【2歳児】部分実習の活動例5選!指導案に活かせるねらいや導入、援助のポイント

2歳児クラスで行う部分実習に向けて、活動のネタを探している方もいるでしょう。月齢によって差が大きい時期なので、どんな遊びがよいのか悩んでしまいますよね。今回は絵本や感触遊びなど、2歳児クラスにぴったりな部分実習のアイデアを5つ紹介します。指導案に活かせるねらいや導入例、援助のポイントもあわせてまとめました。

2歳児クラスでの部分実習の様子

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2歳児の部分実習でおさえておくポイント

2歳児クラスで15分~30分程度の部分実習をすることになったとき、まずはどのようなポイントをおさえておけばよいのでしょうか?

まずは、2歳児さんと関わるうえで意識しておきたい点を紹介します。

友だちと同じ遊びをする楽しさを味わえるように

2歳児は、友だちと同じ遊びに取り組む「平行遊び」を楽しむ時期と言われています。

友だち同士で話したり関わったりしながら遊ぶ様子は少ないものの、同じ遊びをすることで安心感を得たり、友だちの真似をしたりすることを楽しんでいるようです。

この点を踏まえて、友だちの様子を見ながら取り組める環境を作ったり、保育者が遊びのリーダーとなって一体感を味わえるようにしたりと援助を考えてみましょう。

子どもの気持ちを十分に受け止める

イヤイヤ期に当たる2歳児クラスは、自己主張が激しくなる子どもが多いようです。
部分実習中にも、気持ちが崩れて活動に参加できなくなってしまう子がいるかもしれません。

そんなときは子どもの気持ちをしっかり受け止めて、臨機応変に声をかけていきましょう。

  • 「~が嫌だったね」と共感する
  • 「やりたくなったら先生のところに来てね」と待つ姿勢を伝える

など子どもに寄り添った関わりを考えておくと、安心して部分実習に臨めるかもしれませんよ。

運動遊びは成長に合わせて安全に取り入れる

2歳児クラスは、走ったり跳んだりと身体を動かすのが上手になる時期です。

  • 追いかけっこ
  • ボール遊び
  • ダンス・体操

など、子どもたちが活発に遊べる活動を計画してみるのもよいかもしれません。

運動遊びでは、のびのびと身体を動かせるよう広くて安全な環境を用意することが大切です。遊戯室やホール、園庭などが使用できるか、担当の保育士さんに相談してみましょう。

【2歳児の部分実習】活動例①絵本をもとにした製作遊び

2歳児クラスでの部分実習の様子

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絵本「しろくまのパンツ」をもとにしたにじみ絵のパンツ製作を部分実習に取り入れてみましょう。活動時間は30分程度を想定するとよさそうです。

ねらい

  • 絵本からイメージをふくらませて自分なりに表現することを楽しむ。
  • 色がにじむ様子を観察し、技法の不思議さや面白さを味わう。

事前準備

必要な材料を準備して、スムーズに製作が進むようセッティングしておきましょう。

<用意するもの>

  • パンツ型にカットしたコーヒーフィルター 人数分
  • しろくまの形にカットした画用紙 人数分
  • 水性マーカー グループに1セット
  • 霧吹き 1個

コーヒーフィルターの代わりに障子紙や半紙などを使用することもできます。失敗したときのために、余分に準備しておくと安心ですね。

また、にじみ絵を乾かす場所を用意しておくことも大切です。壁などにロープを張り、洗濯物のイメージで干せるようにするのも楽しそうですね。

活動の流れと援助のポイント

①準備

人数に合わせて机と椅子を用意します。
机が汚れないようシートなどを敷いておくとよいですね。

机の中心などにグループで使用する水性マーカーを置いておきましょう。

②導入

絵本「しろくまのパンツ」を読み聞かせしましょう。
楽しく笑いながら読める作品なので、明るくテンポよく読むことを意識するとよいかもしれません。

読み終えたら、「動物さんたちのいろいろなパンツが出てきて面白かったね。みんなだったら、どんなパンツがいいかな?」とイメージが広がる声かけをして、製作内容の紹介に移ります。

③活動

子どもたちに椅子へ座ってもらい、コーヒーフィルターを配ります。好きな色で自由にお絵かきしてもらいましょう。

十分に描画を楽しんだら、霧吹きをかけて絵を濡らしていきます。「今から魔法の水をかけるよ」と話せば、子どもたちに興味を持ってもらえるかもしれません。
余裕があれば、子ども自身で水を吹きかけてもらうとよいですね。

インクがじんわりとにじんでいく様子を観察し、その不思議さを楽しめるような声かけをしましょう。

④まとめ

子どもたちからにじみ絵を預かり、風通しのよいところで乾かしましょう。

楽しかった気持ちに共感しつつ、「かわいいパンツができたね、完成が楽しみだね」と声をかけて活動を締めましょう。

後日にじみ絵が乾いたら、しろくまの形に切った画用紙を貼ってできあがりです。壁面などに飾るのもよいですね。


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【2歳児の部分実習】活動例②玉入れゲーム

2歳児クラスでの部分実習の様子

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続いて、身体を動かせる玉入れゲームを取り入れた部分実習例について紹介します。
こちらの活動は20分程度を想定しておくとよいでしょう。

ねらい

  • カゴを目がけてボールを投げることを楽しみ、入ったときの達成感を味わう。

事前準備

  • 玉入れのカゴを用意しておきます。ダンボールで作ってもよいでしょう。
  • 新聞紙で作ったボールを用意します。

活動の流れと援助のポイント

①準備

子どもたちが身体を動かして遊べるように、室内の環境を整えます。

ホールや遊戯室など広いスペースがあれば、担当の保育士さんに利用できるか相談してみてくださいね。

②導入

ボールとカゴを見せて、「これを使ってどんな遊びをするでしょう?」とクイズをしてみましょう。

「クイズクイズ、なんのクイズ?」と声をかければ、子どもたちも注目してくれるかもしれません。

③活動

実習生さんがカゴを持って真ん中に立ち、子どもたちに玉入れをしてもらいましょう。

子どもの様子に合わせ、カゴを高くしたり低くしたりして調整するとよいかもしれません。
「10秒以内で何個入れられるかな」など簡単なルールを決めてゲームをしてみても楽しそうですね。

10分程度遊んで慣れてきたら、ビニールテープで示しておいたラインの外からボールを投げてもらいましょう。

④まとめ

最後に、ボールをすべてカゴの中に入れてもらい、お片づけをします。

「楽しかったね、またやろうね」と次の活動に期待を持てるような声かけをして終えるとよさそうです。

【2歳児の部分実習】活動例③しっぽ取りゲーム

2歳児クラスでの部分実習の様子

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しっぽ取りゲームを取り入れるときの部分実習活動例を見ていきましょう。

2歳児クラスでは、実習生さんがオニとなって子どもたちを追いかける形で実践するとよさそうです。

ねらい

  • しっぽ取りゲームを通して簡単なルールの中で身体を動かして遊ぶことを楽しむ。

事前準備

  • PEテープを三つ編みにして人数分のしっぽを作ります。
    色を分けて数種類のしっぽを作っておけば、選ぶ楽しみが生まれるかもしれません。
  • 逃げる場所がわかるようテープやラインなどで印をつけておきます。

活動の流れと援助のポイント

①準備

ホールもしくは戸外などへ行く支度を整えます。水筒を持って行く、帽子を被るなど普段のクラスの流れをもとに計画するとスムーズですね。

準備ができたら移動します。

②導入

しっぽを見せながら「これ、なーんだ?」と問いかけて子どもたちの興味を集めましょう。実習生さんがしっぽをつけて見本を見せながらルールの説明をします。

  • 線の中を走る
  • 友だちとぶつからないように前を見ながら逃げる
  • 友だちや先生の服を引っ張ることはしない

約束ごとの確認が終わったら、子どもたちにしっぽを配り、つけてもらいましょう。

③活動

「よーいドン」の合図でしっぽ取りゲームを開始します。10数える間に、子どもたちに逃げてもらいましょう。

しっぽを取られたことに気づかない子もいるかもしれないので、「〇〇ちゃんのしっぽ、もーらい」と声をかけるとよさそうです。

2歳児クラスではしっぽをつけて走ることそのものを楽しめるように、一度捕まっても復活できるようにするとよいですね。

ゲームをする時間は10分から15分程度で計画するのが適切と言えそうです。

④まとめ

「最後まで一度も捕まらなかった人?」と尋ね、上手に逃げられた子をしっかり褒めて認めましょう。

そのうえで、みんな楽しくゲームに参加できたことをよろこび、達成感を味わえるような声かけをするとよいですね。

【2歳児の部分実習】活動例④新聞紙遊び

新聞紙

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新聞紙遊びを2歳児クラスの部分実習に取り入れるときの指導案の文例を見ていきましょう。
活動時間は片づけを含めて25分から30分程度で計画しておくとよさそうです。

ねらい

  • 新聞紙の感触や形の変化を楽しみながらダイナミックに遊ぶ。

事前準備

  • 1日分の新聞紙を用意します。
  • 片づけに使用するカラーポリ袋を準備しておきましょう。怪獣などに見立てられるよう、目や舌の飾りをつけておいてもよいかもしれません。

活動の流れと援助のポイント

①準備

安全に新聞紙遊びができるよう、室内を片づけてフラットな環境を作ります。
机や椅子、おもちゃなどは、子どもたちがぶつからないよう収納しておくとよいでしょう。

②導入

導入として、子どもたちの前で新聞紙を破ってみましょう。
子どもたちが関心を持てるよう「見て見て、どんな形になるかな~」と期待感を持てるような声かけをしてみるとよいかもしれません。

③活動

子ども一人ひとりに新聞紙を渡して、いっしょにちぎったり丸めたりしていきましょう。

たくさん破ったら、「新聞紙を上から降らせる」「部屋の真ん中に集めて山を作る」などダイナミックな遊び方に挑戦してみてもよいですね。

子どもを巻き込みながら、遊びをどんどん盛り上げていきましょう。

④まとめ

新聞紙を片づけて活動を終わります。

カラーポリ袋を怪獣に見立てて「お腹ペコペコだよ、何か食べさせて~」などと遊び感覚で楽しめるよう声をかけてみましょう。

片づけが終わったら「おなかいっぱい!ありがとう」と子どもたちにお礼を伝えるとよいですね。

【2歳児の部分実習】活動例⑤手作りマラカスでリズム遊び

2歳児クラスでの部分実習の様子

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手作りおもちゃを使った活動も、2歳児頃の子どもたちがよろこぶ活動の一つ。
ペットボトルで作ったマラカスを使い、リズム遊びにつなげる部分実習の例を紹介します。

製作からリズム遊びまで、30分程度の時間を用意しておくとよいですね。

ねらい

  • 手作りのマラカスを製作し、演奏する充実感を味わう。
  • 曲に合わせてマラカスを鳴らすことを楽しむ。

事前準備

マラカスの材料を用意しておきましょう。

<用意するもの>

  • ペットボトル(280ml) 人数分
  • ビーズ・木の実・スパンコールなど 人数分

ビーズや木の実などはトレーなどに入れ、子どもたちが自由に取ってマラカスに入れられるよう用意しておくとスムーズです。

また、リズム遊びに使用する曲も決めておきます。ピアノなどの伴奏もしっかり練習して、子どもの様子を見ながら演奏できるようにしておくと安心ですよ。

活動の流れと援助のポイント

①準備

机と椅子の配置を整え、グループ別に製作を楽しめるよう室内の環境を整えます。

また、伴奏に使用するピアノの位置を考慮し、子どもの表情を見ながら演奏できるように配置を調整するとよいですね。

②導入

子どもたちに椅子に座ってもらい、手遊びを始めます。「はじまるよ」などこれからの活動に期待感を持てる歌を選ぶとよいですね。

さらに、導入として実習生さんが作ったマラカスを見せてみましょう。

その際は「じゃーん、これなんだ?そう、シャカシャカマラカス。とっても素敵でしょう。今日はマラカスを作っていっしょに遊ぼうね。」といった声かけをするとよいかもしれません。

③活動

<マラカス製作>

ペットボトルとあわせて、一人ひとりにビーズなどを入れたトレーを配ります。

キャップを開けて、中にビーズを入れてもらいましょう。

入れ終わったら、しっかりとキャップを締めます。うまく締められない子どもがいたら、手を添えながら個別にかかわるとよいでしょう。

<リズム遊び>

全員がマラカスを完成させられたら、リズム遊びに移ります。机の上にあるトレーなどを回収して演奏に集中できる環境を整えておきましょう。

ピアノで「おもちゃのチャチャチャ」「やまのおんがくか」など音楽に関連した曲を選ぶとよいですね。クラスで普段から親しんでいる曲があればそちらの曲を使ってもよいでしょう。

④まとめ

「みんなとっても上手だったよ」など達成感を味わえるような声かけをして、活動を締めましょう。

マラカスは実習生さんが片づけるのか、子どもたちがロッカーなどにしまうのかなどを担当の保育士さんと相談しておきましょう。

2歳児の特徴をおさえて部分実習を成功させよう

今回は、2歳児クラスの部分実習で使える15分~30分程度の活動例を紹介しました。

部分実習は緊張するものですが、子どもの姿に合わせてねらいや指導案をしっかり考え、楽しく取り組めるとよいですね。

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