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【徹底解説】22卒の就活スケジュールは?例年との違いや影響、やるべきこと

2020年は新型コロナウイルスの影響によって就活スケジュールが変化し、見通しが立たない状況に不安を感じる22卒の保育学生さんもいるかもしれません。これまでの常識が通じない部分も増えた一方、就活生さんにメリットも生まれているようです。今回は、22卒の就活スケジュールについて解説します。従来との違いや、1年の流れをまとめました。

スケジュールを調整する就活生の写真

yamasan0708/shutterstock.com



22卒の保育士就活は何が違う?

新型コロナウイルスの流行により、従来のスタイルが変化した21卒の就職活動。
22卒生の就活スケジュールにはどのような変化があるのでしょうか。



就活スケジュールは例年と変更なし


就活スケジュールについては、21卒と同様に例年通りの流れで進むことが政府から企業に対して要請されています。


  • 広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
  • 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
  • 正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降

抜粋:2021 年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方 /内閣府


これには、就活のルールが突然変化することによって、学生さんが安心して学業に集中できなくなってしまう事態を避けるという理由があるようです。


また、昨年度の企業の採用スケジュールに関しても見てみましょう。


日本経済団体連合会「2021年度入社対象新卒採用活動に関するアンケート結果」の資料によると、2020年7月時点で「採用活動を計画どおり進めている企業」が4割強、「採用活動の進捗が遅れている企業」が5割という回答結果でした。


つまり22卒の就活は、多少の混乱が予想されつつも例年通りのスケジュールとなる見通しと言えそうですね。


出典:2021年度入社対象新卒採用活動に関するアンケート結果/日本経済団体連合会



採用活動のオンライン化


新型コロナウイルスの影響により、多くの企業や園がオンラインでの採用活動に力を入れるようになりました。


日本経済団体連合会「2021年度入社対象新卒採用活動に関するアンケート結果」をもとに、採用活動を「広報」と「選考」の2つの軸に分けて、変化を見ていきましょう。


広報活動

2021年卒の採用広報活動において、対面で行う企業説明会は90.1%が中止、合同説明会は72.6%が中止となってしまいました。


その代替手段として、オンライン説明会等を実施した企業が88.4%、紹介映像を作成した企業は38.0%と非対面形式での広報活動が主軸となりました。


他にもSNSやメルマガでの情報発信や、配信企画への参加など、就活生さんに情報を届けるためにさまざまな手段を駆使しているようです。


そして、今後の採用選考でオンラインを活用すると回答した企業は76.7%にものぼり、広報活動のオンライン化はいっそう進んでいくと考えられそうですね。


採用選考

続いて、採用選考について見ていきましょう。


選考活動においてWEB面接を実施した企業は92.9%にのぼり、最終選考まですべてWEBで完結した企業は63.8%となっています。


また、51.6%の企業が「今後の採用選考でオンラインを活用する」と回答しており、園や企業の情報収集のみならず、面接などもオンラインでの対策が必要になるでしょう。


出典:2021年度入社対象新卒採用活動に関するアンケート結果



22卒の保育士就活において予想される影響

ここでは、保育学生さんが就活で影響を受けると予想される点についてくわしく紹介します。



説明会や面接のオンライン化


まずは、説明会や面接などの採用活動がオンライン化されることによる影響を見ていきましょう。


時間や距離に縛られなくなる

移動時間や費用といった保育学生さんの負担が軽減され、説明会などに気軽に参加できるようになるでしょう。


オンラインであれば場所を選ばず参加できるため、地方に在住している保育学生さんも、首都圏の保育園の説明会に参加しやすくなりそうです。


この影響を受け、地方で就活を行うUターン就職やIターン就職などもより広がっていくかもしれません。


関連記事:オンライン就活とは。やり方や行う上でのメリットとデメリット/保育士就活バンク!

関連記事:Uターン、Iターン、Jターン就職とは?それぞれの意味や違い、メリットなど/保育士就活バンク!


より数多くの園を検討するきっかけになる

先述の通り、説明会や選考へのハードルが下がったことにより、気になる園に気軽に応募できるようになるため、複数の園を同時に検討することも可能になるでしょう。


特に実習や授業で忙しく、説明会や面接の予定を調整しづらい保育学生さんにとっては、スケジュールに融通をつけやすいオンラインの選考は好都合かもしれません。


複数の園を見比べながら応募することへのハードルが下がったため、自分にマッチする園かどうか、より吟味できる環境と言えそうですね。


雰囲気や人柄が伝わりにくい点も

園の方と直接会ったり、施設を訪れたりすることができないオンライン選考では、園の雰囲気を汲み取りにくいというデメリットがあるようです。


また面接においても、保育学生さん側の熱意や人柄などが園側に伝わりにくくなってしまうという懸念も挙げられます。


適宜、園見学やOB訪問などを利用して、園の方と直接コンタクトを取って思いを伝えたり、施設を訪れて園の様子を確認したりする機会を持ちましょう。



就活生が感じるプレッシャーの増大


新型コロナウイルスの流行による未曾有の事態に、保育学生さんのプレッシャーにつながってしまう部分もあるようです。


見通しが立たないことへ不安を感じる

今後の感染状況によって、予定された選考の日程が変わってしまったり、対面での面接がオンラインに変更されたりするかもしれません。


また、景気への影響や、保育園での感染など、就職後の生活にも不安を感じる方もいるでしょう。


就職によって大きく生活環境が変化するタイミングだからこそ、不測の事態に対する不安も大きくなると言えそうですね。


早めに就活の準備をしておくことで、突然の予定変更といったトラブルに対しても対応しやすくなるかもしれません。


研修や保育実践の機会が減少していることも

感染症予防の観点から、座学や保育実践など対面式で行う新入社員研修を中止する園もあるようです。


研修を受講できないまま現場に出ることに対して、心配に思う保育学生さんも多いかもしれません。


オンラインでの研修を行うなど工夫してフォロー体制を整えている保育園探しが大切になりそうですね。



22卒の就活スケジュール

スケジュールを調整する就活生の写真

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22卒の保育学生さん向けに、就活スケジュールの例を紹介します。



~21年2月:情報収集、自己分析


就活解禁前となるこの時期には、いろいろな園の情報を集めるとともに、自己分析に力を入れるとよいでしょう。


視野を広げ、自分のやりたい保育や希望条件などを整理しておくと、今後の園選びや面接対策がスムーズになりそうです。


また、履歴書を準備したり、面接での質問での回答を考えたりと先を見越した準備も行っておくとよいですね。



21年3月~:説明会、園見学


3月1日には、企業の採用広報活動が解禁され、説明会や園見学が開催されるようになります。
気になった園のイベントには積極的に参加して、保育方針や園の特徴をおさえておきましょう。


ライブ配信動画やSNSでの投稿など幅広く情報を打ち出している園もあるため、興味のある園の情報は逃さないよう、こまめにチェックしておくとよいですね。


説明会に参加し、ここで働きたいと思った園には正式に応募をします。
履歴書など必要書類の提出を求められるため、早めに準備をしておくとスムーズでしょう。



21年6月~12月:面接、試験


この時期には選考活動がスタートし、応募した園の面接や採用試験に参加することになるでしょう。


面接では質問に対する回答内容はもちろん、身だしなみや振る舞いなどのマナーについてもチェックされます。
前もって回答を吟味したり、答え方をシミュレーションしたりと準備しておきましょう。


また、オンライン面接の場合は、通話の練習や室内環境の整備など、特有の対策をしておくことが大切です。



22年1月~:入職準備、研修


この時期には内定が決まり、研修の参加や入職準備を進める頃になるようです。


内定が出るタイミングは園によってさまざまなので、人によってはもっと早くに決まっていることもあるでしょう。


保育の勉強をしたり、持ち物を準備したりと入職に向けて計画的に準備を進めておくと安心ですね。



上記の就活スケジュールは一例となっており、園の方針や養成校の状況によって前後することが予想されます。
自身の予定に合わせてアレンジし、就活スケジュールを立てる際の参考にしてみてくださいね。



22卒の就活スケジュールをふまえたポイント

スケジュールをもとに、22卒の保育士就活のポイントをまとめました。



自己分析や面接対策をしっかり行う


なかなか直接保育園を訪れる機会がなく、入職後のイメージが湧きにくい状況のため、自己分析・面接対策を十分に行っておくことが大切になるでしょう。


自己分析を深めることで、自分が理想としている保育士像を言葉にしたり、面接で話せるエピソードや自分の特徴を見つけたりすることができます。


就活における志望が明確になることで、園の情報を得にくい状況でも、自分にマッチした園を探しやすくなりそうですね。


関連記事:自己分析の簡単なやり方。行う目的や就活に活かすためポイント/保育士就活バンク!



いろいろな園を比較する


園によって保育方針や雰囲気などが大きく異なるため、複数の園を比較しながら自分に合った職場を探すこともポイントです。


オンライン化が進んだことによって、気軽に説明会や座談会などに参加できるため、これらの手段を有効活用して効率よく情報収集を行いましょう。


園の情報を集めるなかで、働き方のイメージが湧いたり、モチベーションにつながったりといった利点も得られるかもしれません。



園見学に参加する


子どもや職員同士とのかかわりが大切となる保育士の仕事では、園見学に参加して保育園の雰囲気を把握することが非常に重要です。


非対面形式で実施できるVR園見学や、PR動画の配信を行っている保育園もあるため利用してみましょう。


採用担当者の方だけでなく、実際に園で働いている保育士さんのお話を聞いてみるのも効果的です。


関連記事:園見学の流れとは?電話予約の方法、服装や持ち物、マナーなどを解説/保育士就活バンク!



2022卒の就活スケジュールを把握し、理想の園で働こう

今回は、22卒生向けに就活スケジュールの流れと、できることを紹介しました。


22卒の就活スケジュールは例年通りの日程で進められることとなっており、大幅な変化はないようです。


学生さんの動きとしては、昨年度の採用活動でオンライン化が進んだことを鑑みると、今後もその傾向は続くと言えるでしょう。


オンラインを活用した情報収集や、念入りな自己分析・面接対策が22卒の就活のポイントとなるでしょう。


コラムを参考に、保育士の就活対策を進めてみてくださいね。

これから就活をはじめる方はこちら 就活ガイド 保育士バンク!新卒に就職相談してみる