保育士資格や幼稚園教諭免許が生かせる就職先とは。選び方や保育園以外の選択肢 | 新卒向け保育士求人・就職・就活情報サイト【保育士就活バンク!】

保育士資格や幼稚園教諭免許が生かせる就職先とは。選び方や保育園以外の選択肢

保育士資格や幼稚園教諭が生かせる就職先は、保育園や幼稚園以外にもさまざまな福祉施設や保育サービスがあります。資格が生かせる就職先でどのような施設があるのか、どのような役割や仕事内容なのかを知っておくことで選択肢が広がります。また、就職先の保育園・幼稚園を決める際、園のことだけではなく、自分自身のことを理解することも大切です。情報で溢れてしまわないよう順序立てて、就職先を探してみましょう。


保育士資格や幼稚園教諭免許が生かせる就職先とは選び方 maroke/shutterstock.com

保育士資格や幼稚園教諭免許を生かした主な就職先

保育士資格や幼稚園教諭免許を取得した場合の就職先として多く選ばれるのは、一般的に「保育園」「幼稚園」と呼ばれる保育施設があります。多くの保育園や幼稚園は、国が認可の受けている保育施設と認可を受けていない認可外保育施設の大きく2つに分かれます。


認可保育施設

国が定めた基準によって認可された保育施設です。次のような形態の施設があります。


保育所(公立保育園、私立保育園)

就労には保育士資格が必要です。 就学前の0~5歳の子どもを預かります。就労などのため家庭で保育のできない保護者に代わって保育する施設です。利用できる保護者は自治体によって「保育の必要性の認定」を受けた世帯で、共働き世帯、親族の介護などの事情で、家庭で保育のできない保護者に限ります。利用時間は夕方までの保育のほか、園により延長保育を実施しています。


認定こども園

就労には保育士資格と幼稚園教諭免許の両方の取得を求められるケースが多いようです。
幼稚園と保育所の機能や特長をあわせ持ち、地域の子育て支援も行う施設です。
0歳から2歳は「保育の必要性の認定」を受けた保護者の子どものみ利用できます。利用時間は昼過ぎごろまでの教育時間に加え、保育を必要とする場合は夕方までの保育を実施しています。
3歳から5歳の子どもについては、保護者の働いている状況に関わりなく教育・保育を一緒に受けます。保護者の就労状況が変わっても、通いなれた園を継続して利用できます。園によっては延長保育も実施しています。


地域型保育事業

就労には多くの施設で保育士資格が必要です。
保育所(原則定員20人以上)より少人数の定員で、0から2歳の子どもを保育する新しい形態の保育事業です。「保育の必要性の認定」を受けた保護者の子どもが利用できます。地域型保育事業は、保育ママや小規模保育園など、少人数で家庭的な雰囲気のもとで保育が行われる形態の施設が多いことが特徴です。

出典:よくわかる「子ども・子育て支援新制度」/内閣府


幼稚園

就労には幼稚園免許取得が必要です。
幼稚園とは、小学校以降の教育の基礎をつくるための幼児期の教育を行う学校です。3歳から5歳の子どもを預かります。預かり時間は昼過ぎごろまでの教育時間に加え、園により午後や土曜日、夏休みなどの長期休業中の預かり保育などを実施しています。利用できる保護者に制限はなく、誰もが利用できます。

出典:よくわかる「子ども・子育て支援新制度」/内閣府」


認可外保育施設

認証、認定保育園

国の基準は満たしていないものの、その地域の保育ニーズの受け皿となる認可外保育施設を対象にした、自治体が定めた独自の基準を満たしている保育施設です。就労には保育士資格または幼稚園教諭免許のいずれかが求められるようです。


企業内保育所や院内保育所

2016年度に新設された企業主導型保育制度によって、運営に国から補助が受けられるようになったため、企業や病院などで働く人たちを対象とした子どもを預かる保育施設が増加しています。


託児所

主に商業施設や病院などで、一時的に子どもを預けたいときに利用する保育施設です。子育てをしながら買い物やレジャーを楽しむことができたり、親の治療中に子どもの面倒を見てくれるため、利用者獲得のために設置する企業が増えています。施設によっては、「キッズスペース」や「キッズルーム」という名称をつけていることもあります。


国や自治体の基準に満たない保育施設

国や自治体の基準を満たしていないものの、さまざまな保護者の保育ニーズを満たすサービスを提供する保育施設も多くあります。例えば、次のような施設が挙げられます。


・ベビーホテル

夜8時以降の保育、宿泊を伴う保育、一時預かりの子どもが利用児童の半数以上、のいずれかを常時運営している施設です。夜勤で働く保護者や急な事情での一時預かりなど、さまざまなニーズに対応します。

出典:「平成27年度 認可外保育施設の現況取りまとめ」/厚生労働省


・プリスクールやインターナショナルスクール
海外の文化で育ってきた子どもたちのための教育・保育の施設や、英語教育に力を入れている保育施設など、認可保育園にはない特色を持った保育施設です。
また、これからの時代を見据えた教育に力をいれている保育施設もあります。


保育士資格を生かせる保育園以外の就職先、児童福祉施設

国家資格である保育士資格を取得することで、児童福祉施設の職員として働くことが可能です。


保育所以外の児童福祉施設

児童福祉法第7条によって定められた、保育所や認定こども園を含む12種類の施設を指します。その名の通り、保護者や家庭環境にさまざまな事情のある子どもや保護者を保育したり、保護、養護、支援する施設です。これらの施設は国家資格である保育士資格を持っていることで、職員として働くことが可能です。
児童福祉施設の多くは24時間体制で子どもたちを保護し、支える必要があり、それぞれの施設の役割や仕事内容をしっかりと理解して、就職先として検討する必要があるでしょう。

出典:「保育士試験Q&A」/一般社団法人全国保育士養成協議会


乳児院

乳児院は原則として0~2歳の乳児を対象に、何らかの理由で保護者がと生活ができない状況に置かれた子どもを預かり養育する施設です。2歳以上の子どもでも保護や援助が必要と判断された場合は入所しています。
仕事内容は医師、看護師、栄養士、家庭支援専門相談員などさまざまな有資格者の職員と協力しながら、24時間体制で子どもの保育や心のケアなどを行っていきます。

乳児院での保育士の仕事内容についての詳しい説明はこちらから


児童養護施設

両親の病気や経済的理由、家庭環境などの何らかの理由で、保護者と生活することのできない子どもが入所する施設です。こういった子どもが入所する施設の中では、もっとも入所人数が多くなっており、最近は地域小規模児童養護施設など、より小規模(入所人数が少ない)な施設が増えている傾向です。
仕事内容は児童指導員や管理栄養士、家庭支援専門相談員などの有資格者である職員と協力し、子どもの24時間体制で子どもの保育や心のケア、自立のための支援などを行っていきます。

児童養護施設での保育士の仕事内容についての詳しい説明はこちらから


助産施設

助産施設は経済的な理由などさまざまな事情で病院での出産ができない妊産婦が入院し、出産するための施設です。「助産施設」という施設そのものがあるわけではなく、産科病院や助産所などが助産施設としての指定を受けています。
保育士としての仕事内容は、医療行為以外の雑用や新生児のおむつ交換、ミルクの世話などを担当したり、施設の取り組みによっては妊婦健診の時など子どもを一時的に預かるなどの仕事もあるようです。


母子生活支援施設

母子生活支援施設は、18歳未満の児童を養育している母子家庭あるいはそれに準じる環境の親子を保護し、生活の支援を行う施設です。生活に困窮している母子家庭の自立支援を、入所や一時入所・相談という形で行っています。
保育士の仕事内容は、入所している児童の保育や学習、生活の指導を行います。母親が働いているなど不在の間の児童の保育や学校への送り迎え、学校が終わった児童たちの生活指導や学習指導を行うようです。また、育児に関する相談などを行ったり、就労支援を行うなどの母親に対する支援を行う場合もあります。


児童厚生施設

児童に健全な遊び場を提供し、健康増進と情操教育を図る目的で設置された施設のことで、いわゆる児童遊園、児童館などのことです。
児童厚生施設には職員として「児童の遊びを指導する者」を置かなければならないというのも決まっており、その役割を保育士などが仕事として担当します。


障害児入所施設

障害のある児童を入所させて保護し、日常生活が送れるように指導したり、自立に必要な知識や技能を教えるための施設です。入所施設は家庭での生活が困難な障害を持つ子どもが入所しているため、24時間体制で保護や支援します。原則18歳未満の子どもが利用しますが、自立が難しく他の施設に移ることも難しいなどの場合は引き続き入所することもあります。


児童発達支援センター

地域の障害のある児童が通所して、日常生活で必要な基本的動作を指導し、自立するために必要な知識や技能を指導、訓練を行う施設です。


児童心理治療施設(情緒障害短期治療施設)

軽度の情緒障害がある児童を、短期間入所させるか保護者の下から通わせて、情緒障害を治療し、また子どもが退所した後も相談やその他の援助を行い、自立のための支援を行う施設です。まだ全国に数が少なく貴重な施設となっています。
保育士の仕事は生活指導などで、子どもが自信を取り戻す手伝いをしていくようです。

出典:「情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)運営ハンドブック」/厚生労働省


児童自立支援施設

保護者に監護させることが不適当である場合や、家庭環境など環境上の理由から生活指導が必要な子どもを入所または保護者の下から通わせて、必要な指導を行い、自立を支援する施設です。
保育士の仕事の役割は、子どもの日常の生活を支えるとともに、学校に代わって勉強の指導、職業指導などが行われています。また、退所後の児童に対しても必要な相談や援助を行います。

出典:「児童自立支援施設運営ハンドブック」/厚生労働省


児童家庭支援センター

子ども、家庭、地域住民等からの相談に応じ、必要な助言、指導を行う施設です。また、児童相談所、児童福祉施設など、関係する機関の連絡調整も行います。児童相談所を補完するものとして、児童福祉施設等に設置されています。同じような役割をする場所として児童相談所がありますが、こちらは福祉施設ではありません。
保育士の仕事の役割としては、地域の育児相談窓口として保護者や子どもの相談に乗ったり、アドバイスを贈ることが主な内容です。

出典:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準/総務省


保育士資格や幼稚園教諭免許が生かせるさまざまな就職先

上記以外にも、保育士資格や幼稚園教諭免許が生かせる就職先として、次のような保育事業や保育サービスが挙げられます。


学童保育(放課後児童クラブ)

保護者が働くなどして保育できない小学生以上の子どもを対象に、学校終了後に適切な遊びや生活の場を与えて、児童の健全な育成を図る保育事業のことです。


公立の放課後児童クラブ

小学校の余裕教室、児童館などを開放する公立の放課後児童クラブが増加しています。


民間の学童保育

民間会社や学校法人が、さまざまなサービスを展開しています。早朝や夜の延長保育や夕食の提供など、放課後児童クラブなどではカバーできない働く親のニーズを応えた運営をしているところが多いのが特徴です。最近では、学習塾スポーツ教室などを運営するさまざまな企業が参入して、多様なサービスを提供しています。


ベビーシッター

依頼主である保護者に代わって子どもの世話をする仕事です。保護者が仕事で忙しいなど何らかの事情があって子どもの面倒を十分に見られないときに一時的に子どもを預かります。仕事場は保護者の自宅のほか、結婚式場・イベント会場・病院などに設置されている託児施設ということもあります。


チャイルドマインダー

民間資格の少人数の子どもを保育するサービスです。自宅や出張先で最大4人までの子どもを預かる「少人数保育」に特化しています。子どもひとりひとりの年齢や性格、保護者の方針に合わせたきめ細かい保育を行うことができます。保育士や幼稚園教諭免許のほかにチャイルドマインダー資格が必要な場合もあります。


保育士資格や幼稚園教諭免許を生かした就職先の選び方 Mr.Whiskey/shutterstock.com

保育士資格や幼稚園教諭免許を生かした就職先の選び方

新卒で就職する際、保育園や幼稚園、児童福祉法に基づく施設や民間企業など、さまざまな園や事業がある中で、どのように就職先を選べばよいのでしょうか。保育士の仕事の選び方での考え方や情報収集方法をまとめました。


保育園や幼稚園など施設の保育理念や保育方針を知る

保育園、幼稚園、児童福祉施設など、施設の役割によって、教育・保育方針は異なります。
自分の考えや「やってみたい保育観」と園や施設の方針が違っていると、最初はよくても日々のさまざまな場面で、やりづらさや納得できないこと、時には先輩職員から指導を受けるようなこともあるかもしれません。
保育や教育の方針に共感でき、子どもたちにとってよりよい施設を職員一同が共に目指せるような施設を選ぶことが大切です。


なりたい自分になれるか「キャリア形成」のための自己分析

数年後にはどんな先生や職員になっていたいのか、得意分野など自分のどんな能力をより生かして働きたいのかを、しっかりと考えてみましょう。
簡単な例だと、園見学に行った施設が「得意なピアノを生かして楽しく働きたいのに、歌の時間があまりない」園のために物足りなさを感じた場合は、お遊戯会など行事が多くあなたの個性を発揮できる園を探してみるのも一案です。
そのためには、園でプラスの存在として働けるような、自分の強みを見つけるための「自己分析」を行ってみましょう。

自己分析についての詳しい説明はこちらから


給料や福利厚生などのワークライフバランス

就職活動で目にする求人票の中にあるさまざまな条件の中で、最も譲れないものはどれでしょうか。
たくさんの園や施設の求人票が提示する、さまざまな働く環境や条件に目移りし迷ってしまった場合は、給料、キャリアアップ制度、休暇制度、福利厚生などで、特に自分が重視したい順に順位をつけて整理してみることも有効なようです。
自分の日々の生活や性格など、前項の自己分析を振り返り、
「〇歳までに主任になりたいから、キャリアアップのため制度が充実しているところでバリバリ働きたい」
「自分の性格はのんびりしているから、給料面より休暇制度を重視したい」
など、条件に順位がつけやすくなってくるでしょう。


園見学や就職フェアなどを活用する

保育士のための就職フェアなどを有効に利用してみましょう。
会場に多くの保育施設を経営している運営法人がブースを出展しており、仕事内容や働き方、給与面、福利厚生などについて詳しく説明してくれるため、1日で幾つかの保育施設の情報を得ることができるでしょう。
また、ブーススタッフとして参加しているたくさんの園長や保育士と話ができるため、疑問に思っていることを直接聞いて不安を解消できるかもしれません。

保育士の就職フェアでの情報収集についての詳しい説明はこちらから


在籍している学校の就職課、先生、先輩に相談する

就職先選びや将来について思い悩んでしまった場合の対処法として、「自分の将来のことだから」と1人で抱え込むのではなく、身近な周りの人に相談をしてみましょう。また、在籍している学校の就職課の職員、先生、既に社会に出ている先輩など、社会人としての経験がある方の意見はとても貴重です。
あなたの性格や個性、長所を考慮し、自分では考えつかないアドバイスをもらえるかもしれません。


就職先の選び方はその職業と自分自身をよく知ることから

保育にかかわる仕事の場は、共働きなどで保育を必要とする家庭の拡大や、保育の質をより重視する世の中の動きとあいまって、国の新制度やさまざまな企業の参入によって、保護者のニーズに合わせた形態のサービスや施設が増加しています。また、福祉施設という選択肢も考えることが可能です。保育士資格や幼稚園教諭免許をどう就職先に生かしていくのかは、さまざまな職業や施設の役割と、自己分析によって「自分が何を望んでいるのか」をしっかり見極めた上で選択できるとよいですね。