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保育実習日誌の書き方。実習のねらいや時系列に沿った記録の書き方例

保育実習日誌は実習を通して学んだことや疑問点などを書き記し、担当教育者からよりきめ細やかに指導してもらうための大切なツールです。また、実習後に何を学んだか振り返ることや、就職活動の際の自己分析や志望動機を考える際にも役立つ重要なものです。しかし実習日誌の記入が大変だという声も多いようです。そこで、今回は保育実習における実習日誌の構成、書き方のコツをご紹介します。

保育実習日誌の書き方と時系列での記録 Bacho/shutterstock.com

保育実習日誌の1冊の構成と内容

実習日誌は1冊全体を大きく分けると、以下の4つから構成する場合が多いようです。


1.実習園の沿革・特徴・施設概要

園のホームページや入園案内を見て、実習園の沿革や特徴、施設概要などを自分で調べて記入する部分です。これを書くことで、実習施設に対して事前の理解が深まります。
記入していて不明な点はオリエンテーションで尋ね、保育実習開始前には記入漏れがないようにしておきましょう。


2.実習の予定表

実習期間の計画予定と目標を記入します。
実習の目標は、実習先や何度目の実習かによっても異なりますが、この保育実習を通して特に学びたいことを、大きく幾つかあげておきます。
実習計画は、自分の配属クラスや実習内容、1日責任実習の予定などに加え、園行事なども記入しましょう。


3.毎日の実習日誌と指導案

一般的に言われている実習日誌です。 1日の実習が終了したら帰宅後に記録を書き、翌日の朝の出勤したらすぐに提出となっています。
記録内容は大きく分けて2種類あります。


・時系列に即した記録
子どもの登園から降園までの時間の流れに沿いながら「環境構成」「子どもの活動」「保育者の援助」「実習生の援助や気づき」などを記入するもの

・エピソードを中心とした記録
1日の流れは簡潔に記入し、その日の保育実習で「印象に残ったエピソード」を丁寧に考察していくもの

4.総合考察、感想

保育実習の全てが終了したら記入するのが総合考察と感想です。
考察は、期間中に保育実習で課題に対して取り組んだこと、学んだことに対する冷静な視点でまとめます。感想は実習で心に残ったできごとや指導、今後の目標など、感じたことを素直に書きましょう。
記入の方法は学校で項目が定められている場合と、特に指定がない場合があります。


保育実習のレポートと感想の書き方についての詳しい説明はこちらから


実習日誌を書く目的とねらい

保育実習日誌を書く目的とねらいはさまざまな理由が挙げられますが、代表的なものを3つ紹介します。


考察と振り返り

日々学んだことを分析できる時間を設けることが実習日誌の役割です。
一日の行動を落ち着いて振り返ることによって、明日の実習へ活かすことができるでしょう。自分の行動以外に、子どもたちの様子や印象に残っている出来事を書き留めておくことも必要です。
実習中はとにかく多忙で、園で起きたすべての出来事を記憶に残しておくことは難しいため、1日ずつの振り返りが重要になってきます。


担当保育者との情報やコミュニケーションの共有

実習日誌は自分だけでなく、担当保育者との情報やコミュニケーションを密に共有するためのツールとなります。
担当保育者は、実習生がどのようなことを考えて行動しているのか、何が苦手か、困っていることはないか、などの細かい情報を日誌から読み取ります。そのため、一日の生活の中で感じたことを素直に記録しましょう。
疑問に思ったことや反省点も書き留めておくことによって、担当者もコメントやアドバイスが送りやすくなります。


就活時の資料として

就活をする際に、実習日誌は大切な資料になります。
実際に体験したからこそ、今後就職し、自分の働く姿が予想できるでしょう。また、実習後に、一日一日の記録を見返すことによって、どのような園が合うのか、何を軸にして働きたいのか自分自身を見直すことができます。
履歴書の志望動機欄や面接対策などに、心に残ったエピソードやより保育という仕事への思いを強くしたできごとなどをピックアップするのに役立ちそうです。


保育実習での実習日誌の書き方の注意点 Antonio Guillem/shutterstock.com

保育実習での「実習日誌」の書き方の注意点

実習日誌は黒ペン(ボールペン)で手書き

実習日誌は黒ペン(ボールペン)で手書きし、可能な限り誤字脱字などの訂正がないように、慎重に書きます。誤字を訂正する場合も園によって方針が異なります。修正テープを使っていいか、または二重線を引いて訂正印をもらう必要があるかなど、園側に確認が必要です。


文字を揃えて丁寧に書く

園長先生や保育実習担当者に読んでもらうための実習日誌なので、文字は分かりやすい大きさで、丁寧に記入しましょう。実習日誌は主語を入れること、「です・ます調」か「である調」に統一し、文字の大きさをそろえて書きましょう。


実習中のメモについて

保育士として成長するためには、日々の保育で起きた場面をエピソードとしてまとめ、それについて考察を深めていく洞察力が求められるので、実習日誌が練習になります。日々のできごとはどうやってまとめるのか、方法は2つあります。

メモを取るのがOKな場合

大切なことを忘れないために、保育実習中にはメモをとりたいところです。メモをしておくことで、読み返すことができ、思い出せるので、実習日誌を記入する材料となります。保育実習中は、保育士の子どもへの援助や子どもの面白い発想、喧嘩した時の対応など、自分が得たことをメモするようにしましょう。

メモをとることがNGの場合

実習中は子どもとの遊びや学びを最優先にすることや、尖ったペン先で子どもを傷つけない配慮の意味合いから、実習中にメモを取ることを禁止している方針の園も多いようです。
そういった場合は、汚れや水滴につよい腕時計を身につけておき、できる限り活動やその中でおきた出来事の時刻をこまめに確認し、記憶しておく必要があります。実習日誌にはかなり詳細に出来事を時系列で書く必要があることから、どうやったらメモを取らずに記憶しておけるのか、工夫が必要です。


保育実習日誌のフォーマットの見本

保育実習日誌のフォーマットは在籍している学校によって異なりますが、おおむね次のような項目があります。


保育実習日誌のフォーマットの見本

保育実習日誌の目標や課題の書き方

保育実習日誌の目標やねらいの記入例


保育実習日誌の目標やねらいの記入例

ポイント1:日々のデータは漏れなく記入

毎日記入する部分です。季節や天候、担当した子どもの年齢や数で、一日の過ごし方や子どもとの遊び方、学んだことが変わってくるため、振り返りをする際の重要な情報になりますので、漏れなく記入しましょう。


ポイント2:実習課題と目標(ねらい)欄の書き方

その日の主な活動に対する目標(ねらい)を書きます。担当する年齢や実習園の保育計画などをもとに、その日取り組みたい内容を2~3ほど挙げましょう。ねらいについては、指導担当の先生に確認して明確にしておきましょう。


保育実習記録欄の書き方と時系列でのまとめ方

実習日誌を書く時に、実習生の多くが時系列に即して報告をしていますが、記入欄が小さいにも関わらず、記入することがたくさんあります。そのうえ、全ての活動について詳細に覚えていなければならないので、慣れるまで大変です。
しかし、大変な分、あとで読み返した時に、どのような流れで1日の保育が展開されていたのか、何にどのくらいの時間がかかるのか、保育士はどのような言葉かけをしているのか、環境構成はどのようにしておくべきかなどが細かく分かる記録になります。
その反面、やったことだけを記録するのは1日のスケジュールが記入されている、ただの行動記録となるので注意が必要となります。
そこで、ここでは時系列に即した記録で報告をする時の事実のまとめかたのコツをご紹介します。


保育実習記録欄の記入例


保育実習記録欄の記入例

ポイント1:活動時間と環境構成

活動時間

時間を記入する時には、活動の区切りの時間を入れます。
これによって、昼食の準備に子どもたちはどのくらい時間がかかるのかなどが分かるため、部分実習や1日責任実習で指導計画を立てる際にも役立ちます。


環境構成

幼児期の教育は「環境を通して行なう教育」なので、保育士は子どもの生活や活動にふさわしい環境づくりを心がけます。
保育室の中の造りがどのようになっているか、活動環境ごとに環境をどのように変化させているかなどを、図や言葉で記入し、報告をします。場所、机や椅子の配置、玩具の置き方などを絵にかいて分かりやすくしましょう。


ポイント2:子どもの活動

保育実習中に行なった子どもの活動を報告します。
1日の流れを時系列に沿って書いていくのですが、まずは大きな活動ごとに項目で区切ってまとめ、その中の細かい姿を箇条書きで書いていくと分かりやすいです。
クラス全体の活動と、子ども1人1人の動きの両方に視点を向けてみると良いでしょう。


ポイント3:保育士の援助

保育者がどのような動きをしているのかを具体的に学ぶために、子どもへの援助を行なっている行動や内容を記入します。
ここで言う援助とは、例えば、言葉かけ、ピアノを弾く、絵本の読み聞かせ、一緒に遊ぶ、などです。 また、「黙って見守る」のも大切な援助となります。これを書くことによって、実習での「気づき」を書く際のヒントを得ることができるでしょう。


ポイント4:実習生の援助・気づき

保育実習で、とても重要なことが「気づき」です。
自分がどのように子どもと関わりを持ったり援助を行なったのかを記入し、報告をします。 ただ「読み聞かせをした」など単純な自分の動きだけを書くのではなく、自ら行動した上で気づいたことや、保育者の援助から感じたこと、考察などを書きます。
保育実習中の自分の姿を振り返り、翌日に繋げるような内容を心がけましょう。


保育実習日誌の感想・反省・考察の書き方

感想・反省・考察の記入例


感想・反省・考察の記入例

ポイント1:感想・反省・考察の書き方

考察や反省を書くときは、最初に書いた「課題や目標」の達成度合いや、翌日の実習につなげたいことを記入します。
感想の欄には、「うれしかったこと」や「困ったこと」を素直に書きましょう。また、疑問に思ったことを書くと、担当指導者が丁寧にコメントや回答をしてくれます。
疑問を書くときに注意するべき点はその時の状況を、できるだけ正確に、具体的に伝えることです。「いつ、どこで」「誰(子どもか先生か)がどんな行動をした結果」「どのような疑問を感じたのか?」などを書くように意識しましょう。


感想

その日一日あった出来事の中で、特に心に残ったことや疑問に思ったことなどを書きとめます。


反省

その日の目標に対して、達成できなかったことやその理由、原因などを考察し、翌日につなげ新たな目標とします。


考察

その日立てた課題や目標に対してもどの程度できたのか達成の度合いを冷静に振り返ります。


ポイント2:担任指導職員欄

・担当保育者がその日一日実習生と過ごした所感 ・感想欄で実習生が抱いた質問や疑問への回答
・日誌で挙げた課題に対しての客観的な評価
・できている部分と、明日につなげる課題やねらい
などを記入して返却してくれます。しっかり読み込んで、翌日の目標や指導案に反映させていきましょう。


保育実習日誌を書くために必要なのは「テンプレート」と「時系列」

自分が計画した保育や環境づくりがうまく行かなかったときの修正の内容や子どもの反応など、次に繋がる内容の記録を残していくことで、さまざまな対応力への知識が蓄積していき、間違いなくその後の自分の仕事に役立つものになります。読み返すことを想定して実習日誌を作成し、今後の保育士としての仕事に繋がるようにしましょう。