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保育士の仕事内容とは。仕事の種類、魅力、やりがいと大変さ。

今回は、保育士の仕事内容と1日のスケジュールなどを簡単にご紹介します。合わせて、保育士の仕事の魅力も見ていきましょう。保育士の仕事はやりがいが多く、楽しいこともたくさんあるでしょう。しかし、「大変」「きつい」「体力勝負」と、保育士の仕事内容にはマイナスの意見を聞くこともありますが、それはどういった内容の大変さなのでしょうか。

保育士の仕事内容とは仕事の種類魅力やりがい大変さ maroke/shutterstock.com

保育士の仕事内容

ここでは、保育士の主な仕事内容を紹介します。保育士の仕事は、子どもたちの生活のお世話をしながら、心身の健康を守り、社会性を身に付けさせることです。子どもたちが、しっかりと食事や排泄、清潔を保てるよう世話をしたり、衣類の着脱ができるようになるよう援助を行います。


子どもの保育

保育士の主な仕事は、子どもたちの生活のお世話をしながら、心身の健康を守り、社会性を身に付けてもらうことです。子どもたちが、安全に楽しくすごせる環境づくりをしていきます。


子どもといっしょに遊ぶ

子どもたちと、安全に楽しく遊びます。外でゲームをしたり、室内で工作をしたりと、子どもたちの興味と成長に合わせながら遊びます。
子どもたちの遊びは、学ぶことでもあります。遊びを通じて、子どもたちはいろいろなことを学びます。この遊びをどう見守るか考えることが、保育士の大切な仕事です。


生活習慣を身につけていく

保育園で行う主な生活習慣とは、『食事』『睡眠』『排泄』『清潔を保つ』『衣服の着脱』などがあります。お昼ごはんやおやつの時間、お昼寝の時間、遊びの時間の中で、子どもたちに基本的な生活習慣を身につけさせていきます。


社会性を身につけていく

保育園には多くの子どもたちが在籍しており、さまざまな活動を通じてほかの子との関わりを持つ集団行動を経験します。子どもたちが、仲良くお友だちといっしょに過ごせるように、保育士は子どもたちの様子をしっかりうかがい、時には援助していきます。


子どもの保育以外の保育士の仕事

子どもの保育以外の、保育士の仕事内容を見ていきましょう。例えば運動会などのイベント前には、出しものなどの企画を立てる必要があります。そのほかにも、常に子どもたちの成長のために、遊びの題材や環境設定を考えたりすることも重要な仕事です。


イベント前などの製作準備

保育園の1年間のスケジュールを見ると、運動会や遠足など、多くのイベントがあります。保育士はこれらのイベントの企画や内容、出しものなどを考えなければいけません。これらの準備のために、ときには、業務時間外に及ぶときがあるかもしれませんが、子どもたちがイベントを楽しむためには、必要な仕事です。


教材研究

子どもたちの教材は、紙芝居や手作りおもちゃなどのことを指します。子どもたちの教材とは遊びを通じて、何か学ぶことができるようになるおもちゃや材料です。
教材に保育士の工夫を加えることが、子どもたちの豊かな成長につながるでしょう。


書類作成や保護者対応

ほかにも、保育士にはさまざまな仕事があります。子どもたちをお見送りした後の書類作成があります。子どもたちの保育園での様子を伝えるなど保護者とのコミュニケーションは、保育士にとって大切な仕事です。


保育日誌の作成

保育日誌とは、1日にあったことや、子どもたちの様子を書くものです。保育日誌の作成は、日々の保育業務から問題点や課題、気づきを見つけ、保育方針を決めていくきっかけにもなるので、とても大切な保育士の仕事です。


指導計画案作成

保育の指導計画案には、長期のものと短期のものがあります。長期のものは、1年間と1カ月間での計画、短期のものは1週間1日ごとの期間でのものが一般的です。指導計画案の作成には、子どもの実態や発達を理解し、成長のねらいや目的を定める必要があります。子どものことをよく理解し、どのような姿に育ってほしいのかを考える仕事です。


おたよりの作成

おたよりは保育園から保護者へ園のさまざまな情報発信をするツールです。保育園の取り組みなどを保護者に伝える大切なものです。これは毎月作成している園が多いようです。おたよりのネタを見つけるために、日々の業務の中での気づきをメモしたり、また、季節に応じた情報を用意するなど、おたよりのための情報収集も業務中に行います。


連絡ノート

 

保護者に子どもの様子を伝える連絡ノートの作成は、いわば保育士と保護者の交換日記のようなものです。保護者とコミュニケーションをとれるので、保育士が重宝するツールのひとつです。また、家庭での子どもたちの様子を知ることもできるので、保育園での子どもたちとの話のきっかけ作りに役に立ちます。


保護者対応

保育士として保護者対応はとても大切な仕事のひとつです。保護者との関係を上手に築くことで、保育業務が行いやすくなります。とくに新人保育士であれば、言葉遣いや身だしなみなどに気を配り、信頼できる保育士として見られるように意識する必要も出てくるでしょう。保護者が安心して子どもを預けられる信頼感を得る努力も仕事です。


地域との連携、子育て支援

子育て支援とは、保育園に在籍している子どもたちの保護者だけではなく、その地域全体の子育て家庭に向けた支援を行うことです。土日に子どもの預かり業務や園庭の解放を行ったりして、保護者のための情報交換の場を提供している保育園もあります。そこに参加する保護者のなかには、子育てに関する悩みを抱えた方もいるでしょう。保育のプロとして保護者にアドバイスをすることも、保育士の仕事の1つです。


保育士の仕事の種類1日の流れスケジュール maroke/shutterstock.com

保育士の1日の流れとスケジュール

ここでは、ある保育士の1日のスケジュールをみていきましょう。

保育士のある1日の仕事内容

午前中


時間 業務 仕事内容
7ː00 出勤 朝の掃除などを済ませ、子どもたちを迎え入れる準備をします。
8ː00 登園 保護者と子どもの健康状態などを話します。出欠も確認します。
9ː00 園内遊び 子どもたちが園内で、外遊びをします。けがには細心の注意を払います。
10ː00 お散歩 近くの公園まで、年長さんと年少さんが手をつないで向かいます。先生は引率して周囲に注意します。公園についたら、砂場、ブランコや滑り台などで遊びます。
11:30 昼食 ごはんを食べる用意と補助をします。ご飯を食べていない子には、すこしでも食べてもらうように、声掛けをするなど工夫します。


午後


時間 業務 仕事内容
13ː00 お昼寝 なかなか眠れない子には、絵本を読み聞かせたりして、無理に寝かせることはしません。 お昼寝の間に保育士は書類仕事などを行います。
15ː00 おやつ パンにジャムをつけたり、子どもがおやつを食べてくれるように工夫をします。
16:00 お見送り 帰りの会が終わると、保護者が迎えにくるので、お見送りをします。子どもたちの1日の様子を、保護者に伝えたりしてコミュニケーションをとります。


見送り


時間 業務 仕事内容
17:00

19:00
書類製作など 書類の製作や掃除、整理整頓、行事などが近ければ出しものや製作の準備などを行います。
19:00 退勤 掃除や戸締りをして、退勤です。


保育士の仕事の効率化への取り組み

保育業界は業務効率化を計るために、ICTシステムの導入がはじまっています。ICTシステムが導入されることで、今まで手で行ってきたさまざまな書類業務や雑務の、労力や時間が短縮、縮小されます。
例えば、保護者が入園時にICカードをタッチすることにより、保育時間の記録をすることができるようになり、保育料の計算を自動化することができます。従来は保育料の計算をすべて手作業で行っていたので、大幅な仕事の効率化を計ることができます。また、指導案などのテンプレートを使用することができる保育システムもあるので、書類作成においても、仕事の効率化を計ることができるでしょう。


保育士の仕事はなぜ大変だと言われるか

保育士の仕事は、一般的に激務だと言われていますが、それは時間外労働や土日出勤があるなど、いくつかの理由が考えられます。


時間外労働が多い

子どもたちをお見送りした後、書類作成や壁面製作などの作業を行うことが多いようです。行事がある時はその準備も行います。子どもをお見送りする時間は大体決まっているので、業務が多い場合は残業になったり、仕事を持ち帰る場合も出てくるでしょう。


土日出勤がある

保育園によっては、土曜なども保育業務を行っているところもあります。また、運動会などのイベントは、土日に行うため、大変だと言われる理由の1つになっているのでしょう。


子どものいのちを預かる責任感

保育士は、子どものいのちと育ちを預かっています。保育園では、保護者に代わって、保育士が子どものお世話をします。そのため、子どもの行動や安全には、常に注意をして気を配っておく必要があり、少しでも子どもの行動や健康に危険を感じたときは、早急な判断をするように心掛けましょう。


保育士の仕事のやりがいや魅力、資格を生かせる場所

ここでは、保育士の仕事のやりがいや魅力、そして保育士資格を生かせる保育園以外の場所を紹介します。保育士の仕事は大変なことも多いのですが、その分、子どもたちの笑顔を見たときはやりがいを感じることができます。


保育士の仕事のやりがいと魅力

保育士の仕事のやりがいは、子どもの笑顔や成長を見ることができることや、社会貢献ができることが挙げられるでしょう。時間を掛けて準備したものが、子どもたちに喜ばれるなど、保育士としての嬉びや魅力はたくさんあります。子どもたちの笑顔と成長を間近でみることができる保育士だからこそ、仕事にやりがいを感じることができるのでしょう。


資格を生かせる場所

保育士資格は保育園勤務の保育士としてではなくとも、ほかの場所で活かすことができます。たとえば、児童館や児童養護施設などの「社会福祉施設」があります。保育士の知識を活かし、保育園とは違う場所で福祉に関わったり社会貢献をすることができます。


保育士になった自分をイメージしてみましょう

今回は、保育士の仕事内容や1日のスケジュールを紹介しました。保育士の仕事はやりがいと魅力が多い仕事です。しかし、まだまだ保育士の仕事は大変なこともあります。また工夫をして仕事の効率化を計る必要もあるでしょう。
保育士になる前に、もう一度、保育士になった自分自身を具体的にイメージしてみましょう。保育士の仕事に対して、どんな部分にやりがいがあると思い、魅力を感じているでしょうか。保育士を志しているほとんどの方に、きっと『子どもが好き』という思いがあります。その理由以外にも、保育士の仕事に、保育のプロとしての魅力や理想の姿を見つけてみることが大切かもしれませんね。

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