と同様に事前訪問した際に質問しておきましょう。
文房具
文房具は、使いやすく安全なものを選びましょう。0歳児や1歳児クラスを担当する場合は、口に入らないものを選んだり、置き場所を工夫したりといった配慮が必要です。
黒ペン
実習中は書き物が多いため、予備も含めて2本程度用意しましょう。
キャップつきのものは外れてしまったり子どもが口に入れたりする可能性があるため、ノック式のものにするとよいかもしれません。
また、エプロンのポケットに入れてもよいのかどうかは、事前訪問のときや初日に担当の保育士さんに確認してみましょう。
色ペン
製作活動で使うこともある色ペンは、使い慣れたものを数本用意しましょう。黒の油性ペンは子どものネームが消えてしまったときに書き足すのに便利です。
ただし、子どもの持ち物に書く場合は、事前に担当の保育士さんに確認を取るようにしましょう。
メモ帳
保育士さんや子どもの動きを記録したり、大事なことをメモしたりできるようにメモ帳は必ず用意しましょう。
すぐに取り出せるよう、ポケットに入るサイズのものがよいですね。また、縦開きのリングノートだと書く際に場所をとらずに済みそうです。
ホチキス・はさみ・のり
保育園のものを使用することもできますが、使い慣れたものがあるときは持っていくとよいでしょう。はさみはキャップつきで、刃先が丸いものを選ぶと万が一子どもが触っても安心です。
また、保育園のものと混ざってしまわないように、記名をしたり目印をつけておいたりするとよいかもしれません。
手遊びグッズ
手遊びは活動の導入や場面の切り替えなどちょっとしたときに役立つでしょう。そのため、いくつかレパートリーを用意しておくとよいかもしれません。
学校の課題で作ったものや練習したことがあるものにすれば、緊張せずスムーズにできそうですね。
手袋シアター
手袋シアターは、手袋の指先に人形や動物の顔をつけて行う人形劇です。歌の内容に合わせてコミカルに動かすと、子どもたちの興味を惹けるかもしれません。
ペープサート
動物や人形を描いた紙に割り箸をつけて動かす、紙芝居のようなものです。ひとりで演じるのは少し大変かもしれませんが、キャラクターが少なく短い物語を選べばすきま時間に役立つでしょう。
パネルシアター
パネル布を貼ったボードに、キャラクターの絵や文字をつけたり外したりして展開させる人形劇です。歌やお話だけでなく、子どもたちにクイズを出しながら楽しむのもよいですね。
絵本
受け持ちの子どもの年齢を考慮し、絵本を何冊か用意しておきましょう。
保育園にない新しい絵本を持っていけば、子どもの目に新鮮に映るのでよろこんでもらえるかもしれません。初日に保育室に置いてある絵本をチェックして、新しいものを準備しておくとよいですね。
また、本番でスムーズに読み聞かせできるよう、実習前に練習しておきましょう。
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子どもの安全に配慮して保育実習の服装を選ぼう
今回は、保育実習の服装について、基本のスタイルや季節ごとの選び方の注意点などを紹介しました。
保育実習では、動きやすく清潔感があり、安全である服装が基本です。トップスはTシャツやポロシャツ、ズボンはすっきりとしたシルエットのトレーニングウェアなどがよいでしょう。
また、エプロンや靴といった保育中の服装だけでなく、通勤やオリエンテーション、日誌提出時の装いについて決まりがある園もあるかもしれません。どのような服装を選べばよいのか迷ったら事前訪問の際に尋ねておくとよいでしょう。
基本的な服装や身だしなみのマナーを押さえ、安全に楽しく保育実習に参加してくださいね。