大学生や専門学生のうちに保育ボランティアに参加して、今後のキャリア形成に役立てたい方もいるでしょう。保育園や幼稚園などさまざまな施設で募集しているため、実務経験を身につけるよい機会となるかもしれません。今回は、保育ボランティアの活動内容や参加方法を紹介します。学んだことを伝えるお礼状の必要性もまとめました。
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■目次
保育ボランティアとは
自発的に参加する社会奉仕活動であるボランティア。時間のある大学生や専門学生のうちから参加を検討する方も多いかもしれません。
ゴミ拾いや観光地の案内などさまざまな活動がありますが、なかでも保育園や幼稚園などで行う「保育ボランティア」をご存じでしょうか?
まずは保育ボランティアの役割や活動内容について見ていきましょう。
保育ボランティアの役割と活動内容
保育ボランティアとは、子どもたちとかかわりながら保育士さんのお手伝いをする活動を言います。具体的な役割は以下の通りです。
保育のサポート
保育ボランティアの1つ目の役割として、業務のサポートが挙げられます。多くの保育園や幼稚園、認定こども園では、以下のように補助的な役割がメインとなるようです。
- 遊び相手としての関わり(お散歩や外遊び、室内遊び)
- 子どもの活動の準備(道具の用意、工作の下準備)
- お昼ごはんやおやつの用意
- 午睡時の寝かしつけ
- 着替えや手洗い、トイレなどの補助
人手不足で悩んでいる保育施設にとって、保育士さんの日常業務をサポートしてくれる保育ボランティアの存在は大きいと言えるでしょう。
さらに、保育ボランティアがいることで子どもたちを見る大人の目が増えるので、園内の安全性が高まるとともに、保育士さんの負担軽減にもつながるかもしれません。
また、学童クラブの場合は、子どもといっしょに遊んだり学習のサポートをしたりすることが主な活動内容のようです。
学童クラブに通う子どもは、保育園や幼稚園の子どもよりも年齢が高いため、見守るというよりも同じ遊びを楽しむという側面が強いかもしれません。
環境整備のサポート
2つ目の役割として、保育施設の運営を支える環境整備が挙げられます。
保育士さんは、子どもたちが快適かつ安全に過ごせるように、保育業務と並行して施設の維持や管理も行っています。
保育ボランティアが施設の掃除や園内の片づけ・消毒など運営に関わる雑務を行うことは、保育士さんだけでなく施設全体をサポートする役割も担っていると言えるでしょう。
行事・イベントのサポート
3つ目に、保育園・幼稚園などで実施する行事のサポートをする役割があるようです。
保育ボランティアのなかには、園での行事やイベント準備の手伝いなどが活動内容に含まれていることもあるでしょう。
行事前の忙しい時期などに、準備に協力してもらうために保育ボランティアを募集している保育施設もあるようです。
保育ボランティアは自身の興味に合わせて参加できるので、保育学生さんは施設ごとの活動内容を確認して、やってみたいと思うものに申し込むとよいですね。
保育ボランティアを募集している施設
保育士さんの人手が足りない保育施設では保育ボランティアの需要があり、保育に興味のある大学生や専門学生、社会人などを積極的に受け入れているところも多いようです。
保育ボランティアを募集しているのは、主に以下のような施設です。
- 保育園
- 幼稚園
- 認定こども園
- 子育て支援施設
- 学童保育所
保育園や幼稚園だけでなく、小学生を預かる学童クラブにおいても学童保育のボランティア募集があったり、夜間保育でなり手を募集していたりすることもあります。
自分がどの年齢の子どもたちと関わりたいのか、あるいはどんな活動のサポートをしたいのかによってボランティア先を選ぶとよいですね。
保育ボランティアに参加するメリット
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大学生や専門学生が保育ボランティアに参加することには、どういったメリットがあるのでしょうか。
実際の保育現場を経験できる
大学生や専門学生のうちから保育ボランティアに参加することで、実際の保育現場を知ることができるというメリットがあります。
学校の授業だけでは身につけにくい、実践的な知識や子どもとのかかわり方を学べるでしょう。
また、実際に働いている保育士さんから、手遊びやゲームなど現場で役立つ保育のアイデアを得られることもあるかもしれませんね。
キャリア形成に役立てられる
大学生や専門学生のうちから保育ボランティアに参加することで、保育士としてのキャリア形成に役立てられるというメリットもあります。
実際に子どもたちとふれ合った経験や保育現場で学んだことは、就職活動の際にエピソードとして活かせるでしょう。また、認定こども園や学童クラブなど複数の施設でボランティアに参加すれば、就職先を決める際にも役立てられるかもしれません。
さらに、保育経験を通して実際に自分が働いた姿を想像しやすくなり、将来的な保育士像をイメージしやすくなるといったメリットもありそうですね。
社会勉強になる
保育ボランティアを通じて社会勉強ができることは、大きなメリットと言えます。
未就学児が通う保育園や認定こども園のみではなく、児童館や学童クラブなどさまざまな施設で保育ボランティアが募集されています。
そのため、保育ボランティアに参加している人同士のコミュニケーションだけでなく、施設を利用している幅広い年代の親子と交流する機会を得られるでしょう。
また、地域のボランティア団体や支援施設が、子育てや保育にどのようにかかわっているのかを学ぶチャンスにもなり、就活に向けて視野を広げられるかもしれませんね。
このようにさまざまなメリットがある保育ボランティアですが、具体的にどのような活動をするのでしょうか。次でくわしく紹介します。
保育ボランティアに応募条件はある?
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では、大学生や専門学生が保育ボランティアに参加するにあたって、特別な条件などはあるのでしょうか。
対象者
保育ボランティアに参加できる対象者に決まりはありません。
施設ごとに高校生や大学生、社会人などとターゲットを絞っているケースもありますが、基本的に「保育について学びたい」「保育の面から社会の役に立ちたい」と思っている人であれば、保育士資格や幼稚園教諭免許を持っていなくても、誰でも参加できます。
実際、かつて保育士として働いていた人や、子育てを経験した人などが保育経験を活かして参加するケースもあるようです。また、将来保育士や幼稚園教諭になりたいと思っている大学生や専門学生の参加も多いそう。
ただし、施設によっては年齢や活動可能日数などの条件を設けていることもあるようです。気になる場合は、施設の募集要項を確認したうえで応募するとよいですね。
費用
参加するのに費用はかかるの?
保育ボランティアをするための
活動費用は無料の場合がほとんどです。
しかし、大学や専門学校が用意したプログラムを利用する場合、学校が定めたボランティア活動保険への加入が必要なケースが多いようです。
また、自治体のボランティアセンターや社会福祉協議会を利用する場合にも、ボランティア登録をしたりボランティア活動保険に加入したりする必要があるので、必要な手続きについて事前に確認しましょう。
持ち物や交通費は?
ボランティアは無償で社会に奉仕する活動であるため、園からお金が出ることはほとんどありません。施設までの
交通費や当日の持ち物などは自己負担となることは頭に入れておきましょう。
しかし、最近ではアルバイト程度の時給を出していたり、交通費や昼食代といった経費を支給したりしている施設もあるようです。費用についても事前に確認しておけば、募集を確認する際の目安になりそうですね。
対象者や参加費用についてわかったところで、次は保育ボランティアを募集している施設の探し方を紹介します。
保育ボランティアの募集施設の探し方
保育ボランティアを受け入れている施設を探すにはさまざまな方法があるようです。
ここでは、保育学生さんが募集施設を調べる方法について紹介します。
学校で紹介している募集施設を調べる
大学生や専門学生の方は、自身が通っている学校でボランティアを募集している保育施設が紹介されているかもしれません。
学校独自でボランティアのプログラムが用意されていれば、それを利用して参加できるかもしれないので確認してみましょう。
自治体のボランティアセンターや社会福祉協議会のホームページを利用する
地域の保育園や幼稚園、認定こども園などで保育ボランティアをしたい場合には、自治体のボランティアセンターや社会福祉協議会のホームページを利用してみましょう。
登録を行えば定期的に新しいボランティア情報を送ってくれる自治体もあるようなので、活用してみてもよいですね。
保育ボランティアを紹介しているサイトを利用する
春休みや夏休みなどの長期休暇を利用して参加したい場合、ボランティア紹介サイトを活用するのもよいでしょう。
自分が住んでいる地域だけでなく全国の施設が紹介されているので、特にIターンやUターンを考えている保育学生さんは利用してみるとよいかもしれません。
保育実習先や自身の母園に問い合わせる
保育実習でお世話になった園や、自身が卒園した園などに問い合わせてみるのも一案です。
なじみのある園であれば、参加の意思を伝えれば募集していなかった場合でも受け入れてくれるかもしれません。
ただし、すべての保育園や幼稚園、認定こども園がボランティアを受け入れているわけではありません。行きたい施設が見つかった場合は、電話で問い合わせたりホームページを見たりして、事前にボランティアを受け入れているか調べましょう。
施設の探し方がわかったところで、次は保育ボランティアへの参加手順について紹介します。
保育ボランティアに参加するときの流れ
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保育ボランティアへの参加を決めたあとの流れを簡単に紹介します。
1.保育ボランティアをする施設に申し込む
まずは、保育ボランティアをする施設に申し込みをしましょう。
施設の探し方によって方法は異なるので、紹介サイトを利用したり園に直接申し込んだりと、最適な方法で参加申請をしてくださいね。
2.ボランティア活動保険に加入する
参加申請をしたら、ボランティア活動保険に加入しましょう。
ボランティア活動保険は、万が一活動中にケガをしてしまったり、相手にケガをさせてしまったりした場合にかかる費用を補償してくれるものです。
自治体のボランティアセンターや社会福祉協議会などで申し込めるので、参加前に加入しておきましょう。
3.事前オリエンテーションを行う
保険への加入が済んだら、前日までに施設に直接訪問するか、電話またはメールによってオリエンテーションが行われるようです。
前日までに施設からの連絡がない場合には、こちらから連絡をして当日の時間、場所、服装、持ち物、注意事項などを確認しましょう。
施設によっては、ボランティアに申し込む際に一度園を訪問して面談を行う場合もあるようなので、あらかじめ参加までの手順や流れを確認しておくことが大切です。
保育ボランティアに参加するうえでの注意点
学生さんが保育ボランティアに参加するにあたって、いくつか気をつけておきたいポイントを紹介します。
施設の規定やルールを守る
ボランティア参加前に施設側から指示されたことや規則などは必ず守りましょう。
施設の決まりは、子どもが安全に過ごせるように定められていることがほとんどです。禁止されている持ち物は持ってこないようにするなど、基本的なルールに従うことが大切になります。
身だしなみを整える
保育ボランティアに参加する際には、清潔感があり活動がしやすいような身だしなみを意識しましょう。
活動のなかで子どもと遊んだり身体を動かしたりすることもあるかもしれないので、そのような場面にも適応できる服装を選ぶとよいですね。
具体的には、ズボンなどの動きやすい服を着用し、スニーカーなど運動靴を履きましょう。また、爪が伸びていると子どもの肌を傷つけてしまう恐れがあるので、短く切ることも大切です。
子どもの安全を最優先に考える
保育園や幼稚園、認定こども園などの保育施設は、子どもたちにケガや事故が起こらないよう、日々細心の注意を払って保育を行っています。
そのため、保育ボランティアに参加する保育学生さんも、子どもたちが安全に楽しく過ごせることを第一に考えましょう。
もちろん元気に動いて遊ぶことは大切ですが、子どもたちは成長途中であるため、大人よりもケガをしやすいことが考えられます。年齢によってはできることとできないことを上手く判断できない子もいるかもしれないので、子どもがケガをしないように注意深く見守ることが大切でしょう。
わからないことは保育士さんに相談する
子どもたちとかかわるなかで、どのように対応すればいいのかわからなかったり、判断に困ってしまったりする場合もあるかもしれません。
そのような場合は自己判断をせずに、保育士さんに相談したり指示を仰いだりしましょう。
自己判断をして対処した結果、保育の観点から見て不適当な対応になってしまったというケースも考えられます。保育士さんは保育のプロなので、的確なアドバイスをもらうためにも必ず相談するようにしましょう。
保育ボランティアの参加後のお礼状は必要?
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一般的には、保育ボランティアが終了したあとのお礼状は不要とされています。
受け入れてくれた施設に対して、最終日に丁寧にお礼を伝えるだけで十分と言えるでしょう。ただ、それでも感謝の気持ちを伝えたい場合は、施設宛にお礼状を送付しても問題はありません。
もし送る場合は、お礼状のマナーやフォーマットに沿って作成し、自分なりに学んだことや感謝の言葉を添えるとよいですね。
保育ボランティアに参加して、現場の空気に触れてみよう
今回は、大学生や専門学生が参加できる保育ボランティアについて、活動内容や募集している施設の探し方、参加手順などをくわしく紹介しました。
保育ボランティアは、大学生や専門学生のうちから社会と接点を持つことができる活動です。実践的な知識を身につけたり社会勉強ができたりするので、学んだことを今後のキャリア形成に役立てられるかもしれません。
現場を経験してみたいという学生さんにとって、保育ボランティア活動を通して得られるものはたくさんあるでしょう。保育園や幼稚園、認定こども園や学童クラブなどさまざまな施設で募集されているので、興味のある施設を選んで積極的に参加してみてくださいね。
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