こねたり丸めたりして、好きな形に変えることができる紙粘土。実習や日々の保育の製作に取り入れたいけれど、アイデアが浮かばない保育学生さん・新卒保育士さんもいるでしょう。今回は、保育園で活かせる紙粘土の製作アイデアを9個紹介します。あわせて、声かけのポイントやねらいなども具体的にまとめました。
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■目次
保育園で紙粘土の製作を取り入れるねらい
紙粘土とは、紙やパルプから作られた粘土のことを指します。軽くて持ち運びしやすかったり簡単に色づけしたりできるので、子どもが扱いやすい素材と言えるでしょう。
そんな紙粘土を保育園の製作に取り入れるときは、以下のようなねらいを立てるとよさそうです。
- 紙粘土をこねたり丸めたりして、手指を十分に動かす
- 紙粘土を好きな形に変化させることを楽しむ
- 紙粘土で動物や食べ物などを作り、想像力をふくらます
上記のねらいをもとに紙粘土の製作を行えば、子どもは紙粘土の触感を味わいながら手指を動かしたり、好きな形を作ったりすることを楽しめるでしょう。
保育学生さんや新卒保育士さんはここで紹介するアイデアを参考に、保育園で取り入れてみてくださいね。
保育園で活かせる紙粘土の製作アイデア:飲み物や食べ物
まずは、飲み物や食べ物がモチーフの紙粘土の製作アイデアを紹介します。
①紙粘土で作るフラッペカプチーノ
用意するもの
- 紙粘土 適量
- 赤色の絵の具
- 赤色のガラス絵の具
- ゴム手袋
- しぼり袋
- カップ容器 1個
- カプセル容器 1個
- ボウル
- 緑色のストロー 1本
- ゴムベラ 1個
- 水
声かけや製作のポイント
4歳児や5歳児クラスから取り入れられそうな紙粘土の製作アイデアです。
ビーズを紙粘土の上に飾ったり、絵の具の色を変えたりして工夫をしてみるとよいかもしれません。
保育学生さんや新卒保育士さんは「こねこね混ぜてみよう!」「生クリームみたいだね」と声かけしながら、子どもとふれ合ってみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
②紙粘土ケーキ
用意するもの
- 紙粘土 適量
- ビーズ 適量
- ボウル
- ゴム手袋
- しぼり袋
- ゴムベラ 1個
- 牛乳パック 1個
- 水
- はさみ
声かけや製作のポイント
事前に保育学生さんや新卒保育士さんが牛乳パックを切るなどの準備をしておけば、4歳児くらいから行えそうな製作アイデアです。
どんぐりや松ぼっくりなどを飾ったり、茶色の絵の具を混ぜてチョコレートケーキを作ったりなど、工夫をしてみても楽しめるでしょう。
「おいしそうなケーキになったね」のように声かけすることで、子どもをさらに遊びの世界に引き込むことができそうです。(詳しい作り方はこちら)
③紙粘土アイス(再生時間0:32~0:37)
用意するもの
- 紙粘土 適量
- 青色の絵の具
- プラスチックのスプーン 1個
作り方
1.紙粘土に青色の絵の具を入れ、よく混ぜます。
2.(1)を横に広げ、中央にプラスチックのスプーンを置きます。
3.紙粘土を折りたたみ、プラスチックのスプーンの上に重ねます。
4.(3)の形を整え、できあがりです。
声かけや製作のポイント
保育学生さんや新卒保育士さんが事前に絵の具と紙粘土を混ぜておけば、2歳児頃から行えるかもしれません。
ビーズやスパンコールなどで自由に飾ると、おしゃれな見た目のアイスに仕上がりそうです。
また、「ここにスプーンを置いてみようか」「ペタペタしようね!」と声かけすることで、子どもはスムーズに遊びを楽しめるかもしれませんね。
保育園で活かせる紙粘土の製作アイデア:飾れるおもちゃ
続いて、飾って楽しめる紙粘土の製作アイデアをまとめました。
①紙粘土で作るうさぎさん(再生時間0:03~0:13)
用意するもの
- 紙粘土 適量
- どんぐり 6個
- えんぴつ 1本
作り方
1.紙粘土をこねて、だ円形に丸めます。
2.うさぎの足に見立て、どんぐりを(1)の下部に4個差し込みます。
3.うさぎの耳に見立て、どんぐりを(1)の上部に2個差し込みます。
4.えんぴつを使って紙粘土に穴をあけ、うさぎの目と口を作ります。
声かけや製作のポイント
保育学生さんや新卒保育士さんが近くで見守るなどの援助をすることで、3歳児から行えそうな秋の製作アイデアです。
うさぎの他にも、木の枝を角に見立ててトナカイなどを作ってみてもよいでしょう。
「うさぎさんのお耳を作ろうね」のように声かけすれば、子どもは夢中になって製作に打ち込むことができそうですね。
②紙粘土ハリネズミ
用意するもの
- 紙粘土 適量
- 木の枝 適量
- 黄土色の絵の具
- 黄土色、黒色、赤色の画用紙 各1枚
- 接着剤
- はさみ
作り方
1.紙粘土をこねて、だ円形に丸めます。
2.黄土色、黒色、赤色の画用紙を使って、ハリネズミの耳・目・口などを作ります。
3.はさみで木の枝を1㎝程度に切ります。
4.ハリネズミのハリに見立て、(1)に(3)を斜めに差し込みます。
5.ハリネズミの顔に見立て、(2)に(1)を貼りつけてできあがりです。
声かけや製作のポイント
保育学生さんや新卒保育士さんが事前に木の枝を用意したり、ハリネズミの顔を作ったりしておけば、2歳児くらいから行えそうなアイデアです。
木の枝のトゲが気になる場合は、代わりにストローを使ってみてもよいでしょう。
また、「ハリネズミさんに見えてきたね」「いっしょに枝をつけてみよう!」などと声かけすることで、子どもはスムーズに作ることができそうです。
③紙粘土で作るコップスノードーム
用意するもの
- 紙粘土 適量
- 好きな色の画用紙 数枚
- スパンコールやラメ 適量
- プラスチックコップ 1個
- 綿
- ペン
- 接着剤
作り方
1.画用紙をプラスチックコップの口の大きさに合うように、正方形に切ります。
2.紙粘土・画用紙・ペンを使い、雪だるまや雪うさぎなどを作ります。
3.(1)に綿を貼り、そのうえに接着剤で(2)をつけます。
4.(3)の周りを、スパンコールやラメで飾ります。
5.プラスチックコップのふちに接着剤をつけ、(4)の上からかぶせてできあがりです。
声かけや製作のポイント
保育学生さんや新卒保育士さんが作り方を丁寧に教えれば、4歳児くらいから挑戦できるかもしれません。
プラスチックコップの内側にペンでイラストをかいたり、折り紙などで周りを飾りつけたりすることで、さらにおしゃれな見た目に仕上がるでしょう。
夏は七夕の織姫と彦星、秋はハロウィンのかぼちゃのように、モチーフを変えてみても楽しむことができそうです。
また、製作の際は「自由に飾ってみよう!」などと声かけすれば、子どもは想像力をふくらませて装飾することができるかもしれませんね。
保育園で活かせる紙粘土の製作アイデア:実用品
最後は、生活の中で使える紙粘土の製作アイデアを紹介します。
①紙粘土ペン立て
用意するもの
- 空きビン 1本
- 麻ひも 適量
- おはじきやシール 適量
- 紙粘土 適量
- リボン 1本
- 接着剤
声かけや製作のポイント
保育学生さん、新卒保育士さんがお手本を見せるなどの援助をすることで、4歳児や5歳児くらいから取り入れられそうな製作アイデアです。
紙粘土に絵の具を混ぜて色をつけたり、ビーズやスパンコールで飾りつけたりなど工夫をしてみてもよいでしょう。
「紙粘土をペタペタつけようね」「どんなペン立てができるかな?」と声かけすれば、子どもは楽しみながら作ることができるかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
②紙粘土のハートマグネット
用意するもの
- ハートの型抜き 1個
- 紙粘土 適量
- マグネット 1個
- スパンコールやビーズ 適量
- 接着剤
作り方
1.ハートの型抜きで紙粘土を切り抜きます。
2.(1)をスパンコールやビーズで飾りつけます。
3.(2)の裏面にマグネットを貼ってできあがりです。
声かけや製作のポイント
保育学生さんや新卒保育士さんが(1)と(3)の工程を代わりに行うことで、2歳児・3歳児から取り入れられそうな製作アイデアです。
年長クラスで行う場合は型抜きを使わずに、紙粘土を丸めてうさぎやクマの顔を作るなどしてみてもよいでしょう。
保育学生さんや新卒保育士さんは「キラキラでかわいいね」などと言いながら、子どもとふれ合ってみてくださいね。
③紙粘土で作るヘアピン
用意するもの
- 型抜き 数種類
- 紙粘土 適量
- 絵の具 数種類
- スパンコールやビーズ 適量
- ヘアピン 1個
- 接着剤
作り方
1.絵の具と紙粘土を混ぜ、型抜きで切り抜きます。
2.(1)をスパンコールやビーズで飾りつけます。
3.(2)をヘアピンにつけてできあがりです。
声かけや製作のポイント
保育学生さんや新卒保育士さんが(1)と(3)の工程を代わりに行えば、2歳児・3歳児から取り入れられるかもしれません。
型抜きをするときはめん棒で紙粘土を伸ばすことで、きれいな見た目に仕上がりそうです。
また、子どもをさらに遊びの世界に引き込めるように、「おしゃれなヘアピンを作ろう!」「どんなヘアピンになるかな?」などと声かけしてみるとよいでしょう。
紙粘土の製作アイデアを覚えて保育園で取り入れよう!
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今回は、保育園で活かせる紙粘土の製作アイデアやねらいを紹介しました。
紙粘土を使えば飾って楽しめるおもちゃや、実用的なアイテムを作ることができるでしょう。
また、アイデアによっては春は桜、秋はどんぐりを飾るなど、自然物を使ってみても楽しむことができそうです。
保育学生さん、新卒保育士さんはここで紹介したアイデアを、保育実習や日々の保育に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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