保育士資格を活かして働ける場所の一つに、幼児教室があります。仕事内容や給料などが気になる一方で、新卒向けの求人があるのか不安を感じる保育学生さんも多いかもしれません。今回は、幼児教室について徹底解説します!就活をするうえで知っておきたい、働くメリット・注意点や、給料事情を踏まえた求人の探し方をまとめました。
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■目次
保育士資格を活かせる「幼児教室」とは?
幼児教室とは、0歳~6歳までの子どもを主な対象にレッスンを行う教室を指します。
子どもを預かって保育をする保育園や幼稚園とは以下の点が異なるでしょう。
- 子どもと接する時間が短い
- 教室の特色に合わせた専門的な関わりができる
- 保護者にとって”習い事”というプラスアルファ的な位置づけにある
こうした特長を持つ幼児教室ですが、保育士資格を活かして働くことができる就職先の一つとして人気があるようです。
ここでは、幼児教室とはどのようなものなのか、仕事内容や求人状況とともにくわしく紹介していきます。
保育士資格を活かせる幼児教室の種類
幼児教室は施設によって特色がさまざま。ここでは、知育系・情操教育系・受験対策系の3つのタイプ別に概要を見てみましょう。
知育系
特定の領域に偏らず、子どもの能力を全般的に育むレッスン内容の幼児教室です。
クイズや遊び、ゲームなどを通して、読み書き・図形・数字などにふれて思考力を伸ばすことを目的とする教室が多いよう。
何かを教えることが好きだったり、子どもの能力を伸ばすカリキュラム作りに魅力を感じたりしている保育学生さんに向いているでしょう。
情操教育系
音楽やスポーツ、芸術など、特定の技能に特化したタイプの幼児教室です。
ピアノやサッカー、リトミックといった定番の習い事のほか、体操やそろばん、お絵かきや華道など、教室によって教える内容はさまざまです。
就職先として選ぶ際は、自身の得意なことを活かせる教室を探すとよいかもしれません。
受験対策系
小学校受験に備えて、面接の練習やテスト対策を行う幼児教室がこちらに当たります。
読み書きの練習や質疑応答など、子どもが志望する学校のテスト形式に合わせた個別指導を行う教室も多いそう。
保護者・子どもと一体となり「志望校に合格する」という目標に向かって伴奏するサポーターとしての役割がやりがいにつながる環境と言えますね。
幼児教室で働く保育士の仕事内容
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幼児教室で働くときの仕事内容をくわしく見ていきましょう。
子ども向けのレッスン
子どもに向けたレッスンは幼児教室のメインの仕事となります。
レッスン内容や時間、人数などはそれぞれ施設によって大きく異なるため、教室のホームページをチェックしたり見学に参加したりして確認してみましょう。
カリキュラム作成
レッスン内容を企画してカリキュラムを作成することは幼児教室における仕事内容の一つです。
保育士の勉強をしてきた学生さんであれば、一貫性のあるカリキュラムの作成や一人ひとりの特性に合わせたレッスン内容の計画などでスキルを発揮できるかもしれません。
保護者対応
幼児教室で働く場合、保護者への受け渡しや月謝の回収といった対応も仕事内容に含まれます。
ただ、育児相談支援を行う保育士とは異なり、幼児教室における保護者とのやり取りはレッスン内容のみに限られるよう。
相談業務に不安のある保育学生さんの場合、その点をメリットに感じる方は多いかもしれませんね。
教材準備
レッスンで使う教材や道具などの準備や片付けをすることも仕事内容の一つです。
幼児教室では1度のレッスン時間が限られているため、扱う教材への研究や事前準備の重要性が増すでしょう。
活動前にしっかりと準備をして計画的に進めることが好きな保育学生さんには向いていると言えそうですよ。
保育士資格を活かして幼児教室で働くには
ここでは、保育士資格を取得見込みの保育学生さんが幼児教室への就職を目指すときに知っておきたいポイントをまとめました。
求められるスキル
幼児教室の求人では、保育士資格や幼稚園教諭免許といった資格を持つ人が歓迎されることが多いようです。
また、選考においては子どもと関わるスキルやコミュニケーション能力も見られているかもしれませんね。
ピアノや絵など専門的な内容を教える教室の場合、技術面を選考の場で確かめられることもあります。
求人状況
新卒の場合、月給は20万~22万程度となる幼児教室が多いようです。一般的な保育士さんと同等か少し待遇がよい傾向にあるでしょう。
ただ、一般的にアルバイトやパートの求人が多く、新卒の保育学生さんをメインで募集している教室は少数かもしれません。
求人探しに困っている学生さんは保育士専門の就職エージェントを使ってみるとよいかもしれません。保育系の就職活動に強いため、幼児教室の掘り出し物求人を紹介してくれることが期待できそうです。
保育士資格を活かして幼児教室で働くメリット・注意点
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最後に、保育士資格を活かして幼児教室へ就職するときに覚えておきたいメリットと注意点を解説します。
メリット
預かる子どもの人数にゆとりがある
幼児教室で行うレッスンは、保育園や幼稚園と比較して子どもの人数にゆとりがあると言えます。
個々の様子を丁寧に見守りたい、一人ひとりに寄り添った関わりがしたいと考える保育学生さんには向いているかもしれません。
幼児教育について深く学べる
教育的なレッスンを行っている幼児教室であれば、子どもの発達や特性に合った関わりやカリキュラム作成について実践を通して学んでいけるでしょう。
子どもに何かを教えるのが好きな方、保育士の勉強を通して身につけた子どもの知識を活かしたい方にとってはうってつけの環境と言えそうです。
固定勤務・残業少なめで働ける
幼児教室で働く魅力として、早番・遅番などの不規則なシフトが少なく、残業も発生しにくいという「働きやすさ」が挙げられます。
保育士さんの仕事量の多さやシフトの変化による不規則な生活リズムに懸念を抱いている保育学生さんは、選択肢の一つとして考えておくとよいかもしれません。
注意点
土日・祝日に休みが取りづらいことも
幼児教室に来る子どもたちは、平日の日中は保育園や幼稚園に通っている場合がほとんど。
レッスンを開講する時間帯としては、平日の午後や土日・祝日などがメインとなるかもしれません。
就職するときは土日・祝日に休みづらいことを理解したうえで、求人票を見比べてみることが大切です。
集団保育のスキルが身につきにくい
少人数体制が多い幼児教室では、保育現場で求められる集団保育のスキルを得づらいことは覚えておきましょう。
例えば一般的な保育園では、最低配置基準で換算すると4歳児以上では保育士1人に対して子ども30人を見る必要があるなど、大人数の子どもを見守ることが考えられます。
幼児教室で経験を積んだあと大規模な保育園に転職すると子どもの数にギャップを感じて苦労するかもしれないため、今後の働き方やキャリアをよく検討するとよいですね。
保護者からの要望が多い可能性も
保育園とは異なり”プラスアルファでお金を払って通う”幼児教室では、保護者からの要望が多い傾向にあるようです。
また、教室の方針によってはレッスンの様子を保護者が見学していることも。
保育実習で学んだ保護者対応とは雰囲気が異なるかもしれないため、就職する前にどんな様子なのか見学などを通して知っておきましょう。
幼児教室で保育士資格を活かして働こう!
今回は、保育士資格を活かして働ける幼児教室について紹介しました。
早番・遅番なし・残業少なめで働けるライフワークバランスの取りやすさから、ゆとりを持って仕事をしたい保育学生さんにマッチした就職先と言えます。
施設によって仕事内容や求められるスキルはさまざま。幼児教室に興味のある保育学生さんは、ぜひ一度くわしく求人を見てみてくださいね。
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