就活をするうえで、公立保育園と私立保育園の違いが気になる保育学生さんは多いでしょう。仕事内容や就職する方法に加え、給料・年収や福利厚生などの待遇面を比較して、働くならどっちがいいかを検討してみましょう。今回は、公立保育園と私立保育園の違いについて解説します。両者の働き方を知って、園選びに役立ててみてくださいね。
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■目次
公立保育園と私立保育園の違いとは?
私立保育園と公立保育園の大きな違いは、運営主体が異なる点にあります。
市区町村などの自治体が運営する公立保育園に勤務する際は、地方公務員として就職します。
一方、私立保育園の場合、民間企業や社会福祉法人、医療法人、お寺や教会といった宗教法人など、運営法人に雇用されて働くこととなります。
なお、近年は公設民営化の動きを受けて、公立保育園の運営を民間に委託するケースも増えているよう。そのため、現状としては公立保育園が減りつつあることを念頭に置いておきましょう。
運営主体の違いから、私立保育園と公立保育園における保育士さんの働き方にはどのような違いが表れるのでしょうか。給料・待遇・仕事内容など、視点別にくわしく見ていきましょう
公立保育園と私立保育園の違い:就職の方法
公立保育園に就職するには公務員試験を受ける必要があり、私立保育園の場合は運営法人に直接応募するという違いがあります。それぞれのケースについて以下にまとめました。
公立保育園に就職するには
公立保育園に就職する場合、基本的に地方公務員として働くことになります。
保育士資格を取得、もしくは取得見込みがあるうえで、各自治体が行う保育士採用試験に合格しなければなりません。
試験内容としては、専門知識・一般教養の筆記試験に加え、面接・実技試験などを実施することが多いようです。自治体によって異なるため、ホームページなどで募集要項を確認してみましょう。
例年6月~9月に募集・選考が行われますが、欠員がない場合は実施されないこともあるそうです。また、受験には年齢制限や居住地などの規定が設けられているケースもあるため、注意しましょう。
私立保育園に就職するには
私立保育園の場合、運営主体や園によって採用試験の時期や試験内容が異なります。
就職を希望する保育園の情報をできるだけ早く収集し、余裕をもって応募するようにしましょう。また、試験内容や面接については過去の問題を分析するなど、しっかりと準備しておくとよいようです。
私立保育園では運営主体の方針によって採用基準が異なるため、どんな人材が求められているかリサーチしておきましょう。
公立保育園と私立保育園の違い:給料・年収
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続いて、公立保育園と私立保育園における給料・年収額の違いを見てみましょう。
上記の通り、一般保育士として働くうえでは給料・年収ともに大きな差はありません。
しかし、主任保育士・施設長とキャリアアップする場合、公立保育園の方が昇給額が大きいことがわかりますね。
出典:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】/内閣府
公立保育園と私立保育園の違い:待遇・福利厚生
ここでは、福利厚生などの待遇面から、公立保育園と私立保育園の違いを紹介します。
公立保育園の待遇・福利厚生
地方公務員と同じ扱いとなるため、住宅手当や扶養手当などを支給される自治体が多く、基本的に福利厚生などの待遇は充実していると言えます。
さらに、きちんと勤怠管理がされており、残業時間も長くなりにくい傾向にあるようです。
ただし、自治体内での転勤が数年ごとに発生することに注意しましょう。場合によっては、保育園以外の幼稚園や子育て支援センターといった施設に異動するケースもあるそうです。
私立保育園の待遇・福利厚生
私立保育園における待遇は、園の運営法人によって大きく異なる部分であると言えます。
中には、借上社宅制度・テーマパークの利用割引など福利厚生制度を充実させている園や、独自に研修を実施している園もあるそう。
複数園を運営している法人では異動もあるかもしれませんが、公立園のように定期的な異動は少数のようです。
先述したように、運営法人によって条件が異なるため、いろいろな求人を見比べてみることが大切かもしれません。
公立保育園と私立保育園の違い:仕事内容
公立保育園と私立保育園は、子どもを預かって保育する点は大きく変わらないものの、細かい仕事内容には違いがあるようです。
公立保育園の仕事内容
公立保育園では、自治体によって保育方針が統一されており、地方の特色を活かした保育を行います。保育の他に、行事の準備やおたより類の作成業務などがある点は、私立保育園と変わりないでしょう。
保育時間は平日と土曜保育が基本ですが、近年では日曜・祝日の預かり保育を実施している自治体も増えているようです。
私立保育園の仕事内容
園ごとに特色のある保育方針を打ち出せるのが私立保育園の特徴と言えます。
行事に力を入れていたり、モンテッソーリ教育やリズム遊びを行ったりと園によって保育内容が違うため、それに伴って仕事内容も変化するかもしれません。
他にも、保護者のニーズに応えるため、シーツの貸出やオムツの回収など多様なサービスを取り入れている園が多い傾向にあります。そのため、新しいサービスの対応に慣れていく必要があるでしょう。
公立保育園と私立保育園、どっちがいいか迷ったときは?
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最後に、就職先を選ぶときのポイントをまとめました。「公立保育園と私立保育園、働くならどっちがいいかな」と迷っている保育学生さんは参考にしてみてくださいね。
自分に合った働き方を考える
私立保育園か公立保育園かを選択する場合、自身に合った働き方ができるのはどちらかを考えるとよいでしょう。
例えば、同じ保育園で毎年卒園していく子どもたちを見送りたい場合や、自分の特技やアイデアを活かしたい場合は、私立保育園が働きやすいかもしれません。
また、いろいろな地域の子どもたちとふれあいたい学生さんや、長く安定した生活をしたい学生さんにとっては、公立保育園がよいでしょう。
どちらを選択する場合でも、しっかり自己分析をして検討することが大切です。
園見学やボランティアに参加する
卒業後に働く保育園を決める際は、事前に気になる園の見学をしておきましょう。
特に私立保育園は園によって保育の仕方に違いがあるので、情報収集と同時に子どもたちや保育士さんたちの様子を実際に見ておくとよさそうです。
公立保育園の場合は赴任先がわからないものの、自治体内の園は方針が統一されています。希望する自治体の園を訪問し、選ぶ際の参考にするとよいでしょう。
公立保育園と私立保育園の働き方の違いを知ろう
今回は公立保育園と私立保育園の違いについて、仕事内容や給料、待遇などさまざまな視点から紹介しました。
公立保育園と私立保育園を比較すると、保育をするという点で大きな違いはないものの、働き方や年収は差異があるようです。
特に私立保育園の場合は、運営法人によって給料や福利厚生といった待遇面や保育方針が大きく異なるかもしれません。一方で、地方公務員として働く公立保育園では待遇は安定しているものの、転勤の可能性も考えられます。
就職活動においては、公立保育園と私立保育園の違いを踏まえて就職先を選ぶことが大切ですね。
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