男性保育士の割合や役割とは?女性との給料の違いやメリット、将来性について

男性保育士として就職したい学生さんのなかには、保育園などでどのように活躍できるのか気になる方もいるかもしれません。女性に比べると少数派というのが現状のようですが、子どもたちの父親的役割を担えたり、男性ならではの将来性もあったりするようです。今回は、男性保育士の割合や給料、メリットなどを紹介します。

男性保育士の写真

milatas/shutterstock.com

男性保育士の現状

少し前までは、世間的に保育士というと女性のイメージが強かったものの、現在はさまざまな職業で男女の差がなくなっており、保育士として活躍する男性が増加傾向にあるようです。

まずは、男女の保育士の割合や給料年収の現状はどのようになっているのか見ていきましょう。

男性保育士の割合

2020年4月に厚生労働省が行なった調査では、男女の保育士登録者数は以下のように示されています。

  • 女性  158万3219人 
  • 男性  8万2330人  

これは、女子保育士が全体の約95%、男性保育士が約5%を占めているということになります。 2015年の同調査では、全体の登録者数131万2241人に対して、男性の保育士登録者数が5万9018人だったため、男性保育士は増加傾向にあるといえるでしょう。しかし、現在も男女比率に大きな偏りが見られるのが現状のようです。

給料や年収

厚生労働省が発表した、2019年度「賃金構造基本統計調査」によると、保育士の全年齢平均の給料や年収は以下のようになります。

男性保育士の給与

平均月収や年収を比較すると、男性保育士の方が女性保育士よりもやや高くなっています。勤続年数や年齢によって前後するものの、全体的に年々上昇傾向にあるようです。

出典:保育士登録者数等(男女別)/厚生労働省

出典:e-Stat政府統計の総合窓口

男性保育士のメリット

男性保育士の現状を押さえたところで、次にメリットとなる点を紹介します。

女性保育士とは違う役割がある

保育園で男性と女性保育士で役割分担することによって、さまざまな側面から子どもの成長を促すことができるかもしれません。

男性保育士の役割の例として、以下が挙げられそうです。

  • ひとり親家庭の子どもの父親的役割
  • パワフルな子どもたちの遊び相手
  • イベントの設営など力仕事の担当

このように、男性ならではの特性を活かして保育の現場で活躍することができるでしょう。また、男性の存在は不審者を近づけにくくすることにもつながるため、保育園のセキュリティに一役買うこともあるかもしれません。子どもを預ける保護者にとっても心強い存在となりそうですね。

男児のトイレサポートがしやすい

男性と女性では身体のつくりが違うため、男児のトイレサポートは男性保育士の方がやりやすい点もメリットとして挙げられます。

たとえば園外保育先で男児にトイレサポートが必要なとき、女性保育士は男性用トイレに入ることができません。しかし、男性保育士であれば、男児といっしょにトイレへ入り、サポートをすることができるでしょう。

男性保護者の相談に乗れる

男性の保護者にとって共感しやすい部分も多くあるため、信頼される相談相手になれることがメリットの一つといえそうです。

父子家庭の場合や、保育園の送り迎えや参観日に父親が来るケースもあるでしょう。育児の方法や接し方などについて悩みを抱えている方もいるかもしれません。

悩んでいる男性保護者が気軽に相談できるような、よき話し相手となれるとよいですね。

男性保育士の将来性

男性保育士の写真

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最後に、男性保育士の将来性について紹介します。

働きやすい環境へ改善していくことが期待できる

自治体によっては、男性用の更衣室やトイレを整備するなど、男性保育士が働きやすい環境づくりを推奨しているところもあるようです。そのような動きが全国に広がっていけば、今後男性保育士数も増加していくでしょう。

入職後も、学生さん自身が現場で働く保育士として声を上げて改善を求めていくことで、自身やあとに続く後輩保育士さんのためにもよりよい環境が作れるかもしれませんね。

スキルアップが目指せる

スポーツや音楽など特定の分野に力を入れている園では、自身が得意なことを活かして指導ができるため、スキルアップを目指せるかもしれません。また、入職後に幼児のスポーツインストラクターなど民間の資格を取れば、専門講師として指導することができ、待遇がよくなる場合もあるようです。

スキルアップを目指す方は、園でどのように自身のスキルを活かせそうか確認しながら就活を進めるのもよいでしょう。

キャリアアップがしやすい

男性は結婚しても退職せずに働き続けるという方が多いかもしれません。 そのため、女性と比べて勤続年数や経験を積みやすく、主任や園長といった管理職の立場をより早く目指すこともできるでしょう。

今のうちから自身がどういったキャリアを築いていきたいかを考え、保育の仕事に取り組めるとよいですね。

男性保育士ならではのよさを活かした保育をしよう

今回は、男性保育士の現状やメリット、将来性について紹介しました。

保育園では、男性ならではの特性を活かして活躍したり、父親との信頼関係が築きやすかったりするメリットがあるようです。今後、男性が保育の現場で働きやすいように、環境や待遇面が改善されていくことが見込まれるため、将来性のある仕事といえるでしょう。

保育士としてどのように働きたいかを考え、男性ならではのよさを活かした保育ができる園に就職できるとよいですね。

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