雪をモチーフにした製作は、折り紙など身近な素材を利用して作ることができます。雪の結晶など幼児向けのアイデアもありますが、指スタンプで簡単にできる雪だるまは、1歳児や2歳児の子どもたちも楽しく作ることができるでしょう。今回は年齢別に雪をモチーフにした製作アイデアを紹介します。
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雪をモチーフにした製作遊び
保育園では、冬になると室内遊びをする日が多くなるかもしれません。
室内遊びでは、簡単なゲームや運動遊びのほかに、製作遊びをすることがあるでしょう。季節にちなんだ製作を行うこともあるため、さまざまなアイデアを知っておくことで、保育実習や入職後に役立てることができそうです。
雪をモチーフにした製作アイデアには、雪だるまや雪の結晶などが挙げられます。
地域によっては雪が降らない場所もあるかもしれませんが、製作を通して子どもたちが雪に親しみを持ったり、喜んだりしてくれるとよいですね。
保育園で簡単に作れる雪の製作として、雪だるまと雪の結晶の作り方を紹介します。
雪をモチーフにした製作アイデア~雪だるま~
まずは、雪だるまをモチーフにしたかわいい製作アイデアを紹介します。
指スタンプで作る雪だるま
指スタンプで雪だるまを作ってみましょう。
用意するもの
- 画用紙
- 絵の具(白)
- のり
作り方
1.保育学生さんは画用紙を雪だるまの形に切り抜き、折り紙やシールで飾り付けます。
2.子どもの指先に絵の具をつけます。
3.子どもたちが指スタンプで画用紙に雪をかいてもらいます。
4.(1)をのりで画用紙に貼りつけたらできあがりです。
作るときのポイント
雪を指スタンプで表現する工程は、0歳児や1歳児の子どもたちもできそうです。
1歳児の場合は、雪だるまにシールを貼る工程にチャレンジしてもらってもいいかもしれません。保育学生さんが途中までシールをはがしておくと、貼りつけやすくなりそうです。
タンポで作る雪だるま
タンポで簡単にできる雪だるまの作り方を紹介します。
用意するもの
- 雪だるまが描かれた画用紙
- ガーゼ 1枚
- 脱脂綿 1枚
- 絵の具(白)
- 輪ゴム
作り方
1.保育学生がタンポを作ります。
2.画用紙に雪だるまをかきます。
3.子どもたちがタンポで雪をかいたらできあがりです。
作るときのポイント
製作で使用する画用紙は、黒や青などの色にすると白い絵の具が映えるかもしれません。
スタンプするだけで雪を表現できるため、0歳児や1歳児の子どもたちも作ることができそうです。
タンポの作り方は以下の動画でくわしく紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
関連動画:「【お絵かき】タンポでやさしい色使い ポンポンお絵かき/保育士バンク」
手形で作るかわいい雪だるま
手形がかわいい雪だるまを作ってみてはいかがでしょうか。
用意するもの
- 画用紙
- 絵の具(白)
- のり
作り方
1.保育学生は画用紙で雪だるまと手袋を作ります。
2.手袋の部分に手形をしてもらいます。
3.子どもたちが画用紙に指スタンプで雪をかきます。
4.(1)(2)を組み合わせて、(3)に貼りつけたらできあがりです。
作るときのポイント
子どもたちの手形がまるで雪だるまの手のように見えるかわいらしい製作です。
軽く濡らしたタオルを用意しておけば、絵の具で汚れた子どもの手をすぐに拭くことができるでしょう。
廃材で簡単に作れる雪だるま
廃材で作ることができる雪だるまの作り方を紹介します。
ビニール袋を活用した作り方
ビニール袋を活用した作り方をします。
<用意するもの>
- ビニール袋
- 紙コップ
- 毛糸(15cm×4本から5本)
- 綿
- 綿棒
- コットンボール
- 画用紙
- 接着剤
<作るときのポイント>
綿を入れたビニール袋を毛糸で結ぶ工程は、保育学生さんが行うようにしましょう。
動画では、コットンボールで雪だるまを飾りつけていますが、シールや折り紙で代用してもかわいらしく仕上がりそうです。
乳酸菌飲料の容器を活用した作り方
乳酸菌飲料の容器で雪だるまを作ってみましょう。
<用意するもの>
- トイレットペーパーの芯 1本
- 毛糸(赤や青など) 30本~50本
- 毛糸(白)
- 乳酸菌飲料の容器
- ハサミ
- 接着剤
<作るときのポイント>
この製作はハサミを使ったり、毛糸を結んだりする工程があるため、4歳児や5歳児向けの製作といえるでしょう。
トイレットペーパーの芯をカットする工程は、ハサミを使った細かい作業になります。
安全に配慮して保育学生さんがあらかじめやっておくと、スムーズに製作を始められるでしょう。
トイレットペーパーの芯を活用した作り方
トイレットペーパーの芯で簡単に作れる雪だるまの作り方です。
<用意するもの>
- トイレットペーパーの芯 1本
- 折り紙や画用紙
- フェルトペン
- ハサミ
- のり
<作り方>
1.左右のどちらかが少し長くなるように、トイレットペーパーの芯をカットします。
2.短いほうを顔、長いほうを体としてのりで貼りつけます。
3.ペンで顔をかき、折り紙などで飾りつけたらできあがりです。
<作るときのポイント>
3歳児や4歳児の子どもたちがトイレットペーパーの芯を切る場合は、保育学生さんがあらかじめ印をつけておくと、作業がしやすくなりそうです。
トイレットペーパーの芯のなかには、文字や数字が印刷されているものもあります。
そのときは、白い画用紙を全体に貼りつけてからペンでかいたり、飾りつけたりするときれいにしあがるでしょう。
保育学生さんが作った雪だるまの帽子を組み合わせれば、よりかわいく仕上がりそうですね。
紙コップと新聞紙で作る雪だるま
紙コップと新聞紙で作る雪だるまを紹介します。
用意するもの
- 紙コップ
- 新聞紙
- ペットボトルのキャップ
- クラフトテープ(白)
- モール
- 油性のフェルトペン
- 接着剤
- ハサミ
作るときのポイント
年齢に合わせて、紙コップをカットする工程は保育学生さんが行うといいでしょう。
新聞紙を丸めるなど簡単な工程もあるため、2歳児も挑戦することができそうです。
1歳児の子どもたちにも、見本を見せるなどしていっしょに作ってみてもよいかもしれませんね。
紙皿で作る雪だるま
紙皿を使った雪だるまの作り方を紹介します。
用意するもの
- 紙皿 2枚
- 毛糸
- 画用紙
- フェルトペンやクレヨン
- ハサミ
- のり
- テープ
作り方
1.紙皿の縁の部分にハサミで縦に切り込みを入れます。
(切り込みを多くすると、より細かな模様を作ることができるでしょう)
2.切り込み部分に毛糸を差し込み、自由に巻きつけます。
3.毛糸を巻き終えたら、外れにくくするために裏返してテープで止めます。
4.次に、別の紙皿に雪だるまの顔をかきます。
5.(3)の上部に(4)を重ねるようにのりで貼りつけたらできあがりです。
作るときのポイント
余った毛糸で雪だるまの手を作って左右に貼りつけてみたり、画用紙で帽子を作ったりすると、個性あふれる雪だるまができるかもしれません。
紙皿の表面にのりをつけて、子どもたちにちぎった折り紙を貼りつけてもらえば、1歳児や2歳児でも作ることができそうです。
画用紙でできる雪だるまのパペット
画用紙で雪だるまのパペットを作ってみましょう。
用意するもの
- 画用紙
- ハサミ
- のり
作るときのポイント
この製作は、画用紙をハサミで楕円形に切り抜く工程があるため、4歳児や5歳児の子どもたちが行うといいかもしれません。
保育学生さんがあらかじめ鉛筆などで下絵をかいておくと、子どもたちも線に沿ってカットしやすくなるでしょう。
パーツを組み合わせたら子どもたちに顔や体を作ってもらい、完成後はどんなパペットになったのかみんなで発表し合うと盛り上がりそうですね。
折り紙で作る雪だるま
折り紙だけで作る雪だるまの折り方です。
用意するもの
- 折り紙
作るときのポイント
潰すように折り畳む工程は難しく感じる子どももいるかもしれませんが、一つひとつの工程を保育学生さんといっしょに行えば、スムーズに作れるかもしれません。
ほかにも、折り紙ではサンタさんのような帽子も作ることができます。
3歳児くらいを楽しめる目安としているので、下記の動画を参考に作ってみてくださいね。
関連動画:「【折り紙の折り方】壁面工作で役に立つ。折り紙でつくるサンタ帽子/保育士バンク」
簡単にできる雪だるまのスノードーム
雪だるまのスノードームを作ってみましょう。
用意するもの
- フタ付きのビン
- ペットボトルキャップ
- 牛乳パック
- カラーセロファン
- ラメ
- 水
- 洗濯のり
- 接着剤
作り方
1.牛乳パックを雪だるまの形に切り抜きます。
2.牛乳パックの外側に、細長く切ったカラーセロファンを貼り付けて飾りつけします。
3.雪だるまの下部分を少しだけ奥に向かって折って、ペットボトルキャップの上に貼りつけます。
4.(3)を瓶の蓋の裏側に貼りつけます。
5.瓶の中に水と洗濯のりを7:3の割合で入れ、かき混ぜてからラメを入れます。
6.フタを締めて逆さまにすればできあがりです。
作るときのポイント
水と洗濯のりの割合によってラメの落ちる速度が異なるため、少量で試してから調整するといいでしょう。
水が濁ってきてしまった場合は、入れ替えるときれいなスノードームに戻るかもしれません。
雪をモチーフにした製作アイデア~雪の結晶~
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雪の結晶を製作アイデアは幼児クラス向けのものもありますが、1歳児や2歳児の子どもたちでも作れる簡単なアイデアもあるので、参考にしてみてくださいね。
画用紙でつくる雪の結晶
画用紙でつくる雪の結晶の製作アイデアを2つ紹介します。
製作アイデア①
1歳児や2歳児向けの製作アイデアです。
<用意するもの>
- 画用紙
- シール
- ハサミ
<作り方>
1.保育学生が画用紙を雪の結晶の形に切り抜きます。
2.子どもたちが(1)にシールを貼って飾りつけたらできあがりです。
<作るときのポイント>
飾りつけのシールはキラキラしたものを使用すると、より華やかな印象になりそうです。
またシールではなく、のりを用意して折り紙をちぎって貼りつけたり、クレヨンで自由にかいてもらったりするのもいいでしょう。
製作アイデア②
主に幼児向けの製作アイデアになります。
<用意するもの>
- 画用紙
- シール、またはフェルトペン
- ハサミ
- のり
- テープ
<作り方>
1.画用紙を細長く切ったものを3本用意します。
2.(1)を半分に折ってから、上の部分にのりをつけて下の底辺を貼り合わせます。
3.(2)の状態から3本の中心が交わるように重ねて、テープで止めます。
4.シールやペンで子どもたちに装飾してもらえばできあがりです。
<作るときのポイント>
画用紙にカットする目印をかけば、ハサミを使うようになる3歳児くらいの子どもたちも線にそって切ることができるかもしれません。
1歳児から2歳児の場合は、雪の結晶を組み立てる工程まで保育学生さんが行い、シールで飾りつける工程だけ行うようとすると、簡単に作ることができそうです。
完成した雪の結晶に紐を結びつけて、壁面製作や保育室に飾りつけてもいいでしょう。
折り紙で作る雪の結晶
折り紙で雪の結晶を作ってみましょう。
用意するもの
- 折り紙
- 鉛筆
- ハサミ
作るときのポイント
この製作は、途中鉛筆で下絵をかいてハサミで切る工程があります。
5歳児と行う場合でも、下絵の形が複雑なので、保育学生さんがかくといいかもしれません。
そのあと、子どもたちにカットしてもらうとスムーズに作れそうです。
また、折り紙を開く工程は力を入れすぎると破けてしまうことが考えられるため、事前に「折り紙はゆっくり開こうね」などの声掛けするといいでしょう。
ストローで作る雪の結晶
ストローで簡単に作れる雪の結晶を紹介します。
用意するもの
- おわん型の食品トレー 1個
- ストロー(黄色) 4本
- ストロー(青) 8本
- 輪ゴム 8本
- タコ糸 30cm
- ハサミ
作るときのポイント
子どもたちが作業しやすいように、ストローを置く土台は保育学生さんがあらかじめ作っておくか、ハサミで切りやすいように印をかいておくといいでしょう。
ストロー同士を輪ゴムで結ぶ工程は、難しく感じる子どもいるかもしれないので、様子をみて保育学生さんが個別にやり方を説明すると作りやすくなりそうです。
雪をモチーフにした製作を覚えて実習や入職後に役立てよう
今回は、雪をモチーフにした製作アイデアとして、雪だるまと雪の結晶の作り方を紹介しました。
雪をモチーフにした製作は、折り紙や画用紙以外に、トイレットペーパーの芯やビニール袋などの廃材を活用して作ることができます。
身近にある材料を活用すれば保育学生さんも用意しやすいかもしれません。
年齢にあったアイデアを知って、実習や入職後に役立ててみてくださいね。