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保育実習のお礼状。12カ月分の時候の挨拶と書き方の例文

保育実習後、お世話になった園に感謝の気持ちを伝えるため、お礼状を出すこと方が多いかもしれません。お礼状では頭語と時候の挨拶を用いることがあり、日本の四季を表す言葉として12カ月ごとの季語に合った表現を使うとよいでしょう。今回は、保育実習に送るお礼状について時候の挨拶と例文を紹介します。


便箋の写真

TabitaZn/shutterstock.com



保育実習のお礼状の前文に入れる「時候の挨拶」とは

保育実習後に送るお礼状は、数ある手紙の中でも改まった内容の部類となる手紙といえるでしよう。そのため、書き方や構成は手紙のマナーに則って書くことが重要です。


お礼状は時候の挨拶を書いてから本題に入ることが多いですが、そもそも時候の挨拶は、四季を大切にしてきた日本ならではの、季節や天候に応じた心情や季語を用いた言葉で、「頭語」の後に続く礼儀文になります。俳句の季語と同様に12カ月ごとにそれぞれあるため、お礼状では前文に使うことが多いようです。


時候の挨拶を活用するには、お礼状の構成案を理解して、適切なところで使用することが大切になります。
まずはお礼状の構成についてくわしく見ていきましょう。



保育実習のお礼状を構成する「前文」「主文」「本文」「末文」

お礼状は構成に則って書くことで読みやすくなり、受け取った相手に感謝の気持ちが明確に伝わるかもしれません。


それぞれの構成ごとにどのようなことを書くのか説明します。



お礼状の基本構成


お礼状の構成では前文、主文、本文、末文がありますが、それぞれどのようなことを書くのかくわしく見ていきましょう。


前文

前文とは、お礼状を書くときの初めの挨拶にあたるものです。「頭語」「時候の挨拶」「相手への安否や感謝、お詫びの挨拶」で構成されています。


主文

主文とは、お礼状の中で最も重要な本題を書くところです。主文の冒頭には「起語」を置き、唐突な書き出しにならないように本文(内容)に入るための繋ぎとします。


「〇日間にわたって実習の機会を与えて頂き~」、というように何のことについて書かれた手紙なのか分かるようにするとよいでしょう。


本文

起語に続く本題は、改行位置や敬語の使い方に十分注意し、保育実習で印象に残っていることや学んだことなどを書きます。


お礼状では自分が伝えたいことを明確にし、できるだけ簡潔に書き上げましょう。


末文

末文とは、お礼状を締めくくるもので、「結びの挨拶」や「結語」から構成されています。結語は拝啓であれば敬具、謹啓であれば謹言と、必ず頭語と対になっているものを使用します。


後付け

後付けとは、日付・署名・宛名・脇付から成るもので、「いつ」「誰が」「誰に」宛てたお礼状なのかを末文(結びの挨拶)の後に書き記します。



お礼状の前文と時候の挨拶


お礼状に書く前文と時候の挨拶について具体的に見ていきましょう。


頭語

頭語はお礼状の一番初めにくる挨拶で、「こんにちわ」のような意味合いで使用されており、末文の結語とセットで用いられています。頭語には拝啓や謹啓などが該当します。


時候の挨拶

時候の挨拶は季節や天候に応じ、心情や季節感を現す言葉です。頭語から1行あけて書き始めるのが一般的のようです。


安否や感謝、お詫びの挨拶

時候の挨拶の後につづくのが、相手の健康や安否を気遣い、それに続けて自分の現況を知らせる言葉です。お世話になった方への感謝の言葉や、お礼状を送るのが遅くなってしまったお詫びなどを付け加えるとよいでしょう。



保育実習のお礼状に使用する12カ月の「時候の挨拶」例

時候の挨拶は季語が入った単語を使用しますが、季語は月ごとに異なるため、お礼状を送る時期に合ったものにするとよいでしょう。


時候の挨拶とは別に、季節を問わず年中使える時候の挨拶として「時下」を用いる場合もあります。時下とは、「このところ」「今現在」などの意味合いがあり、春夏秋冬を問わず使うことができます。「時下ますます~」は一般的にもよく使われる挨拶の定番ですので、時候の挨拶が思い浮かばなかったときは活用してもよいかもしれません。


それでは月ごとに時候の挨拶の例を紹介します。



1月の「時候の挨拶」例


  • 寒風の候
  • 厳寒のみぎり
  • 寒気厳しき折柄
  • 例年にない寒さ
  • 霜柱を踏んで


2月の「時候の挨拶」例


  • 梅鴬の候
  • 春寒の候
  • 春まだ浅く
  • 梅のつぼみもそろそろ膨らみ
  • 何となく春めいて


3月の「時候の挨拶」例


  • 早春の候
  • 春暖の候
  • 春寒しだいに緩み
  • つぼみも膨らむころ
  • 日増しに暖かくなり


4月の「時候の挨拶」例


  • 陽春の候
  • うららかな好季節を迎え
  • 葉桜の季節となり
  • 春も半ばを過ぎ
  • 若草萌える季節


5月の「時候の挨拶」例


  • 軽暑の候
  • 新緑の候
  • 風薫るこのごろ
  • 吹く風も夏めいて
  • 初夏の風もさわやかな頃となり


6月の「時候の挨拶」例



  • 若葉青葉の候
  • さわやかな初夏の季節
  • 時候不順の折
  • 爽やかな初夏を迎え
  • 樹々の緑深くなり
  • 暑さ日増しに厳しく


7月の「時候の挨拶」例


  • 盛夏の候
  • 向暑の候
  • 炎暑のみぎり
  • 日々暑さ厳しき折から
  • 近年にない暑さが続き


8月の「時候の挨拶」例


  • 残暑の候
  • 晩夏の候
  • 残暑なお厳しい折柄
  • 秋立つとはいえ
  • まだまだ暑い日が続いておりますが


9月の「時候の挨拶」例


  • 初秋の候
  • 爽秋の候
  • 爽やかな季節を迎え
  • 朝夕日毎に涼しくなり
  • 秋色次第に濃く


10月の「時候の挨拶」例


  • 秋冷の候
  • さわやかな秋晴れの続く
  • 日増しに秋も深まり
  • 実りの秋となり
  • 天高く馬肥ゆるの候


11月の「時候の挨拶」例


  • 晩秋の候
  • 秋も一段と深まり
  • 朝夕一際冷え込むころ
  • 吐く息も白くなり
  • 追々寒さ向かいますが


12月の「時候の挨拶」例


  • 歳晩の候
  • 寒気いよいよ厳しく
  • 師走に入って一段と寒く
  • 年の瀬もいよいよ押し詰まり
  • 年末御多忙の折から


時候の挨拶を使った保育実習のお礼状の例文

絵本を読む子どもと先生

milatas/shutterstock.com


保育実習後に送るお礼状では、時期の挨拶や時下を用いて書くことになるでしょう。
それぞれの例文を紹介しますので、書くときの参考にしてみてくださいね。



「時下」を使ったお礼状の例文


例文

拝啓


時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。


さて、〇月〇日から△月△日までの実習では、〇〇保育園の皆さまに大変お世話になりました。ありがとうございます。

特に担当してくださった〇〇先生の保育に対する温かい姿勢と、今まで培われてきたさまざまな深い遊びの知識は、見習うべき部分が非常に多く、日々貴重な学びの機会を得ることができました。

先生方から懇切丁寧なご指導を頂き、保育者になりたいという気持ちがさらに強くなりました。それぞれの子どもの個性と気持ちに寄り添える保育士を目指して、今後は実習で気づいたことを学校でより深く学んでいきたいと思います。今後とも何卒ご指導のほど、よろしくお願いいたします。


〇月〇日に、またそちらにお伺いいたしますので、その際は何卒よろしくお願い致します。


                                      

敬具

「時下」を時候の挨拶で使う際のポイント

「時下」は一年中使える非常に便利な挨拶ですが、ビジネスメールなどに多用されるため、お礼状を受け取った方にビジネスライクな印象を与えてしまう場合もあります。お礼状に使用する場合は、より具体的な保育実習でのエピソードを書くなど、感謝の気持ちが伝わる内容を心がけましょう。

 

時候の挨拶を使ったお礼状の例文


2月~3月の時候の挨拶を使ったお礼状文例

拝啓

 

日増しに暖かくなり、春の訪れが待ち遠しく感じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。


このたびはお忙しい中、〇日間にわたり実習の機会を与えて頂き、本当にありがとうございます。

〇日間と短い期間でしたが、実際に保育の場で「仕事」として子どもたちと接することができ、学校では学ぶことのできない責任や緊張感、子どもに寄り添うことの楽しさや難しさを実感いたしました。

子どもたちへの対応に慣れておらず、ぎこちない日々でしたが、園長先生をはじめ先生方々の懇切丁寧なご指導とあたたかい言葉のおかげで、実習期間中すべて笑顔で子どもと接することができ、無事に実習を終えることができました。

今回の実習を経験したことで、私もはやく一人前の保育士になりたいという気持ちがより強くなりました。

このような貴重な体験をさせていただき大変感謝しております。また担当してくださった〇〇先生には、とてもお忙しい中で親身になってご指導してくださり、本当にありがとうございました。


末筆ながら、園長先生をはじめすべての先生方のご多幸とご健康を心よりお祈り申し上げます。


                                     

敬具

四季を表す時候の挨拶を使う際のポイント

2月~3月に送る場合の例文では、「日増しに暖かくなり~」という時候の挨拶を使用しましたが、時候の挨拶は月ごとに季節を表す季語が決まっているため、どの時期にお礼状を送るかで変わってきます。


例えば7月の時候の挨拶では「盛夏の候」や「近年にない暑さが続き」といった、実際の気候に合わせて書くようにしましょう。10月では「秋冷の候」や「実りの秋となり」から始めるなど、きちんと時期や気候の変化に合った時候の挨拶を選ぶのがポイントです。



保育実習のお礼状には時候の挨拶を使って感謝の気持ちを伝えよう

今回は保育実習後に送るお礼状に使用できる、季語を用いた時候の挨拶と締めの言葉である結語を例文を交えて紹介しました。


お礼状では最初に「頭語」「時候の挨拶」「安否や感謝、お詫びの挨拶」などを書くことによって、受け取った相手が丁寧で礼儀正しい印象を抱くかもしれません。


保育実習での学びは保育のことだけでなく、社会人としてのマナーや立ち居振る舞いを学ぶ場でもあります。就職活動をする中でその先の社会人への門出を見据え、正しいお礼状の書き方を学んでおくといいでしょう。