新しく保育士として働き始めるタイミングで一人暮らしを検討する方も多いかもしれません。また、保育士として働いているけど、そろそろ一人暮らしをはじめようとしている方もいるでしょう。一人暮らしは想像以上にお金が必要です。保育士が一人暮らしをはじめる生活費の内訳や部屋選びの際の注意点などを知り、計画を立てて一人暮らしをはじめるようにしましょう。
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保育士は一人暮らしできる?
基本的に一人暮らしでは、家賃や食費、光熱費、雑費など生活にかかる費用のすべてを払わなければなりません。一人暮らしの生活費のなかで大きな割合を占めるのは、おそらく家賃でしょう。給料の手取り額の約3分の1が家賃の目安といわれています。
保育士の全国平均の給料は男性で約26万円、女性で約24万円なので、約8万円内に家賃を収めるといいでしょう。約8万円以内を家賃として考えられるのであれば、東京23区内でもワンルームや1Kなどを借りられる物件は多くあるので、幅広い選択肢から部屋を決めることができそうです。
最近まで実家暮らしだった人が一人暮らしをはじめてしばらくすると個人差はありますが、寂しさを感じるようになる人もいます。生活費以外にも精神的に負担になる場合もあるので、一人暮らしをするかどうか慎重に考える必要がありそうです。身の回りの環境を考慮し、計画性をもって一人暮らしをはじめるといいでしょう。
保育士の一人暮らしの部屋選びのポイント
ここでは保育士の一人暮らしの部屋を選ぶ際に気をつけたいポイントを紹介します。
セキュリティを第一に考える
保育士に限らず、特に女性の場合は、一人暮らしの部屋のセキュリティ面をしっかり整えるようにしましょう。家賃を押さえることでセキュリティが薄い物件になりがちです。
オートロック付きのできるだけ階数が高い物件を選ぶなど、セキュリティ面には十分に配慮しましょう。
通勤時間を考える
保育士の出勤時間は朝早いことがほとんどです。そのため、朝の通勤時間を考慮した物件に住むほうがよさそうです。退勤後、疲れた状態での長時間の帰路は負担が大きいかもしれません。その反面、通勤時間を利用して読書をしたり、趣味に励むことも可能です。
ピアノが使用できるかどうか確認する
保育士として働いていると演奏会など、ピアノをつかう場面があるかもしれません。その場合、家でピアノの練習をしたいと思う方もいるでしょう。しかし、隣室の迷惑になるというのが問題ですよね。
一人暮らしの部屋には防音設備のある物件もありますが、家賃が高くなるというのが実情です。現実的な対策として、ヘッドホンを使用できるキーボードなどでピアノの練習を行う方法もありますよ。
保育士の一人暮らしの生活費の内訳
実際に、保育士さんの一人暮らしでは、生活費はいくらかかるのでしょうか。今回は目安として、千葉県で働いていた保育士さんに生活費の内訳を聞いてみました。1カ月の生活費の合計額は12万4500円だそうです。
家賃
家賃に関しては、広さ1Kのお家で55000円でした。千葉県の家賃相場と同じくらいの金額です。家賃は住む地域でも大きく変化するので、自身の収入としっかりと相談する必要があります。
通信費
通信費は10000円だったそうです。今では日常生活に欠かせないスマートフォンなどの費用です。
ネット回線などの設備があるともう少し高くなりそうですが、現在はネット回線込みのマンションも多くあるため、部屋を決める際に確認するようにするといいかもしれません。
食費
食費は30000円でした。日割りすると、1日に1000円です。外食を抑えたり、スーパーのタイムセールを狙うなどすると、もう少し減らすことができるかもしれませんね。
光熱費
水道、ガス、電気を合わせた金額は7000円だそうです。平日はほとんど外出しているため、光熱費はあまりに高くなることは少ないでしょう。
雑費
生活必需品などを合わせた金額は2500円でした。この金額は個人差があるでしょう。
交際費
交際費は20000円でした。プライベートなどで友人と遊びにいく費用であり、この金額は月によって変化しやすいでしょう。
今回ご紹介した生活費は目安になります。上記以外にもプラスで支払う費用があったり、給与額によってもどこにどれくらい使えるかは、異なるでしょう。
無理のない生活ができるように、見通しをもって計画的に一人暮らしができるといいですね。
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家賃補助や住宅手当のある保育園に就職する
もし一人暮らしにかかる費用を押さえたいのであれば、家賃補助や住宅手当のある保育園に就職するといいでしょう。
保育園の家賃補助や住宅手当
保育園自体が部屋を借り上げ、勤務している保育士に社宅として貸し、家賃の一部を補助する家賃補助があります。また、保育士本人が賃貸を契約し、家賃の一部を手当として支給する住宅手当がある保育園もあるようです。
自治体の取り組みによる家賃補助
自治体によっては保育士の確保に向けさまざまな取り組みを行っています。そのなかには家賃補助制度があり、限度額があるものの家賃の4分の3を補助する自治体も多数あります。
特に、保育士不足が進行している首都圏の保育園では積極的に家賃補助制度を取り入れているようですね。
新人保育士も一人暮らしができるが節約が必要
保育士の一人暮らしについて部屋選びのポイントや生活費の内訳、家賃補助について見てきました。1年目の保育士も一人暮らしをすることは可能です。しかし、一人暮らしでは実家暮らしと違い、家賃や食費、雑費などいろいろな費用が発生するので、計画性のある生活をしましょう。
また、保育士に限らずどの仕事でもストレスはつきものです。そのため、休日には友人と遊びに出かけたり、美味しいものを食べに行きたいと思うでしょう。しかし、日々の節約に追われ上手くストレス発散ができずにいると、どんどん悪循環に陥っていき、身体を壊してしまうかもしれません。
もし、実家などから通勤ができる場合は無理をせずに十分な貯金をしてから一人暮らしをはじめるという選択肢もいいかもしれませんね。