保育園や幼稚園で使われる言葉には、現場特有の言い回しや難しい専門用語がたくさんあります。保育士として働き始める前に、保育用語をマスターしておきましょう!今回は、な行の用語を解説していきます。
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よく使う保育用語【な】
慣らし保育
新入園児が入る際、園生活に慣れてもらうために行う保育のことです。
短時間から少しずつ保育時間を伸ばし、徐々に園生活に慣れていくよう子ども・保護者双方へのサポートを行います。
喃語
赤ちゃんが発する「バババ」「ダダダ」といった言葉のことを指します。
喃語より前に現れるクーイングでは「アーウー」といった母音がメインとなりますが、喃語になると「ダダダ」「バブバブ」といった子音と組み合わせた音も出せるようになります。
初期の喃語は明確な意図がないものの、徐々に意思を持って発されるようになっていくようです。
よく使う保育用語【に】
二語文
「パパ いた」「ブーブ あか」など、2つの単語を組み合わせた話し方のことです。
1才6カ月~2才6カ月頃から見られるようです。
二語文を話すようになった子どもに対して「あそこにパパがいたね」「赤いブーブが走っているね」などと単語を付け加えて返答をしていくことで、より言語の発達を促せると言われています。
にじみ絵
水性マーカーでお絵かきした絵に霧吹きで水を吹きかけてにじませる絵画技法の一つです。
半紙や障子紙などを利用することが多いようです。
二重保育
子どもが同時期に2つ以上の保育施設に在籍し、保育サービスを受けている状態です。
保育園や認定こども園のほか、幼稚園の預かり保育や託児所などの利用が想定されます。
通所時間・保育時間が長時間化、環境の大きな変化から、子どもにとって負担が大きくなると考えられるため、適切にケアをすることが大切になります。
日案
一日の保育の内容を計画した指導案のことです。
その日の保育のねらいをもとに、子どもの活動内容や保育者の援助を記載します。
乳児
一般的に、生後1年未満の子どもを指す言葉です。
保育現場では、0歳児・2歳児・3歳児を指して言うケースが多いようです。
乳児院
行方不明・死亡・疾病などさまざまな事情によって、保護者の養育が不可能な赤ちゃんを保護し、適切なケアを行う児童福祉施設です。
入所対象は主に1歳未満の子どもですが、1歳児以上の子どもであっても利用可能となっています。
保育士資格があれば働くことができます。
認可外保育園
児童福祉法に基づいた認可を受けていない保育施設のことです。「無認可保育園」とも呼ばれます。
国の認可は受けていないものの、適切な保育が行なわれているか定期的に検査が入ります。
出典:平成30年度 認可外保育施設の現況取りまとめ/厚生労働省
認可保育施設
厚生労働省の管轄の児童福祉施設として国が定めた「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」を満たした保育施設です。
認可を受けるには、資格を持った職員の配置や園の設備などさまざまな基準をクリアする必要があります。
認証保育所
国の設置基準ではなく、各都道府県の設置基準を満たした保育施設のことです。位置づけとしては、認可外保育施設と同じ区分となります。
認証保育所とは東京都が独自に定める規定に基づいた保育施設を指し、より小規模な敷地でも運営可能な基準となっており、一般的な認可保育園よりも設置しやすいというメリットがあります。
認定こども園
幼稚園と保育園、両方の機能を持ち合わせた新しい区分の保育施設のことです。管轄は内閣府となります。
幼稚園型・保育園型・幼保連携型・地方裁量型と4つの類型があり、地域の実情やニーズに合わせて運営されます。
出典:認定こども園概要/内閣府
よく使う保育用語【ぬ】
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布遊び
オーガンジーや風呂敷といった薄い布を使った遊びのこと。
布の感触や動きを楽しみながらスキンシップを取ることができます。ずりばいやハイハイの時期からでも楽しめるので乳児クラスから取り入れることが多いようです。
よく使う保育用語【ね】
ネグレクト
幼児や高齢者など、セルフケアができない人に対して必要な保護や養育を放棄すること。
特に育児放棄においては、食事や清潔な衣類を与えない、必要な世話を怠るなどして、子どもが健康を損なったり死に至ったりするケースが社会問題となっています。
熱性けいれん
生後6カ月から5歳までの子どもが、発熱時に起こすけいれん発作を指します。
熱が上がるときに起きることが多く、突然意識がなくなって、手足ががたがたと震えたり、身体を反らせて硬直したりします。
熱性けいれんの発作が起きたときは、安全な場所に移動させて、吐しゃ物で器官がふさがらないよう横に寝かせます。けいれんの間隔や意識を失っていた時間、発作中の動きを観察し、必要に応じて医療機関に連絡することが大切です。
年少
その年度の4月1日時点で満3歳である園児のことを指します。
保育現場では、年少クラスと言えば3歳児クラスのことを言います。
関連記事:3歳児の担任になったら知っておきたいポイント。年少さんの特徴や保育をするうえでのかかわり方/保育士バンク!新卒
年中
その年度の4月1日時点で満3歳である園児のことを指します。
保育現場では、年少クラスと言えば3歳児クラスのことを言います。
関連記事:4歳児の担任になったら。年中さんの特徴や保育のポイント/保育士バンク!新卒
年長
その年度の4月1日時点で満5歳である園児のことを指します。
保育現場では、年少クラスと言えば5歳児クラスのことを言います。
関連記事:【年長】クラス担任としてのかかわり方。5歳児の特徴や楽しめる遊び/保育士バンク!新卒
よく使う保育用語【の】
ノーマライゼーション
障がいのある人が障がいのない人と同等に生活し、共にいきいきと活動できる社会を目指すという障害福祉における理念です。
ノーマライゼーション実現のために、施設・設備のバリアフリー化を進めたり、就労において障がいを持つ人が受ける不当な差別などをなくす法律が整備されたりといった取り組みがなされています。
ノロウイルス
ノロウイルスに経口感染することによって、腹痛・嘔吐・下痢などを引き起こす感染症です。
感染力が強く、保育現場では主にウイルスを含んだおう吐物や排泄物などを介して感染することが多いようです。
汚物を処理する際には、使い捨てのガウンや手袋を着用のうえでペーパータオルを利用して拭き取り、塩素系漂白剤を薄めた液で消毒することが二次感染の予防に効果的と言われています。
ノンコンタクトタイム
保育者が勤務時間中に子どもたちから離れて、保育以外の業務を行う時間のことです。
主に、指導案やおたよりといった書類の作成、製作物や行事の準備、職員会議などに充てられることが多いようです。
ノンコンタクトタイムの確保により、職員の業務負担の軽減や、保育の質の向上に役立てられます。