内定式で話す自己紹介の内容が決まらず、悩む保育学生さんもいるでしょう。園の保育士さんや同期からのイメージを左右することもあるので、失敗せずに好印象を残せるとよいですね。今回は、内定式の自己紹介で話すべき内容や、気をつける点について解説します。また、文章を考えるときに参考になるような例文を3つまとめました。
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■目次
保育園の内定式で自己紹介は行う?
保育園で行う内定式とは、保育学生さんに内定証書を手渡したり、先輩保育士さんや他の内定者の方と顔合わせしたりするために、園が主催する式典のことです。
保育学生さんのモチベーションを高める、社会人になるうえでの心構えを持たせるなどの目的もあるようで、園長先生のスピーチや懇親会などいくつかのプログラムが用意されています。
また、園によっては内定式のなかで保育学生さんによる自己紹介の時間を設けているため、本番で失敗しないためにもあらかじめ内容を考えておくことが大切です。
まずは、内定式の自己紹介で、保育学生さんが話すべき内容についてまとめました。
内定式の自己紹介で新卒保育士が話すべき内容
新卒保育士さんの内定式の自己紹介では、まず名前や学校名を伝えましょう。
そのうえで、親しみやすいイメージを伝えたいときは趣味・サークル、熱意を伝えたいときは保育士を目指したきっかけや入職後の意気込みなどを伝えるとよさそうです。
自分らしさが伝わるようなエピソードを一つか二つ選び、先輩保育士さんや他の内定者に印象を残せるとよいですね。
ここでは、それぞれの項目について具体的に解説していきます。
名前や学校名
緊張で何を話せばよいのか分からなくなってしまう保育学生さんもいるかもしれませんが、自己紹介の基本として、名前と学校名はしっかり伝えましょう。
名前と学校名を言えば、学校になじみのある先輩保育士さんと話すきっかけになったり、名前を覚えてもらったりできるかもしれません。
あだ名のある保育学生さんは、いっしょに伝えてみてもよさそうですね。
趣味やサークル
映画鑑賞が好き、料理サークルに入っていたなど趣味やサークルについて伝えれば、共通点のある人と仲よくなるきっかけにもなるかもしれません。
自己紹介の最後に「同じ趣味をお持ちの方は、お声をかけていただけるとうれしいです」などの言葉を添えて、親しみやすさを感じてもらえるとよいですね。
保育士を目指したきっかけ
子どもの頃の保育士さんが優しかったなど、保育士を目指したきっかけを伝えるのもよいでしょう。
心に残るエピソードを添えればどのような思いで入職したのかがわかるので、先輩保育士さんは仕事に対する姿勢などをイメージしやすいかもしれません。
入職後の意気込み
どのように仕事に対して向き合うのかを伝えれば、真剣さや誠実さが伝わりやすくなるので、先輩保育士さんに対してアピールできるでしょう。
仕事に対する目標があったり、達成するための具体的なプランがあったりする人は、自己紹介に加えてみるとよさそうです。
内定式で話す自己紹介の例文
ここからは、内定式で話す自己紹介の例文を紹介していきます。
例文1
はじめまして、〇〇大学から来ました、埼玉県出身の△△と申します。中学生のときから卓球が大好きで、大学でも卓球サークルに所属していました。年に数回は大会に参加しており、地区大会ではベスト5に入ったこともあります。
趣味はお菓子作りで、イベントや行事にあわせてオリジナルのスイーツを作ることが好きです。昨年のクリスマスには、クリスマスツリーやリースの飾りつけをしたカップケーキを作りました。
もし、同じ趣味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひお声をかけてくださるとうれしいです。
早く仕事を覚えられるよう努力いたしますので、これからよろしくお願いいたします。
自分の特技や趣味を伝える自己紹介です。
最後に「同じ趣味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひお声をかけてくださるとうれしいです」と添えることで、共通の趣味がある先輩保育士さんや他の内定者が、声をかけやすくなるかもしれませんね。
例文2
こんにちは、私は△△と申します。〇〇大学の□□学部に所属しています。
趣味はスポーツ観戦で、野球やサッカーなどの試合をスタジアムで観ることが好きです。私はスポーツをすることは苦手ですが、試合を観るときは選手になったつもりで、ドキドキとした気持ちを味わっています。
私が保育士を目指しましたのは、小さい頃に通っていた保育園で担任の保育士さんにとても優しくしていただいたことが、うれしかったからです。
その記憶が今でも心に残っており、「自分もそんな保育士さんになって子どものサポートをしたい」と思ったため、保育士になりました。
実際に保育士として働きましたら、子どもの気持ちを第一に考えた保育を行っていきます。
1日でも早く仕事を覚え、皆様のご期待に添えますよう尽力いたします。ご指導のほどよろしくお願いいたします。
自分の趣味や、保育士を目指したきっかけをアピールしている自己紹介です。
どのような保育を行いたいかを添えることで、自分の保育観や仕事に対する考え方も伝えられるでしょう。
例文3
こんにちは!私は〇〇大学□□学部の△△です。
私は3歳の頃からピアノを習っており、童謡や手遊び歌の曲を弾くことが得意です。ピアノを弾きながら子どもたちと歌ったり、いっしょに踊ったりすることが楽しみです。
また、私は接客することが大好きで、現在もレストランでウェイトレスのアルバイトをしています。入学から約4年間働いており、大学3年生のときにはホールリーダーに任命いただきました。
お客様によろこんでもらえるように一生懸命接客をした際に、「ありがとう」の言葉を頂いたときはとてもうれしかったです。
仕事に関していろいろとお聞きすることもあるかと思いますが、精いっぱい頑張りますので、よろしくお願いいたします。
入職した後の楽しみや、学生時代のアルバイトの経験を取り上げた自己紹介です。
特に心に残っているエピソードを添えれば、話の内容や人間性が伝わりやすくなり、先輩保育士さんや他の内定者に覚えてもらいやすくなるかもしれませんね。
内定式の自己紹介で新卒保育士が気をつけるポイント
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最後は、内定式の自己紹介で保育学生さんが注意すべき点についてまとめました。
礼儀正しく振る舞う
他の内定者とは基本的に初対面であり、先輩保育士さんも多くいる場面なので、社会人として敬語を使うことが大切です。
「はじめまして」のような挨拶や、お辞儀などもしっかり行いましょう。
他にもネガティブな発言や自慢話をすると、マイナスの印象を与えるなど失敗につながってしまうかもしれないため、避けたほうがよさそうですね。
笑顔で明るい表情を心がける
先輩保育士さんや同期の保育士さんと関係を築くためにも、明るい表情を心がけると好印象を与えられるでしょう。
また、一人ひとりと目を合わせるイメージで話せば、話の内容が伝わりやすくなるかもしれません。
大きな声で話す
全員に声を届けるためにも前を向き、はきはきとした大きな声で話すように心がけましょう。
恥ずかしくて下を向いてしまったり、人前で話すのが苦手で小さな声になったりしてしまう保育学生さんは、自己紹介の前にゆっくりと深呼吸すると緊張を緩和できそうです。
また、「少し緊張しています」と正直に伝えれば、先輩保育士さんや同期の保育士さんも緊張していることを理解でき、やさしい気持ちで見守ってくれるかもしれませんね。
時間をしっかり守る
自己紹介の時間を指定されたときは、プログラムの進行にもかかわるためしっかり時間内に終えるようにしましょう。
指定されなくても長く話すことは避け、1分~2分くらいで終わるように心がけることが大切です。
文字数にすると300~500字くらいを目安として、文章を作っておくのもよいかもしれませんね。
写真を使うなど見せ方を工夫する
スライドを用意するように園からお願いされた際は、遠くの人もしっかり見えるように見やすいフォントやデザインを心がけましょう。
趣味に関する写真を入れるなど工夫すれば、人柄が伝わりやすくなるかもしれません。
また、園によっては手作りの自己紹介カードを用意することもあるかもしれませんが、スライドの場合と同様に、見やすく自分らしいデザインを意識するとよいですね。
自己紹介の例文を参考にして、内定式を成功させよう
今回は、新卒保育士さんの内定式で行われる自己紹介について紹介しました。
内定式は、保育学生さんのモチベーションを高めたり、先輩保育士さんや他の内定者と関係を築いたりするための式典で、園によっては自己紹介を求められることもあるようです。
自分の趣味や特技について話す、スライドを使うときは写真を貼るなど、自分らしさや人柄が伝わるように工夫するとよいかもしれません。
今回紹介した例文を参考に自己紹介を行い、内定式を成功させてみてくださいね。