しめ縄の製作を保育園で取り入れたいけれど、アイデアが浮かばない保育学生さんや新卒保育士さんもいるでしょう。壁面などに飾りつけ、お正月が近づく期待感を味わえたらよいですね。今回は、保育で使えるしめ縄をモチーフにした製作アイデアを紹介します。あわせて、由来や意味についても具体的にまとめました。
Wako Megumi/shutterstock.com
しめ縄の意味や由来とは
しめ縄には、農作物の豊作や幸せを届ける歳神様が家にやって来るように、聖域を示す意味があります。
地域によってさまざまな形が言い伝えられており、29日を除く12月25日から30日の間に飾ると縁起がよいと言われているようです。
そのようなしめ縄をモチーフにした製作を取り入れることで、子どもはお正月が近づくワクワクとした気持ちを味わうことができるでしょう。
また、しめ縄の意味や由来を遊びの導入として伝えれば、お正月に対する理解を深めることにもつながりそうですね。
保育学生さんや新卒保育士さんはここで紹介するしめ縄製作のアイデアを覚え、保育園での実習や日々の保育に活かしてみましょう。
【ねじって作る】保育に役立つしめ縄の製作5選
①紙ひものしめ縄づくり
用意するもの
- オレンジ色、金色の折り紙 各1枚
- 白色の折り紙 2枚
- 新聞紙 1枚
- 紙ひも 適量
- 赤色のひも 1本
- 緑色のペン
- 接着剤
ポイント
4歳児さんくらいから取り入れられそうなしめ縄製作です。
紙ひもをねじる部分が難しいかもしれないので、保育学生さんや新卒保育士さんはいっしょに作るなどの援助を行うとよさそうですね。
また、紙ひも全体にちぎった折り紙を貼るなど、自由に飾ってみても盛り上がるでしょう。(詳しい作り方はこちら)
②毛糸しめ縄
用意するもの
- ベージュ、緑色の毛糸 適量
- 紙粘土
- オレンジ色の絵の具
- 和柄の折り紙 2枚
- 紙コップ 1個
- A4サイズの下敷き 1枚
- 筆
- 水
- モール
- 輪ゴム
- 接着剤
- 黒色のペン
- はさみ
作り方
1.ベージュ色の毛糸を下敷きの長辺に40回ほど巻きつけます。下敷きから外して片方の輪っかになっている部分を切ります。
2.緑色の毛糸を下敷きの短辺に10回ほど巻きつけます。下敷きから外して輪っかになっている部分を両方切ります。
3.(2)の中央を輪ゴムで留めます。
4.(1)の束を何度かねじり、端と端を合わせて1度交差させます。
5.(3)と(4)の中央を合わせてモールで固定します。
6.紙コップにオレンジ色の絵の具と水を溶かし、丸めた紙粘土に色づけして乾かします。
7.(6)が乾いたら黒色のペンで点をいくつかかき、みかんに見立てます。
8.和柄の折り紙を4つにじゃばら折りし、1度開きます。その後、折り目に合わせて上下が交互になるように3分の2くらいのところまで切り込みを入れます。
9.(8)の切り込みに沿って折り紙を下から上に、上から下に折り、紙飾りを作ります。
10.緑色の毛糸の中央に(9)をハの字につけ、さらに上からみかんをつけたらできあがりです。
ポイント
毛糸で簡単に作れるため、3歳児クラスから取り入れてみてもよいかもしれません。
毛糸の量が多いとはさみで切りづらくなるので、保育学生さんや新卒保育士さんは事前に(2)の工程まで準備しておくとよさそうです。
また、赤いビーズを木の実に見立てて毛糸につけたり、下記の動画を参考に梅を作って飾ったりしても楽しめるでしょう。
関連動画:折り紙で梅の折り方♪/保育士バンク!
③新聞で作る簡単しめ縄
用意するもの
- 新聞紙 2枚
- 肌色、緑色の絵の具
- 紙コップ 1個
- 筆
- 水
- 輪ゴム 2本
作り方
1.新聞紙を2枚とも丸めて広げます。その後、それぞれ長辺から巻いて棒状の形にします。
2.(1)を輪ゴムで1カ所留め、端までねじっていきます。
3.(2)を輪の形にし、(2)で留めた輪ゴムの上から再度モールで縛ります。
4.紙コップに肌色の絵の具を入れ、緑色の絵の具も少し足します。水を適量追加して、しめ縄の色を作ります。
5.(3)に(4)を全体に塗り、できあがりです。
ポイント
新聞紙をねじるだけで作れるので、保育学生さんや新卒保育士さんがいっしょに手を動かすなどの援助があれば2歳児くらいから行えるでしょう。
モールの先は針金が出ていることがあるため、接着剤などで事前に固めておくとよいかもしれません。
また、拾ったどんぐりや松ぼっくりなどを貼りつけ、自由に装飾してみてもきれいな見た目に仕上がりそうですね。
④しましまの和柄しめ縄
用意するもの
- 和柄、無地の折り紙 各2枚
- モール 1本
- のり
- はさみ
作り方
1.和柄の折り紙をそれぞれ半分に折り、折り目をはさみで切ります。
2.(1)のうち1枚の下5mm程度にのりをつけ、上から(1)を重ねて貼ります。それを繰り返し、1枚の縦長の折り紙になるようにします。
3.無地の折り紙でも(1)(2)を行います。
4.(2)(3)を3つのじゃばら折りにし、和柄の折り紙を横にして置きます。
5.(4)の下に無地の折り紙を置き、下から上に上から下に少しずつ巻きつけていきます。しましま模様の1本の折り紙になるようにします。
6.無地の折り紙の両端は、ほどけないようにのり付けを行います。
7.(5)が輪の形になるように、5カ所程度を斜めに折って形を整えていきます。
8.(7)の交差した点をモールで留めてできあがりです。
ポイント
少しこまかい作業が多いので、年長クラスくらいから向いている製作でしょう。
折り紙の色や柄によってできあがりの印象が変わるため、保育学生さんや新卒保育士さんはさまざまな種類のものを揃えておくとよさそうです。
保育園の壁面に飾れば、室内が華やかな雰囲気に仕上がるかもしれませんね。
⑤画用紙のカラフルしめ縄
用意するもの
- 好きな色の画用紙 2枚
- オレンジ色の折り紙
- 白色の毛糸 適量
- 輪ゴム 4本
- ティッシュ 1枚
- ペン
- 接着剤
- はさみ
作り方
1.好きな色の画用紙を5㎝程度の幅で、細長く2枚切り取ります。これを2種類の画用紙で作り、合計4枚用意します。
2.(1)の全体を手でくしゃくしゃに握り、やわらかくします。
3.同じ色同士の(2)の上部を輪ゴムで束ね、ねじり合わせて合計2本にします。
4.(3)の上部を輪ゴムで束ね、ねじり合わせて合計1本にします。
5.(4)をしめ縄の形にし、交差した部分を輪ゴムで束ねます。
6.(5)の上から白色の毛糸でリボン結びをします。
7.ティッシュを丸め、オレンジ色の折り紙で上から包みます。ペンで模様をかき、みかんに見立てます。
8.(6)の上に(7)を貼りつけ、できあがりです。
ポイント
画用紙をねじってしめ縄に見立てる製作です。
保育学生さんや新卒保育士さんが「この紙をねじるんだよ」と見本を見せながら声かけすれば、3歳児クラスくらいから行えるかもしれません。
年長さんからは画用紙の種類を1枚増やし、(4)の工程で三つ編みをしてよりカラフルなしめ縄を作ってみても盛り上がりそうですね。
【リース風】保育に役立つしめ縄の製作4選
kazoka/shutterstock.com
ここからは、リースのように作れるしめ縄の製作アイデアをまとめました。
①干支つきのしめ縄風リース
用意するもの
- 厚紙 1枚
- 黄緑色の折り紙 1枚
- 和柄の折り紙 数枚
- 色鉛筆
- ペン
- のり
- カッター
作り方
1.黄緑色の折り紙を厚紙に貼ります。
2.カッターを使い、(1)をドーナツの形に切り取ります。
3.残った厚紙に干支の動物をかき、色を塗ってから切り取ります。
4.(3)を(2)の上部に貼り、和柄の折り紙をちぎってリースに付けたらできあがりです。
ポイント
お絵かきをしたり貼ったりするだけで作れるため、3歳児や4歳児頃から取り入れてみるとよいかもしれません。
カッターの工程は子どもが行うと危険なので、保育学生さんや新卒保育士さんが事前に対応するようにしましょう。
また、和柄の折り紙以外にもビーズやデコレーションボールなどで飾り、さらに華やかな見た目に仕上げてもよさそうですね。
②毛糸を使ったしめ縄リース
用意するもの
- 紙皿 1枚
- 黄緑色の毛糸 適量
- ビーズ
- 接着剤
- テープ
- ペン
- カッター
- はさみ
作り方
1.紙皿の底部分をカッターで切り取り、ドーナツ型にします。
2.(1)で切り取った底部分に、ペンを使って干支の動物をかきます。
3.(1)の中央に毛糸を通し、好きなだけ紙皿に巻きつけます。毛糸を切った部分は、ほどけないようにテープで貼りつけます。
4.(3)の穴に(2)をはめ込み、テープを使って後ろ側で貼りつけます。
5.ビーズでリースの周りを飾ればできあがりです。
ポイント
毛糸を使い、しめ縄のように仕上げたリースの製作です。
毛糸を紙皿の穴に通す工程では、毛糸が細いと子どもが巻きつけにくいことが考えられます。保育学生さんや新卒保育士さんは事前に少量の毛糸を一塊にしておくとよいかもしれません。
小さな厚紙に毛糸を縦に巻きつけ、厚紙を抜き取ってから中央部分を横に巻きつけるとうまく束ねられそうです。
また、最後に折り紙を自由に切り取り、周りを飾ってみても楽しめるでしょう。
③クラフト紙のしめ縄
用意するもの
- クラフト紙 2枚
- 赤色のリボン 1本
- 好きな色の画用紙 各1枚
- テープ
- 接着剤
- はさみ
作り方
1.クラフト紙を2枚とも手でつぶし、それぞれ紐のような形にします。
2.(1)をテープでつなげ、長い1本の紐のような形にします。
3.(2)を輪の形にし、交差した点をリボンで結び上部にして置きます。
4.画用紙で干支や鏡餅など、お正月に関するものを自由に作成します。
5.(4)を(3)に貼り、できあがりです。
ポイント
クラフト紙で気軽に作れる製作のため、3歳児頃から行えそうな製作です。
その場合、保育学生さんや新卒保育士さんは画用紙で干支などを作成しておき、子どもがすぐに貼りつけられるようにしておきましょう。
また、乳児クラスで取り入れるときは、クラフト紙にタンポで色づけしたり吹き絵を行ったりして柄をつけてみるとよさそうです。
つぶして紐のような形にするのは難しそうなので、保育学生さんや新卒保育士さんが代わりにしめ縄の形に仕上げましょう。
④紙皿で作るしめ縄リース
用意するもの
- 紙皿 1枚
- 好きな色の毛糸 3種類
- 画用紙
- 色鉛筆
- 接着剤
- カッター
- はさみ
作り方
1.好きな色の毛糸を3種類使い、紙皿を1周できるくらいの長さの三つ編みを作ります。
2.紙皿の底部分をカッターで切り取り、ドーナツ型にします。
3.(1)の両端が(2)の上部に来るように、ぐるりと1周貼りつけます。
4.画用紙に干支の動物をかき、はさみで切り取ります。
5.(4)を(3)の上部に貼り、できあがりです。
ポイント
三つ編みを活用する製作のため、年長クラスくらいから取り入れるとよさそうです。
子どもによっては難しいかもしれないので、保育学生さんや新卒保育士さんは「ここを真ん中に持っていくんだよ」と適宜声かけをできるとよいでしょう。
周りに和柄の折り紙をちぎって貼ったり、拾った松をつけたりしてもおもしろそうですね。
保育でしめ縄の製作を取り入れ、楽しい正月を迎えよう!
今回は、保育園で役立つしめ縄の製作について紹介しました。
しめ縄は、歳神様が降り立つにふさわしい聖域であることを示すためのアイテムです。
画用紙をねじってリアルな見た目に寄せたり、紙皿に穴を空けてリース風にしたりして楽しく製作を行いましょう。
しめ縄の意味や由来もいっしょに伝えれば、お正月に対する理解を深めることにもつながりそうです。
保育学生さんや新卒保育士さんはしめ縄の製作アイデアを知って、実習や保育に取り入れてみましょう。
保育士就活バンク!は、実習や日々の保育に役立つ情報から就職に関する情報などを公開しています。
就職活動に不安があったり、履歴書の書き方が分からなかったりする保育学生さんをアドバイザーがしっかりサポートいたします。
保育士就活バンク!に登録して、自分に合った保育園を見つけてみませんか?