実習や保育で落ち葉遊びを行いたいと考える保育学生さんや新卒保育士さんも多いでしょう。子どもが戸外や室内で秋らしさを感じられるように、さまざまなアイデアを覚えておくとよいですね。今回は、戸外活動や製作で取り入れられる遊びをくわしく紹介します。あわせて、落ち葉遊びを行う際の準備方法やねらいもまとめました。
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■目次
保育に落ち葉遊びを取り入れるねらい
秋になると、公園や園庭にはたくさんの落ち葉がありますよね。保育園では、戸外活動などで落ち葉やどんぐりを拾い、さまざまな遊びを楽しむこともあるでしょう。
そんな落ち葉遊びには、次のようなねらいが挙げられます。
- 秋の自然物に興味を持ち遊ぶことを楽しむ
- 落ち葉の色や形の違いに関心を持つ
子どもは秋の自然にふれるなかで、葉っぱの見た目の違いに気づいたり、季節の移り変わりに興味を持ったりするかもしれませんね。
今回は、落ち葉を使った遊びのアイデアを紹介します。
保育で落ち葉遊びを行うときの準備方法
集めた落ち葉で製作遊びをするときは、事前に落ち葉を洗ったり乾かしたりしてきれいな状態にしておきましょう。
ここでは、落ち葉遊びを行う際の準備方法を解説します。
1.水できれいに洗う
落ち葉は、石鹸を使って洗うと色がくすんだりもろくなったりしやすいようです。
そのため、洗う際は汚れの気になる部分を軽くこすり洗いするだけにしましょう。
2.天日干しをする
水で洗ったら落ち葉を窓際に並べ、しっかり天日干ししましょう。
水分が抜けるので製作で扱いやすくなるうえに、太陽の下で乾かすことで消毒にもつながります。
風が強い場合は、落ち葉が飛ばないように上からネットを掛けておくとよいかもしれませんね。
3.紙の袋などで保存する
落ち葉は天日干しをしても水分を含んでいることがあるため、ビニール袋で保管すると湿気でカビが生えてしまうこともあるようです。
そのため、紙袋のように通気性のよい袋で保存するとよいでしょう。
【戸外活動】保育に役立つ落ち葉遊びのアイデア6選
続いて、保育園の戸外活動で楽しめる落ち葉遊びの簡単なアイデアをまとめました。
落ち葉のなかで散歩
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落ち葉がたくさんある園庭や公園で散歩をしてみましょう。
地面を歩くときとは違い、ガサガサと音が鳴ることを子どもは不思議に感じるかもしれませんね。
1歳児や2歳児であれば子どもは上手に歩けるようになるので、落ち葉を踏んだときの音や感触などを楽しむとよいでしょう。
保育学生さんや新卒保育士さんは、さまざまな発見をする子どもたちの言葉や表情に目を向けると、「子どもはこんな表情をするんだな」と、気づきを得られるかもしれませんね。
落ち葉流し
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公園に川が流れていたら、落ち葉を拾って流してみましょう。
水の流れの速さによって落ち葉が流れる速度は変わるので、子どもたちで競争をしてみても楽しめるかもしれません。
保育学生さんや新卒保育士さんは、子どもが川に落ちないようにしっかりと見守ることが大切です。
落ち葉のプールやシャワー
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子どもの上に落ち葉を降らせたり、落ち葉で子どもの体を覆ったりする遊びです。落ち葉と存分にふれ合うことで、独特の感触や匂いを楽しめるでしょう。
保育学生さんや新卒保育士さんは、落ち葉が顔に当たらないように注意したり、子どもが嫌がらないように配慮したりしながら、実習や保育に取り入れてみるとよいかもしれませんね。
落ち葉でおままごと
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落ち葉を料理などに見立てて、おままごとをしてみてもよいでしょう。
例えば、さまざまな種類の落ち葉を丸めて小枝に刺せば、串だんごができあがります。
ごっこ遊びを楽しむようになる、3歳児くらいから取り入れると盛り上がるかもしれませんね。
落ち葉合戦
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雪合戦のように落ち葉を相手に投げ、落ち葉の感触や軽さを味わいながら楽しむ遊びです。積極的に走り回るようになる3歳児頃から取り入れてみましょう。
ただし、落ち葉の中にはトゲがついていたり泥で汚れていたりするものもあるため、保育学生さんや新卒保育士さんは、「顔に向かって投げないようにしようね」などと声かけするとよいかもしれません。
落ち葉の顔づくり
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落ち葉で動物の顔を作ってみても楽しめるでしょう。
落ち葉を輪郭や耳に見立て、上から木の実を置いて目や口を作れば、さまざまな表情ができあがりそうです。
色の違う落ち葉を集めるなど工夫すれば、より盛り上がるかもしれませんね。
【室内遊び】保育に役立つ落ち葉の製作アイデア6選
室内で製作遊びをするときは、落ち葉だけでなくどんぐりや松ぼっくりなども組み合わせると、季節感のある作品を作ることができるでしょう。
ここからは、落ち葉を使った製作遊びを見ていきます。
乳児向け
1歳児や2歳児など、乳児クラスの子どもたちが楽しめる簡単な製作遊びをまとめました。
落ち葉絵
<用意するもの>
- 落ち葉
- 画用紙 1枚
- 新聞紙
- のり
<作り方>
1.床に新聞紙を敷き、子どもに画用紙と落ち葉を配ります。
2.落ち葉にのりを付けて、画用紙へ自由に貼りつければできあがりです。
<ポイント>
保育学生さんや新卒保育士さんが事前に見本を作っておくと、子どもたちも遊びやすくなるかもしれません。
また、「お魚に見えるね」などわかりやすく伝えれば、どこに落ち葉を置くか決めやすくなりそうです。
子どもたちがのりをつけることが難しい場合は、保育学生さんや新卒保育士さんが援助するとよいでしょう。
落ち葉スタンプ
<用意するもの>
- 食品トレー 2枚
- 落ち葉 適量
- 絵の具 数種類
- 画用紙 1枚
- テープ
- 接着剤
<ポイント>
保育学生さんや新卒保育士さんが落ち葉スタンプを作成する場合は、子どもたちがさまざまな作品を作れるように、何種類か用意しておくとよさそうです。
また、画用紙をトレーの上に置くときにずれてしまい、うまくスタンプを押せないことも考えられます。
その際はテープで画用紙を仮止めするなど、工夫するとよいかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
落ち葉リース
<用意するもの>
- 落ち葉 適量
- 紙皿
- カッター
- のり
<作り方>
1.あらかじめ紙皿の中心をカッターでくり抜いておきます。
2.紙皿に落ち葉を貼りつければできあがりです。
<ポイント>
2歳児くらいから楽しめそうですが、保育学生さんや新卒保育士さんがのりをつける工程を援助すれば、0歳児や1歳児でも作れるかもしれません。
真ん中に子どもの顔写真を飾るなど、工夫してみてもよいですね。
以下の動画を参考に、折り紙の代わりに落ち葉を使って製作してみましょう。
関連動画:もみじリースで園を秋色に染めてみよう/保育士バンク!
幼児向け
ここからは、3歳児や4歳児など幼児向けの製作アイデアを紹介します。
落ち葉でお面作り
落ち葉を使ってお面を作ってみましょう。
<用意するもの>
- 落ち葉 適量
- 画用紙 1枚
- カッター
- のり
<作り方>
1.お面の大きさに画用紙を切り、目や口の部分をくり抜きます。
2.のりで葉っぱを貼りつければできあがりです。
<ポイント>
お面を四角形や三角形などさまざまな形に切って用意しておくと、個性あふれる作品ができあがりそうです。目や口の部分は、保育学生さんや新卒保育士さんが事前にカッターでくり抜いておきましょう。
また、子どもたちが自由にデザインできるように、落ち葉は多めに用意しておくとよいかもしれません。
のりを触ることが苦手な子もいるかもしれないので、その場合は保育学生さんや新卒保育士さんが代わりに行うなど、フォローしましょう。
落ち葉のスパッタリング
<用意するもの>
- 落ち葉 適量
- 茶こし
- 歯ブラシ
- 絵の具 数種類
- 画用紙 1枚
<作り方>
1.画用紙の上に好きなように落ち葉を並べます。
2.茶こしに絵の具をつけた歯ブラシをこすりつけ、(1)の上に絵の具をふりかけます。
3.落ち葉を取ったらできあがりです。
<ポイント>
絵の具の色が混ざらないように、色ごとに歯ブラシを変えるときれいに仕上がるでしょう。
あらかじめ机の上に新聞紙を敷いておき、絵の具で汚れないように対策することもポイントです。
うまく歯ブラシをこすれない子どももいるかもしれないので、保育学生さんや新卒保育士さんがそばでお手本を見せるなど、状況に応じて援助しましょう。
関連動画:【お絵かき】茶こしでお絵かき、何が出るかな?スパッタリング/保育士バンク!
落ち葉フクロウ
<用意するもの>
- 落ち葉 適量
- 画用紙 1枚
- 絵の具 数種類
- ストロー
- のり
- ペン
- はさみ
<ポイント>
赤色・緑色・水色・黄色など、明るく見える色の絵の具を選ぶときれいに仕上がるでしょう。
できあがったフクロウを壁画製作として保育室に飾れば、秋らしい雰囲気になりそうですね。
ストローをくわえたまま動くと喉に刺さってケガにつながる可能性があるため、保育学生さんや新卒保育士さんは「ふーってするときは座ろうね」などと声かけすることが大切です。(詳しい作り方はこちら)
関連記事:落ち葉を使った製作遊び。保育のねらいや、年齢別のアイデア/保育士就活バンク!
落ち葉を活かした戸外活動や室内遊びを行い、実習や保育に役立てよう
今回は、落ち葉を使った遊びのアイデアやねらいを紹介しました。
落ち葉遊びを実習や保育に取り入れれば、子どもが季節感を味わったり季節の移り変わりに興味を持ったりすることにつながるかもしれません。
子どもの年齢に合った落ち葉遊びを取り入れて、乳児クラスや幼児クラスの子どもたちが秋らしさを感じられる機会を作りましょう。
室内や戸外で簡単に楽しめるアイデアを覚え、実習や保育に活かしてみてくださいね。