【実習や保育に役立つ】落ち葉を使った年齢別の製作アイデア12選。準備の方法やねらい

落ち葉を使った製作遊びを取り入れたいものの、アイデアが浮かばない保育学生さん・新卒保育士さんもいるでしょう。落ち葉のスタンプやちぎり絵などを行い、季節感を味わえたらよいですね。今回は、落ち葉を使った0歳児から5歳児までの製作アイデアを紹介します。活動前の準備や、指導案に活かせるねらいもまとめました。

落ち葉で楽しむ子ども

Maria Evseyeva/shutterstock.com

指導案に活かせる落ち葉製作のねらい

赤色や黄色、茶色など園庭や道路に彩りを与えてくれる落ち葉。秋になるとさまざまな場所で見かけるので、うまく遊びに取り入れてみましょう。

まずは、指導案に活かせるように落ち葉製作のねらいを紹介します。

落ち葉にふれ、秋らしさを感じる

秋になると、戸外では落ち葉を拾えるようになるでしょう。

身近にある落ち葉を使って遊ぶことには、秋の自然に親しむきっかけを持つというねらいが挙げられるようです。

保育学生さんや新卒保育士さんは、「落ち葉といっしょにどんぐりも落ちていたね」「夏は緑だったのに、寒くなるとまっかになったね」といった言葉がけを通して、秋の自然への興味や四季への関心を引き出してみましょう。

落ち葉を使った製作を行うことを楽しむ

落ち葉での製作を通して、おもしろさや不思議さをじっくりと味わうことも大切なねらいとなるでしょう。

落ち葉をのりで貼るなどの工程では、多様な形や葉脈があることに気づいたり、カサカサとしたさわり心地などを感じたりできそうですね。

落ち葉を見て季節の移り変わりに気づく

ナラやイチョウの木は、夏までは緑色の葉っぱがついていますが、寒くなると赤や黄色に変わり枯れ落ちていきます。

このように落ち葉を使った遊びをするなかで、季節によって身の回りの風景が変化していくことに気づいたり、その美しさや不思議さを味わったりできるとよいですね。

続いて、実習や保育に落ち葉製作を取り入れるときの準備について紹介します。

保育で落ち葉を使った製作をするときの準備

戸外にある落ち葉をそのまま保存しようとすると、汚れが目立ったりちぎれてしまったりするかもしれません。

きれいな製作物を作るうえで重要となる、落ち葉の保存方法を解説します。

1.落ち葉を水洗いする

まずは、落ち葉の表面についている土などの汚れを水で洗い流しましょう。

きれいな状態で活用するために、葉の表面や葉脈を傷つけないようやさしく洗うことが大切です。

石鹸や消毒剤を使うと、葉の種類によっては色落ちしてしまうこともあるようなので、できるだけ使わないほうがよいかもしれませんね。

2.風通しのよいところで乾かし、日光消毒をする

洗い終えたら水気を切り、風通しのよいところで2日から3日程度乾かしましょう。

日光に当てれば落ち葉が消毒されるうえに、カビが生えにくくなるといった効果もあるようです。

3.紙袋などに入れて保存する

落ち葉は水分を含んでいるため、カビが発生しないように通気性の良い紙袋に入れて保存する方法が適しているでしょう。

子どもが直接ふれるものなので、なるべく清潔な状態で保存することが大切です。

保育に役立つ落ち葉製作遊び:乳児(0歳児、1歳児、2歳児)

落ち葉でフクロウを作る子ども

Tomsickova Tatyana/shutterstock.com

ここからは、乳児クラスにぴったりな落ち葉を使った製作遊びのアイデアを紹介します。

落ち葉のステンシル

用意するもの

  • 落ち葉
  • 画用紙 1枚
  • スポンジ
  • 絵の具

作り方

1.絵の具を適量の水で溶かします。

2.画用紙の上に落ち葉を置きます。

3.スポンジに絵の具をつけます。

4.落ち葉の上から、スポンジを使って絵の具を塗ります。

5.絵の具が乾いたら落ち葉を取ってできあがりです。

ポイント

スタンプのように簡単に絵の具を塗れるので、1歳児や2歳児くらいの子どもでも遊べるでしょう。

スタンプをする際に落ち葉がずれにくくなるよう、落ち葉の裏にマスキングテープを貼って仮止めしておくとよいかもしれません。

保育学生さんや新卒保育士さんが絵の具を溶き、落ち葉の形がきれいに残るような水分量を調整しておきましょう。

また、絵の具が乾いた後は丸シールを目玉に見立ててつけたり、クレヨンで模様を足したりして、動物や魚を作る遊びをしてもよいかもしれませんね。

落ち葉ともみじのちぎり絵

用意するもの

  • 落ち葉 適量
  • 折り紙 数枚
  • 木の幹をかいた画用紙 1枚 
  • のり

作り方

1.色の異なった折り紙を用意し、ちぎります。

2.木の幹がかいてある画用紙に、ちぎった折り紙や落ち葉を貼ればできあがりです。

ポイント

ちぎり絵を楽しむとともに、落ち葉をいっしょに貼ることで秋らしさを表現しましょう。

0歳児や1歳児クラスでは、保育学生さんや新卒保育士さんがのりをつけた落ち葉を子どもに手渡すようにすれば、スムーズに製作できそうです。

2歳児くらいになれば、でんぷんのりなどを使って自分で貼ることを楽しめる子どもも多いかもしれませんね。

製作を行うときは必ずふきんを準備し、こまめに手を拭けるよう保育学生さんや新卒保育士さんが声かけをするとよいでしょう。

関連動画:【折り紙あそび】折り紙でちぎり絵の落ち葉を作ろう/保育士バンク!

タンポと落ち葉の紅葉アート

用意するもの

  • 落ち葉
  • 木がかかれた画用紙
  • ガーゼ 1枚
  • 脱脂綿 1枚
  • 紙コップ 1個
  • 絵の具
  • 輪ゴム 1本

作り方

1.ガーゼで脱脂綿をくるみ、てるてる坊主のように輪ゴムで縛ります。

2.紙コップに水彩絵の具を入れ、混ぜます。

3.(1)のくるんだ部分に絵の具をつけ、木がかかれた画用紙に押しつけたり、落ち葉を貼ったりしてできあがりです。

ポイント

タンポのスタンプを楽しんだあとに、落ち葉を上から貼りつけるアイデアです。

保育学生さんや新卒保育士さんが手を添えながら行えば、0歳児や1歳児の子どもでも画用紙に色がつくおもしろさを感じられるかもしれません。

2歳児くらいからは、子どもが自由に表現できるように、黄色やオレンジ色など多様な絵の具を用意しておくとよいですね。

関連動画:【お絵かき】タンポでやさしい色使いポンポンお絵かき/保育士バンク!

落ち葉のスタンプマシーン

用意するもの

  • 食品トレー 2枚
  • 落ち葉 適量
  • 絵の具 適量
  • 画用紙 1枚
  • テープ
  • 接着剤

作り方

1.テープで食品トレーを貼り合わせてつなげます。

2.片側のトレーに接着剤で落ち葉を貼りつけます。

3.落ち葉に絵の具を塗ります。

4.反対側のトレーに画用紙を置きます。

5.トレーを重ね合わせてできあがりです。

ポイント

2歳児くらいの年齢から楽しめそうなスタンプ遊びです。

保育学生さんや新卒保育士さんはあらかじめスタンプマシーンを作っておき、子どもがすぐに遊べるように準備しておきましょう。

絵の具を塗りすぎると葉っぱのふちや葉脈の模様が出にくくなるので、試し刷りをして適量を確認しておくとよさそうです。

落ち葉の配置を工夫したり顔をかいたりすれば、動物に見立てて遊ぶこともできるかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら

もみじのリース

用意するもの

  • 落ち葉 
  • オレンジ色の折り紙 1枚
  • 紙皿
  • のり
  • はさみ

作り方

1.折り紙を半分に折ります。

2.折り紙をさらに半分に折ります。

3.半分に折った状態に広げ、中央の折り目に沿って折り、三角形を2つ作ります。

4.再度半分に折った状態に広げ、裏返します。

5.折り目に沿って、段を作るように少しずつ折っていきます。

6.折り紙の中央部分を真ん中にして、弧を描くようにはさみで切ります。

7.広げると、もみじのできあがりです。

8.続いて、紙皿の中央部をはさみなどでくりぬきます。

9.のりを使って、紙皿の周りに(7)のもみじや落ち葉を貼るとできあがりです。

ポイント

折り紙だけでなく、本物の落ち葉を使って作るリースのアイデアです。

保育学生さんや新卒保育士さんが紙皿を切って準備しておけば、1歳児や2歳児頃の子どもも楽しめるでしょう。

どんぐりやまつぼっくりなどさまざまな自然物を使えば、より秋らしさを感じられる作品ができあがるかもしれませんね。

関連動画:もみじリースで園を秋色に染めてみよう/保育士バンク!

落ち葉トンボ

用意するもの

  • 落ち葉 4枚
  • ラップの芯 1本
  • 画用紙 1枚
  • テープ
  • のり

作り方

1.ラップの芯に画用紙を巻きつけ、テープでとめます。

2.落ち葉をトンボの羽のように(1)に貼りつければできあがりです。

ポイント

目を折り紙や目玉シールで作ると、より本格的なトンボを作ることができるでしょう。

吹き絵を楽しんだ画用紙や、タンポで模様づけした画用紙を使ってもきれいに仕上がりそうです。

保育学生さんや新卒保育士さんがいっしょに画用紙を巻きつけるなどの援助をすれば、3歳児くらいから取り入れられるかもしれませんね。

関連動画:秋の工作!紙とスズランで作るひらひらトンボ/保育士バンク!

保育に役立つ落ち葉製作遊び:幼児(3歳児、4歳児、5歳児)

続いて、幼児クラスにぴったりな落ち葉を使った製作遊びのアイデアを紹介します。

落ち葉でこすりだし

用意するもの

  • 落ち葉
  • 半紙、わら半紙などの薄い紙 1枚
  • クレヨン

作り方

1.落ち葉の上に紙をのせます。

2.紙を押さえながらクレヨンでこすります。

3.落ち葉の形や葉脈が浮き出てくればできあがりです。

ポイント

力の加減をコントロールできるようになる、4歳児や5歳児クラスに向いている製作と言えそうです。

紙をしっかり押さえていないとずれてしまったり、強くこすりすぎると模様がうまく出なかったりするので、保育学生さんや新卒保育士さんは最初にお手本を見せるとよいでしょう。

うまくいかないときは、マスキングテープで落ち葉を固定するなど工夫するとよいかもしれませんね。

また、こすり出しをした後はクレヨンで絵をかいて動物に見立てる、切り取ってモビールを作るなど、さまざまなアレンジができるでしょう。(詳しい作り方はこちら

関連動画:セロハンでステンドグラス風に♪ハロウィンモビール/保育士バンク!

ぶらぶらミノムシ

用意するもの

  • 紙コップ
  • 落ち葉
  • 折り紙 3枚
  • 画用紙 1枚
  • ひも
  • ストロー
  • ペン
  • のり
  • はさみ

作り方

1.紙コップの底の真ん中にボールペンで穴を開けます。

2.穴にひもを通し、ストローを結びつけます。

3.くしゃくしゃにした折り紙を手でちぎります。

4.落ち葉や折り紙を紙コップの側面に貼りつけます。

5.画用紙で作った目玉をつければできあがりです。

ポイント

好きな色の折り紙を使って飾りつけが楽しめる、3歳児、4歳児、5歳児向けの製作です。

保育学生さんや新卒保育士さんは、あらかじめ紙コップの底に穴をあけて紐を通しておきましょう。

接着剤でどんぐりや木の枝を貼りつければ、より本格的なミノムシを作ることができそうですね。

関連動画:芯に色紙を巻くだけ!秋の工作ぶらぶらミノムシ/保育士バンク!

落ち葉のフクロウ

用意するもの

  • 落ち葉 適量
  • 画用紙 1枚
  • 絵の具 数種類
  • ストロー
  • のり
  • はさみ
  • ペン

ポイント

3歳児、4歳児、5歳児と幅広い年齢で楽しめそうなフクロウの製作です。

落ち葉を貼る位置を工夫すれば、ウサギやひよこなど他の動物も作れるかもしれません。

吹き絵のほかにも、マーブリングやスポンジスタンプといった技法で、胴体作りに挑戦してみるのもよさそうですね。
(詳しい作り方はこちら

関連動画:不思議でたのしい♪マーブリングのお魚さん/保育士バンク!

落ち葉の羽根のトンボモビール

用意するもの

  • 落ち葉
  • トイレットペーパーの芯 1個
  • PEテープ
  • 割り箸 1膳
  • 毛糸
  • 画用紙
  • ペン
  • のり
  • テープ

作り方

1.トイレットペーパーの芯に画用紙を巻きつけます。

2.(1)にPEテープを2本巻きつけ、上から落ち葉をのりで貼ります。

3.トンボの目をペンでかきます。

4.割り箸とトンボに毛糸を結んで、固定すればできあがりです。

ポイント

3歳児や4歳児くらいの年齢の子どもが楽しめそうな製作です。

年齢に合わせて、保育学生さんや新卒保育士さんがトイレットペーパーの芯に画用紙を巻きつけておいたり、目玉を準備したりと活動内容を調整するとよいでしょう。

パーツを工夫すれば、鳥やトビウオといった動物にもアレンジできるかもしれませんね。

関連動画:【工作あそび】トイレットペーパーの芯でトンボモビールをつくろう/保育士バンク!

落ち葉が浮き出るスパッタリング

用意するもの

  • 落ち葉
  • 茶こし 
  • 絵の具 数種類
  • 画用紙 1枚

作り方

1.画用紙の上に落ち葉を置きます。

2.絵の具をつけた歯ブラシを茶こしにこすりつけます。

3.落ち葉をとったらできあがりです。

ポイント

4歳児や5歳児頃の子どもが楽しめそうなスパッタリングの製作です。

絵の具の量が多いと垂れてしまうので、保育学生さんや新卒保育士さんはお手本を見せるとよいかもしれません。

スパッタリングができたら、落ち葉の形を動物や人に見立てて、お絵かきをして遊んでみるのも楽しそうですね。

関連動画:【お絵かき】茶こしでお絵かき、何が出るかな?スパッタリング/保育士バンク!

落ち葉ともみじの灯篭

用意するもの

  • 落ち葉 適量
  • オレンジ色、赤色の折り紙
  • 飲料パック 1個
  • 白色のフラワーペーパー 1枚
  • はさみ
  • のり
  • セロハンテープ

作り方

1.飲料パックを広げ、底の部分と飲み口部分を切ります。

2.はさみを使い、飲料パックの4面を四角形に切り抜き、枠をつくります。

3.折り紙で紅葉を作ります。

4.飲料パックの枠にフラワーペーパーを貼ります。

5.折り紙で作ったもみじや落ち葉を飲料パックの枠に貼りつけます。

6.飲料パックの枠を灯篭の形にして、セロハンテープで固定します。

7.点灯している電池式ライトの上にかぶせればできあがりです。

ポイント

折り紙で作ったもみじだけでなく、本物の落ち葉を貼りつけることでより秋らしさを感じられるアイデアです。

子どもの好みに合わせてビーズやリボンを飾れば、世界に一つだけの灯篭を作れそうですね。

はさみを使う工程は子どものケガにつながる可能性があるので、保育学生さんや新卒保育士さんは近くで見守るなど、状況に応じて援助するようにしましょう。

関連動画:さあ、秋の夜長に明かりを灯そう。もみじ灯篭/保育士バンク!

落ち葉を使った製作遊びを行うときの注意点

最後は、落ち葉を使った製作遊びを取り入れるときに、注意するポイントをまとめました。

落ち葉のトゲに気をつける

落ち葉によってはとがった部分があったり、トゲがついていたりすることもあるかもしれません。

保育学生さんや新卒保育士さんは製作を行う前にチェックし、あらかじめ取り除いておきましょう。

誤飲に注意する

子どもによっては、こまかくなった落ち葉やどんぐりなどを誤って飲み込んでしまうことも考えられます。

特に乳児はなんでも口に入れやすい時期と言われているので、保育学生さんや新卒保育士さんは近くで見守るなどの援助を行うことが大切です。

製作遊びに落ち葉を取り入れ、日々の保育や実習に活かそう

今回は、落ち葉製作のアイデアを、指導案に活かせるねらいとあわせて紹介しました。

落ち葉を準備するときは、清潔な状態で製作できるように水洗いしてからしっかり乾かし、紙袋で保存しておくことが大切です。

また、製作を行う際はスタンプやスパッタリングなどさまざまな技法を用いたり、どんぐりや木の枝もいっしょに使ったりすれば、子どもはより表現する楽しさを味わえるでしょう。

保育学生さんや新卒保育士さんは、落ち葉を使った製作遊びのアイデアを覚え、実習や保育に役立ててみてくださいね。

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