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保育実習日誌の書き方。目標やねらい、考察など項目別の例文とポイント

保育実習日誌は、実習を通して学んだことや疑問点などを書き記し、指導担当の先生からよりきめ細やかに指導してもらうための大切なツールです。どんな項目があるのかや書き方を知りたい保育学生さんもいるかもしれません。今回は、保育実習日誌の目的と書き方の注意点、項目別の例文とポイントを紹介します。

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保育実習日誌の目的とねらい

保育実習で書く「実習日誌」とは、その日の様子とともに保育者や子どもたちの動きをまとめた記録です。 保育の現場に出ると、なぜその活動をしてどのように進めていくのかを自分で決めていくことになるので、自分自身のための実習記録ともいえるでしょう。


保育実習日誌を書く目的とねらいにはさまざまな項目が挙げられますが、なかでも代表的なものを3つ紹介します。



考察と振り返りのため


日々学んだことを分析する時間を設けることが実習日誌の役割といえます。 一日の行動を落ち着いて振り返ることによって、明日の実習へ活かすことができるでしょう。


記録の仕方として、以下の2種類が挙げられます。


時系列に即した記録

子どもの登園から降園までの時間の流れに沿いながら「環境構成」「子どもの活動」「保育者の援助」「実習生の援助や気づき」などを記入するもの。


エピソードを中心とした記録

1日の流れは簡潔に記入し、その日の保育実習で「印象に残ったエピソード」を丁寧に考察していくもの。


指定のフォーマットに沿って、そのときの子どもの動きや自身が感じたことなどを記入しましょう。



実習指導担当の方と情報共有をするため


実習日誌は自分だけでなく、実習指導担当の先生との情報共有やコミュニケーションを密に連携するためのツールとなります。


実習指導担当の先生は、実習生がどのようなことを考えて行動しているのか、何が苦手か、困っていることはないかなどの細かい情報を日誌から読み取ります。そのため、一日の活動のなかで感じたことを素直に記録しましょう。


疑問に思ったことや反省点も記録しておくことによって、指導担当の先生もコメントやアドバイスをしやすくなるかもしれません。



就活時の参考資料にするため


就活をする際にも、実習日誌は大切な参考資料になります。
実際に体験したことを振り返って、入職後に自身が保育士として働く姿も想像してみましょう。


また、日誌の記録を参考に、自分にはどのような園が合うのかや何を軸にして働きたいのかなど、自分自身を見つめ直すこともできるかもしれません。


履歴書の志望動機欄や面接対策などのために、心に残ったエピソードや保育という仕事への思いを強くしたできごとなどをピックアップするのに役立つでしょう。



保育実習日誌の書き方の注意点

では、実際に保育実習日誌を書くとき、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。書き方の注意点を紹介します。



丁寧な字で書く


実習日誌は黒ペン(ボールペン)で手書きし、可能な限り誤字脱字などの訂正がないように、慎重に書くことが大切です。


園長先生や実習指導担当の先生に読んでもらうものなので、文字は大きさを揃え、丁寧に記入しましょう。


日誌内の誤字の訂正方法は、園によって方針が異なります。
修正テープを使ってよいか、または二重線を引いて訂正印を押す必要があるかなど、園側に事前確認をするようにしましょう。



正しい言葉遣いを意識する


実習日誌は正しい言葉遣いで書くことを意識しましょう。


文頭には必ず主語を入れることや、文末を「です・ます調」か「である調」に統一することがポイントになります。また、「ら抜き言葉」や「い抜き言葉」といった話し言葉を使わないことにも注意が必要です。


子どもに対しての援助を書く際は、「~~させる」という言葉は使わず、「~~ように促す」「声かけをする」「援助する」などといった表現を使いましょう。


子どもの主体性や自主性を尊重した言葉遣いを意識して書くことが大切です。



メモを活用する


一日分すべての活動や保育士の働きかけ、子どもの様子の細かい部分を記憶することは難しいかもしれません。


そのときは、子どもへどのような声かけをしたかや子どもの面白い発想、喧嘩したときの対応など、自分が得たこと・気づいたことをメモしておくようにしましょう。


ただし、実習中は子どもとの遊びや学びを最優先にすることや、尖ったペン先で子どもを傷つけないといった配慮から、実習中にメモを取ることを禁止している方針の園もあるようです。


そういった場合は、できる限り活動中のできごとの時刻をこまめに確認し、記憶しておく必要があります。



【項目別】保育実習日誌の書き方

ノートに書いている様子

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保育実習日誌のフォーマットは在籍している学校によって異なりますが、おおむね次のような項目があるでしょう。


保育実習日誌のフォーマットの見本

ここからは、以下の項目にわけてポイントと例文を紹介します。


  • 日付と目標
  • 保育実習記録欄(活動時間と環境構成、子どもの動き、保育者の援助など)
  • 感想、反省、考察


日付と目標の書き方


保育実習日誌の目標やねらいの記入例

1.日付・天候・名前・クラス名・子どもの人数など

季節や天候、担当した子どもの年齢や数で、一日の過ごし方や子どもとの遊び方、学んだことが変わってくるため、活動を振り返る際の重要な情報になります。


2.実習の課題や目標(ねらい)

その日の主な活動に対する目標(ねらい)を書きます。


担当する年齢や実習園の保育計画などをもとに、その日取り組みたい内容を2~3ほど挙げましょう。


<例文>

  • 保育実習前半:「子どもたちの名前を覚える」「保育園での1日の流れを把握する」など
  • 保育実習後半:「担任保育者としての関わり方を知る」「保育者のかかわりの意図を学ぶなど


保育実習中の時期によっても目標などは変わるかもしれません。
一日の実習終了後に、翌日に学びたいことや実践したいことを考えて記入するとよさそうです。


担当クラスにおける長期的な指導計画のねらいについては、実習指導担当の先生に確認して明確にしておくとよいでしょう。



保育実習記録欄の書き方


保育実習記録欄の記入例

1.活動時間と環境構成

時間の欄には、活動が切り替わったときの時刻を記入します。


これによって、昼食の準備にどのくらい時間がかかるのかなどがわかるため、部分実習や責任実習で指導計画を立てる際にも役立ちます。
メモをしておくか、時刻を記憶しておくようにしましょう。


環境構成は、保育室内の構成がどのようになっているか、保育者が活動ごとに環境をどのように変化させているかなどを図や言葉で記入します。


図を書く場合は、場所、机や椅子の配置、玩具の置き方などを簡単にかき、わかりやすくすることを意識しましょう。


2.子どもの活動

時系列に沿って、朝の会や遊び、製作、昼食、午睡など子どもの活動内容を記入します。


まずは大きな活動ごとに項目で区切ってまとめ、その中の細かい姿を箇条書きで書いていくとわかりやすいかもしれません。


記入する際のポイントは、以下の例文のように具体的な子どもの姿を書くことといえそうです。


<例文>

  • 当番の子どもが前に出て朝の挨拶をする。
  • 子どもが自分の使う椅子を移動させ、コップと箸、ナフキンを出して食事の準備をする。
  • 食事が終わった子どもから、食器などを所定の位置に片付ける。


さらに、活動の中で子どもの様子について気づいたことがあれば、「なかなか準備が進まない子がいる」「苦手な野菜を残す子がいる」などを書き足し、子ども一人ひとりの動きに視点を向けてみるとよいでしょう。


3.保育者の援助

保育者がどのような動きをしているのかを具体的に学ぶために、子どもへの援助の仕方や内容を記入します。


<例文>

  • 担任保育士が大きな袋を出し、「お腹が空いたよ、新聞紙が食べたいよ」と子どもに呼びかけ、片づけを促す。
  • 進んで片づけをしていた子どもに「ありがとう」と声をかける。


保育者の援助となる言葉かけや行動は、すべて意図をもって行っていることでしょう。 できるだけどのようなことを行っていたか、細かく書くとよいかもしれません。


4.実習生の援助・気づき

保育者の援助や配慮に対する「実習生の気づき」が大切なポイントになります。


担任保育士さんがどのように子どもと関わりをもったり、援助を行なったりしたのか、また学生さん自身がした援助内容を記入しましょう。


<例文>

  • 「大きな袋が新聞紙を食べる」という見立てをして、子どもが片づけを楽しめるような工夫をしていた。
  • まだ遊びたいという子どもに対し、「見て!〇〇先生が持っているあの袋、お腹が空いているみたいだよ」と興味がもてるような声かけをする。


自ら行動したうえで気づいたことや、保育者の援助から感じたこと、考察などを書きます。一日の活動のなかでの自分の姿を振り返り、翌日につながるような内容を心がけましょう。


実習生の動きと保育士の動きは同じ欄に書くこともあるので、以下のように記号をつけておくのもよいでしょう。


  • 「○」保育者の動き
  • 「●」実習生の動き

学生さん自身や実習指導担当の先生などが見たとき、どちらの動きか区別しておくことで、見分けがつきやすくなるかもしれません。



感想・反省・考察の書き方


感想・反省・考察の記入例

1.感想・反省・考察

感想・反省・考察の欄には、1日の実習を通して、感じたことや反省点を具体的に書きます。
それぞれ、以下のポイントを参考にするとよいでしょう。


感想:その日にあったできごとのなかで、特に心に残ったことや疑問に思ったことなどを書きとめます。
うれしかったことや困ったことなどを素直に書きましょう。


また、疑問に思ったことも書いておくと、実習指導担当の先生がコメントや回答をしてくれるかもしれません。


疑問を書くときの注意点は、その時の状況を、できるだけ正確かつ具体的に伝えることです。「いつ、どこで」「誰(子どもか先生か)がどんな行動をした結果」「どのような疑問を感じたのか?」といった5W1Hを意識して簡潔に書くようにしましょう。


反省や考察:その日の目標に対して、達成できなかったことやその理由、原因などを考察し、翌日につなげ新たな目標とします。


「もっと〇〇できればよかった」「明日はこうしたい」など、次の活動につながる表現で書き終えられるとよいかもしれません。


子どもたちの行動や保育者の声かけや動きから、保育学生さんが気づいたことや学んだことをまとめて書けるとよいですね。


2.担任指導職員欄

担任指導職員欄には、実習指導担当の先生が保育学生さんの感想や考察を受けての指導やアドバイスなどを書き込みます。


主に、以下のような例が挙げられるでしょう。


  • 担当保育者がその日一日実習生と過ごした所感 ・感想欄で実習生が抱いた質問や疑問への回答
  • 日誌で挙げた課題に対しての客観的な評価
  • できている部分と、明日につなげる課題やねらい

返却されたら内容をしっかりと読み込んで、翌日の目標や指導案の立案に反映させていきましょう。



保育実習日誌の書き方を把握して、実習に活かそう

今回は、保育実習日誌の目的やねらい、書き方の注意点、項目ごとの例文やポイントを紹介しました。


実習日誌の記録につながるよう、実習中には保育者や子どもの動きだけでなく全体を見ることを意識しながら観察するとよさそうです。
新たな気づきがあった場面や感じたことはその場で時刻とともにメモに書き留めておくと、日誌も書きやすくなるかもしれません。


実際に日誌を書くときは、例文やポイントを参考にしながら自分自身の行動を振り返り、入職後にも活かせるような記録が残せるとよいですね。