就活をする時、ほとんどの園から提出を求められる履歴書。手書きでもパソコンでも作成することができますが、どちらの方法がよいのか悩んでいる保育学生さんも多いのではないでしょうか。今回は、履歴書を作成する際に手書きかパソコンどっちがよいのか、また併用しても問題ないかについて紹介します。
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■目次
履歴書は手書きとパソコンどちらがよい?
基本的に履歴書は手書きとパソコン、どちらで作成しても大丈夫だといわれています。
そのため自分のやりやすい方法で作成するとよいですね。
ただし、履歴書を作成する場合、応募した園から「手書きで作成したものに限る」「パソコンで作成」などの指定があればそれに従うのが望ましいでしょう。
作成する前に園の募集要項をしっかりと確認するといいかもしれません。
履歴書を手書きで作成する場合
手書きの履歴書が好まれるのは、文字を書く機会が多い職業といえるでしょう。
保育現場では手書きする機会が多いのでこれに当てはまりそうですね。
また、紙媒体の求人誌やハローワークなどの昔ながらのやり方で求人を掲載している企業や、歴史ある企業、家族経営の場合も手書きの履歴書を好ましいと考えるところが多いようです。
保育園の場合、昔ながらのやり方を大切にしている園や、歴史が長い社会福祉法人の園などが挙げられるでしょう。
特に新卒の保育学生さんの場合、手書きのほうが誠実さを感じられて好印象につながる場合もあるそうです。この理由は保育以外の多くの企業においても当てはまりそうですね。
新卒の方はどっちがよいのか迷ったら手書きで作成するとよいかもしれません。
メリット
履歴書を手書きで作成するメリットをみていきましょう。
応募への熱意をアピールできる
一文字ずつ丁寧に書かれた履歴書からは、応募した園へ入職したいという熱意をアピールすることができるでしょう。
手書きの履歴書では作成に時間がかかることから、志望度の高さを感じてもらえそうです。
また、書き文字のダイナミックさや美しさは、見た人の印象に強く残りそうですね。
履歴書の内容だけでなく、見た目からも熱意をアピールできることはメリットといえるでしょう。
文字から人柄が伝わる
直筆の文字からは、書いた人の人柄を感じ取れるという方も多いようです。
丁寧に書くことで几帳面な人だなと思われたり、優しい雰囲気の文字で人柄のよさを伝えたりすることができるでしょう。
実際に会わないとわからない、保育学生さんの人柄を感じてもらえるということは、選考において強みになりそうですね。
デメリット
履歴書を手書きで作成する場合のデメリットをみていきましょう。
作成に時間がかかる
手書きで文字を書いていく場合、どうしてもパソコンでタイピングするよりも時間がかかってしまうでしょう。
また、何枚も履歴書を書く場合はさらに時間がかかってしまいます。
パソコンの場合は同じことを書く部分は簡単にコピーすることができますが、手書きの場合はそれぞれ同じ文章を書かなければならないので、忙しい時期などは大変に感じるかもしれません。
文字が読みにくい場合も
手書きの文字の場合、書く人によっては字が読みにくいと感じることもあるかもしれません。
せっかく手書きで書いた履歴書でも、読んでいてわかりにくいとマイナスの評価を受けてしまうおそれがあるでしょう。
採用担当者に読んでもらうことを考え、丁寧な文字を書くよう心がけるとよいですね。
間違いがあったら書き直しが必要になる
履歴書は公的な扱いを受けるビジネス書類にあたるため、修正器や修正テープなどの使用は好ましくないようです。
少しでも間違えてしまったら、また新しい履歴書で一から書き直す必要があるでしょう。
手書きで履歴書を作成する際は、見本と見比べながら書く、一度下書きをするなどの対策を行なうとよいかもしれません。
手書きで作成するときのポイント
手書きで履歴書を作成するときのポイントについて紹介します。
丁寧で見やすい文字を書く
採用担当者の方が読みやすいように、丁寧で読みやすい文字を書くとよさそうです。
文字の美しさに自信のない人でも、丁寧さを心がけることで見たときの印象をよくすることができるかもしれません。
丁寧な文字を書くポイントを以下にまとめたので、参考にしてみてくださいね。
- 横角は少し右上がりに書く
- 文字の右下に重心を置く
- すき間の大きさを均等にする
- 漢字は大きく、ひらがなは小さく書く
- 文字の間隔は広く、均等にする
下書きの線は完全に消す
履歴書にペンで書き込む前に、鉛筆などで下書きをする人もいるでしょう。
その場合、下書きの線は見えなくなるまできれいに消します。下書きに使うものはシャープペンシルよりも、Bや2Bなどの芯がやわらかい鉛筆を使うと跡が残らずきれいに消せるそうです。
また、消しゴムをかける前にペンのインクをしっかり乾かしておくと、こすれなどで汚れずにすみそうですね。
郵送前にコピーを取る
履歴書を提出してしまうと、志望動機や自己PRにどんなことを書いたか思い出せなくなってしまうかもしれません。
そのあとの面接対策などをスムーズに行なうためにも、完成した履歴書はコピーをとって手元に残すようにしましょう。
履歴書をパソコンで作成する場合
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パソコンで作成した履歴書が好まれるのは、IT関係などパソコンのスキルが求められる企業が多いといえるでしょう。
保育現場でもおたよりの作成などはパソコンを使うので、パソコンで作成すればその点の強みをアピールできるかもしれませんね。
最近では、電子メールへの添付など、パソコンでの提出を求める保育園も増えているようです。
メリット
履歴書をパソコンで作成する場合のメリットをみていきましょう。
作成時間を短縮できる
ある程度パソコンのスキルがある人であれば、手書きよりも短時間で履歴書を作成することができるでしょう。
また、何枚も履歴書を書く必要がある場合でも、学歴欄など同じことを書く部分はコピーすることで簡単に作成することができそうですね。
タイピングなどパソコンスキルをアピールできる
パソコンで履歴書を作成することで、タイピングや書類作成のスキルをアピールすることができそうです。
パソコンのスキルを強みとしてアピールしたい保育学生さんは、パソコンで履歴書を作成することでより説得力が増すかもしれませんね。
デメリット
パソコンで履歴書を作成する場合のデメリットをみていきましょう。
人柄が伝わりにくい
パソコンの均一なフォントは読みやすい一方で、無機質な印象を与えてしまうかもしれません。
応募者の人柄を見たいと考えている園の場合、アピールに欠けてしまう事も考えられます。
より自分の人柄や熱意を印象づけたいと考えている保育学生さんが、パソコンで履歴書の作成をする場合、自分の気持ちを強くアピールする文章を心がけるとよいかもしれません。
手を抜いている印象を与える可能性も
作成にかかる時間が少ないとされるパソコンでは、履歴書に対して手を抜いているといった印象を持つ園もあるかもしれません。
そのため、志望動機や自己PRをしっかりと練り、応募した園に対する志望度の高さをアピールすることで悪いイメージを払拭できるかもしれませんね。
誤字・脱字に気づかない場合も
履歴書をパソコンで作成すると、タイピングミスや変換ミスなどが生じる可能性があります。
スピーディーに作成できる反面、そういったミスに気がつきにくいというところは、デメリットといえるでしょう。
パソコンで作成するときのポイント
履歴書をパソコンで作成する場合のポイントについて紹介します。
フォーマットを整える
読みやすく整えられたフォーマットを使用することで、丁寧な印象を与えることができるでしょう。
また、枠線の太さやフォントの種類がちぐはぐになっていると、粗雑な人であると思われるおそれがあります。
履歴書のすみずみまで確認し、整ったフォーマットで提出できるとよいですね。
読みやすい文字の大きさに注意する
誰が見ても読みやすいよう、文字の大きさに気をつけるとよいでしょう。
フォントサイズは一般的に10.5pt~11ptがよいといわれています。
全体のバランスを見ながら、改行や箇条書きなどを入れるとさらに見やすくなりそうです。
また、フォントの種類は明朝体かMS Pゴシックが一般的に読みやすいといわれています。
タイピングミスに気をつける
履歴書が完成したら、自分でもう一度ミスがないかチェックをするとよいでしょう。
念のため他の人にも確認をお願いすることで、自分では気づけなかったミスを指摘してもらえるかもしれません。
履歴書を書くときはパソコンと手書きを併用しても大丈夫?
学歴欄や資格欄など書くことが共通しているところはパソコンで作成し、志望動機など応募した園によって内容が変わるところは手書きで書き込みたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
効率的に思えますが、「作成した履歴書を使いまわしている」など応募した園によくない印象を与えるケースが多いようです。
履歴書を作成する場合は、パソコン・手書きを併用せずにどちらか一つの方法で完成させるといいかもしれません。
パソコンと手書き、それぞれの特徴を知って履歴書作成に活かそう
今回は新卒の方が履歴書を作成する場合、手書きかパソコンどっちがよいのかということを両方のメリット・デメリットといっしょに紹介しました。
手書きの履歴書では、誠実さや丁寧さがアピールできるとともに、書いた人の人柄が伝わりやすいというメリットがありそうですね。
パソコンの履歴書では、作成にかかる時間を短縮でき、パソコンのスキルをアピールできるというメリットがあるでしょう。
手書きとパソコン、どちらもメリットとデメリットがあるので応募する企業や保育施設にあった方法で履歴書の作成に役立ててみてくださいね。