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【徹底解説】責任実習とは?気をつけることや実習のねらい、主活動のアイデア

保育実習の終盤では、「責任実習」として実習生さんが実際に子どもたちを主導して保育を行う日が設けられるでしょう。どのようにクラスをまとめたらよいかわからず、不安な方もいるかもしれません。今回は、責任実習とはどんなものかを解説します。また、ねらいや気をつけること、製作などの主活動アイデアをまとめました。

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責任実習とは

保育実習や幼稚園実習などで行う責任実習とは何か、くわしい意味や内容が気になるという方もいるでしょう。


そもそも保育実習は、大きく4つの種類に分けられるようです。


  • 観察実習:子どもや保育士さんの動きを観察して記録する実習。
  • 参加実習:実際に保育に入り、保育士さんの補助をしながら子どもとかかわる実習。
  • 部分実習:読み聞かせや手遊び、ピアノなど保育の一部分だけを実習生さんが取り仕切る実習。
  • 責任実習:1日の保育すべてを実習生さんが主導する実習。

なかでも責任実習は、1日を通して実習生さんが実際に子どもの前に立ち、クラスをまとめる担任業務を担う重要な機会と言えます。


責任実習を任された日は、日案という1日の保育内容を計画した指導案を作成して臨むこととなるため、事前にねらいや主活動を決めたり、進め方や声かけを考えたりする必要があるでしょう。


それでは、責任実習を乗り越えるために知っておきたいポイントや、気をつけることを紹介していきます。



責任実習をするうえで大切なこと

責任実習を行ううえで、気をつけることが4つあります。1つずつ見ていきましょう。



1日の流れをしっかりと把握しておく


実習生さんが担任保育士さんの代わりとなってクラスの保育を進める責任実習。
担当クラスの1日の流れをしっかりと頭に入れておくことが重要なポイントです。


責任実習では、主活動など遊びの内容はもちろん、片付けや部屋の移動、トイレに誘うタイミングなど、保育の流れをこと細かに把握して、流れに沿って声をかける必要があります。


また、時間をしっかりと管理して、園生活のペースを崩さないように活動を進めていくことが大切です。


責任実習が始まるまでの間に、しっかりと時間配分や保育の流れを学んでおきましょう。



子どもの実態に合った主活動を考える


責任実習では、その日の主活動(午前中などにクラスで行う設定保育)の内容も実習生さんが考えることとなるでしょう。


その際、クラスの子どもの年齢やできること、興味のあるものや好きな遊びなどを加味して主活動を設定できるとよさそうです。


例えば、「今は園庭のあじさいを観察している子どもが多いから、スタンプであじさいを製作してみよう」など、子どもの興味や成長に関連づけることが大切です。


子どもたちが無理なく楽しめる遊びを行うことで、寄り添った保育を実現することにつながるかもしれません。



活動の合間の援助のしかたを学んでおく


主活動だけでなく1日を通して保育を行う責任実習は、活動と活動の合間の時間をいかに進めるかが重要になると言えます。


登園の支度や遊びの準備、トイレ、片づけなど、活動のつなぎとなる時間の進め方に気をつけることで、生活の流れがスムーズになるでしょう。


遊びの時間以外で保育士さんがどのように動き、子どもとかかわっているかを見ておくとよいですね。



詳細な指導案を作成する


責任実習では、1日の保育の流れを示した指導案(日案)をしっかりと考えることで、保育を円滑にすすめることにつながります。


より詳細な計画が必要になる主活動においては、日案とは別で部分案を作成することもあるようです。


また、指導案は計画するだけでなく、実践したあとの振り返りや反省も大切になります。
実習の反省会でよかった点や反省点をしっかりと伝えられるよう、責任実習が終わったらまとめておくとよいですね。



責任実習で気をつけることがわかったら、実際に保育でどんな遊びをするか考えてみましょう。



責任実習での主活動の例

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ここでは、責任実習の日の主活動に使える遊びのアイデアを、0歳児から5歳児までの年齢別に紹介します。


先述した通り、主活動を選ぶときは、子どもが楽しめる活動の方向性や、遊びを通して成長してほしいことなどをあらかじめイメージしてから設定するようにしてみましょう。



0歳児~1歳児クラス


0歳児や1歳児クラスの乳児の子どもたちが楽しめる主活動のアイデアを見ていきましょう。


フィンガーペイントの製作遊び

指絵の具とも呼ばれるフィンガーペイント遊びは、絵の具を指につけて画用紙や模造紙に塗りたくって遊べる主活動です。


0歳児や1歳児の子どもたちが絵の具の感触を楽しみながら色をつけることを楽しむ、ということをねらいに設定するのもよいかもしれません。


0歳児クラスなど、指を口に入れる危険性が気になる場合は、ジッパー付き保存袋に絵の具と画用紙を入れて、袋の上から絵の具の感触を楽しむ方法も楽しめそうですね。


道具はフィンガーペイント用の絵の具を使用するのもよいですが、水彩絵の具に小麦粉を混ぜて作ることもできます。
アレルギーなどの問題もあるため、取り入れたいときは一度担任保育士さんに相談してみましょう。


感触遊び

小麦粉粘土や寒天など、身近な素材を使って触り心地を楽しめる感触遊びは、手先の感覚が育まれる0歳児や1歳児頃の子どもたちにぴったりな主活動です。


感触遊びは、氷やはるさめ、お花紙など、さまざまな素材を使って楽しむことができるため、子どもたちの様子に合わせて取り入れてみましょう。


食紅で素材をカラフルに色づけして子どもたちの興味を惹いたり、1歳児以上であれば見立てを楽しんだりすることもできそうです。


気をつけることとして、食品を使用する際にはアレルギーの有無を忘れず確認するようにしてくださいね。


ふれ合い遊び

保育者とのスキンシップをよろこぶ子どもも多い0歳児や1歳児クラスでは、ふれ合い遊びを行ってもよいでしょう。


あたたかな雰囲気のなかで、保育者とのふれ合いを楽しむことなどをねらいに立てるとよいかもしれません。


マットのうえでふれ合い遊びをしたり、風呂敷やオーガンジーなどの布を使って遊んだりとさまざまに応用することができそうです。


わらべうたや手作りおもちゃを活用しながら、子どもたちとスキンシップを取ってみてくださいね。




2歳児~3歳児クラス


2歳児、3歳児クラスの子どもたちといっしょに楽しめる主活動の保育ネタを紹介します。


リズム遊び

身体を動かすことが上手になってくる2歳児や3歳児クラスでは、リズム遊びを主活動に取り入れてみましょう。


音楽に合わせて動物に変身することを楽しんだり、歌や保育士さんの合図に合わせて楽器で音を鳴らしてみたりと遊び方をアレンジすることが可能です。


音楽に親しみながらのびのびと身体を動かして表現を楽しむことなどをねらいにして、歌遊びや変身ごっこなどを楽しんでいるクラスで取り入れてみましょう。



スタンプの製作遊び

身近な素材で作ったスタンプを使って、製作遊びを楽しんでみるのもよいかもしれません。


トイレットペーパーの芯やペットボトル、綿棒などにほかにも、カットした野菜の切り口をスタンプに活用することもできます。


2歳児や3歳児の子どもたちが、スタンプで色をつけることを楽しみながら、素材の形に興味をもつといったねらいを設定して指導案を書いてみましょう。



しっぽ取り

紐やリボンをしっぽに見立ててズボンの後ろに挟み、追いかけっこをしてしっぽを取り合うしっぽ取り。


2歳児や3歳児クラスでは、実習生さんがオニ役をして子どもたちに逃げる役をしてもらうとよいでしょう。
クラスで何回か実践したことがある場合は、子どもたちもしっぽを取ってよいルールにしてもよいかもしれません。


保育者や友だちとかかわりあいながら思い切り走ることを楽しむ、しっぽを取ったり取られたりしながら走る面白さを味わう、など、年齢や子どもの姿に合わせたねらいを考えてみましょう。




4歳児~5歳児クラス


4歳児・5歳児クラス向けの主活動の遊びアイデアをまとめました。


フルーツバスケット

ルールのある遊びを楽しめるようになる4歳児・5歳児頃には、定番の集団遊びであるフルーツバスケットを取り入れてみましょう。


椅子を円形に並べて座り、りんご、みかんなどオニが呼んだフルーツに合わせて、呼ばれたグループの子どもたちが立ち上がってほかの椅子に移動します。


ルールを守りながら遊ぶことを楽しむ、オニの言葉をよく聞いて席を移動することを楽しむなど、子どもの姿に合わせたねらいを考えてみてくださいね。



びゅんびゅんごまの製作遊び

びゅんびゅんごまとは、ねじった紐が元に戻る力を利用して、紙製のこまをびゅんびゅんと回転させて楽しめる手作りおもちゃです。


ダンボールや牛乳パックなどをこまの形にカットしておけば、装飾して紐を通すだけで簡単に製作できるでしょう。


4歳児や5歳児では、製作遊びのあとに自分で作ったおもちゃで遊ぶことができれば、達成感を味わえるかもしれませんね。



色水遊び

絵の具や食紅などで着色した色水を使って、色水遊びをしてみましょう。
カップを用意して混色を楽しんだり、ジュース屋さんごっこをしたりとさまざまに楽しめます。


また、絵の具のほかにも花びらや野菜など植物をすって色水を作ることもできるようです。


4歳児や5歳児の子どもたちが、透き通る色水の美しさを味わいながら混色や見立てを通して遊びに活用していけるよう、ねらいや活動を考えてみましょう。




責任実習の指導案を書くときのポイント

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主活動などで行う遊びの内容が決まったら、実際に責任実習の指導案を作成していきます。


指導案に記入する、ねらいや環境構成などの項目別に書き方をまとめました。



ねらい


責任実習の日案では、その日の活動についてのねらいを設定しましょう。
園や学校の方針によって異なるケースもありますが、主活動に関するねらいを設定することが多いようです。


ねらいでは、現在の子どもの成長や興味をあることをふまえて、「こんな経験をしてほしい」「こんな力を身につけてほしい」など育みたいことを書くようにします。


責任実習までにしっかりと子どもの姿を観察し、子どもの様子に合ったねらいを考えてみてくださいね。



活動内容・予想される子どもの姿


責任実習の指導案では、登園から降園まで、その日の活動内容を時系列で記入していきます。


<例>

  • 8:00 〇順次登園
    • カバンをしまい、朝の支度をする
    • 好きな遊びをして過ごす
  • 8:45 〇片付け
    • 使っていた玩具を元の場所にしまう
    • なかなか遊びがやめられず片付けが滞っている子どもがいる
  • 9:00 〇朝の会
  •      …


上記の例のように、大まかな活動の流れと子どもの動きがわかるように、書き方を工夫するとよいでしょう。


また、子どもの姿には活動の動きを書くだけでなく、「友だちに教えてあげる」「やるべきことがわからず立往生する」など、さまざまな子どもの様子を予想して書いておくことが大切です。



環境構成


指導案の環境構成の欄には、机や椅子の配置や、はさみ・絵の具といった道具の置き方、子どもと保育者のいる位置などを、環境図を用いながら詳細に書いておきます。


責任実習の日案を書いていくなかで、活動が切り替わったり、配置が変化したりした際は、その都度環境図を加えるようにしましょう。


また、室内・戸外での玩具の配置や、製作遊びでの机上の道具の並べ方など、細かく計画しておくことで、保育を充実させられるかもしれません。



実習生の援助


活動内容や予想される子どもの姿をもとに、実習生さんがどのように子どもたちにかかわるかを指導案に記入します。


責任実習では、実習生さんが担任のように保育を回していく必要があるため、活動の合間での動きや具体的な言葉がけまで考えておくと、当日も落ち着いて対応できるかもしれません。



これまでの学びを活かして、責任実習を成功させよう

今回は、責任実習とは何か、気をつけることや主活動の例、指導案の書き方などを紹介しました。


実習生さんが1日を通してクラスの保育を主導することを任される責任実習では、事前に1日の流れや時間配分をしっかり把握して、援助を考えておくことが大切になります。


また、主活動も担当することが求められるので、年齢やクラスの子どもの興味・関心に合わせた遊びを考え、指導案でしっかりとねらいや配慮を計画しておきましょう。


責任実習で気をつけることや主活動の例を参考に、実習準備に役立ててみてくださいね。