設定保育における導入は、子どもたちの興味や関心を引き出すためにとても重要です。ネタをたくさんストックしておけば、実習でも役立つかもしれませんね。今回は、保育の導入に使える、ペープサートや手遊び、絵本などのネタをジャンル別に紹介します。お店屋さんごっこやゲーム遊びなどの具体的な導入方法もまとめました。
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■目次
保育の導入に使えるネタとは?
設定保育をするうえで大切な「導入」。まずは導入について簡単におさらいしてみましょう。
導入の役割
保育における導入には、活動内容の興味・関心を育み、スムーズに活動できるよう導き入れるという役割があります。
そのためには、子どもたちの意欲を引き出したり、活動の内容や楽しさを伝えて期待感を持てるようにしたりすることが大切になるでしょう。
導入をするときのポイント
子どもの期待感を膨らませる
導入では、子どもが「やってみたい」「面白い」と思えるような工夫がポイントと言えます。
「何かな?」と問いかけたり、子どもたちに知っていることを聞いてみたりするのもよいかもしれません。
実習生自身が楽しそうに行う
導入で子どもの関心を育むためには、実習生さん自身が楽しんで行うことが大切です。
特に、ゲームの見本を見せたり、製作遊びの説明をしたりする際は、説明することに意識が向きがちですが、子どもたちの意欲を引き出すためにも、笑顔で楽しそうに話すことを心がけるとよいでしょう。
短い時間で切り上げる
導入に時間を使いすぎてしまうと、子どもたちの興味がそれてしまうかもしれません。
時間配分にもよりますが、5分程度を意識して導入を終えるとよいようです。
悩んだときは、担当の保育士さんと相談して計画するとよいでしょう。
保育の導入に使えるネタ:手遊び
手遊びは導入でよく使われるネタと言えます。
保育実習に行く前に手遊びのネタをストックしておき、スムーズに導入できるよう準備しておきましょう。
どんな活動にも使える定番の手遊び
まずは、どんな活動の導入にも使える手遊びを紹介します。子どもの興味を集めるのにぴったりなので、練習してみてくださいね。
①はじまるよ
軽快なリズムが楽しい人気の手遊びです。
最後に「手はおひざ」と話を聞く姿勢が整うので、子どもたちに説明したいときや、ペープサートを始めたいときなどの導入に取り入れてみましょう。
②おはなし
「何か楽しいお話が始まる」という期待感を育める手遊びです。
絵本や紙芝居の読み聞かせ前などに必ず歌うようにすれば、子どもたちも「お話の時間が始まるな」と見通しを持つことにつながるかもしれません。
③うさぎさん
始まりを意識する手遊びではありませんが、印象に残るフレーズと手の動きがかわいらしく、子どもたちに人気の歌です。
「うさぎさん」を子どもたちの好きな動物やキャラクターにアレンジすれば、より注目を集められるでしょう。
季節に合った手遊び
季節に合わせた活動を保育実習に取り入れるときに役立つ手遊びのネタをまとめました。
春:キャベツのなかから
あおむしの家族を紹介する様子が楽しい、定番の手遊びです。
ちょうちょが出てくる絵本の導入として使えば、次の活動とのつながりが生まれるかもしれません。
夏:さかながはねて
「めがね」や「パンツ」など、身につけるものを真似て遊ぶ手遊びです。
さかなをモチーフにした製作遊びの導入にも使えそうですね。0歳児や1歳児でも楽しめるため、乳児クラスに実習に行くときは覚えておくとよいでしょう。
秋:大きな栗の木の下で
ゆったりとしたメロディで覚えやすく、幅広い年齢で楽しめるでしょう。
有名な童謡なので、子どもたちも歌を知っているかもしれません。手遊びを行う前に「知っているお友だちはいっしょに歌ってね」と声をかけるとよいですね。
冬:コンコンクシャンのうた
風邪が流行りやすい冬にぴったりな手遊びです。小さいマスクと大きいマスクの対比が楽しいので、大袈裟に演じると子どもがよろこんでくれるでしょう。
ペープサートやシアターなどを作り、視覚的なイメージとともに楽しめるようにするのもよいかもしれません。
保育の導入に使えるネタ:ペープサート・シアター
続いて、ペープサートやシアターに活かせるネタを見ていきましょう。
クイズ
クイズは、2歳児後半や3歳児頃から楽しめるようになる遊びと言われています。クイズを通して活動に興味を持ったり考えが深まったりするので、導入に取り入れてみましょう。
①シルエットクイズ
丸・三角・四角といったシルエットが身近なものに変身するというクイズをペープサートで演じてみましょう。
活動に関連したものをクイズの答えにすれば、子どもたちの興味を惹くよい導入になるかもしれません。
②オノマトペクイズ
「ジャー」「ぶーん」などのオノマトペを題材にしたペープサートです。オノマトペをテーマにしたリズムゲームや表現遊びの導入になるかもしれません。
ペープサートに文字を書き入れているため、4歳児・5歳児クラスで取り入れ、子どもたちが文字を読めるかを保育士さんに確認しておくとよいでしょう。
歌
続いて、歌をメインにしたシアター遊びの導入ネタを紹介します。
保育実習に取り入れるときは、動画を参考に手袋シアターやペープサートなどにアレンジしてみてくださいね。
①はたらくくるま
乗り物好きな子どもたちがよろこんでくれそうな導入ネタです。
ペープサートにして走っているように動かしたり、スケッチブックシアターにして一つひとつをじっくり見られるようにしたりと、アレンジしてみましょう。
②バスにのって
0歳児・1歳児クラスなどでのふれあい遊びにも使える歌なので、実習期間中にも歌ってみましょう。
普段から聞き慣れておくことで、導入に使うときに子どもたちが活動に入り込みやすくなるかもしれません。
③5つのメロンパン
パン屋さんを題材にした歌は、保育園の子どもたちから大人気のようです。
シアター遊びとして視覚教材を作れば、パンが一つずつ減っていく様子がわかりやすくなるでしょう。
手袋シアターの作り方は以下の動画で紹介しているので、保育実習に取り入れる際の参考にしてみてくださいね。
関連動画:手袋シアターの作り方♪パン屋に5つのメロンパン/保育士バンク!
保育の導入に使えるネタ:絵本
絵本も導入に使えるネタの一つです。
絵や物語を通して題材への関心や理解を深めやすいため、導入に悩んだときは絵本を探してみるのもよいでしょう。
季節の行事をテーマにした絵本、自然をえがいた絵本、製作遊びに使う道具や技法を題材にした絵本などさまざまあるので、活動内容に合わせて取り入れてみるとよいですよ。
こんな保育活動の導入ネタはどうする?
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保育実習で計画している活動にぴったりな導入ネタがわからず、困っている実習生さんもいるかもしれません。
ここでは、ゲーム遊び・お店屋さんごっこ・製作遊びの3つのシーン別に導入のアイデアをまとめました。
ゲーム遊び
ゲーム遊びを行うときは、ルールや遊びの流れを子どもが理解できるように、まずは保育士さんが見本を見せることが大切でしょう。子どもが期待感を持てるように、導入では楽しそうに説明することがポイントかもしれません。
また、ゲームの内容にちなんだ手遊びをするのもよいですね。
しっぽ取りやフルーツバスケットなど道具が必要なゲームでは、導入として子どもといっしょにしっぽや果物メダルといったアイテムを作っても楽しいかもしれません。
お店屋さんごっこ
お店屋さんごっこをするときは、イメージが膨らむような導入がポイントと言えます。
おつかいやお買い物をテーマにした絵本や紙芝居を取り入れれば、ごっこ遊びが盛り上がるでしょう。お金やお財布を手作りするのもよいですね。
お店屋さんごっこでは、お店をやりたい子どもが多く、お客さんが少ないケースが多いよう。そのため、「買う」楽しさをイメージできるような導入を意識するとよいかもしれません。
お店屋さんごっこは導入に時間がかかることもあるため、保育実習で取り入れる際は所要時間を確認したうえで活動を計画しましょう。
製作遊び
製作遊びでは、子どもの「作ってみたい!」「やってみたい」という気持ちを引き出すことが大切になるでしょう。
見本を作って飾っておく、製作のモチーフが出てくる絵本を読むなど、子どもの様子に合わせて工夫してみるとよさそうです。
また、デカルコマニーやスタンプなど技法を取り入れる場合、実習生さんが子どもたちの目の前で実践してみせれば、期待感を引き出せるかもしれませんよ。
保育の導入ネタを知って実習に活かそう
今回は、保育実習の導入として使えるペープサートや手遊びといったネタを紹介しました。
活動に対する関心を育むうえで必要な導入は、子どもたちの興味や理解に合わせて取り入れることがポイントです。
ゲーム遊びやお店屋さんごっこ、製作活動などでも、導入を工夫することで遊びがより盛り上がるでしょう。
導入のネタを参考に、部分実習や責任実習の計画などに活かしてみてくださいね。
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