【新卒保育士さん必見!】1歳児の担任になったら。ねらいや子どもの特徴、かかわり方のポイント

1歳児クラスの担任になったという新卒保育士さんもいるでしょう。赤ちゃんから成長し、歩いたり、話したりとどんどんできることが増えていく時期の子どもたちに、どのようにかかわるとよいのでしょうか。今回は、1歳児の担任として知っておきたい保育のポイントを紹介します。年間目標の例や1歳児が楽しめる遊びもまとめました。

1歳児の子どもの写真

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担任が知っておきたい1歳児の特徴

毎日たくさんのことを吸収し、日々成長していく姿が頼もしい1歳児の子どもたち。
保育士さんは移り変わっていく子どもたちの興味や成長に合わせて、さまざまな活動を考えているのではないでしょうか。

1歳児クラスの場合、最低子ども6名に対して保育者が1名という配置人数になっており、担任の保育士さんは集団で保育を行うことの大変さを感じる場面もあるでしょう。

1歳から2歳になるまでの子どもは、月齢差による違いも大きいため、クラスの状況によっては基準より多く保育者を配置することもあるかもしれません。

そんな1歳児クラスを担任するうえで知っておきたい、1歳児の子どもたちの特徴を紹介します。

運動能力の特徴

まずは1歳児の運動能力の特徴について、全身を大きく使う「粗大運動」と、手先を使う「微細運動」の2つの視点からまとめました。

以下の視点は1歳児で見られる姿のめやすであるため、絶対的な指標でないことに留意しましょう。

粗大運動

  • 歩行が安定し、走ることができ始める
  • ボールを両手で持って投げるようになる
  • 両足跳びをするようになる
  • 階段を登る力がつき始める

1歳児になると、筋力がついてくることもあり、安定して歩けるようになったり、小さな段差を乗り越えたりする姿が見られるようです。

また、2歳になる頃には、階段を登るようになる、両足でジャンプをするなど、より身体を動かすことが上手になっていくと言われています。

微細運動

  • つまむ動作ができるようになる
  • ペンなどを持って殴り書きができるようになる
  • ブロックなどのはめ外しを楽しむ
  • 絵本をめくる

1歳児頃には手先が器用になり、小さなものをつまんだり、絵本のページをめくったりすることもあるようです。

また、2歳近くになるとドアノブや蛇口を回す姿も見られるため、子どもが自分でできることは自分で行えるよう、担任の保育士さんは見守っていきましょう。

情緒面や認知能力の特徴

ここでは、1歳児の子どもの情緒面や認知能力の育ちについて紹介します。

喃語から言葉を発し始める

1歳児になると喃語でのおしゃべりが盛んになり、簡単な言葉を真似ようとしたり、喃語で自分の思いを訴えようとしたりする姿もあるでしょう。

やがて喃語から発音が明瞭になり、一語文や二語文を用いてコミュニケーションを取るようになるようです。

発語に関しては月齢を含めて個人差が大きい部分であるため、子どものペースでじっくりと獲得していけるように見守りましょう。

自我が芽生え、自分でやりたい気持ちが出てくる

1歳児頃には、自我の芽生えからなんでも「自分でやりたい」という思いが強まる子どもが多いかもしれません。

これには、子どもの見る世界が広がって「自分と他者」の区別を理解し始めるという心理が影響していると言われています。

担任の保育士さんは、子どもの成長の過程として受け止めて、じっくり挑戦できる機会や時間を確保することが大切になるでしょう。

人見知りをすることも

子どもによっては、見知らぬ人のことを怖がる「人見知り」をするようになる頃と言えます。

担任など安心できる保育士さんがかかわるようにして、子ども自身が「保育園は安全な場所だ」と感じられるよう寄り添っていきましょう。

また、行ったことのない場所を怖がる「場所見知り」をする子どももいるようです。

なるべく明るい雰囲気を演出したり、楽しい声かけをしたりと工夫して、子どもが安心できるようサポートできるとよいですね。

生活習慣の特徴

身の回りの生活習慣に関する1歳児の子どもの特徴をまとめました。

排泄のタイミングが掴め、自立が始める

1歳児になると、排泄の間隔が長くなってきたり、オムツを叩いて排泄があったことを知らせたりする姿が見られるようになります。

家庭と協力しながら、少しずつトイレに誘って、便座やおまるに座ってみるようにするとよいでしょう。

また担任の保育士さんは、子ども一人ひとりの排泄のタイミングを把握し、「いつもおやつのあとに出ているからトイレに行ってみよう」など臨機応変に対応できるとよいですね。

着替えや手洗いに興味を持ってやろうとする

自我の芽生えもあいまって、着替えや手洗いなど身の回りのことへの関心が高まり、自分でやってみようとすることが増えるでしょう。

簡単にできることからやってみて、「自分でできた」という達成感を味わえるように環境を整えていくことが大切です。

睡眠のリズムが整う

0歳児の頃は午前寝をするなど睡眠時間にばらつきがあった子どもも、まとめて午睡の時間に眠るようになるなどリズムが整ってくる頃のようです。

午睡の時間には、カーテンを引いてまぶしくないようにしたり、オルゴールをかけてゆったりとした雰囲気を作ったりと、入眠しやすい環境を作っていきましょう。

ただし、疲れた日や前日の入眠が遅くなった日などは、早く眠たくなることも考えられるため、担任の保育士さんは子どもの状況に合わせて睡眠を取れるよう配慮できるとよいですね。

担任として1歳児にかかわるときのポイント

1歳児の子どもと担任保育士さんの写真

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ここでは、1歳児クラスの担任の保育士さんが意識するとよいかかわり方のポイントをまとめました。

意欲を育むかかわりを心がける

1歳児の子どもたちは周囲への関心が高まるとともに、身の回りのことをやってみたいと意欲を持つ頃と言えるでしょう。

担任の保育士さんは、子どもの興味を広げ、さまざまなものにかかわって遊びたいという意欲や、身の回りのことを自分でやってようとする気持ちを育んでいくことが大切です。

子どもの関心に寄り添って、十分に取り組める環境や時間を用意できるよう、調整していきましょう。

安全な環境を用意する

1歳児の子どもたちは、棚の間や引き出しの中など、気になるものはどんどん触ってみようとするかもしれません。

大人にとってやってほしくないことも興味のままにやってしまう頃なので、担任の保育士さんは大変に感じることもあるでしょう。

子どもの手に届く場所にものを置かない、遊びに集中できるよう保育室の配置を整えるなど、環境設定を考えてみることが大切になりそうです。

月齢差に配慮する

1歳児クラスではまだまだ月齢差によってできることの違いが大きい時期と言えます。

運動遊びなど活動内容によっては、よちよち歩きの子どもと走り回る子どもがクラスに混在するといったケガの危険も生じるかもしれません。

職員の人数や遊びのグループを調整して、安全に過ごせるように配慮していきましょう。

1歳児クラスの年間目標の例

担任の保育士さんが年間計画のねらいに活かせる、1歳児クラスの年間目標の例文を紹介します。

目標1.身の回りのものに関心を持ち、見たり触ったりしながら探索活動を楽しむ

子どもたちが身の回りの環境に積極的にかかわり、興味・関心を育んでいくことを大切にしたねらいです。

このような目標をもとに、探索活動を十分に楽しめるよう室内の環境を整えたり、子どもが興味を持てるよう自然遊びや感触遊びなどさまざま取り入れたりと計画していくことが大切です。

また、関心のあるものにじっくりかかわる一人遊びの時間も保障し、子どもが興味を十分に満たせるようにかかわっていきましょう。

目標2.食事や着脱、排泄に興味を持ち、保育者に支えられながら自分でやろうとする

食事や着替えなど身の回りの生活習慣への意欲を養うことをねらいにした目標です。

1歳児の子どもは、意欲はあるものの、すべてを自分で行うのはまだ大変なため、保育士さんがさりげなく介助していくことが求められるでしょう。

できたときにはたくさん褒めて、「もっとがんばりたい」と意欲につなげられるとよいですね。

1歳児が楽しめる遊びの例

1歳児の子どもの写真

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最後に、1歳児の子どもたちが楽しめる遊びの例をまとめました。

手先を使って楽しむ遊び

  • ぽっとん落とし
  • 積み木
  • ブロック遊び

1歳児頃には積み木を積んだりブロックをつなげたりしながら、手先の動きを育んでいけるようにしましょう。

身体を動かす遊び

  • ボール遊び
  • マット遊び
  • 巧技台遊び

担任の保育士さんは、ボールを投げたり、巧技台を登り降りしたりとさまざまな身体の動きを経験できるような活動を考えられるとよいですね。

表現を楽しむ遊び

  • 体操
  • リズム遊び
  • お絵かき(なぐりがき)

のびのびと表現することを楽しめるよう、明るい声かけをしていくことが大切になりそうです。

1歳児の「やりたい!」気持ちを受け止めながら担任を務めよう

今回は、1歳児クラスを担任する上で知っておきたい配置基準の人数や保育のポイントをまとめました。

1歳児の子どもたちは、手先が器用になって積み木やなぐりがきができるようになる、歩行が安定するなど成長が著しい時期と言えます。

子どもの月齢や興味関心にあわせて、年間目標やねらいを考案していきましょう。

自我の芽生えからなんでも自分でやりたいと意思表示する姿もあったり、興味のまま自由に動き回って探索活動をしたりと、担任をするうえで大変なこともありますが、子どもの気持ちに寄り添ってのびのびとした保育ができるとよいですね。

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