保育士の就活で聞かれやすいガクチカ。中には保育実習の経験を選びたいけれど、どのように伝えればよいのか悩む保育学生さんもいるでしょう。今回は、保育実習の経験をもとにしたガクチカの伝え方をくわしく紹介します。あわせて、採用担当者がガクチカから判断していることや、例文も具体的にまとめました。
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■目次
保育実習の経験をもとにガクチカを伝えよう!
保育学生さんの中には保育実習の経験をもとに、「ガクチカとして伝えたい!」という方もいるでしょう。
そもそもガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」を指します。
保育実習はすべての保育学生さんが経験しているので、「ガクチカにしてよいのかな?」と悩む保育学生さんもいるかもしれません。
しかし、保育実習の中で特に力を入れて頑張ったエピソードがあれば、ガクチカとして伝えることは十分に可能です。
保育学生さんはここで紹介するガクチカの伝え方を参考に、保育実習の経験を就活でアピールできるようになりましょう!
採用担当者がガクチカから判断しているポイント
まずは、採用担当者がガクチカから判断していることを紹介します。
人間性
採用担当者はガクチカを聞き、保育学生さんの人間性を判断しているのかもしれません。
人間性は仕事の向き合い方に影響するため、エピソードの内容から性格や価値観などを推測しているのでしょう。
「忍耐力があるな」「継続力がありそう」などと判断し、園とマッチしている人材であるかを確認しているのかもしれませんね。
思考力や行動力
保育学生さんの考える力や行動力なども、採用担当者がガクチカから判断していることとして挙げられます。
保育士さんは子どもの気持ちに寄り添ったり、安全を守るために素早く行動したりなど思考力や行動力が求められる場面が多いでしょう。
そのため、採用担当者は保育学生さんが困難へ立ち向かったエピソードなどから、どれだけ深く考えたのか、そのうえでどのような行動を取ったのかを判断しているのかもしれませんね。
モチベーションを持つきっかけ
採用担当者は保育学生さんのガクチカを聞き、モチベーションを感じるきっかけを判断していることも考えられます。
業務をしっかりとこなすためには、やる気を感じることが大切です。
そのため、採用担当者は保育学生さんの原動力を知り、業務上でモチベーションが上がりそうな場面はあるのかを確認しているのでしょう。
入職後の姿
ガクチカを聞き、保育学生さんの入職後の姿を想像する採用担当者もいるでしょう。
ガクチカで取り上げたエピソードを通して何を学んだか、入職後にはどのように活かせるのかを見ていることが考えられます。
採用担当者はそれらを聞き、保育学生さんの伸びしろを見ているのかもしれませんね。
保育実習の経験をもとにしたガクチカの伝え方
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続いて、保育実習の経験をガクチカとして伝える方法を紹介します。
PREP法を使う
ガクチカの伝え方として、PREP法を使うことが挙げられるでしょう。
PREP法とは、P(結論)→R(理由)→E(具体例)→P(結論)の順で文章を書く方法で、論理的に伝わりやすくなる点が特徴です。
R(理由)で保育実習を通して頑張った経験を伝え、E(具体例)では実習で一番力に入れた出来事を話すとよいでしょう。
園の求人や保育方針を参考にする
ガクチカの文章を考えるときは、園の求人や保育方針を参考にしてみるのもよさそうです。
求人の求める人物像を見ると「努力家な人」などと書かれていたり、園のウェブサイトを確認すると「子どもの気持ちに寄り添う」のように保育方針が表記されていたりする場合があります。
採用担当者は園に合った保育士さんを採用したいと思っているため、これらを参考にして保育実習で努力をしたエピソードや、子どもの気持ちに寄り添った経験を話すとよいかもしれませんね。
入職後の目標を添える
入職後の目標を添えることも、ガクチカを話すときのコツとして挙げられます。
実習を通して何を学んだのか、学んだことをこれからどのように役立てるのかを話すことで、採用担当者は保育学生さんの入職後の姿を想像できるでしょう。
「これから成長しそうだな」など、伸びしろがあると思ってもらえるかもしれませんね。
保育実習の経験をもとにしたガクチカの例文
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最後に、保育実習の経験を伝えているガクチカの例文をまとめました。
子どもの援助に力を入れた場合
私が学生時代に力を入れたことは保育実習です。
その理由は、大学入学時から「早く保育士として活躍したい!」と思っており、実習を通して保育の基礎となるスキルを身につけておきたかったからです。
実習の中で特に頑張ったのは、子どもの援助です。
1回目の実習では子どもとのかかわり方を掴めておらず、子どもが困っていたらすぐに援助していました。
あるとき、2歳児クラスのAちゃんが着替えに困っていたので、私はボタンをかけるのをすぐに手伝ってしまったことがありました。
するとAちゃんは「自分でやりたかった!」と泣いてしまい、それを見た担当の保育士さんから「子どもの状況や性格を踏まえて援助するのが大切」というお言葉を頂きました。
私は深く反省し、2回目の実習ではまず、クラスの子どもをよく観察するように努めました。
結果として、3日目にはB君は自分で何でも挑戦したい子、Cちゃんはゆっくり行動する子など、子どもの一人ひとりの特徴を捉えることができ、それぞれに合った援助ができるようになりました。
担当の保育士さんからも「子どものペースに合わせて動けているね」とお褒めの言葉を頂き、柔軟にかかわることの大切さを学びました。
入職後もこの経験を活かし、子どもに合った援助をできるように努めていきます。
子どもの援助に力を入れたエピソードを伝えている例文です。
「1回目の実習ではうまくできなかったものの、2回目の実習では適切な援助をできるようになった」のように、自身の変化を分かりやすく述べています。
「『子どものペースに合わせて動けているね』とお褒めの言葉を頂いた」と客観的な評価も伝えることで、採用担当者の納得感を得られやすくなるでしょう。
遊びに力を入れた場合
私が学生時代に力を入れたことは保育実習です。
その理由として、保育実習は実際の保育現場を体験し、学校で学んだことを実践できる絶好の機会だからです。
私が実習の中で特に力を入れたのは、遊びの進め方です。
あるとき、私は4歳児クラスでフルーツバスケットを取り入れたのですが、15分ほど経つと飽きてきたのか周りのおもちゃに興味を示す子どもが出てきました。
私はどうすればよいのか悩んでしまい、担当の保育士さんがその様子を見て、「じゃあ、ちょっと早いけど次の遊びを始めようか」と言ってくださいました。
その後、担当の保育士さんから「いくつか遊びのアレンジ方法を考えておくとよい」とご助言を頂き、子どもが夢中になって遊べるように工夫することの大切さを学びました。
そして、私はその助言を活かし、責任実習で取り入れた転がしドッジで子どもたちの様子を見ながら途中でボールを増やしたり、クマになりきってボールを転がしたりなどして工夫を行いました。
結果として、子どもは30分間夢中になって遊び、「すごく楽しかった!」という言葉ももらうことができました。
入職後も子どものことを第一に考え、夢中になって遊べる保育を行っていきます。
遊びに力を入れたエピソードを伝えている例文です。
子どもが遊びに飽きてしまった経験を踏まえ、「責任実習ではボールを増やすなどして工夫した」のように取り組みをくわしく説明しています。
「入職後も子どもが夢中になって遊べる保育を行いたい」のように目標を伝えれば、「保育士として活躍できそうだな」などと思ってもらえるかもしれませんね。
保育実習の経験をもとにガクチカを伝え、就活を成功させよう!
今回は、保育実習の経験をもとにしたガクチカの伝え方を紹介しました。
採用担当者は保育学生さんのガクチカを通じて、入職後の姿や人間性を判断しているようです。
ガクチカを効果的に伝えるためにも、PREP法を使ったり、入職後の目標を添えたりするとよいでしょう。
保育学生さんはここで紹介したガクチカの例文などを参考にしてみてくださいね。
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