保育士試験を受ける就活生さんは、実技試験の造形表現にどのような問題が出題されるのか気になっているのではないでしょうか。造形表現では絵画が出題されるので、過去問を調べるなどの練習方法をいくつか知っていると対策もとりやすいですよね。今回は、保育士試験の造形表現の実技を受けるときのポイントなどを紹介します。
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保育士試験の造形表現とは
保育士試験の造形表現とは、保育の一場面を絵画で表現する「造形に関する技術」の実技のことです。この試験では、保育の情景をイメージした造形表現が求められるそうです。
子どもや花、動物などのイラストは描けるけれど、情景を表現するのは難しいと考える就活生さんもいるのではないでしょうか。その際、どの程度の絵画を制作すればよいかなども不安に感じることもあるかもしれません。
そこで今回は、造形作品を制作するときのポイントや練習方法などを紹介します。
造形表現の実技のために用意するもの
保育士試験の造形表現には用意するものは何点かあります。絵画制作の実技に必要なものをまとめてみました。
鉛筆や色鉛筆
造形表現に必ず必要となるのは鉛筆と色鉛筆です。鉛筆はHBから2Bの少しやわらかいタイプがよいかもしれません。太い線が描けるように、削るときには先を鋭くしすぎないようにしましょう。色鉛筆は12色から24色くらいとされています。他には、シャープペンも使用可となっています。試験中の貸し借りは禁止されているので、忘れないようにしましょう。
消しゴム
消しゴムは試験の前にいくつか試して、消しやすいものを用意しましょう。消しカスがまとめやすいタイプも使いやすいかもしれません。造形に関する技術の試験では人物のイラストが描かれているものは不可となっているので、消しゴムカバーなどにイラストのないものを選びましょう。
腕時計
造形表現の実技試験には時間制限があるので、腕時計は必要なアイテムのようです。時計以外の機能のついたものや、アラームの鳴るものなどは使えないかもしれないので、用意するときに気をつけましょう。文字盤に人物などが描かれた腕時計も避けたほうがよいかもしれません。
造形作品を制作するときのポイント
保育士試験の造形表現で作品を制作するときには、いくつかポイントがあるようです。合格点をもらいやすいコツのなかの3点を紹介します。
情景がわかりやすい構図にする
造形表現で出題されるのは、「4歳児クラスの子どもたちが園庭の砂場で遊んでいます。秋の晴れた日に、保育士といっしょにスコップで砂のトンネルを作ったり山を作ったりして楽しく遊びました。」というような事例です。ここに「子ども3名以上、保育士1名以上」「全体を色鉛筆で着彩する」などの4つの条件がつけられます。これらの条件を満たしながら、誰にもわかるような情景を表すことになります。
何をしているのかがわかるようにすることがポイントの1つとなるので、「向かい合って砂を掘っている子どもたちと、近くで見守っている保育士」のように、人物の構図を考えて描くとよさそうです。人物を大きく描くことも、情景が伝わりやすくなるコツかもしれません。
色使いを工夫する
保育士試験の造形表現では、明るい作品にすることも合格しやすいポイントになりそうです。人物の服や周りの風景を、さまざまな色を使って表してみましょう。全体にもう少し明るさが欲しいと感じた場合は、季節の花などを増やしてみてもよいかもしれません。
時間内に制作する
保育士試験の造形表現は45分間で制作することになっています。問題を読み、構図を考え、下書きをして着彩するので、時間の余裕はあまりないかもしれません。制作途中で時間切れにならないように、迷わずに進めることもポイントのようです。時計を見ながら時間配分を考えて描くようにしましょう。
造形表現の練習方法
保育園生活の一場面を絵画で表現することに不安を感じている方もいるかもしれません。試験当日の造形表現に自信をもって取り組むための練習方法をまとめてみました。
模写で練習をする
絵画の練習方法の1つに模写があります。実際に保育士さんが描いた絵を、何枚も真似をして描いてみると、構図や情景の描き方のコツがつかめるかもしれません。模写をする絵は、ひと目で何をしているかがわかるものを選ぶとよさそうです。
過去問を参考に練習する
過去問を参考にすることも、練習方法の1つかもしれません。保育士試験の造形表現では、事例や条件が細かく指定されるので、今まで出題された問題を使って何度も練習すると描き方に慣れて自信がもてそうです。
造形に関する技術の実技試験で出題された事例や4つの条件などの過去問は、WEBサイトで検索すると何年かさかのぼって調べることができます。市販されている問題集などにも記載されているので、使いやすいものを選んでみましょう。
さまざまなパターンの人物を描く
保育園の情景をわかりやすく描くためには、後ろ向き、立っている、座っている、ボールを持っているなど、さまざまなパターンの人物を描く練習も大切です。実際に子どもが遊ぶ様子を観察しながら、何枚も習作を描いてみましょう。室内で練習をするときには、デッサン人形を使う練習方法もよいかもしれません。
園生活で想定される風景の練習をする
造形の実技試験では、園庭の遊具で遊ぶ子どもや保育室で活動する子ども、給食を食べる子どもなど、さまざまな条件が提示されるようです。
条件を満たす作品に仕上げるためには、保育園の中や外の風景の練習も欠かせませんよね。風景の練習をする場合は、遊具やお昼寝布団、給食の食器や壁面装飾などのアイテムを個々に描いてみましょう。屋外の様子や室内の様子などは、写真を見ながら練習すると描きやすいかもしれません。
造形表現で合格するための対策
保育士試験の造形表現で合格するためには、どのような対策があるのでしょう。主な対策を3つ紹介します。
制作した絵画を第三者に見てもらう
1つ目の対策は、制作した作品を第三者に見てもらうということです。自分で描いた絵画の情景が誰にも伝わるかどうかを、客観的に見てもらって確かめるとよいでしょう。相手に伝わらない場合は、わからない部分を聞いて、構図や描き方を工夫してみましょう。
動画や合格者の作品を参考にする
2つ目の対策は、保育士試験に合格した人などの作品を参考にするということです。できるだけ多くの作品を見ると、構図の作り方や着色の仕方のコツが自然につかめるかもしれません。絵画制作の動画を見て学ぶのもよい対策になりそうです。
タイム測定をする
3つ目の対策は、タイム測定です。45分という限られた時間内に作品を仕上げなければいけないので、タイマーを使って何度も練習し、時間の感覚をつかむようにしましょう。試験当日は時計を見なくてもよいくらいになっていると、安心して課題に取り組めそうですね。
保育士試験の造形表現に実技の練習をして臨もう
今回は、保育士試験に出される造形表現について紹介しました。
造形表現の実技では、保育園の生活の一場面を絵画で表すことになります。試験当日に事例や条件が提示されるので、過去問などを参考に練習方法を工夫したり、試験の対策を立てたりしておきたいですよね。子どもの様子や園庭の風景などの練習を十分に行なって、実技試験に臨みましょう。