保育実習で行う自己紹介は、子どもたちと早く打ち解けるために大切なもの。興味を持ってもらえるよう、スケッチブックやカード、パペットなどの手作りおもちゃを使うとよいかもしれません。今回は年齢別の自己紹介アイデアに加え、グッズの作り方まで一挙に紹介!自己紹介文の例や子どもといっしょに楽しめる手遊び歌もまとめました。
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■目次
保育実習の自己紹介では何をする?
保育実習の初日には、参加させてもらうクラスで自己紹介をお願いされることもあるでしょう。
これには、実習生さんの名前や人柄を伝え、早く打ち解けてもらう目的があるようです。
自己紹介で話す内容には、
- 名前
- 何をしに来たか
- 好きな食べ物や遊び
などが挙げられます。これらを通して、子どもたちに「よろしくね」と挨拶をするとよいですね。
それでは、自己紹介のねらいやアイデア、自己紹介文の例などをくわしく見ていきましょう。
保育実習の自己紹介のねらいとポイント
自己紹介をするねらい
子どもたちにとって自己紹介を聞くことには「実習生に親しみを持ち、名前や特徴を覚えようとする」というねらいが挙げられます。
ねらいを踏まえ、自分のことを印象づける自己紹介グッズや手作りおもちゃを使い、子どもの興味を惹きつける工夫をしてみましょう。
自己紹介をするときのポイント
保育実習の自己紹介では以下の3つのポイントが大切になります。
明るい雰囲気作り
自己紹介で大切なのは、子どもたちが親しみやすい笑顔と明るい雰囲気作りです。
初対面の子どもや指導担当の保育士さんの前で、いきなり笑顔を作ろうとすると緊張してしまうかもしれません。
鏡を見ながら自己紹介の練習をするなど、自然な笑顔を出すための準備をしておくとよいですね。
子どもが興味を持つ内容や流れ
自己紹介を成功させるには、子どもの年齢に合わせた楽しい方法を考えるとともに、集中できる時間内で完結させる必要があります。
例えば、先述の通りスケッチブックやパペット、紙皿シアターといった自己紹介グッズを使ったり、手遊び歌やクイズを取り入れたりなど興味を惹きつける工夫ができるとよいですね。
年齢に合わせた話し方
子どもの年齢によって興味を持って楽しんでもらえる内容は異なるもの。子どもたちの発達を考慮して自己紹介文を考える必要があります。
年齢別に自己紹介のポイントを見てみましょう。
<0歳児・1歳児・2歳児クラス>
0歳児クラスの場合は、自己紹介としてまとまった時間をとる機会はあまりないよう。そのため、一人ひとりに「いっしょに楽しく遊ぼうね」など、優しく笑顔で声をかけて挨拶をしましょう。
一方、1歳児~2歳児クラスの場合、手短に挨拶をお願いされることもありそうです。
「△△大学から来た、〇〇先生です。これからよろしくね。」など、子どもに伝わる簡単な言葉を選んで挨拶しましょう。ペープサートなど視覚で楽しめるグッズがあるとよいかもしれませんね。
<3歳児・4歳児・5歳児クラス>
子どもがさまざまなことに興味を持つ年ごろだけに、関心を持ってもらえる内容と、飽きさせないような楽しい工夫がポイントになります。
言葉でのやり取りを楽しむ子どもも多いため、クイズ形式で問いかけたり、スケッチブックや自己紹介カードであいうえお作文を作ったりするとよいかもしれません。
前もって自己紹介の練習をしておき、子どもの集中力が途切れない3~5分程度の時間内に収められるよう気をつけましょう。
上記の年齢別の興味・関心を踏まえ、子どもに内容が伝わるように、ゆっくり大きな声で話してみましょう。
また、時には自己紹介文の内容に合わせて身ぶり手ぶりをつけるなど、メリハリのある話し方も大切になるかもしれません。
保育実習の自己紹介アイデア:手遊び歌
自己紹介の導入として、簡単に楽しめる手遊び歌を取り入れてみましょう。
はじまるよ
「はじまるよ」はリズミカルなメロディに数遊びを加えた簡単な手遊び歌です。
この手遊び歌はペープサートや絵本の読み聞かせの前に導入として使うことが多いため、自己紹介を始める前に取り入れてみるとよいでしょう。
りんごのうた
「りんごのうた」は、言葉遊びが面白い手遊び歌です。
「コロコロ」「カンカン」といったリズミカルな歌詞に合わせた振り付けも簡単なので、2歳児や3歳児の子どももすぐに真似できそうですね。
スケッチブックや画用紙、ペープサートに果物を描いて、「先生の好きな食べ物クイズ」に発展させても楽しいかもしれません。
保育実習の自己紹介アイデア:手作りグッズ
ここでは、保育実習で子どもたちと楽しめる自己紹介グッズをまとめました。
手袋シアター
手袋シアターやパペットといった自己紹介グッズを使って、子どもの目を惹く自己紹介をしてみましょう。
「おはなしゆびさん」の手袋シアターは、歌詞が短いうえ、いろいろな人が出てくるので、2歳児や3歳児の子どもたちにぴったりかもしれません。
自己紹介文の例としては、「先生にはお兄さんがいるんだよ」など、指を動かしながら話すのもよいですね。
手品
自己紹介グッズとして使える、手品の作り方を紹介します。
「次はどうなるんだろう?」と想像しながら楽しめるため、4歳児や5歳児クラスで取り入れると盛り上がるでしょう。
お星さまのかわりに、自分の名前にちなんだアイテム(ももこさんなら桃など)を画用紙で作るとよいかもしれません。
ペープサート
自己紹介グッズとしてペープサートを使う際は、自己紹介文に合わせた絵をつけてお話しをしながら演じれば、子どもにもイメージがわきやすくなり興味を持ってくれるでしょう。
ペープサートのかわりにスケッチブックに絵を描いて、カードやシアターのように使ってもよいですね。
手作りペープサートの作り方は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
スケッチブックシアター
スケッチブックの画用紙に、名前や好きな食べ物、得意な遊びなどのイラストを描いて、紙芝居のようにめくりながら自己紹介をする方法です。
スケッチブックなら子ども全員から見やすいというメリットがあるうえ、はさみやのりを使わないので作り方も簡単ですね。
文字に興味を持ち始めた4歳児や5歳児くらいの年齢なら、名前を一文字ずつ書いておき、みんなでいっしょに読むのも盛り上がりそうです。
画用紙で作るパタパタ
画用紙が次々にパタパタとめくれて絵柄が変わる、からくりおもちゃを自己紹介グッズとして取り入れてみるのはいかがでしょうか。
- 名前とともに「よろしくね」と挨拶文が出てくる
- あいうえお作文形式で名前の字と連動したイラストを描く
など、アイデア次第で子どもの印象に残る自己紹介ができるはず。
パタパタの作り方を知りたい方は、以下の記事でチェックしてみましょう。
手作り名札
手作りの名札は、子どもたちだけでなく保護者にも顔と名前を覚えてもらうのに役立つ自己紹介グッズです。
「花子」という名前であれば花の形をした名札にしたり、自分の好きな動物モチーフの名札を作ったりすることで、自己紹介の時にアピールすることができますよ。
パペットのように動かせば、0歳児や1歳児の子どもも興味を持って見てくれそうです。
手作り名札の作り方は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
これらのグッズを使う際は、あらかじめ考えておいた自己紹介文に合わせて演じるとよいかもしれません。
注意点として、自己紹介グッズを使うと子どもが盛り上がってしまい、思ったよりも時間を要することが考えられます。
保育実習の事前訪問やオリエンテーションの際、担当の保育士さんに所要時間を確認して許可をとっておくとよいでしょう。
【ケース別】保育実習の自己紹介文例
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どのような自己紹介文を話せばよいのか迷っている方も多いかもしれません。
そこで、あいうえお作文など人気のアイデアや、ちょっとしたクイズなどをもとに、自己紹介文や話し方の例をいくつか挙げてみました。
好きなもので自己紹介
最もシンプルな自己紹介文ですが、表情や動きなどに変化を加えれば、楽しい自己紹介になりそうです。
<自己紹介文の例>
きりんぐみのみなさん、こんにちは!
今日からきりんぐみでみんなといっしょに過ごす〇〇先生です。幼稚園(保育園)の先生になれるようにお勉強をしにきました。
わたしはピアノを弾くのが得意なので、みんなといっしょに楽しく歌を歌いたいと思います。
いっしょに『△△のうた』を歌ってくれるかな?
好きな遊びや特技を自己紹介文に取り入れれば、子どもたちも関心を持ってくれるかもしれません。
例えば、工作が得意なら紙皿シアターを作る、スポーツが好きならみんなでやりたい運動遊びを挙げるなど、あなたの個性に合わせてアレンジするとよいですね。
あいうえお作文で自己紹介
自己紹介文として人気のある、自分の名前の文字を使った「あいうえお作文」のアイデアです。
<自己紹介文の例>
「ぱんだぐみのみんな、はじめまして。私は、やすだあいり先生といいます。
あいりの『あ』はアリさんの『あ』、
あいりの『い』はインコさんの『い』、
あいりの『り』はリスさんの『り』と覚えてね。
みんなと早く仲良くなりたいので、たくさん遊びましょう」
あいうえお作文では、子どもたちが集中できるようにスケッチブックシアターやペープサートなどの自己紹介グッズを手作りするという工夫もできるでしょう。
クイズ形式で自己紹介
自分の名前や好きな食べ物などをクイズにして、自己紹介文に織り交ぜるアイデアもあります。
<自己紹介文の例>
(さくらという名前の場合)
「先生の名前には、春に咲く花の名前がついています。それはどんな花でしょう?」
「1つめのヒント、この保育園のお庭にもある花です。」
「2つめのヒント、ピンクのかわいいお花です。」
「3つめのヒント、こんな形をしています。(桜のシルエットをペープサートで示す)」
自己紹介でクイズをするときは、ヒントや答えを描いたスケッチブック、画用紙のカードなどを用意しておくとよいでしょう。
3人に答えてもらったらヒントを出す、などあらかじめ流れを決めておくとスムーズですよ。
自己紹介を成功させて保育実習のスタートを切ろう
今回は、保育実習で使える自己紹介のアイデアやグッズを紹介しました。
スケッチブックやペープサート、画用紙のカードなど、年齢に適した自己紹介グッズを使うことで、子どもたちは集中して見てくれるかもしれません。
低年齢クラスでは、手遊び歌やパペット、紙皿シアターなどの方法を使って簡単に挨拶するのもよいですね。
自己紹介文の例や手作りグッズの作り方を参考に、保育実習の準備を整えましょう。
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