就職活動の面接や履歴書を書く際に必要となる志望動機。うまくまとまらない場合は筆が進まず、困ってしまう保育学生さんもいるのではないでしょうか。今回は志望動機が思いつかない原因や、作りやすくなるポイントなどを具体的にまとめました。あわせて、就職活動で役立つ例文を2つ紹介します。
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■目次
新卒の面接で志望動機を聞く理由
志望動機は面接やエントリーシートなどを作成する際に、入職意欲を示すためのものです。
選考を受ければほとんどの園で聞かれる質問ですが、なぜ採用担当者は志望動機を重視しているのでしょうか。
保育学生さんに聞く理由について、くわしく解説します。
保育学生の本気度を知りたいから
採用活動は、保育学生さんと面接をしたり書類を確認したりするなど、多くの労力や費用がかかります。
そのため採用担当者は、志望動機を聞いて熱い気持ちが伝わってくるか、意欲は高いかを判断し、できるだけやる気のある保育学生さんを採用したいと考えているようです。
保育学生との相性を見極めたいから
せっかく採用しても、園と保育学生さんの相性が悪ければお互いに働きづらくなってしまうでしょう。
採用担当者は園で長く働いてほしいと思っているため、志望動機から保育学生さんの保育観などを判断しているのかもしれません。
志望動機が思いつかない原因とは
新卒の面接やエントリーシートに向けて志望動機を作りたくても、なかなか思いつかない保育学生さんも多いでしょう。
そんな場合に考えられる、志望動機が思いつかない理由についてまとめました。
第一志望の園ではないから
第一志望ではない保育園を受ける場合、園への入職意欲が低いため志望動機を作りづらくなってしまうかもしれません。
そのため、第一志望以外の保育園の選考を受ける際も、事前にホームページなどで情報を集め、自分が魅力を感じられるポイントを見つけることが大切です。
園のことを知らないから
求人を見ただけなど園に関する知識が浅い場合、志望動機を作りづらくなってしまうでしょう。
園見学に行ったり保育実習に参加したりするなどの情報を集めることで、自分の価値観と合う点が見つかり、書きやすくなるかもしれません。
関連記事:【徹底解説】園見学の流れとポイント。質問や挨拶の例文、服装や持ち物、電話やお礼状マナー/保育士就活バンク!
志望動機が思いつかない場合の対処法
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ここからは、志望動機が思いつかないときに実践できる対処法を紹介します。
自己分析を行い就活の軸を見つける
まずは自己分析を行い、どのような職場で働きたいかという価値観や自分の保育観を理解し、就活の軸を設定することが大切です。
軸に沿った保育園を見つけることで志望動機を作りやすくなり、また、就職後も自分らしく働ける職場を見つけられるかもしれません。
園のことをよく調べて情報を整理する
就活用のノートを作り、ホームページや園見学で得た保育方針などの情報を書き出してみましょう。
他の保育園にはない魅力や、「園見学の際に、保育士さんが一人ひとりの子どもと向き合っている様子に心を打たれた」など感じたことをまとめて言葉にすれば、志望動機に入れ込みやすくなるかもしれません。
どうしても情報が集まらないときはOB訪問を行い、先輩保育士さんに魅力を直接聞いてみてもよいですね。
園と自分の接点を見出す
園の求める人物像と自分の強みがマッチしていたり、保育観が合っているなど共通点を見つけたりすることで、園と自分の接点がわかり、志望動機を作ることができるかもしれません。
求める人物像は求人票などに書いていたり、ホームページに掲載されていたりすることが多いようなので、事前によく確認してみましょう。
志望動機がまとまらない保育学生向けの例文
志望動機を書く際は結論・理由・具体例・結論の順で伝えるPREP法を使ったり、やる気が伝わるように仕上げたりすることが大切です。
その保育園を選んだ理由や自分の強み、入職後の目標などを入れ込み、採用担当者が魅力を感じる志望動機を作りましょう。
最後は、志望動機が思いつかない保育学生さんのために、例文を2つ紹介します。
例文1
私が貴園を志望した理由は、「子どもの気持ちを第一に考える」という保育方針に深く共感したからです。
私は幼いころに保育園へ通っており、泣いているときにやさしく寄り添ってくれた保育士さんのようになりたいと思い、保育士の道を目指しました。
貴園の園見学に参加した際、目的の遊びとは違う遊びを行っていた子どもがいましたが、それを正すことなく、「上手だね」と褒める保育士さんの姿を拝見しました。
その経験から、私も子どもの気持ちに寄り添った保育を行いたいと考えたため、貴園を志望いたしました。
保育士を目指した理由や、園に魅力を感じたポイントをまとめた例文です。
保育方針に共感したことを志望したきっかけとしているので、採用担当者に納得してもらいやすいかもしれません。
例文2
私が貴園を志望したのは、身体を使った遊びを中心とした保育に魅力を感じたからです。
私は8歳離れた妹がおり、小学生の頃からいっしょに遊ぶなかで子どもとのかかわりに楽しさを感じ、保育士の道を目指しました。
貴園の保育実習に参加した際、ホールや園庭を活用し、身体を動かす遊びを多く取り入れていることをお伺いしました。
運動不足の子どもが多いと言われているなかで、私はこのような取り組みを行っている貴園の方針に強く共感しました。
私は中学生のときからテニス部に参加しており、地区大会で3位以内に入った経験が3度あるため、体力には自信があります。
貴園に入職しましたら、私の体力を活かし、さまざまな身体を動かす遊びを取り入れていきます。
保育士を目指した理由と、園に共感したポイントのほかに、自分の強みについても記載している例文です。
自己PRにつながるポイントも入れ込むことで、長所や経験のアピールにうまくつなげられるかもしれません。
就職活動の志望動機がまとまらないときは、自己分析や園見学を行おう
今回は、志望動機がまとまらない場合の理由や対処法について紹介しました。
志望動機は採用担当者が保育学生さんのやる気を確認したり、相性を見極めたりするために聞く可能性があります。
志望動機が思いつかない理由としては、第一志望の園ではないなどの理由が挙げられるので、自己分析を行ったり園について調べたりして対処してみましょう。
自身の魅力を感じてもらえる志望動機を作り、保育士の就職活動に役立ててみてくださいね。