【2月の月案】5歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

年度末が近づき、5歳児クラスでは卒園を意識し始める2月。月案の立て方に悩む新卒保育士さんもいるかもしれません。残りの保育園生活でどのような活動を計画すべきでしょうか。今回は、5歳児クラスで使える2月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいに加え、安全・健康に関する配慮と反省の書き方もまとめました。

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2月の5歳児クラスの特徴とは?

卒園まで残り2カ月を切り、年度の大詰めとなる2月。

5歳児の子どもたちは、残された保育園生活を特別に感じながら過ごしているのではないでしょうか。

そんな2月の5歳児クラスでは、以下のような特徴が見られるようです。

  • 小学校の入学が近づき、それぞれ期待や不安を感じる様子が見られる。
  • 行事やイベント、入学に向けて、集団で活動する場面が増えてくる。
  • 生活発表会の本番に向けて、共通の目的を持って練習に取り組む。

保育園によっては、節分に生活発表会、卒園式の練習など、来月に向けてイベントが目白押しの時期かもしれません。

5歳児の子どもたちが自信を持って過ごせるよう、クラスの様子に合わせて2月の月案を計画していきましょう。

【2月】5歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、2月の月案に活かせる、5歳児クラスの前月の子どもの様子の文例を見ていきましょう。

  • 一人ひとりの頑張りや成長を全体に知らせることで、互いのことを認め合う様子が見られた。
  • 友だち同士で誘い合って戸外でのびのびと遊ぶ姿があったが、寒いからと部屋から出るのをしぶる子もいた。
  • 生活発表会の練習では、気が向かない子や気持ちがだれてしまう子もいたが、家庭と連携しながら個別にかかわることで意欲を育んでいった。

友だちとのかかわりや生活習慣、遊びの様子など、子どもたちの現在の状況がわかるように記載しましょう。

このような5歳児クラスの実態をもとに、2月の月案に活かせるとよいですね。

【2月】5歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

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ここでは、2月の5歳児クラスの月案のねらいや活動内容の文例を紹介します。

今月のねらい

養護・教育の2つの視点から、月案のねらいの文例をまとめました。

養護のねらい

  • 冬の健康に関心を持って、風邪や感染症に注意しながら過ごす。
  • 入学への期待感を持ち、生活の流れを見通して意欲的に活動する。

教育のねらい

  • 冬の自然や季節の行事に親しみ、関心を持って調べたり遊びに取り入れたりする。
  • 友だち同士のつながりを深め、互いに認め合いながら共通の目的を持って活動する。

活動内容

ねらいをもとに、活動内容の文例を見ていきましょう。

養護

<生命>

  • 風邪や感染症を予防する方法を知り、進んで対策しようとする。
  • 冬の健康に必要な生活習慣に気づき、安定したリズムで生活する。

<情緒>

  • 入学への不安や期待を保育者に受け止めてもらい、安心して過ごす。
  • 互いのよさや性格の違いなどに気づき、認め合う。

教育

<健康>

  • 戸外で全身を思い切り動かしてのびのびと遊ぶ。
  • 係活動などを通して自分の役割を意識し、集団のなかで役目を果たすよろこびを味わう。

<人間関係>

  • 卒園が近づいていることを意識し、保育者や友だちと過ごす残りの園生活を大切にしようとする。
  • 友だちのよさや個性を認め、集団で過ごす面白さを味わう。

<環境>

  • 冬の環境に関心を持ち、雪や氷などの自然現象や生き物とのふれ合いを楽しみながら過ごす。
  • 昔話を聞いて節分の由来について知り、進んで行事に参加する。

<言葉>

  • 友だち同士で考えを伝え合いながら、遊びを発展させる充実感を味わう。
  • 相手の話を聞いて思いやイメージを汲み取ろうとする。

<表現>

  • 合奏・合唱を通して、友だちと気持ちを合わせて歌ったり演奏したりする。
  • 全身を使って役を表現し、物語の世界を再現することを楽しむ。

2月の5歳児クラスは集団で活動することが増えてくるので、友だちとのかかわりや伝え合いに重点を置くとよいかもしれません。

生活発表会を2月に行う保育園では、演目や子どもの姿に合わせたねらいと活動内容を考えてみましょう。

【2月】5歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

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2月の5歳児クラスの月案に活かせる、環境構成や保育士さんの配慮・援助事項を紹介します。

養護

生命

  • 病気を予防するには、清潔を保つことはもちろん、食事や睡眠、運動なども重要であることを知らせる。
  • 生活リズムを守る大切さを伝え、時間を意識して過ごせるよう全体に声をかけていく。

情緒

  • 静と動を意識した活動の流れを作り、メリハリを持って過ごせるようにする。
  • 集団のなかで思いを出すのが苦手な子にも寄り添い、一人ひとりのよさを認める。

教育

健康

  • 縄跳びやボール遊び、体操など、全身を動かせる遊びを取り入れて、寒い季節も身体を温められるようにする。
  • 自発的に係や手伝いに取り組む姿を認めるとともに、友だちと声をかけ合いながら行えるよう促す。

人間関係

  • 一日の終わりに、友だちのよいところや素敵な行動について発表し合う機会を設ける。
  • 気の合う友だちだけではなく、いろいろな人とかかわって遊び、ほかの友だちのよさに気づく。

環境

  • 雪や霜などの自然現象に気づいたら、子どもたちに知らせて関心を育んでいく。
  • 節分行事に際して、自分のなかにはどんな鬼がいるかを話題に上げ、主体的に考えるきっかけを作る。

言葉

  • 伝え合いの場では、それぞれの考えを取り入れながら話を整理する。意見が対立しても折り合いをつけられる提案をしたり、相手の気持ちへの気づきを促したりしていく。
  • お手紙ごっこを取り入れ、文字を使ってやり取りをする面白さを味わえる環境を作る。

表現

  • タイミングと音を合わせて合奏・合唱するには、同じ思いを持って取り組むことが必要であると伝える。
  • 劇遊びでは、友だちの台詞も覚えたり役になりきって演じたりする姿を認め、表現するよろこびにつなげていく。

5歳児クラスでは、全体で話し合って何かを決めることもあります。そうした場面では、保育士さんが子ども同士の伝え合いをリードしたり、補ったりすることが大切です。

また、2月ならではのイベントや自然を楽しめるよう、月案に配慮事項を書いておきましょう。


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【2月】5歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、2月の5歳児クラスの月案で使える家庭連絡・安全・食育の文例をまとめました。

家庭連絡

  • 安定的なリズムで生活できるよう、早寝早起きや食事の時間を決めるなど、保護者にも家庭での過ごし方についてお願いする。
  • 入学に向けて不安がないか個別に聞き取り、園全体でサポートしていく。

健康・安全・衛生

  • 雪遊びを取り入れるときは、安全に留意して見守り、風邪を引かないよう時間を調整しながら実施する。
  • 少しでも不調があるときは保育者に知らせるよう子どもたちに伝え、異変に気づけるようにする。

食育

  • 野菜や肉・魚などをバランスよく食べることが健康のために大切であると伝え、栄養への関心を育む。
  • クッキング活動を取り入れ、自分で調理したものを食べるよろこびを伝える。

卒園を迎える5歳児クラスでは、子どもたちの姿を保護者と共有して共に見守っていくことがポイントと言えるでしょう。

不安などを聞き取るとともに、ほかの職員とも連携して支援していくとよいですね。

【2月】5歳児の月案の文例:反省・自己評価

2月の5歳児クラスの月案における反省や自己評価の文例を紹介します。

養護

  • 子ども一人ひとりのよいところを見つけ、個別に伝えたり全体に知らせたりすることで自信を育むことができた。
  • 生活のなかで具体的な時間の区切りを伝えることで、時計を見ようとする意識を養った。

教育

  • 雪が積もったタイミングを逃さず、職員で連携して雪遊びを実施することで、子どもたちと冬の自然現象を楽しむことができた。
  • 生活発表会の本番に向けて、思いや意欲を育みながら練習を進められた。本番では、緊張する姿はあったものの、それぞれがこれまでの成果を発揮することができた。

2月の月案で計画していたねらいや配慮事項をもとに、保育を振り返ってみましょう。

5歳児クラスでは、行事での姿や、子どもたちに育まれている態度や思いに焦点を当ててみるとよいかもしれませんね。

月案に活用できる2月の5歳児保育のポイント

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最後に、月案作成にも活かせる2月の5歳児クラスの保育のポイントをまとめました。

雪や氷などこの時期ならではの自然にふれよう

冬ならではの雪や氷を使った遊びを取り入れるには、1年のなかでも気温が低い2月がぴったりと言えます。

雪が積もらなくても、降っている様子を観察したり、戸外で氷を作ったりと工夫するとよいでしょう。寒すぎて風邪を引かないよう、防寒対策をしっかり整えることもポイントです。

ただし、地域によって気候に差異があるため、それぞれの地域で楽しめる冬の自然を5歳児の子どもたちに伝えていきましょう。

時間を意識して生活できるようなかかわりを

卒園を控えた2月の5歳児クラスでは、小学校への入学に備えて子どもたちが時計を見ながら行動できるよう声をかけていきましょう。

「〇時からお片づけ」「時計の長い針が5になったら集まります」など具体的に話すことがポイントです。

また、子どもたちが活動の流れに見通しを持てるように、最初に説明するのも大切かもしれません。

一人ひとりを認め合い、それぞれが自分らしさを発揮できるように

2月の5歳児さんは、クラス全体で取り組むイベントを経て、お互いのよさや個性を認め合える雰囲気ができ始めるかもしれません。

「それぞれが得意なこと・苦手なことがあるけれど、友だちと協力して取り組むことでうまくいく」という思いを持てるよう、子どもたちに伝えていきましょう。

引っ込み思案な子や控え目な子にも配慮しながら、集団のなかで自分らしさを発揮する機会を作っていけるとよいですね。

文例を知って2月の5歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、2月の5歳児クラスの月案に使えるねらいや配慮、反省などの文例を紹介しました。

集団で活動する機会が増えてくるため、友だち同士で思いを出し合いながら共通の目的を持って過ごせるよう月案を計画するとよいですね。

卒園の時期も近づくので、5歳児の子どもが小学校生活に向けて、リズムを整えたり自信を得たりできるよう援助を考えてみましょう。

2月の文例を活かして、5歳児クラスの月案に役立ててみてくださいね。

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