0歳児が自分の力で移動できるようになるハイハイ期。行動範囲が広がるため、どのような遊びを保育園で行えばよいのか悩む保育学生さんや新卒保育士さんもいるでしょう。
赤ちゃんとスキンシップを取りながら、自然と成長を促せる遊びを取り入れたいですよね。
今回は、ハイハイ期に効果的な遊びやおもちゃを紹介します。
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■目次
赤ちゃんのハイハイが始まる月齢の目安
赤ちゃんのハイハイが始まるのは、8~9カ月頃と言われています。
興味があるものに向かって自分の力で動く姿が見られるため、のびのびと体を動かせたり、探索を促せたりする遊びを取り入れるとよさそうです。
しかし、ハイハイの途中で疲れて顔を床につけているときは、窒息を防ぐためにもあおむけに戻すなど配慮が必要な時期でもあります。
注意事項もふまえて、ハイハイ期に楽しめる遊びを見ていきましょう。
保育園で行えるハイハイ期の遊び
ここでは、保育園で取り入れやすいハイハイ期の室内遊びについて紹介します。
バランスゲーム
クッションやマットで山を作り、ハイハイで登ったり降りたりしながら体幹をきたえる遊びです。
落ちたときにケガをしないよう周りにクッションやマットを置き、子どものペースに合わせながら難易度を調整しましょう。
ボールまてまて
子どもの目の前にボールを置いてから転がし、ハイハイで追いかけてもらう遊びです。
0歳児は興味のあるものへ一直線に進む姿が見られるため、ハイハイを自然に促せるでしょう。
子どもがボールを追いかけ始めたら、「ボールまてまてー」と声かけしたり、いっしょにハイハイしたりと保育士さんも楽しむことで盛り上がるかもしれませんね。
トンネルくぐり
段ボールやマットなどでトンネルを作り、中をハイハイでくぐってもらいます。いつもと違う環境を準備することで、子どもの好奇心を育めるかもしれません。
子どもが怖がってトンネルをくぐりたがらないときは、出口から名前を呼んだり、ぬいぐるみなどで気を惹いたりして促してみましょう。
ハイハイ鬼ごっこ
保育士さんが鬼となり、ハイハイで子どもを追いかけるゲームです。保育士さんはハイハイのスピードを調整し、子どもが楽しめるよう工夫しながら鬼ごっこを進めていきましょう。
かいじゅうのお面をつけて「食べちゃうぞー」と言いながら追いかけたり、捕まえたときにくすぐったりすると盛り上がりそうです。
保育園で使えるハイハイ期のおもちゃ
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続いて、ハイハイ期に室内で使えるおもちゃについてまとめました。
おもちゃの選び方
まずは、赤ちゃんのおもちゃの選び方を詳しく解説します。
対象月齢に合っているものを選ぶ
月齢が合っていないおもちゃを選んでしまうと、小さなパーツを誤飲したり、うまく遊べなかったりしてしまう可能性があります。
0歳児のおもちゃを選ぶときは、対象月齢をしっかり確認することが大切です。
STマークがついているものを選ぶ
STマークとは人の健康を害さない塗料が使われており、安全基準に合格したおもちゃに付いている印です。
赤ちゃんはおもちゃをなめてしまうことも考えられるため、口に入れても安全なSTマークの付いたおもちゃを選ぶと安全でしょう。
音が鳴ったり動いたりするものを選ぶ
触ると音が鳴るおもちゃは、手指を動かすことと音が鳴ること同時に楽しめるため、赤ちゃんの好奇心を育むことに役立ちます。
また、動くおもちゃを活用すれば赤ちゃんの追いかけたい、触りたいという気持ちをかき立てられることから、よりハイハイを楽しむことにつながるかもしれません。
0歳児向けの手作りおもちゃ
続いて、0歳児に向いている手作りおもちゃを紹介します。
ひものおもちゃ
<用意するもの>
- 空き箱
- ひもやリボン
- キリ
<ポイント>
空き箱とひものみで作れるため、簡単に用意することができます。
つかんだり引っ張ったりできるおもちゃは指先の力が身につきやすいので、積極的に取り入れてみましょう。
パタパタ変わり絵
<用意するもの>
- 1リットルの紙パック容器 2個
- 好きな色のマジック
- ハサミ
<ポイント>
パタパタ変わり絵は文字のない絵本の代わりとしても使えるため、子どもとコミュニケーションを取りたいときにぴったりです。
また、子どもの年齢に合わせてかく絵を変えれば、物や色の名前を教える場面でも役立つかもしれません。
(詳しい作り方はこちら)
手作りプルトイ
<用意するもの>
- 1リットルの紙パック容器1個
- 新聞紙
- ひも
- 好きな色の折り紙
- 好きな色のテープ
- ハサミ
- 黒色のマジック
<作り方>
1.1リットルの紙パック容器を1枚用意し、洗って乾かします。
2.パックの底から4分の1くらいの場所に、上部一面のみ残して切り込みを入れます。(頭部分になります。)
3.紙パック全体に新聞紙をしっかり詰めます。
4.頭部分の下にひもを付け、紙パックの端を内側に折って形を整えます。
5.好きな動物をイメージし、周りに折り紙やテープを貼りつけます。(中の新聞紙が隠れるように貼ります。)
6.耳・目・口などを作ってできあがりです。
<ポイント>
ひもを引っ張ると動物が見上げながら付いてくるので、お散歩しているように見えそうです。
動くものに魅力を感じやすく、触ったり追いかけたりする傾向があるハイハイ期の赤ちゃんが楽しめるように、保育士さんがプルトイを引っ張って子どもに追いかけてもらいましょう。
また歩けるようになったら、手作りプルトイで動物のお散歩ごっこをしてみても楽しめるかもしれません。
保育園でハイハイ期の遊びを行うときの注意点
最後に、ハイハイ期に保育園で遊ぶときに注意すべきポイントを解説します。
床のゴミを取り除く
誤飲やケガを防ぐためにも、床に落ちているゴミを取り除いてから遊び始めるように心がけましょう。
0歳児はなんでも口に入れてしまう傾向があるので、事前にしっかり掃除しておくことが大切です。また、ハイハイ中の転倒が気になるときは床にマットを置くなど、のびのびと動ける環境を作るとよいですね。
充分なスペースを確保する
ハイハイが始まると行動範囲が広がるため、赤ちゃんが安心して遊べるように広く安全なスペースを用意しましょう。
また、赤ちゃんがハイハイするスペースには、テーブルや椅子などを置かないようにすることが大切です。
目を離さない
保育士さんが環境を整えることで、子どもたちは安心して遊びを楽しむことができます。
おもちゃを飲み込んだり転倒したりするなど、思いがけない事故が起こってしまうことも考えられるので、常に目を離さないよう心がけましょう。
0歳児にとって安全な環境を確保するうえでポイントとなる掃除について、以下の記事で解説しているため参考にしてみてくださいね。
関連記事:【新卒保育士必見】保育園の掃除のやり方。トイレや床など場所別の工夫点/保育士就活バンク!
ハイハイ期の特徴などを知り、保育園で0歳児と遊ぼう
今回は、ハイハイ期に取り入れやすい遊びやおもちゃを紹介しました。
ハイハイ期は8~9カ月頃から始まると言われており、興味のあるものに向かってハイハイする姿が見られるようになるでしょう。
そのような特徴を活かすためにも身体を使った遊びや、動いたり音が出たりするおもちゃを選ぶとよさそうです。
ここで紹介した室内遊びやおもちゃを保育園に取り入れ、0歳児とコミュニケーションを取ってみてくださいね。